平 成 2 2 年 度
新 任 校 長 研 修 講 座
学校経営の基本
ー 管理職にとってのマネジメントの課題 ー
平成22年5月12日(水)9:00 ~ 10:30
秋田県総合教育センター
小松 郁夫
玉川大学教職大学院教授
文部科学省初等中等教育局視学委員
前・国立教育政策研究所 教育政策・評価研究部長
政権交代後の教育改革
(平成21年9月 ~
)
まだ不透明ですが・・・
国と地方自治体
との関係
・道州制問題
・基礎自治体の在り方
教育委員会改革
教員養成・研修改革
教員人事改革
教育内容の改革
・新学習指導要領
・学力観の再検討
・カリキュラムマネジメント
教科等の再編
教育課程編成の在り方
道徳教育等の充実
管理運営改革
・保護者・地域住民と
の連携
・成果検証システム
の開発
コミュニティスクール
学校評価
校内組織整備
教育振興基本計画<施策の基本的方向>
(平成20年7月1日 閣議決定)
• 基本的方向2:
個性を尊重しつつ能力を伸ばし、個人として、社会の一員と
して生きる基盤を育てる
④ 教育委員会の機能を強化するとともに、学校の組織運営
体制を確立する
◇
◇
◇
◇
◇
教育委員会の責任体制の明確化
市町村への権限の委譲
新しい職の設置等による学校の組織運営の改善
学校評価の推進とその結果に基づく学校運営の改善
家庭・地域と一体になった学校の活性化
戦略的教育改革の志向
学習指導要領の改訂・学校評価・学校組織改革・教員改革
(1) 学校評価(自己評価)の義務化
(2) 副校長、主幹教諭、指導教諭の職の新設
↓
学校組織マネジメントの活用
(3) 個人及び組織の一員としての教師力の向上
『もしドラ』 を読む
「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネ
ジメント』を読んだら」 (岩崎夏海著、ダイヤモンド社)
* 「顧客とは誰か」との問いこそ、企業の使命を定義するうえ
で、最も重要な問いである
* 真のマーケティングは顧客からスタートする
* 働きがいを与えるには、仕事そのものに責任を持たせなけ
ればならない
* イノベーションとは、 価値である。その戦略の一歩は、陳腐
化したものを計画的かつ体系的に捨てることである
* 人事にかかわる意思決定こそ、最大の管理手段である
『もしドラ』 を読む(2)
中村 邦夫(パナソニック会長)
< ドラッカーを読んで目から鱗 >
中村会長が肝に銘じる五つの言葉
①
②
③
④
⑤
自己管理・・・勉強し自分を高める努力を怠るな
目標管理・・・自分の果たすべき貢献を考えよ
自己分析・・・自分の強みを伸ばせ
時間管理・・・最も重要なことから始めよ
情勢分析・・・「日に新た」、変わることを恐れるな
『もしドラ』 を読む(3)
私だったら
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
社会認識・・・世の中の変化を察知する
新学校観・・・新しい教育モデルを考える
職位認識・・・新しい職位、職務を理解し、活躍する
職能成長・・・スキルアップで「できる人」になる
不安解消・・・キャリアへの不安を解消する
プラス思考・・・仕事への不満を解消し、投資的思考になる
人間関係能力・・・職員を使いこなし、保護者等との関係を構
築する
⑧ 公教育経営・・・教育委員会、首長・議会との関係を創造する
学校の経営力を高める
学校組織
教育関係法規
<コンプライアンス>
経営理念
経営戦略
組織
組織マネジメント
組織構造、組織文化、リーダーシップ、育成・人
事、マネジメントコントロール、インセンティブ
経営資源
(ヒト、モノ、カネ、情報)
経営環境
経営理念の意思決定<経営ビジョン>
目指す学校像、目指す教職員像
目指す児童・生徒像
保護者・地域社会との連携
学校設置者の教育改革構想、公教育経営の意思<ミッション>
なぜ、ビジョンが重要か?
