若者の雇用問題
0997597c 長野有里子
若者を取り巻く環境


若年層ほど高い失業率
フリーター、ニートの増加
12
10
8
6
4
2
0
平成元年
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
14
12
10
8
6
4
2
0
失業率
全年齢計
15~19歳
20~24歳
25~29歳
離職率の高さ

七五三現象…中学卒で正社員に就職した人の7割,高校卒
の5割,大学卒の3割が入社3年以内に離職してしまう、という
現象のこと
離職方法
37%
自分から辞めた
63%
80
60
40
中卒
高卒
大卒
20
平成元
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
0
会社に辞めさせられ
た
離職率の高さ2
厚生労働省:平成21年
度若年者雇用実態調
査結果より
転職者が初めて就
職した会社を離職し
た理由
雇用のミスマッチ
企業が求め
る人材像
求職者の
ズレが
生じる!
実情
企業側が採用に際して重視
する条件
職業能力・経験
求職側が就職できない理由
希望する仕事がない
年齢
賃金
労働条件
職業能力
早い時期から職
業意識を高め、実
践的なキャリア
アップをする必要
ミスマッチを防ぐために―政府の支援
ジョブカフェ
ヤングジョブスポット
若年者トライアル
雇用事業の拡充
若者に対する
懇切な就業支援
フリーターの常用
雇用支援事業
「就職力」認証
日本版デュアル
就業を体験させる
ことを通じての雇用
促進
システムの推進
若者自立塾の
設立推進
フリーター再教育プラン
中学在学中の
リカレント教育の促
進
職場体験と
その他
ジョブパスポート
ミスマッチを防ぐために―民間の試み
懇切な
就業指導
大学での
「キャリアー教育」
推進
インターンシップ制
「お試し雇用」
の展開
紹介予定派遣
社会的背景

就職に至るまでの経済状況


不況により将来に希望を持ちにくい
家庭や学校教育のあり方

核家族化




親の過保護化
地域社会との交流減少


現代の若者
1. 自主性
2. コミュニケーション能力
3. 思考力・発想力
→低下している!
職業人と接する機会がない、大人とのコミュニケーションが図れない
仕事に対する価値観の変化
企業における若者への理解不足
メール、インターネットの普及
企業が求める人材像
課題発見力
計画力
想像力
考え抜く力
(シンキング)
主体性
働きかけ力
実行力
前に踏み出す力
(アクション)
チームで働く力(チー
ムワーク)
社会人
基礎力
発進力
傾聴力
柔軟性
規律性
状況把握力
ストレスコン
トロール力
経済産業省HPより


事務・管理系/企画系/営業系/技術・研究系/販売・サー
ビス系/専門系/金融系/クリエイティブ系/IT系
企業によってもまちまち
大学におけるキャリア教育






低学年からのキャリア形成に関する授業
 自己理解、社会理解、ロールモデル研究、コミュニケーショ
ン能力向上
インターンシップ
 一定期間企業等で自分の将来に関連する就業体験
就職ガイダンス
 就活の心構え、自己分析、就職先の研究、面接コミュニ
ケーション、筆記試験
資格取得などの講座
教員がコーディネーターとなり、企業人やOB,OGを招く
グループワーク
大学におけるキャリア教育2

1回生から実施
単位を認定される授業で出席者を増加させる

就職支援はキャリアセンターや就職部が実施(おもに文系)

インターンシップは全学的なインターンシップオフィスやキャリ
アセンターが担う場合と学部学科が担う場合
→通常の学部教育との連携が薄く、従来の取り組みをキャリ
ア形成支援という視点から見直し、改革していくものとはなっ
ていない


現状の大学キャリア教育の問題点

学校法人・教員・職員それぞれの役割と責任を明確にし、意
識改革をする

関係者のキャリア教育に対する幅広い専門能力の向上、専
任教員の確保(特に私立大学)
大学・産業界・地域社会との連携強化




大学関係者は企業などの実態(長時間・過密労働、成果主義
賃金、セクハラ・パワハラ、いじめ、人間関係の難しさ)をどこ
まで知っているか、それへの対応はどこまでできているか
労働者教育
学外の就職支援機関やOB・OGとの連携が希薄
インターンシップの問題点




インターンシップの本来の趣旨を履き違えている企業が
存在する
「アルバイターン」…単純作業や雑用ばかりに終始させ
る企業も
給料の問題…インターン生は労働者か研修生かをめぐ
る企業の理解の相違
企業の41%が無給、41%が1000~5000円、12%が5001
~10000円(平均2000~3000円)
就活の厳しさ


就職内定率…57.6%(2010年10月1日現在)
男性59.5% 女性55.3%
「内々定」「ない内定」
100
90
80
就職者
大学院等
12月1日現在
10月1日現在
70
60
50
1996
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011

