不況下における
購買リスクの軽減
関東10ゼミ討論会
立教大学高岡ゼミ耐久消費財大野班
小杉・吉田・大野・長井・山田
研究課題
不況下における消費者の購買行動を
明らかにし、耐久消費財の
購買を促す手法を提案する。
2
目次
1. 現状分析
1-a.今回の10ゼミテーマである不況について
1-b.大野班のテーマである耐久消費財について
1-c.消費者購買理論
2. 問題提起
3. 経験試用
4. 仮説立案/検証
5. 応用
3
不況下:消費者の購買
不況下では消費者購買が減る。
つまり商品を買ってもらえない
出所:総務省統計局『総合統計データ月報』家計目より発表者作成
4
不況下:消費者の家計
不況下で消費者はお金に余裕がない
出所:総務省統計局『総合統計データ月報』家計目より発表者作成
5
不況下での購買行動
6
購買しない
購買意欲が無い
購買意欲があるけ
ど買わない
お金が無いから買え
何らかの要因で買
“何らかの要因”とは何か
ない
わない
耐久消費財の定義
7
• 耐久消費財とは、長期に渡って使用される商品を指す。
価格が比較的高いことから、複数メーカーの商品を比較
することが多いため、買回り品の一つとされる。
• 各種統計関係の定義としては、「原則として想定耐用年
数が1年以上で比較的購入価格が高いもの」を耐久消
費財と定義することが多い。
ex)自動車、家電製品、コンピュータ、衣料品など
7
耐久消費財の特徴
•
•
•
•
•
•
•
8
商品単価が比較的高い
商品の使用期間が比較的長い
買い替えが発生する
買回品である
コストパフォーマンスが重要視されやすい
市場に出回る商品数が比較的少ない
人的販売、製品保証、アフターサービスの重要
性
耐久消費財は購買のリスクが高いため、消
etc…
費者は購買に慎重になる
8
消費者購買モデルとリスク
1.問題認識
2.情報探索
3.評価/選択
4.購買
5.購買後評価
9
冷蔵庫買い換えよう
最近の冷蔵庫はど
んなものがあるのか
な
AよりBのが値段安
いしいいな
金銭的な余裕が十分に無い場合や、
商品をずっと使い続ける場合に生まれ
る「買って失敗したくない」という不安
よし、Bを買おう
満足
不満足
不況下における消費者の心理変化
10
負の心理(購買抑制心理)
• 使っているモノの老朽化による不満度、と買い替えに
よる支出の負担感のバランス。
• ヒューリスティック-思考の短絡化
ここまでのまとめ
不況
11
• 不況の影響を受け、消費者の財布
は固くなっている
• 耐久消費財は他の財に比べ、購買
リスク のリスクが高い傾向がある
消費者購買
• 「買って失敗したくない」という不安
から、購買行動が抑制される
問題意識
12
どうすればリスクを軽減し、購買させられるだろうか。
リスクを軽減するための手法
•
•
•
•
•
•
•
13
商品単価が比較的高い
市場に出回る商品数が比較的少ない
商品の使用期間が比較的長い
買い替えが発生する
購買リスクが高い・買回り品である
コストパフォーマンスが重要視されやすい
人的販売、製品保証、アフターサービスの重要
性
etc…
耐久消費財では、
経験試用が可能である
13
経験の定義
•
14
経験とは、想像や、情報を知識として知っているだけで
はなく、実際に単一あるいは複数の行為に参加または
行動を実践することによって、物事を理解したり、技術を
習得したりすること。
• 経験試用とは、期間限定で製品を購買せずに”試して
みる”ことである。
経験の種類
15
長期的経験
ex)レンタル
経験
試用
短期的経験
ex)店頭での
のお試し
経験試用によって
1.問題認識
16
リスク
2.情報探索
3.評価/選択
経験試用
4.購買
リスクを軽減するために経験試用を用いる。
5.購買後評価 経験試用により
購買前評価に影響を与える。
新しい消費者購買モデル
認知
経験
購買
17
仮説
18
• 経験試用は、購買前のリスクを軽減し購買を促す。
1.経験使用による商品経験は、購買前のリスクを軽減できる。
2.購買前のリスクを軽減することは、購買行動に正の影響を与える。
三段論法
Ex.) a=b, b=c ⇒ a=c
仮説検証 概要
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●調査対象:立教大学学部生一学年~四学年以上
●調査期間:H21.11/14~H21.11/21
●調査方法:質問票によるアンケート調査
●有効回答数 n=100
●対象の分布:下図
男性(人)
女性(人)
男女合計(人)
一学年
3
2
5
二学年
20
21
41
三学年
32
20
52
四学年
2
0
2
計
57
43
100
n1=57
n2=43
男性
2% 3%
女性
0 2%
一学年
20%
32%
二学年
三学年
四学年
一学年
二学年
20%
21%
三学年
四学年
仮説検証 質問項目
20
●検証した耐久消費財……(1)カラーテレビ,(2)PC,(3)自動車,(4)カメラ
,(5)ベッド
質問i.「情報を十分に知っている状態で、その製品を購買した時に後悔しそうか」
質問ii.「お店などで実際に使用してみた状態で、その製品を購買した時に後悔しそうか
」
質問iii.「一ヶ月間自宅で使用してみた状態で、その製品を購買した時に後悔しそうか
」
