平成26年度保全業務マネジメントセミナー
清掃管理業務の仕様書(見積)の作り方
公益社団法人全国ビルメンテナンス協会
専門委員
岸
正
1
発表内容
発表内容
1.品質チェックから見た仕様書の実態
2.品質チェックから見た仕様書の改善の
ポイント
3.建築保全業務共通仕様書との比較
4.仕様書作成のポイント
5.まとめ(共通仕様書の加除訂正)
6.積算基準(積算費目と積算構成)
7. 〃
(技術者区分)
8. 〃
(積算手順)
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品質チェック方法
目視点検以外にも、客観性を高めるため、各種測定器を使用。
汚染度計
繊維床の汚
染度を数値
で表す
光沢度計
硬性・弾性床
の光沢の度
合いを数値で
表す
ATP測定器
臭気計
照度計
生物の細胞 臭いの強さを 目視点検時
内に存在す 数値で表す の明るさを確
るATP量(汚
認する
染物質)を数
値で表す
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ATP測定器による拭き取り検査
文部科学省では、学校給食における食中毒を防止するため、「調理場における洗浄・消
毒マニュアルPart2」を策定し、ATP測定器による清浄度検査を推奨している。
ATP拭き取り検査における参考値(例)
検査箇所
管理基準値
合格
不合格
まな板
500以下
1,000以上
ボウル
200以下
400以上
バット
200以下
400以上
シンク
200以下
400以上
調理台
200以下
400以上
冷蔵庫取っ手
200以下
400以上
1,500以下
3,000以上
手指
※合格と不合格の間は要注意と考えます。
出典:調理場における洗浄・消毒マニュアルPart2
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清掃品質点検から見た保全の実態例①
床の歩行動線
カーペット床の重歩行部分が黒ずんでおり、歩
行しない部分との差がはっきりしている。
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清掃品質点検から見た保全の実態例②
幅木と壁面の汚水よごれ
幅木とその上部壁面に汚
水が付着し放置されたま
まである。
階段手すりターン廻りの手あか
木部手すりターン回りは手
あかの付着が著しいため、
ATP検査(ルミテスター使
用)で29,086RLUという高
い数値を示した。
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清掃品質点検から見た保全の実態例③
トイレブース内扉取手部分の手あか 共用出入口扉取手回りの汚れと手あか
一見きれいに見えるが、手あか
の付着が著しくATP検査では
63,652RLUという高い数値を
示した。
物品移動に伴う汚れと手あか
で見苦しく、ATP検査では
22,878RLUという高い数値を
示した。
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清掃品質点検から見た保全の実態例④
エレベータかご内操作盤の手あか
一見きれいに見えるが、手あ
かの付着が著しくATP検査で
は22,726RLUという高い数
値を示した。
トイレブース内天井換気口のほこり
今にも落ちそうなほこり。冬季のた
め、ほこりの付着が著しい。
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清掃品質点検から見た仕様書の改善ポイント
部位
床
主たる目的 主たる汚れ
美観の維持
床以外 衛生の確保
土砂
ほこり
手あか
対処方法
(頻回清掃と清掃品質点検)
定期 部分洗浄
日常 巡回清掃
定期 部分洗浄
品質
点検
仕様書の検討・見直しには、清掃品質点検が必要不可欠です。
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(平成25年版)建築保全業務共通仕様書との比較
【床】美観
①床の「補修」は特記 ⇒ 定期的な補修が必要
②特に共用区域の重歩行には「補修」が必要
【床以外】衛生
①ほこり・手あか ⇒ 感染経路を形成
②仕様内容として組入れる必要がある(適材適所)
美観=価格
衛生>価格
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仕様書作成のポイント
仕様書作成のポイント1(清掃管理業務)
①汚れの特質を仕様書に反映させる
◆汚れは一様に付着し進行するわけではない
②部分清掃と全面清掃を組み合わせる
◆よく汚れるところ=部分清掃 ◆長期間=全面清掃
