第4回
エキスパートシステム(1)
1
基本構成
2
構成要素 -1

知識ベース(knowledge base) :
従来、プログラム中の条件判定の形で記述され
ていた部分を独立化
- ルール型 ~ If \\\ Then @ and* ・・
プロダクションルール
- フレーム型 ~ \\\ {A:@, B:*,・・}
- 論理式型 ~ \\\ :- @ & *・・
3
知識の例
-
ルール型:
IF 円高が進む THEN 景気が悪くなる (CF=0.6)
- フレーム型:
(Mutsumi Watanabe (place-of-birth) (Tokyo)
(sex (male))
(institution (Kagoshima Univ.))
)
- 論理式型:
(∀X)(elephant(X) → color(X, gray))
4
構成要素 -2

作業(一時記憶)領域 (working
memory):
入力データ、前後の推論処理結果を蓄積
5
構成要素 -3

推論エンジン(inference engine) :
作業領域内のデータ(入力、前後の処理結果)チェック
⇒
照合する知識(推論ルール)を知識ベースより抽出
⇒
推論処理結果を作業領域に格納
6
構成要素 -4

マンマシンインタフェース (man-machine
interface):
-
利用者向け ~ 推論結果の提示、推論過程の
説明
-
開発者向け ~ 知識の作成・保守・獲得支援、
システムのテスト支援
7
望まれる特徴

構築容易性:

知識の作成、変更、追加容易性~ 知識と処理の
専門家が直接、知識の検討を行える
流れの分離


誤り・不足の検出容易性~ 知識の利用過程を表示
不確定な知識利用の可能性
~ 確信度、試行錯誤OK

処理速度~
開発時はインタプリタ形式、
実行時にコンパイルして高速実行、
汎用プログラムとのリンク
8
実際の特徴
悪構造(ill-structured):
アルゴリズム的解決が困難
悪定義(ill-defined):
問題解決の範囲設定が困難
プロトタイプ的接近:
動作可能な試作システムを
構築・改良していくことで、
目標に到達するアプローチ
9
専門家との比較
10
構築手順
11
構築手順の具体的流れ-1

システムアナリシス
- 問題の設定:対象とする問題領域に対するエキスパー
トシステムの必要性をチェック、解決すべき問題を具体的
に設定
- 既存技術の評価:数理工学的技術やシステム工学的技
術など他の技術との比較分析を行い、エキスパートシス
テムを使う意義を明確化
- 知識源の同定:開発に利用可能な知識の保有者(専門
家、教科書、設計仕様書など)を同定し、知識の形態、信
頼性、利用可能性などを評価
12
構築手順の具体的流れ-2

プロトタイピングアナリシス
- 専門家モデルの同定:
プロトタイプ開発を通じて、領域専門家がカバー
する知識の範囲、質・量、問題解決の基本制御
ループ、推論の方法などを同定
- ユーザーモデルの同定:
プロトタイプ開発を通じて、利用者の要求仕様、
利用形態、インタフェィス形態などを同定
13
構築手順の具体的流れ-3

知識プログラミング
- 知識表現の選択:
問題解決に最適な知識の表現形式及び利用の
枠組みを決定し、この枠組みのもとで最適な方
式を選択
- 知識の移植:
各種知識源に存在する知識を組織的に抽出し、
これを計算機で利用可能な形式に変換して、知
識ベースに移植
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構築手順の具体的流れ-4

保守・運用
- システムの評価:
エキスパートシステムの機能的評価(知識ベースの
完全性・無矛盾性、推論結果の妥当性など)、
及び性能的評価(メモリ容量、対話性など)を実施
- ドキュメンテーション:
利用者向けマニュアル(利用範囲、使い方)、技術者向け
技術資料(知識源、問題解決方式、推論方式など)を
ドキュメント化 ← 面倒
- 保守・拡張:
保守・拡張の方法や注意事項を、利用者と技術者、双方
向けに記述し実施 ← 手間が大!
保守費が省力化費を上回り保守不能に陥る場合有り
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構築を行う技術者に期待される資質
Knowledge engineer(KE)
~ システムエンジニア
 エキスパートシステムの知識と活用能力
 人工知能技術の基礎知識と活用能力
 領域専門家とのコミュニケーション能力
16
システムアナリストとして



問題の設定
既存技術の評価
知識源の同定
17
プロトタイピングアナリストとして


専門家モデルの同定
ユーザーモデルの同定
知識プログラマーとして


知識表現の選択
知識の移植
18
知識技術者が習得しておくべき技術体系
19
応用分野


高度な専門知識・ノウハウを利用した
意思決定支援システム
代替案の中から最適な案を選択・提示する
コンサルテーションシステム
・状況判断・適用可能規則の選択:演繹推論

ライフサイクルの短いソフトウェアの
開発ツール
~ ESのソフトウェア構造のみ利用
20
機能的分類 -1

分析型:
入力される現象・状況データの分析により、条
件・規則と一致する,予め与えられている結論
(原因、対策、予測など)を選択するもの
- 診断型 ~ 医療診断、機械故障診断
- コンサルテーション型 ~ プラント制御
- 解釈・予測型 ~ 投資相談、相続相談
21
機能的分類 -2

合成型:
与えられる制約条件のもとで、
解(スケジュールなど)を生成するもの
- 設計・配置型
~ プリント板CAD、LSI設計、レイアウト設計
- 計画・スケジューリング型
~ 生産・作業計画、鉄道ダイヤ作成、
プロジェクト管理
22
機能的分類まとめ(1996年)
10%
6%
15%
40%
23
適用分野調査結果(米国・1992年)


ビジネス・製造・医療分野で各々、
300システムが開発中
エンジニアリング・電力・宇宙・軍事・計算
機・電子・環境・交通・農業分野で、
各150~100システム
24
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