社会調査とは何か(1)
社会調査からわかること、社会調査の方法
1.社会調査の意義
2.社会調査の方法
3.参考文献
4.先行研究の要約(確認)
1.社会調査の意義
(1)社会調査の定義
「社会調査とは、一定の社会または社会集団における
社会事象を、主として現地調査によって直接に観察し、
記述(および分析)する過程」(安田・原, 1969)。
つまり、
①フィールドワークによるデータ収集である。
②広義の社会事象を調べる。
③必ずしもデータ分析が必要ではない。
④普遍的・一般的な人間の真理を追究するものでは
ない。
(2)社会調査の系譜
①行政目的の統計調査(センサス)
近代的なセンサスは1790年アメリカで始まった。
1930年代末には標本調査法が確立。
②社会踏査(社会事業的目的を持つ調査)
1770年前後のハワード(英)の監獄調査が起源。
他に労働者家族の調査、労働者の調査など。
③世論調査or市場調査
営利機関がサービス・営利目的のために行うもの。
19世紀末のヘラルド・トリビューン紙の大統領選挙
の模擬投票が始まり。
④研究目的の調査
経済学の社会調査は統計資料が豊富になるにつ
れ減少。
社会学では実証的な社会科学となるにつれ増大。
(3)社会調査から分かること
調査対象とする社会・集団(・個人)の特徴を明らか
にすることができる。
それら集団間の比較(e.g.国際比較、世代比較)を
行うことも可能である。
2.社会調査の方法
(1)社会調査の過程
社会調査の主要過程は、未だ明らかにされていない
社会・集団・個人の、習慣・行動・態度・属性に関する
データを収集すること。
そのためには、以下の項目が順に行われる。
①問題点の決定(調査目的の確立)
②企画と準備
③現地調査
④調査結果の整理
①問題点の決定(調査目的の確立)
どんな問題点の解明、どんな問題点の記述を目
的とするのか?
②企画と準備
a.調査対象の範囲の設定
b.現地調査の方法(郵送法、面接法など)の決定
c.標本抽出の設計
d.調査日程・予算の決定
e.先行研究の整理
f.事前調査
g.調査票(質問票)の作成 or 質問項目の決定
③現地調査(実査)
データ収集に関わる最も直接的な作業
調査員に対するインストラクションも含む。
④調査結果の整理
調査票の集計、面接・観察記録の清書・分類。
分析過程を伴うこともある。
(2)現地調査法(実査)の種類
①調査票(を用いる)法(質問紙法)、②観察法、③面
接法、④テスト法、がある。実際には、客観的把握が
可能な調査票法が利用されることが多い。
調査票法も、
a.個別面接調査法
調査員が調査対象者に直接面接し調査票に指
定されたとおりに質問し、相手の回答を調査員
が調査票に記入する方法。
b.配票調査法
調査票を調査員または現地の適当な人を通して
調査対象に配布。調査対象は自ら調査票に回答
を記入する。調査票の回収は調査員その他の人
を通じて行う。(留置法もこれの一種)
c.集合調査法
調査対象に一堂に会してもらい、調査票を配布し
たうえで研究者が調査票の説明をしつつ、調査対
象に記入してもらう方法。
d.郵送調査票
調査対象に対して調査票を郵送して記入を依頼し
記入した調査票をふたたび郵送で送り返してもらう
方法。
e.電話調査法
調査対象に対して電話で質問する方法。
他に近年では、インターネット調査法、FAX調査法な
ど新しいメディアを利用したものもある。
3.参考文献
原純輔・浅川達人 (2009) 改訂版 社会調査 放送大学教育
振興会
林知己夫 (2002) 社会調査ハンドブック 朝倉書店
森岡清志(編) (1998) ガイドブック社会調査
酒井隆 (2003) 図解アンケート調査と統計解析がわかる本
日本能率協会マネジメントセンター
島崎哲彦(編著) (2005) 社会調査の実際〔第3版〕 学文社
安田三郎・原純輔 (1969) 社会調査ハンドブック〔第3版〕 有
斐閣双書
4.先行研究の要約(確認)
各グループで、
①一人2本ずつ先行研究を要約すること(グループ内で
の重複は不可)。
②①をグループでとりまとめて、メールにファイルを添付
して提出。
提出先:有馬([email protected])
提出期限:5月1日(木)16:00
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社会調査からわかること、社会調査の方法