第9回ヤマセ研究会
2014/3/10
宮城県における2013年夏期の気
象が水稲収量と品質に及ぼした影響
菅野博英※・熊谷千冬※・大久保さゆり※※
※宮城県古川農業試験場・※※東北農研センター
・水稲作付面積→東日本大震災後徐々に回復
・津波被害市町村作付面積→被災前の約92%復旧
平成25年の収量と品質
1.収量 552kg/10a(前年559kg/10a)
作況指数104(前年105)
2.品質
1)1等米比率
「ひとめぼれ」95%(前年88%)
「ササニシキ」87%(前年44%)
2)落等要因
充実不足,斑点米(カメムシ)
(前年:白未熟粒,充実不足)
作況指数と1等米比率(H26/1現在)
●冷害年:H15
●高温年:H22,H23,H24
●日照不足年:H17,H20
2等米以下の落等要因(H26/1現在)
平成25年半旬別気象経過(仙台アメダス:4月~10
月)
出穂前:低温寡照→,出穂後:高温多照
出穂前25日間の最低気温
低温7月中下旬,長期間発生(H23,H24と類似)
年次別の冷却度(古川アメダ
ス)
不稔・冷害発生少移植期別の不稔歩合(古川農試)
不稔・冷害発生少 冷害(農林水産省)
葉いもち多・穂いもちやや少 いもち病被害面積(農林水産省)
水稲共済災害別面積(NOSAI宮城)
※共済金対象面積
水害:7/17-18大雨451ha浸冠水
7/26大雨328ha浸冠水→不稔
干害:4/22-6/14極小雨
2,000ha被害
(移植不能,枯死等)
H25籾殻重→平年より小さい(県生育調査ほ)
H25:玄米小さい(古川農試)
玄米の大きさの推移
H25玄米の大きさ→平年より小さい(県生育調査
ほ)
H25 籾と玄米:小さく,充填率大きい(古川農試)
●籾に対する玄米の充填割合
H25:登熟急激に促進(古川農試)
H25 玄米2.0mm主流(古川農試)
H25 くず米少,玄米小さい(古川農試)
冷害,日照不足年次と同様の傾向
出穂前25日間の気象と千粒重(東北農政局,仙台アメダス)
平均気温と千粒重
冷害,日照不足年次と同様の傾向
出穂前25日間の気象と千粒重(東北農政局,仙台アメダス)
日照時間と千粒重
地域間差:西部丘陵・山間高冷<平坦部
・平坦部より気温が低く,日照時間短い → 千粒重少
・4~5月干害,いもち病の発生,獣害
出穂後20日間の最低気温
出穂後20日間の日照時間
※北部平坦(古川)との比較
収量の特徴
・作況指数104 → 現場では・・・
・低収要因
1)出穂前の低温寡照
→ 籾殻の肥大が抑制, いもち病の発生
標高が高い地帯の影響大
2)出穂後の高温多照
→ 玄米の登熟促進
→ 籾(外側)が小さく,玄米(内側)が限界,小型化
→低収
出穂後20日間の平均気温(上2013年,下平年)
(左:出穂始期<8/3>、中央:出穂期<8/6>、右:出穂終期
<8/14>)
平年より気温が高い(古川アメダス)
出穂後20日間の平均気温
出穂後20日間の日較差
(左:出穂始期<8/3>、中央:出穂期<8/6>、右:出穂終期<8/14>)
平年,昨年より日較差大きい→稲体への負担少(古川アメダス)
出穂後20日間の日較差
日照時間多い(古川アメダス)
出穂後20日間の日照時間
乾物重増加と穂への転流良好(古川農試)
出穂後の登熟状況(古川農試)
品質の特徴
1 高温多照 → 光合成良好
1)玄米粒の肥大,伸長が良好
2)同化産物生産が良好
→
白未熟粒の発生少
2 日較差大
1)稲体の呼吸消費抑制
2)同化産物の転流促進
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平成24年産米の品質低下要因と改善技術について