08ba036z 入江 洋志
補論
わが国銀行の収益性
(1) 銀行の収益性の国際比較
基礎的な収益力の弱さ
資産収益率(ROA)、資本収益率(ROE)の両面において、主要
国平均を大きく下回る。
(1) 銀行の収益性の国際比較
貸出利鞘と経費の動向を見てみると・・・
貸出利鞘は1.7%と主要国平均を大きく下回っ
ている。
(1) 銀行の収益性の国際比較
貸出利鞘と経費の動向を見てみると・・・
日本の銀行は経費率が低いにも関
わらず、基礎収益が低いため、OHR
が高くなっている。
一方の経費率は1.5%と主要国平均を下回っているが、OHR
(オーバーヘッド・レシオ)では主要国平均を若干上回っ
ている。
(1) 銀行の収益性の国際比較
部門別にみた銀行収益の国際比較を見てみると・・・
日本の銀行は米欧主要行と比較して
中小企業や個人を対象とするリテール部門の収益性が著しく
低い。
(2) 我が国の銀行収益の特徴
①平均的に見た収益性の低さと振れの大きさ
基礎的な収益力が弱い中で、信用コストや株式等の有価証
券関係損失が大きな振れを伴って変動することによるため。
(2) 我が国の銀行収益の特徴
②基礎的な収益力の低下傾向
貸出利鞘は、ほぼすべての銀行で縮小傾向にある。貸出利
鞘が相対的に高い銀行ほど縮小幅が大きい傾向にある。
(2) 我が国の銀行収益の特徴
③貸出利鞘と貸出採算との間には優位な関係は見られない。
利鞘の厚い銀行が高収益であるとは言えない。
(3) 銀行部門の収益性と企業部門の収益性
銀行・企業部門の収益性は国際的にみ
て低い!!!
銀行と企業が相互に影響し合っている
可能性が高い!!!
(3) 銀行部門の収益性と企業部門の収益性
銀行の貸出先企業の収益性
銀行借り入れのない企業の方が借り入れのある企業に比べて高い収益率を示して
いる。
企業が成長し信用力が高まると、金融資本市場を活用する。一方で、市場機能が
低下すると銀行借り入れを増大するため。
(3) 銀行部門の収益性と企業部門の収益性
銀行の株式保有と企業の収益性
つまり
銀行の貸出先企業は、非貸出先企業よりも売上高経常利益率や、売上高営業利益
率が低い。
銀行と資本関係の強い企業の収益性は相対的に低い!!!
(3) 銀行部門の収益性と企業部門の収益性
銀行の株式保有と資本関係の強い企業への貸出
銀行の株式保有比率は1990年代末から2000年代前半まで低下傾向にあり、その後
は概ね横ばいとなっている。
銀行が株式を保有する背景
日本の銀行は、収益性の低さと収益
顧客との長期安定的な関係を構築し、円滑な取引を行うことで、貸出面での利息
の振れの大きさという、構造的な収
収入や株式の配当収入、手数料収益などのリターンを確保するため。
益上の問題を抱えている。欧米諸国
の銀行の収益性を大きく下回ってい
る現状にある。日本の銀行は今後、
安定的な収益性の確保に向けて取り
大株主企業数は全体として
組みを進めていくことが必要
。
減少基調にあるものの、持
ち合い企業数は増加に転じ
ている。
論点
収益性向上のための
手数料ビジネスについて
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補論 わが国銀行の収益性