フェーズドアレイ気象レーダの
データ利用技術の高度化
佐藤晋介、花土弘、川村誠治、村田健史(NICT)、治達人、
溝渕智子、遠藤輝((株)セック)、牛尾知雄、嶋村重治、
円尾晃一(大阪大)、水谷文彦(東芝)、井口俊夫(NICT)
日本気象学会 2013年度秋季大会
2013年11月20日@仙台国際センター
1
はじめに
・ 積乱雲にともなう局地的大雨(ゲリラ豪雨)や竜巻・突風に
よる突発的・局所的災害の予測と軽減を目的として、東芝、
大阪大学、NICTはフェーズドアレイ気象レーダを開発した。
・ 革新的な時間分解能(10~30秒間の3次元観測)、空間
分解能(距離分解能100m、100仰角以上のデータ取得)
による観測データは降雨の詳細な3次元構造を捉えた。
・ 従来レーダに比べて100倍近いデータレートで生み出され
るビッグデータのリアルタイム処理、アーカイブデータ利用
には多くの問題がある。
パラボラアンテナによる
3次元立体観測
(15仰角 ⇒ 5分)
都賀川の鉄砲水(2008/7/28)
つくば市竜巻(2012/5/6)
1次元フェーズドアレイアンテナによる
3次元詳細観測(110仰角 ⇒ 30秒)
2
データ処理・利用システム
DBF処理後
IQデータ
(~1 Gbps)
データ
変換部
レーダ処理
後データ
(220 Mbps)
データ
蓄積部
(GPGPU)
(220 Mbps)
HUB①
(220 Mbps)
(GbE)
空中線装置
阪大AP
サーバ
NAS
(14.5TB)
ssh
RAID
(63TB)
RAID
(42TB)
オフライン
収集部
オフライン
処理部
DAS
(12TB)
RAID
ssh
NICT
サイエンス
クラウド
ペタバイトストレージ
(けいはんな)
阪大
LAN
阪大NW
リアルタイム処理
データ公開
サーバ
(小金井)
データ
中継
サーバ
監視制御部
DBF処理前
IQデータ
(~6 Gbps)
阪大のJGN-X
アクセスポイント
(L2スイッチ)
L3
スイッチ
Private NW
データ解析
サーバ
(小金井)
JGN-X (NICT NW)
⇒ 実利用には必須、現場計算機でQL画像を作成、
現状は観測終了後1分後にWeb画面更新
過去データの利用 ⇒ Webページから過去データに容易にアクセス
ビッグデータ ⇒ データ容量~2TB/日程度、 原則24時間運用、
NICTサイエンスクラウド(PBストレージ@けいはんな)
容量オーバーのため無降雨時のデータ整理が必要!
3
公開Webページ (http://pawr.nict.go.jp/)
過去データ
の利用も
重要!
4
QL画像のグーグルマップス表示
5
6
13JUL2013
4
2
0
0
3
6
14JUL2013
4
2
0
0
3
6
15JUL2013
4
2
0
0
3
6
16JUL2013
4
2
0
0
3
6
17JUL2013
4
2
0
0
3
6
18JUL2013
4
2
0
0
3
6
6
6
6
6
6
9
9
9
9
9
9
12
12
12
12
12
12
15
15
15
15
15
15
18
18
18
18
18
18
21
21
21
21
21
21
40
20
0
24
24
24
24
24
40
20
0
40
20
0
40
20
0
40
20
0
13JUL2013, 160010JST
Area of Rainfall in a radar observation range [%]
Averaged Rain Rate [mm/h], Maximum Rain Rate [x0.01 mm/hr]
平均降雨強度・最大降雨強度・降雨面積割合
40
20
0
24
JST
16JUL2013, 053012JST
6
3次元可視化画像のリアルタイム処理
18:51:20, 22July2012
17:36:16, 26July2012 17:38:16
17:40:16
3次元データの利活用
⇒ 鉛直断面表示(任意地点・移動方向のRHI),
エコー頂高度、鉛直積算雨水量(VIL)、降水コア識別とトラッキング
3次元可視化のリアルタイム処理
⇒ 現状は30秒毎の3次元データの座標変換に約10分(1-CPU_core)、
一定方向の3次元レンダリングに約1分。
⇒ マルチコア利用の並列化(数10コア程度)とプログラム最適化で
実時間処理は可能と考えている。
7
宇治豪雨 (2012/8/13, 20:00~8/14, 08:00)
琵琶湖
箕面
 京都
 宇治
六甲山
 神戸
大阪湾
 大阪
生駒山
 奈良
2012年08月13日夜8時から翌日朝8時までの12時間の3次元降雨分布
を大阪の南上空から眺める(観測範囲半径60km,格子間隔 250m).
20fps → 600倍速
地形(SRTM-DEM)は高さ方向に約2倍拡大.
8
まとめ・今後の課題
 リアルタイムデータ処理で作成するQL画像の
Web公開を開始した。30秒毎のデータを観測終了
後1分以内に公開。
 過去データの利用を容易にするために、日毎QL
画像一覧表示や降雨サマリーを作成。マウスク
リックで任意の時間を選択し、グーグルマップスに
よる拡大表示や連続表示(30秒/5分)を実現。
 現在、降雨サマリーに基づくデータ自動削除機能
の開発、およびリアルタイムを目指した3次元可視
化表示の高速化を実施中。
9
ダウンロード

フェーズドアレイ気象レーダ:観測イメージ