新生児溶血疾患と母体免疫
母体の免疫反応
浜松医科大学輸血部
中辻理子
母体の免疫反応
妊婦の生理
ーPlasma Volume 増加ー
妊娠による大きな生理学的変化はPlasma
Volumeの増加である。Plasma Volumeと赤血球
(RBC)は妊娠10週から30ー34週まで生理的貧
血(Physiological Anemia)を伴いながら増加する。
Plasma Volumeは約50%増加し、満期では60
0ml/分の胎盤循環がある。
妊娠中毒症(Preeclampsia)の特徴
❶ Plasma Volume膨張性増加が少ない。
❷ 出産時の治療薬、硫酸マグネシウム投与に
よる子宮弛緩症(Uterine Atony)を起こし、
分娩時大量出血の可能性あり。
❸ 高血圧に伴う胎盤早期剥離(Placental
Abruption)の可能性あり。
❹ 血小板減少症
分娩時出血
出血量
正常分娩:500ml以下
帝王切開:1000ml
子宮摘出と帝王切開:1500ml
子宮弛緩症:大量出血
分娩時出血による輸血療法
❶ 濃厚赤血球(Packed Red Cell)はHb値7ー9g/
dlで投与開始。
❷ Fresh Frozen Plasma (FFP)は凝固障害と大量
出血(RBC:FFP=4:1)で投与開始。
❸ 血小板数5万/マイクロリーター以下で血小板
製剤投与開始。もしRh(D)-陰性の妊婦に
Rh(D)-陽性血小板を輸血する時は、Rh免疫
グロブリンを投与。
Rh(D)-陰性、抗D抗体陰性
妊婦治療
妊娠28週と分娩直後にRh免疫グロブリン
(Rh0GAM)を予防的に投与する。
分娩時、胎児血が30mlを超えて、母体に
混入すれば、Rh0GAMの量を追加する。
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輸血の歴史