③床の品質のバランスをとる
◆トラック・オフ・エリア
◆ファンネル・エリア
◆トラフィック・エリア
■極重汚染エリア
25%
■重汚染エリア
■中汚染エリア/軽汚染エリア
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仕様書作成のポイント2(清掃管理業務)
④床以外の部位の品質バランスをとる
(例:立体面の代表である壁面)
上段のほこり+中段の手あか+下段の接触汚れ
=壁面の汚れ分布と汚れの種類
⑤季節への対応
◆冬季(綿ほこり、低湿度)
◆夏季(手あか、高湿度)
⑥法令順守(グリーン購入法)
◆洗剤・床維持剤(環境保全)
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仕様書作成のまとめ
共通仕様書
品質実態
加除訂正
定期的自主点検の実施
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積算基準(積算費目1)
①直接人件費
当該業務を行うため、その労働力を消費することによって発生
する費用
②直接物品費(直接人件費の4%~6%)
当該業務を行うのに必要な物品を消費することによって発生
する費用
③直接業務費(=①+②)
④業務管理費(直接業務費の6%~10%)
現場業務を運営するために必要な直接業務費以外の費用
⑤業務原価(=③+④)
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積算基準(積算費目2)
⑥一般管理費等(業務原価の20%~25%)
企業を維持運営していくために必要な直接業務費
および業務管理費以外の費用で一般管理費(営業
費含む)および営業利益
⑦業務価格(=⑤+⑥)
⑧消費税等相当額
⑨保全業務費(=⑦+⑧)
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積算基準(保全業務費の構成)
①直接業務費 = 直接人件費 + 直接物品費
②業務原価 = 直接業務費 + 業務管理費
③業務価格 = 業務原価 + 一般管理費等
④保全業務費 = 業務価格 + 消費税等相当額
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技術者区分(清掃)
清掃員A
ビルクリーニング技能士の資格を有する者又は
清掃業務について作業の内容判断ができる技術
力及び作業の指導等の総合的な技能を有し、
実務経験6年以上程度の者
清掃員B
清掃業務について、作業の内容判断ができる技
術力及び必要な技能を有し、
実務経験3年以上6年未満の者
清掃員C
清掃業務について、清掃員A又は清掃員Bの指示
に従って作業を行う能力を有し、
実務経験3年未満の者
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保全業務費の積算手順1
①清掃対象面積を算出し、対象となる歩掛り表を決める
(延べ床面積4区分:~1,000㎡、~2,000㎡、~5,000㎡、~10,000㎡)
②各室等の面積・数量(ELVの台数など)等算出
③ 直接人件費の算出
・直接人件費=(労務数量×労務単価)の総和
・労務数量=上記②×歩掛り×作業回数/年(各清掃員A・B・C毎算出)
歩掛りとは、作業消化に1日(8時間)を費やした場合1.000と表わす
・労務単価は、清掃員ABCの日単価を使用
宮城(A : 10,000 B:8,200 C:7,300)
東京(A:13,200 B:10,800 C:9,600)
新潟(A:10,700 B:8,800 C:7,800)
香川(A: 9,400 B:7,700 C:6,800)
沖縄(A:10,500 B:8,600 C:7,600) (平成26年度、国土交通省編)
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保全業務費の積算手順2
④直接物品費の算出
直接人件費の4%~6%
⑤直接業務費の算出(=直接人件費+直接物品費)
⑥業務管理費の算出
直接業務費の6%~10%
⑦業務原価の算出(=直接業務費+業務管理費)
⑧一般管理等の算出
業務原価の20%~25%
⑨業務価格の算出(=業務原価+一般管理費等)
⑩ 保全業務費
の算出(=業務価格+消費税等相当額)
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おわりに
適正な仕様内容と
適正な価格内容が
バランスのとれた品質につながる
ご清聴ありがとうございました
(平成26年度)
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