企業の海外進出
毒か?薬か?
2012.3.22
駐福岡大韓民国総領事館
経済領事 李元卿
I
なぜ海外(韓国)への投資を主張するのか
II
「企業の海外進出=産業空洞化」なのか
III
韓・九州地域経済協力の突破口は?
IV 【結論】「1+1→3」にするには?
V
拡大鏡をプレゼントします
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Ⅰ.なぜ海外(韓国)への投資を主張するのか
◇韓国側の立場
• 部品・素材依存による持続的貿易赤字
→ 利益減少(高い物流費、円高等のリスク)の解消
<対日貿易赤字現況(単位 : 億ドル)>
405
412
361
327
299
254
156
161
2006
187
308
243
209
276
201
286
227
2008
2009
2010
2011
146
2007
-133
韓国の全体の貿易収支
対日貿易赤字
部品素材対日貿易赤字
※ 対九州貿易収支(2011年1~12月) : 7,500億円の赤字(対日貿易赤字の3割以上)
Q. 円高は韓国にとって毒か?薬か?
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Ⅰ.なぜ海外(韓国)への投資を主張するのか
◇日本側の立場
• 「6重苦*」による国内経営環境の継続的悪化
→ 海外進出を通じて突破口を確保
* ①過重な税負担 ②貿易自由化の遅延 ③労働規制 ④環境規制
⑤円高 ⑥電力不足
• 韓国への投資の魅力
立地環境
韓国
日本
潜在成長力
4%以上
1%水準
産業用電気料金(’07年)
0.069 $/kWh
0.116 $/kWh
法人実効税率
24.2%
40.7%
貿易全体の中
FTA/EPA締結・署名国が占める割合
35%
17%
+ 体制の同一性に基づいた透明性・安定性
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Ⅱ. 「企業の海外進出=産業空洞化」なのか
◇韓国企業の海外進出及び産業空洞化の対応
• (韓国企業の海外直接投資*の現況)
* 単に海外で資産を運用するのではなく、経営参加及び技術提携を目的とした海外投資。 海外直接投資の
主な方法は ①海外現地法人の設立 ②既存の外国法人への資本参加 ③不動産の取得 ④支店の設置等
※ 投資上位5カ国(’11年申告額:億ドル、前年比増減率)
米国(164.3、222.5%)、中国(48.7、10.4%)、豪州(41.1、438.4%)、
カナダ(18.9、97.9%)、香港(15.4、2.1%)
※ 主要業種別海外直接投資規模
’09
合計
’10
(億ドル、%)
割合
増減率
’11
割合
増減率
307.2
343.6
100.0
11.8
444.9
100.0
29.5
116.1
101.9
29.7
△12.2
203.7
45.8
100.0
製造業
56.6
92.4
26.9
63.3
100.8
22.7
9.1
金融保険業
30.8
63.7
18.5
106.8
47.3
10.6
△25.7
不動産賃貸業
34.8
23.0
6.7
△33.9
10.7
2.4
△53.7
卸小売業
20.5
14.9
4.3
△27.3
21.7
4.9
46.2
鉱業
※ 海外進出する理由:安価な労働力、広い消費市場、原材料の確保、
関税障壁の回避等
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Ⅱ. 「企業の海外進出=産業空洞化」なのか
• (空洞化への対応)外国人投資・誘致のための様々な産業立地制度を運営
支援制度
◇ 外国人投資地域(FIZ)
概念及び特徴
外国人投資誘致を目的として、外国人が希望する地域に 敷地を
短期間で提供し、租税及び関税減免ㆍ使用料の減免・各種助成
金の支援
*2011年10月末現在、団地型:17ヶ所、個別型:52ヶ所
ㅇ 個別型
市・道の知事が外国人の投資家が希望する地域を指定
ㅇ 団地型
市・道の知事が国家産業団地、一般産業団地の中で、外国人投
資企業の専用に賃貸ㆍ譲渡するために指定
◇ 自由貿易地域(FTZ)
港湾、空港等の物流拠点(非関税地域)を中心として、税金及び使
用料の減免などを実施し、貿易の振興と国際物流基地の育成、知
識経済部の長官が指定
*2011年10月末基準:14ヶ所
◇ 経済自由区域(FEZ)
広範囲な地域を設定し、住居․医療․教育․放送․金融など生活の全
ての分野に外国人の投資を誘致することで、外国人が定住する
ために便利な都市(生活)空間づくり、税金及び関税減免ㆍ使用料
の恵沢などの提供、知識経済部の長官が指定
*2011年10月末基準:6か所
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Ⅱ. 「企業の海外進出=産業空洞化」なのか
