平成27年度入学式
式辞
8歳1カ月10日に更新した三浦和良選手の言葉です。結果が出な
いとき、行き詰ったとき、環境や人のせいにしていないでしょうか。
春本番には、すこし冷たさを感じる日和となりましたが、320
名の新入生を迎え、ここ赤山の地には、若いエネルギーがあふれ、
誰のせいにもしないとは、どういうことか。その答えを、3年間を
かけて、追求していきましょう。
熱を帯びているように感じます。
本日、多数の来賓ご臨席のもと、平成27年度の入学式を挙行で
皆さんが、小学校6年生になる直前の3月、東日本大震災が発
きますことは、教職員・在校生の大きな喜びであります。有り難う
生しました。被災した方々が、希望を失うことなく、智恵を出し合
ございます。
い苦境を乗り越えようとしておられる姿は、私たちの胸に迫ります。
保護者の皆様、お子さまのご入学、誠におめでとうございます。
心より喜び申し上げます。入場される我が子の姿に、4週間前に中
そこには、本物の学ぶ人たちの姿があります。昨年度、震災ボラン
ティアに参加した2・3年生は、次のように感想を述べました。
学校を卒業したときとは違う、ちょっぴり成長した姿をお感じにな
「自分の目でみることが大切。忘れない、考え続ける、考えるこ
っておられるのではないでしょうか。それは、彼らが大いなる決意
とが支援につながる。」本物の学習者の姿に触れた彼らは、まっす
をもって高校生活に臨もうとしている証拠です。
ぐ、学びに向かい始めています。
健やかに、伸びやかに、そして逞しく、と願いつつ、いよいよ公
地域課題解決に向けてプレゼンを行い、その提言を実行すべく、
教育が最終段階を迎えことに、皆様も、保護者としての新たな決意
手作りの外国語活動を小学校で行ったグループがありました。自分
をお持ちのことと存じます。
たちの音楽活動を活かし子供たちに夢をと、保育所でライブ・創作
ご期待にお応えすべく、教職員、2・3年生は、320名の高校
生活を、しっかり支え、成長を促して参ります。
新入生の皆さん、入学おめでとう。今日から、島根県立松江北高
等学校の生徒です。平成30年3月まで、約1070日の高校生活
が始まります。
人形劇を行ったグループもありました。彼らの一人が語った言葉、
「私たちは、もっと沢山の人と出会って、多様な経験をすることが
必要ですし、そうしたいです。」
この春休み、アメリカ東海岸に10日間の研修に出かけた2年生
の決意表明、「未知の世界に飛び込みどこまで通用するか実感する
ことが目的。取りにいく姿勢で世界の多様性を体感し自分を変える
本校の歴史は、明治9年(1876年)に創設された教員伝習校
変則中学科、翌年独立した松江中学まで遡ります。来年度、創立1
40周年を迎えます。
旅にする。」
出会う、そして、見る・感じること。そこから、考える、想像す
ること。学び続ける人が、北高にはたくさんいます。
ここに2本の校旗を掲げています。右は旧制の松江中学、左は新
制の松江北高校の旗です。旧制中学校の最終卒業生は69期、皆さ
1年生の皆さん、先輩に続きましょう。「そんな世界についてい
んは新制高校69期生、歴史的には、ちょうど新制高校が旧制中学
けるのか、恐くて飛び込めそうもない。」今は、不安、緊張で、気
に追いつき、皆さんは、次の70年へ向って、新たな歴史を刻み始
持ちいっぱいいっぱいでしょう。
める、松江北高第3ステージ1期生ということになります。
大丈夫です。わたくしたち教職員は、皆さんに対して、丁寧に、
校訓「質実剛健」、シンボルである二本の松(双松)のもと、4
敬愛の心を持って接していきます。「丁寧に柔らかく向き合い、生
万人を超える卒業生を輩出。地域・国内外において、行政・医療・
徒の自己肯定感を高める」は、本年度の重点目標の1つです。2・
福祉・教育・商工業等のリーダーとして、さらには学術・芸術・文
3年生も、同様な気持ちで、君たちに接してくれます。聞いてみま
化領域にも、第一線で活躍する人材を世に送り出してきました。
しょう。「2・3年生は、新入生にチャレンジを促し、手本になり、
校歌三番、「世界の人たる誇りに立たん」の歌詞のとおり、在
校生、教職員、卒業生が、全県を牽引するリーディングスクールで
時には相談相手として、1年生を支えていきまか?」・・・
だから大丈夫。
あることに、自負と気概を持った学校です。今日から皆さんも、そ
の一員です。
NHKの人気番組「プロフェショナル仕事の流儀」の主題歌
スガシカオが歌う「Progress」に、こんな歌詞があります。
ところで、「質実剛健」とは、どういう意味なのか。辞書には、
ずっと探していた理想の自分って
質実とは、中身が充実していて飾り気がないこと。剛健は、心や体
もうちょっとかっこよかったけれど
が強くたくましいこととあります。なるほどと、納得できます。で
僕が歩いてきた日々と道のりを
は、この言葉から想起される、この言葉が理想として求めている北
ほんとは”ジブン”っていうらしい
高生の姿とは何か。私は、次のように解釈しています。
ねえ
たゆまぬ勉強により知識を増やすことだけで終わるのは本物の学
僕らがユメ見たのって
誰かと同じ色の未来じゃない
びではない。獲得した知識を使うこと、知識を役立てる、他者の幸
誰も知らない世界へ向っていく
せにつなげることこそが本物の学びである。真正の学びの積み重ね
勇気を”ミライ”っていうらしい
が、困難にあっても、そこから逃げない、立ち向かう姿勢を培うの
である。中身を充実させる=質、役に立つ=実、困難に立ち向かう
あと一歩だけ前に進もう
悩みながら、一歩ずつ前に進む。培われた知識・技能、重ねてき
タフネス=剛健である。これが、私の定義です。 校訓は、「本物
た経験の先に、未来を切り拓く勇気・志が生まれてくる。皆さんの
の学習者であれ。」と、めざすべき方向を示しているのです。
高校3年間が、私の中で、この歌詞と重なります。
皆さんの笑顔やひたむきに学ぶ姿が、行動が、家庭や、学校を、
さて、皆さんの学びは、今、どんな段階にありますか。自分の学
びの深さを、次の言葉から、判定してみてください。
学ばないものは
人のせいにする
学びつつあるものは
そして地域・社会・世界を、明るく元気にし、周囲の人々に、勇気
と希望を与えるのです。皆さんが、活力あふれる高校生活を送って
くれることを祈念して、入学式の式辞といたします。
自分のせいにする
学ぶということを知っているものは
誰のせいにもしない
これは、今月5日に行われた試合でJリーグ最年長得点記録を4
平成二十七年
四月九日
島根県立松江北高等学校
校長
泉雄二郎
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