就活の厳しさ2

就職留年
震災の影響

震災で内定取り消しの学生が全国で173人に(4月8日時点)

地域別では、東京の71人(前回比8人増)が最多、岩手47
人(同23人増)、宮城20人(同7人増)、福島8人(同1人増)
入社延期も全国で1051人(同358人増)に及んだ

就活の流れ(参考)

3年春 就活ガイダンスが始まる

3年夏 インターンシップが本格的に始まる

3年10月 就活サイトが正式オープン(企業へのプレエントリーが開始される)

リクナビマイナビなど就活サイト主催の合同説明会が開催される

3年11月 多くの大学では、学内企業セミナーが開催される(業界研究に役立てるため積極的
な参加が望ましい)

3年12月 大企業中心に企業セミナーが開催される(会社説明会ではない)

4年1月 個別の会社説明会が本格的に開催され始める(※個別会社説明会は選考に直結す
る)

4年2月 会社説明会が本格化(スケジュール管理が重要)

ESによる書類選考も始まる

4年3月 選考(筆記試験)が本格的に始まる

4年4月 大企業中心に選考(面接)が進む、一部で内定も出始める

4年5月 大企業中心に内定ラッシュ、就活を終える学生も出てくる

同時に、中小企業の説明会、選考も進む

大企業の2次募集が一部で行われる

4年6月~ 中小企業中心に説明会、選考がまだまだ行われる
就活における問題点
 早期化・長期化、早く内定を取った学生は学業気分を早々に
卒業してしまう
 ESによる負担
 安定志向により志望が大企業に集中しやすい
 インターネットに頼りすぎる傾向
就活改善
2010年9月、厚労省「3年以内既卒者採用拡大奨励金」…既
卒者を正規雇用で雇い入れれば6ヵ月経過後に100万円を支
給する
 10月、高木義明文科相が“3年以内の既卒者を新卒として採
用する”よう企業側に申し入れ
 学生の志望は大企業に集中しがち
中小企業にも採
用意欲の高い企業がある
…日本商工会議所はリクルートに委託して実力のある企
業の情報を学生に提供する事業を開始
 日本経団連は会員企業に、大学3年の10月から本格化する
会社説明会を12月1日スタートにするよう要請する方針を決
めた

提言①

インターンシップの義務化




各学部の重複を防ぐため、学部を超えた委員会で管理
人材育成
産学連携して単位を認定させる企業を増やす
インターンシップを再度位置づけし、学生を安価な労働力とし
て利用させない
提言②

就活多様化



面接重視の就活→推薦方式、長期インターン、リクルーターと
の接触
ESにとらわれすぎない
就職サイトに出ない中小企業



2011年卒業予定の大学生・大学院生のうち中堅・中小企業
志向は48%で、大手企業志向の47%を9年ぶりに上回った
(毎日コミュニケーションズによる)
リクナビ登録企業数8095社、マイナビ5435社
日本の企業162万社、そのうち99.7%を占めるのが中小企業
参考文献

日本学生支援機構http://www.jasso.go.jp/index.html

脇田滋、井上英夫、木下秀雄『若者の雇用・社会保障』日本
評論社、2008
熊沢誠『若者が働くとき』ミネルヴァ書店、2006



森岡孝二『就活とブラック企業 現代の若者の働きかた事情』
岩波書店、2011
小杉礼子『若者の働き方』ミネルヴァ書店、2009
雇用制度のあり方
0916629c 森島啓太
日本の雇用制度
長期雇用(終身雇用)
年功序列•賃金制
企業別組合
定年制度
新卒一括採用
終身雇用
企業の
発展
社員の
成長
大量の
入社
•企業の安定、従業者の生活の
安定にもつながり、利害関係が
一致していた。
•慣行として存在している。
終身
雇用
社員の
教育
年功序列•賃金制度

高度経済成長期に形成される。

企業‥‥労働者の長期的確保。また、企業への忠誠心
と貢献度も
期待できる。
労働者‥‥長期的な生活設計が立てられる。終身雇用
と並んで企業内
生涯雇用を形成している。

終身雇用、年功賃金は経済が成長しているもとでは有効的。
慢性的な不況
希望退職、指名解雇、退職奨励などが進む。
事実上の終身雇用、年功賃金の崩壊
新卒一括採用 〜特徴〜
終身雇用が前提の状況で、有効的。
 好不況によりその数は影響を受ける。
 新年度が始まる際に部署に配属されるのが一般的。
 社内教育を通じて、社員の競争力をあげ、社内異動を行
うことで
社員の「力」を向上させる。