(……①は情報のみ、②は短期的経験、③が長期的経験)
→仮説1.を実証・また、経験の長さでリスク軽減に影響が出るかどうかも調査
質問iV.「買って失敗しないと判断した場合、その製品を購買したいと思います
か」
→仮説2.を実証
ターゲットの選定理由
年齢別収入と消費支出
出所:総務省統計局[2008]「家計調査」より一部引用
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大学生の平均収入と支出内訳
出所:独立行政法人日本学生支援機構[2007]「学生生活調査」を元に作成
リスクが最大に膨れ上がる年齢層は収入はあるがその額が乏しい大学生
アンケート対象の製品の選定理由
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
住居
• 敷物類
設備材料・器具類
• 保健医療用品
1.カ
家具類
• 保険医療器具類
生活必
2.PC
通信機器
ラーテ
家事用耐久財類
• 自動車等関係類
需品
冷暖房器具類レビ
• 通信機器
一般家具類
• 教育娯楽類
室内装備・装飾類
• 教養娯楽用品
寝具類
• 書籍・他の印刷物
乗り物
4.カメ
教養娯
5.ベッ
3.自動車
家事雑貨
• 身の回り用品
家具類
類
楽用品
ラ• 祭具・墓石 ド
被服類
履物類
出所:総務省統計局『製品分類一覧表』より
22
仮説①部検証
23
購買に不安を感じるかどうか-(1)カラーテレ
度数(n=100)
ビ
80
70
60
50
40
30
20
10
0
大←購買のリスク→小
製品情報のみ
短期的経験
長期的経験
仮説①部検証
度数(n=100)
24
購買に不安を感じるかどうか-(2)PC
70
60
50
40
30
20
10
0
製品情報のみ
短期的経験
大←購買のリスク→小
長期的経験
仮説①部検証
度数(n=100)
25
購買に不安を感じるかどうか-(3)自動車
70
60
50
40
30
20
10
0
製品情報のみ
短期的経験
大←購買のリスク→小
長期的経験
仮説①部検証
26
購買に不安を感じるかどうか-(4)カメラ
度数(n=100)
80
70
60
50
40
30
20
10
0
製品情報のみ
短期的経験
大←購買のリスク→小
長期的経験
仮説①部検証
27
購買に不安を感じるかどうか-(5)ベッド
度数(n=100)
80
70
60
50
40
30
20
10
0
製品情報のみ
短期的経験
大←購買のリスク→小
長期的経験
仮説②部検証
28
リスクが無い場合、購買したいと思うか
度数(n=100)
70
60
50
40
30
20
10
0
(1)カラーテレビ
(2)PC
かなりそう思う
そう思う
(3)自動車
(4)カメラ
あまりそう思わない
(5)ベッド
まったくそう思わない
考察
29
済
1.経験試用は、購買前のリスクを軽減できる。
耐久消費財全体を細分化した5項目全てについて、経験試用によって購買のリスクを
軽減できることが実証された。
済
2.購買前のリスクを軽減することは、購買行動に正の影響を与える。
購買のリスクが軽減できれば購買意向が高まるということが実証された。
• 経験試用は、購買前のリスクを軽減し購買を促
す。
• 製品間に差異が見られなかったため耐久消費財
全般で仮説が支持されると言える。
耐久消費財との「付き合い方」
30
消費者と耐久消費財の関係を「男女関係」に例えると
…
「結婚が前提のお付き合
い」
出典:佐藤尚之『明日の広告~変化したコミュニケーションする方法~』アスキー新書
今後の応用①
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ビジネスモデルとしての利用
カラーテレ
ビ
カメラ
PC
自動車
ベッド
今後の応用②
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購買後評価と継続的購買
消費者
満足
継続的な意思決定の要因
ブランドロイヤリティーの
構成
経験試用
認知不協和の解消
参考文献
•
•
•
•
•
•
•
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•
•
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平久保仲人『消費者行動論 なぜ、消費者はAではなくBを選ぶのか?』ダイヤモンド社
(2005)
岩橋賢ら『フォーサイト・マネジメントによるサービス・イノベーションの創出 –製造業を
事例として-』立命館大テクノロジーマネジメント研
経済産業省『特定サービス産業動態統計調査』
マイボイスコム「CD・DVD、書籍、コミックなどのレンタル」
児嶋寧代『消費者の心理動向分析』日本大学大学院社会情報研究科
北原明彦『消費者行動論』創成社
梅澤伸嘉『消費者心理のわかる本 マーケティングの成功原則55』同文館出版
松江宏『現代消費者行動論』創成社
総務省統計局[2008]「家計調査」
独立行政法人日本学生支援機構[2007]「学生生活調査」
ご清聴ありがとうございました
thank you for
listenin’
34
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発表資料