〈社会・経済情勢の変化〉
不安定性・不確実性の増大
〈児童生徒の変化〉
意欲の低下、多様化
〈評価される学校〉
説明責任の増大
ミッションに基づく幅広いビジョン
個々の
教師レ
ベルで
の創意
工夫や
実験・実
践
目的の共有と適度な葛
藤 ⇒組織の建設的な
方向への活性化
教職員間の相互信頼関係
(自由活発に議論できる土壌づくり)
組織的、
創造的で
効果的教
育目標の
実現
学校組織マネジメント・サイクル
学校組織マネジメント・サイクル
教育目標
ミッション
A CTION
→
Adjust
A CTION
内外環境把握
内外環境把握
)
具体的年度 計画
評価計画
P LAN
→Design
教育活動の
実施
学校評価
CC HECK
DO
外部への公開、外部からの協力
「プラン(計画)」よりは
「デザイン(企画、設計)」
P-D-C-A ⇒
Design-Do-Check-Adjust
)
年度重点目標
(
次期計画への更新
教育活動の改善
(
学校経営ビジョン
「
ア
ジ
ャ
ス
ト
調
整
、
修
正
」
「
ア
ク
シ
ョ
ン
行
動
」
よ
り
は
組織マネジメントの詳細設計
P
L
A
N
DO
CHECK
A
C
T
目標のデザイン
経営戦略
行動規範などの共有
組織文化
役割配分と組織化
工程表・実行計画
指示・指揮
途中評価・修正
激励・助言・支援
組織学習・人材育成
組織構造(校務分掌)
計画・予算
リーダーシップ
コントロール(統制)
インセンティブ
育成・人事
学校組織マネジメントで「学校力」向上
•
•
•
•
•
学校の現状を知る → SWOT 分析
学校のミッションを確立し、校長としてのビジョンを明示
(中期)学校経営計画を立案
今年度の重点課題を確定
P-D-C -Aのマネジメントサイクルを策定
↓
経営資源(ヒト、モノ、カネ)の効果的運用
学校経営と学校評価
• 学校経営は
① 組織目的の効率的、効果的
実現
② ヒト、モノ、カネなどの経営
資源の組合せ
③ 不断の質の向上が重要
• 組織マネジメントと学校評価
↓
PDCAのサイクルと評価活動
• 学校評価はシステム
① 誰が? 何を? どのように?
② 説明責任を果たすため
③ 専門職組織は外部評価の対象
第三者評価
学校関係者評価(外部評価)
自己評価
教職員による評価
具体的かつ明確な目標等を
設定し、実行し、自ら評価する。
Check
評価
Do
実行
第三者(当事者・関係者でない者)による評価
学校関係者(保護者・地域住民)
による評価
学校の教育活動の観察や
意見交換等を通じて、自
己評価結果を踏まえて評
価する。
自己評価・学校関係
者評価(外部評価)結
果等を資料として活
用しつつ、学校運営
全般について、専門
的立場から評価する。
Action
改善
Plan
目標設定
外部アンケート等
これにより、教職員と共通
理解をもつとともに、学校
の改善のために教職員と
連携・協力する。
評価結果を学校・設
置者等にフィードバ
ックして改善を促し、
学校運営の質を高める。
児童生徒・保護者等を対象に行うアンケート等による評価
であり、自己評価の資料等に活用する。
※自己評価・学校関係者評価(外部評価)・第三者評価の囲みは、定義として内に含む範囲ではなく、評価対象として含む範囲を指す。
自己評価(各学校の教職員が行う評価)
• 学校の自己改善力を向上させるための自己評価
• 自己評価は、学校評価の最も基本となるものであり、学
校長のリーダーシップの下で、全教職員自らが、目標設
定を行い、その達成状況や達成に向けた取組の状況を
検証することにより、学校の現状と課題について把握し、
学校運営の改善につなげることを目的として行うもの
・各学校が設定した教育目標(学校教育目標)を達成するために行うすべての
活動を対象として、これらを一定の基準に基づき、客観的にかつ総合的に
評価し、改善の方向や改善点を明らかにすること
・ 学校が保護者や地域住民に対して説明責任を果たし、保護者、 地域住民な
どが情報や課題を教職員と共有しながら学校運営に参画しその改善を進め
ていく上で重要
「自己評価」プロセスの概念図
学校関係者評価
学校関係者評価
(保護者、地域住民等の学校関係者などにより構成された
評価委員会等が、自己評価の結果について評価することを
基本として行う評価)
自己評価の結果について評価する学校関係者評価
学校関係者評価は、「保護者」「学校評議員」「地域住民」
「青少年健全育成関係団体の関係者」「接続する学校」の教
職員、その他の学校関係者等により構成された委員会等が、
その学校の教育活動の観察や意見交換等を通じて、自己評
価の結果について評価することを基本として行うもの
学校と教育委員会の新しい姿(例)
【凡例】
学校の活動
教育委員会の活動
新学校経営モデルでは、バランストスコアカードの概念を用いて、学校経営の取組みを整理・分析し、当該年度の重点目標を設定する。
また、中間および年末に、この重点目標への達成状況を評価し、次年度への改善に繋げることを想定している。
10月
7. 通常評価
学校関係者アンケート
(学校公開期間等)
9月
11月