◇日本企業の海外進出及び産業空洞化の対応
• (日本企業の海外進出現況)直接投資、海外生産比率の増加傾向
<日本の対外直接投資額の推移>
<日本の製造企業の海外生産比率の推移及び計画>
(兆円)
中期計画
(2014年)
海外売上高の割合
海外生産の割合
2011年推定
(年度)
(年度)
資料:財務省、日本銀行
• (空洞化への対応)7の国際戦略総合特区、26の地域活性化特区を指定
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Ⅱ. 「企業の海外進出=産業空洞化」なのか
#資料:日本の特区指定現況
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Ⅱ. 「企業の海外進出=産業空洞化」なのか
<考えるべき問題>日本の過去最大の貿易収支赤字の裏面
• 日本の2011年度貿易収支は△2兆4,927億円で31年ぶりに赤字を記録
But、所得収支*が黒字(14兆296億円、前年比19.9%増)で
経常収支は黒字を維持
* 海外子会社からの配当、外国債券の利子等
貿易(商品)収支
△1兆 6,089億円
サービス収支
△1兆 6,407億円
=
経常移転収支
△1兆 1,511億円
所得収支
+14兆 296億円
経常収支
(+9兆 6,289億円)
貿易立国から投資立国へ転換する可能性
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Ⅱ. 「企業の海外進出=産業空洞化」なのか
<小結論>グローバル経済は両輪で走る自転車
海外への進出(投資)
海外からの投資誘致
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Ⅲ.韓・九州地域経済協力の突破口は?
◇韓・九州間に様々な地域協力体は存在するが、実質的成果は微々
→双方間の直接投資の拡大こそ、
地域経済協力の土台であり、成果を生み出す柱
<九州・韓国間交流体の現況>
都市間
地域ベルト間
中央政府レベル
地方政府レベル
-
▪釜山‐福岡超広域経済
圏事業(2008~)
‐連携推進中(root 1) 東南圏協議会
-九州広域地方計画協議会
※ 地域発展委が総括
(root 2) 南海岸圏発展共同協議会
-九州広域地方計画協議会
※ 国土海洋部が総括
九州-韓国
▪韓・九州経済交流会議(1993~)
(または環黄
▪環黄海経済技術交流会議(2001~)
海圏)全域
▪海峡圏知事会議
(1992~)
▪東アジア経済交流推進
機構(2004~)
特区を中心とした双方間投資誘致の活性化を……
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Ⅲ.韓・九州地域経済協力の突破口は?
#資料:九州からの韓国進出の例
① 第一施設工業(福岡県所在)
2014年を目途に韓国の大田広域市に
本社を移転する計画
② 中小企業が「団体で」海外進出
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Ⅳ. 【結論】「1+1→3」にするには?
◇1,1=2
◇1+1=3
相手の長所を自分の長所にしていく
「創造的共存(Creative Coexistence)」時代
「創造的共存は犠牲や譲歩ではなく、
合理性を追求するゲームである。
何が全体、そして自分に役立つかを
冷静に考える、合理性の選択だ」
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Ⅴ.拡大鏡をプレゼントします
◇韓国の各自治体及びFEZの投資誘致説明資料と
日本語を駆使できる担当者の連絡先を皆様のお手元に
配布しております。
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Ⅴ.拡大鏡をプレゼントします
◇5月には韓国の知識経済部(次官が出席する予定)が
福岡で投資誘致説明会を開催する予定でございます。
※ 韓国と近く、日本の中堅・強小企業が密集しているが、
これまで投資誘致活動が不振だった中西部地域
(東京、大阪、名古屋、福岡)でも大型IRを開催
<韓国投資説明会プログラム(案)>
※ 韓国での事業機会及び韓日協力方策を包括的に示し、
業種分野に特化したセッション別発表を通じて投資者に詳しい情報を提供
次第
テーマ
発表者
1
両国の来賓の挨拶
-
2
韓国の投資環境と機会
KOTRA IK
3
韓・日経済動向の紹介
日本の研究所、機関
4
韓国の大手企業の主要購買政策及びビジネス機会
民間企業
5
セッション別投資協力方策の協議
-
※ これまで九州地域と活発に交流してきた慶尙南北道、全羅南道地域の
自治体はFEZへの参加を検討中
15
ご清聴
ありがとうございました
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