新卒一括採用 〜弊害〜
いわゆる大企業に募集が集中する。
就職難につながる。
• 学業への悪影響。
• 既卒者の就職が困難。
• 転職が困難になってしまう。

なぜ大企業に集まるのか




終身雇用、年功賃金、また福利厚生などの規模が違う。
給与格差の問題
安定(倒産しない)の可能性が高い。
親の影響を受ける者もいる(らしい)。
にもかかわらず‥‥
大企業においても正社員切り、出向•転籍、希望退職な
ど
終身雇用を実現できているとは言いがたい。
メンバーシップを重要視する傾向
 その結果、転職しようとしても新卒一括採用の影響を少
なからず受けて、転職しずらい状況が生まれている。

政策提言

「職務採用を導入する」
①採用する際に、どういった労働に従事するかをあらか
じめ
定めた上で契約を行う。
②全てを職務採用にするのではなく、新卒採用の枠も
残すが、
職務採用を拡大する方向性。
③職務から職能へ移れる制度を作る。
職務採用を行う効果




自分のやりたい仕事を特定できる。
新卒にこだわらないため、転職者•既卒者などの雇用に
役立つ。
転職者の場合、自分のスキルを発揮できやすくなる。
会社と社員が対等な関係になる。
ではなぜ、新卒採用枠も残すのか?



全てを職務性に移行してしまうと、より高い賃金を提示し
てくれた企業に応募が流れる。→中小企業が影響を受
ける。
例え、中小企業に入社したとしても、転職希望者が多く
なりすぎて会社の運営がままならない可能性がある。
終身雇用•年功賃金のメリットを受けたいと考える者は新
卒採用でその会社に従事すれば良いし、転職を希望す
る者に対する選択肢の増加を意味する。
まとめ



終身雇用、年功賃金、新卒一括採用など日本はメン
バーシップを大切にする傾向があり、この考えは非常に
根強い。
それを守ろうとするために、様々な弊害が起きる。
つまり、日本の特徴とも言える終身雇用などの是非を考
えるのではなく、正社員の就職の多様性を生む制度を考
えなければならない。
論点



この政策についての意見
仮に職務制度を導入すれば、どのようなデメリットが生じ
ると考えるか?
終身雇用などはなくして、全てを職務制度にしても問題
ないと考えますか?
日本の非正規雇用問題
雇い止め・派遣切り・条件切り下げ…
~Agenda~
①非正規雇用の定義
②現状
③問題点
④現状に対する法整備
⑤問題解決に向けた政策提言
非正規雇用の定義
①通常の労働者より短い時間働く
②期間の定めをおいた労働契約
③間接雇用
→この3つの要素の一つまたは複数の組み合わせ
例)パートタイマー、期間社員、派遣社員
現状1
雇用者総数:5071万人
非正規雇用:1708万人(33.7%)
→非正規雇用者数、非正規割合共に4年連続増加
(総務省労働力調査)
~非正規増加の背景~
新自由主義&小泉改造内閣
・1997年 ILO181号条約採択
・1999年 労働者派遣法改正による派遣対象業務自由化
→労働市場の構造変容
→派遣が景気変動の際の労働需給調整弁に
現状2
・非正規で働く理由
自分の都合のいい時間帯に働きたい
正社員として採用されなかったから
勤務時間・日数が短いから
家庭の事情などで正社員として働けないから…
→積極的に非正規雇用を選ぶ人も多い
・賃金の差
・非正規雇用の社会保障制度への加入状況
雇用保険:63.0%
健康保険:49.1%
厚生年金:65.1%
賃金の差(厚生労働省「平成19年賃金構造基本統計調査」)
問題点
①景気変動に対応した雇用調整弁的活用
→容易に派遣切り、雇い止め、契約打ち切りが行われる
②企業が非正規雇用を好む傾向にある
→今後、正規の業務を非正規が行うことにより、正社員
枠の削減につながる?!
③労働者や、企業側の知識不足
→例)偽装請負の横行
法整備
・H22改正労働者派遣法国会提出
登録型派遣の原則禁止(専門26業務は例外)
製造業務派遣の原則禁止(1年以上の常時雇用派遣は例外)
日雇派遣の原則禁止 など…
→審議時間確保できず、不成立
・裁判所が示した整理解雇の4要件
①人員削減の必要性 ②解雇回避努力
③人選の基準及び適用の合理性 ④労働者との協議
→均等待遇保障を求める司法の流れ
(前提が日本型雇用慣行のためハードルは高い)
政策提言
「正規雇用と非正規雇用の受け持つ業務を混同させない」
・目的
①正規社員枠確保
②同業務低賃金の格差の緩和
正社員と異なる軽易職務
正社員同様職務
非正規雇用活動分野
別職務同水準型
高度技能活用型
論点
・政策への批判、改善点
・インターンシップのあり方
・非正規雇用に頼る日本型雇用慣行の是非
参考文献
「雇用危機」
週刊ダイヤモンド 2009年
「雇用破綻最前線」
中野麻美 岩波ブックレット 2011年
総務省労働力調査
厚生労働省賃金構造基本統計調査
ダウンロード

雇用問題