⑥新年度予算編成方針
6. 通常改善
中間自己評価を受
けた改善
8月
⑦予算ヒアリング,学校状況把握
8. 新年度
予算申請
⑤予算流用・組替え
④緊急対策(学校支
援の検討・実施)
(成果指標の確
認・改善,説明)
7月
学力調査結果
(第一次)
4. 通常評価
学校関係者アンケート
(学校公開期間等)
⑨予算査定
5. 通常評価
中間での自己評
価
学力調査結果
(第二次)
(成果指標の確
認・改善,説明)
■ 学校教育目標
■ 学校経営計画
BSC活用による
継続的な学校改善
学 校
の領域
(学校関係者
への説明)
教育委員会 の
領域
⑪新年度予算配付
5月
学校関係者 の
領域
9. 自己評価の実
施
1月
4月
10. 学校関係者評価
の実施
1.BSC*活用による取組み
整理・分析
2.学校経営計画策定
⑩新年度予算
内示
■ 学校経営方針
■ 教育課程編成等
3. 通常評価
区学力調査
6月
12月
⑧予算流用・組替え
②各校の学校評
価・学校関係者評
価等の情報収集,
学校支援の検討
2月
①学校経営計画
策定支援
3月
11 第三者評価の実施
*BSC=バランストスコアカード
バランスト・スコアカード
4視点の学校教育への応用
<過去の視点>財務と成果データなど
• 学校予算などの適正な執行
• 教育成果(学力調査結果、体力測定結果など、すでに測定・評価された結果)など
<現在の視点①>関係者評価データ等の活用
• 学校選択の結果など
• 入試倍率など
<現在の視点②>バランスのとれた教育活動の状況
• 確かな学力の育成
• 人権尊重、問題行動対策など
<未来の視点>研修や人材育成の状況など
• 職能成長の保証
• リーダーシップとフォロアーシップのバランスなど
各学校が作成する経営方針(事例)
•
•
•
•
•
1.学校経営方針
2.めざす学校像、児童・生徒像、教師像
3.学校の現状(よさと課題)
4.中期目標(3カ年計画)
5.平成22年度の重点目標・達成目標・具体的な方策
学校評価と授業評価の関連
管理運営
評価
リーダーシッ
プ
組織マネジメ
ント
学校評価
教育課程管理
評価
教育課程評価
授業評価
Win-Winな学校評価システムの開発
学校支援・改善
組織マネジメント能力の育成
設
置
者
へ
の
報
告
学校の自己評価、教職員の相互評
価の活性化
開かれた学校
教職員の相互
・学校からの情報提供
・授業公開の拡大
評価
職員の効力感の高まりとともに、
校内外の関係者を巻き込む
学校関係者評価の導入
学校評議員制度
評価の結果を、学校にフィードバック
自己を振り返るシステムの確立を期待
23
専
門
的
な
第
三
者
評
価
学校組織の特性を生かす
校 長
副校長・教頭
ミドルリーダーを育成し
フラット型組織の長所を
引き出す
企画・運営委員会
分掌
教科
委員会
教職員
学 年
評価システムを学校改善のツールに
必要と思われること
保護者との
協働
地域等
との協働
企画・創 造
教育活動
の充実
発展・伸長
工 夫・改善
良さ
見直す点
教育行政
との協働
めざす学校の姿
ご清聴、ありがとうございました!
玉川大学教職大学院(小松郁夫 研究室)
電話 : 042-739-8229 メール :[email protected]
以下のサイトもご覧ください
http://benesse.jp/berd/berd2010/feature/feature02/
komatsu_01.html
http://benesse.jp/berd/berd2010/video/index.html
* 昨年4月より毎週月曜日、日本経済
新聞朝刊に「教学相長」というコラムを
執筆中
平 成 2 2 年 度
新 任 校 長 研 修 講 座
学校組織マネジメントの手法と実際
平成22年5月12日(水)10:40 ~ 12:10
秋田県総合教育センター
小松 郁夫
玉川大学教職大学院教授
文部科学省初等中等教育局視学委員
前・国立教育政策研究所 教育政策・評価研究部長
演習のテーマ
(1) 学校にとって、「顧客とは誰か」
(2) 学校経営での「マーケティングとは」
(3) 校長、教頭、主任、若手にとってのそれぞれの「働きがい」
(4) 学校経営での「イノベーションとは」
(5) 人事にかかわる時の配慮事項
演習テーマ(2)
① 学校が組織になるための課題はなにか
責任、権限、関与
② 時間管理の手法
効率性、効果性、継続性、発展性、創造性
③ 校長と副校長、教頭の違いと発展性
<副>、<代理>、管理職、意思決定
④ 危機管理
予防と対応、何がもっとも深刻なリスクか
⑤ 学校外との関係作り
保護者、地域等への対応
演習テーマ(3)
① 学校経営とリーガルマインド
法令遵守、手続きの正当性、一貫性
② 学校経営とマネジメントマインド
人事管理、財務管理、合理性
③ 校長も人間、あなたならどうする?
相性、不得意分野、ストレスマネジメント
④ 魅力あるリーダーになるために
ぶれない、逃げない、前向き、硬軟合い交えて
⑤ 各種ハラスメントへの対策
セクハラ、パワハラ対策。人権尊重
ダウンロード

自己評価 - 秋田県総合教育センター