3次元モデルを用いた連続マルチフィラメント糸の伸張特性シミュレーション
指導教員
機構設設計研究室 曽我 篤志
喜成年泰教授 下川智嗣准教授 若子倫菜助教授
研究背景
繊維間反発力
商品として見た編物
価格では対抗できない
国産編物
r0: 引張前の繊維間距離
R: 斥力が発生する最大距離
①仮撚り加工の縮れによる質点の位置以外での繊維の接触を表す
②質点同士が繊維半径よりも近づく(繊維が重なり合う)ことを防ぐ
外国産の低価格編物
対策
すべき事
価格ではなく,編物の質で対抗する
編物構造をコンピュータで
モデル化する
しかし
kr: 繊維間相互間力係数
r : 引張後の繊維間距離
この2つを,質点同士が一定範囲内に近づいたら
斥力を加えることにより表現した
Φr(r)=1/2kr (r-r0)2
=0
反発力のエネルギー
①ではR=33.12mm
②ではR=20.70mm
解析内容
質の向上には編物の構造の把握が必要
その上
(r < R)
(r>=R)
糸モデルに引張と戻しを加え,
その時の応力ひずみ曲線を実際の糸と同様にする
実物の糸を用いた引張試験
その把握は熟練者の経験に依存している
研究目的
実験条件
材料:ポリエステルマルチフィラメント
試験回数:10回
本研究で作成を目指すモデル
従来のモデル
初期張力
T0 [cN]
引張速度
v [mm/min]
最大ひずみ
e [-]
撚係数
K
撚数
N [turn/m]
9.81
50
0.2
33.8
182
傾き:2.41
10
8
6
0
0.00
0.05
0.10
繊維本数
n [本]
30
72
繊維直径
df[μm]
20.7
• 6.34 (弾性域(k11))
• 2.41 (塑性域(k12))
降伏点 • 0.025
2
傾き:6.34
番手
[Nm]
ばね定数
最大ひずみ:0.20
4
33.3
グラフより設定されたパラメータ
12
tension [N]
実験結果
繊度
Td [tex]
0.15
0.20
0.25
0.30
降伏点:0.025 strain[-]
編物の幾何学構造だけを
表現している
幾何学構造だけでなく,引張や曲げ
などに対する力学特性も備えている
糸モデルを用いた解析の流れ
弾性域と塑性域の区別
糸の伸張
今回の目標
直線糸をモデルを作成して引張の解析を行い,
モデルの応力-ひずみ線図が実物の糸と同様のものになることを目指す
解析モデル
伸張後,逆方向に戻した時の動き
塑性域における糸の伸張の停止・反転
2体ばね定数
k11(弾性域)
2体ばね定数
k12(塑性域)
3体ばね定数
k2
6.34
2.41
0.02
粘性係数
引張速度
[mm/min]
時間刻み
[sec]
2.0×10-5
500
1.0×10-6
繊維間相互反発 繊維間相互反発
力係数kr1(※1) 力係数kr2(※2)
0.075
2.0
※1:質点間距離が33.12mm未満の場合に働く相互間力の係数(仮撚加工による縮れの影響)
※2:質点間距離が20.70mm未満の場合に働く相互間力の係数(繊維の重なりを防止)
解析結果
73個の質点で構成された2次元断面をばねで繋ぎ合わせ
解析結果が実験結果と同様になるモデルが作成できた
12
10
降伏点
l :糸の長さ,l0 :糸の初期長さ
q :糸の角度,q0 :糸の初期角度
モデルを構成する2種類のばね
3体ばね定数k2 [N/rad]
Φ3( θ )=1/2k2 (θ-θ0 ) 2
ポテンシャル:
calculated
ひずみ0.20
experimental
8
6
4
2
2体ばね 圧縮,引張に対する抵抗 2体ばね定数k12 ,k12 [N/m]
Φ2( l )=1/2k11 (l-l0 ) 2 (弾性域:0<e<0.025)
ポテンシャル:
Φ2( l )=1/2k12 (l-l0 )2
(塑性域:0.025<e)
3体ばね 曲げに対する抵抗
tension[N]
長さ1/N[m]の3次元の糸モデルを作成(N:撚数)
0
0
0.05
0.1
0.15
0.2
0.25
strain[-]
初期状態
今後の展望
ばねと質点の移動の関係
断面[2]と[22]をそれぞれ動かす
質点の移動によりばねが伸び縮みする
ばねの力により質点が移動する
糸を構成する繊維の撚り
x: x軸座標
y: y軸座標
j :断面の番号
q :隣接する断面間の角度 (p/10)
隣り合う断面どうしはq (= p/10 )ずつ回転しており,
同じ番号の質点どうしを直線糸で結ぶことで撚りを表現する
質点の࢞࢟座標
‫݆ ݔ = ݆ ݔ‬− 1 cos ߠ − ‫݆ ݕ‬− 1 sin ߠ
‫݆ ݔ = ݆ ݕ‬− 1 sin ߠ + ‫݆ ݕ‬− 1 cos ߠ
曲げ
今まで行ってきた事
ループ形状
編物組織
今まで行ってきた事
今まで行ってきた事
直線糸モデルに曲げを加える
ことを可能とした
直線糸モデルをループ形状
にした
論文の数式より編物の幾
何学モデルを作成した
しかし,実物の糸の曲げに対
する力学特性が不明なため
解析との比較はまだ行えない
しかし,ループにおける力学
特性の解析に至るまではま
だ課題が多い
しかし,本研究で用いる糸
モデルを適用するために
はまだ課題が多い
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3次元モデルを用いた連続マルチフィラメント糸の伸張特性