量子力学第二
1998/07/30
V (r)(r = |r|) は球対称ポテンシャルでありまた
V1 (r) = A(lx2 − ly2 ), A > 0
とする. V0 (r) + V1 (r) 中にある電子のハミルトニアンは
H0 = −
hbar2 ∂ 2
∂2
∂2
( 2 + 2 + 2 ) + V0 (r) + v1 (r)
2m ∂x
∂y
∂z
である. 以下の間に答えよ. (途中の問題, 例えば 1. に答えられなくても簡単に放棄せず先に進みなさい. また
計算の手順は必ず明らかにすること. )
1. (lx2 − ly2 ) を lz , l± で表せ. l = 1 の状態に対して V1 (r) = A(lx2 − ly2 ) を行列で表せ.
2. 電子の電荷を −e として, 電磁場 (ベクトル・ポテンシャル A, スカラー・ポテンシャル ϕ) でのシュレ
ディンガー方程式が
H=
1
(p + eA)2 − eϕ + V0 (r) + V1 (r)
2m
であることを, ハミルトンの運動方程式を示すことで論ぜよ.
3. 上式に対応して電流密度 j の式を示せ. なぜその式が電流密度となるのか説明せよ.
1
4. 今, 外場として,z 方向の定磁場 H 0 = (0, 0, H0 ) を考える. このとき A = H 0 × r と選んでハミル
2
トニアンが
H=
p2
e~
e2 2 2
+ V0 (r) + V1 (r) +
H0 l z +
H (x + y 2 )
2m
2m
8m 0
となることを示せ.
5. V1 がない場合を考える.
H=
e~
e2 2 2
p2
+ V0 (r) +
H0 l z +
H (x + y 2 )
2m
2m
8m 0
l = 1 の状態についてエネルギー準位はどうなるか. Hr =
p2
+ V0 (r) を無摂動ハミルトニアンとして
2m
1 次の摂動論によって計算せよ.
次問以降では H02 の項は無視することにする.
6. 磁場がない場合を考える.
H0 =
p2
+ V0 (r) + A(lx2 − ly2 )
2m
l = 1 の状態についてエネルギー準位はどうなるか. ハミルトニアンを対角化することで固有状態と固
有エネルギーを求めよ.
1
7. l = 1 の状態空間について
H = H0 + H ′ , H ′ =
e~
H0 l z
2m
のエネルギー準位はどうなるか. 上の H0 を無摂動ハミルトニアンとして 2 次摂動によって固有状態お
よびそのエネルギーを計算せよ.
8. l = 1 の状態について, 前問のハミルトニアンを正しく対角化することにより固有状態, 固有エネルギー
を求めよ.
9. t < 0 で最低エネルギー状態にある l = 1 の電子を考える. t ≥ 0 に z 方向の定磁場 H0 を掛ける. この
とき l = 1 の状態に限って議論しよう.
 2

 p + V0 (r) + A(lx2 − ly2 )
H = 2m
2

 p + V0 (r) + A(l2 − l2 ) + e~ H0 lz
x
y
2m
2m
t<0
t≥0
以下の手順で考えよ.
(a)H : t < 0 の最低エネルギー状態を, H : t ≥ 0 の固有状態で表せ.
(b)t < 0 で最低エネルギー状態にあった電子波動関数の t ≥ 0 での時間変化 (シュレディンガー表示
の波動関数) を示せ.
(c)前問で求めた状態について, t ≥ 0 における lz の期待値の時間変化を求めよ.
参考:球面調和関数
√
(l = 1 : p-wave) Y11 = −
3
sin θeiϕ , Y10 =
8π
√
2
3
cos θ, Y1(−1) =
4π
√
3
sin θe−iϕ
8π
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