つくばチャレンジ2014 参加レポート集(追加分)
目次はつくばチャレンジ2014の受け付け順で構成しており、当日出走しなかったチームからのレポートも含まれております。
1416. つくばチャレンジ 2014 における芝浦工大長谷川研の進捗
芝浦工業大学 マイクロメカトロニクス研究室
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
1432. 市街地の歩行者空間に適応した自律移動ロボットの ROS Package を用いた開発
筑波大学 知能ロボット研究室 robolin.jp
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3
1442. つくばチャレンジ 2014 における自律移動ロボットの開発の取組
成蹊大学 制御工学研究室
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
5
つくばチャレンジ 2014 における芝浦工大長谷川研の進捗
○江田 智斉(芝工大),山崎 達也(芝工大),富田 滉一(芝工大),新井 涼平(芝工大),
中村 真吾(芝工大),油田 信一(芝工大),長谷川 忠大(芝工大)
(Email: ma14020@shibaura-it.ac.jp)
Progress for Tsukuba Challenge 2014 by Hasegawa lab. SIT
○Tomoyoshi EDA (SIT), Tatsuya YAMAZAKI (SIT), Koichi TOMITA (SIT), Ryohei ARAI (SIT),
Shingo NAKAMURA (SIT), Shinichi YUTA (SIT), and Tadahiro HASEGAWA (SIT)
Abstract: We report the development of our outdoor autonomous mobile robot MML-04. Our design concept is to develop
the navigation system using a simple map with distance and angle between Way Points. Self-localization is estimated by
wheel odometry that is revised using information of LRF and camera. MML-04 has been developed and verified its
performances and problems in test runs. Further motorization of MML-04 is in progress.
1.はじめに
本研究室では開発当初,ホイールオドメトリによる自己位
置推定に基づいたナビゲーションに挑戦することを目的とし,
いくつかのランドマークにおいて自己位置情報を補正する方
針であった.しかし,ホイールオドメトリによる自己位置推
Point data
Detected
line
Advancable
area
定の誤差が大きく改善が困難であったため,可能な限り LRF
やカメラを用いて検出した自己位置情報と入れ替える方針で
開発を進めた.したがって,今年の目標は人の探索をせずに
大清水公園を完走することとした.本稿では,ナビゲーショ
Detected
line
Wall
Fig.2 Detected wall using
LRF
Fig.3 Detection of road's edge
using camera
ンのアルゴリズム,LRF とカメラを用いた自己位置推定,本
走行日の試走実験結果について述べる.
2.ナビゲーションのアルゴリズム
Fig.1 に本ナビゲーションによる自律走行例を示す.まず,
簡易マップとして各 WP1~5 区間の距離 di・角度i を計測して
ロボットに与え,WP1 を原点,WP2 の方向を y 軸方向とした
グローバル座標 X-Y を設定する.つぎに,WPi を原点,WPi+1
の方向を y 軸方向としたローカル座標 Xi-Yi を設定し,自己位
置推定したグローバル座標の自己位置 xglobal,yglobal,global を
ローカル座標上の xlocal,ylocal,local へ変換することで,xlocal
とlocal が常に 0 になるように直進制御しながら WP 間を走行
する.最後に,ylocal が WP 間の距離 di に達した後,i 度旋回
し,次のローカル座標に更新した上で同様に直進制御して
Fig.4 System configuration of MML-04
WP 間を走行する.以上の繰り返しにより,目的地までのナ
ビゲーションを行う.また,WP2~3 区間のように障害物があ
る場合,走行中に LRF のポイントデータがロボットの前方
3.5m,幅 1.5m の範囲にあるかどうかで障害物回避の判断を行
う.範囲内に LRF のポイントデータが存在すれば,進行可能
方向を算出し,その方向を目標値として障害物回避する.そ
の後,範囲内から LRF のポイントデータが消えれば,推定し
ている自己位置に基づいて直進制御し,元の経路へ復帰する.
3.LRF とカメラを用いた自己位置推定
ホイールオドメトリによる自己位置推定の誤差は,LRF と
カメラを用いて修正する.LRF の場合,ポイントデータから
Fig.1 Schematic diagram of navigation
ハフ変換で壁の直線を検出し(Fig.2),直線に対するロボット
の距離,角度をそれぞれ x,として算出して,ローカル座標
の xlocal,local と入れ替えて修正する.ローカル座標の ylocal の
修正に関しては,WP 手前にある壁の角,あるいは正面の壁
を検出し,それぞれ壁の角,正面の壁までの距離から y を算
出して,ylocal と入れ替えて修正する.カメラの場合は,キャ
プチャした画像を俯瞰してハフ変換で候補の直線を検出し色
の差分を用いた投票により,路面のエッジの直線を検出した
(Fig.3).その直線に対するロボットの距離,角度をそれぞれ x,
(a)Correction of xlocal, local
として算出して,ローカル座標の xlocal,local と入れ替えて
(b)Correction of ylocal
Fig.7 Example of robot’s self-localization
修正する.カメラを用いた ylocal の修正に関しては,システム
への組み込みが間に合わなかった.
4.屋外自律移動ロボット MML-04 の概要
MML-04 は全長 640mm,幅 500mm,高さ 1200mm で独立
二輪駆動となっており,株式会社オリエンタルモータ製ブラ
シレス DC モータ(BLH450K)を搭載している.システム構成
としては,制御用 PC に LRF,マイコン,カメラが接続され,
それぞれ 2Hz,50Hz,1Hz で通信しており,マイコンにはモ
ータとエンコーダが接続されている(Fig.4).
Fig.8 Error of straight control in WP17~18 section
LRFでxlocal,localを修正したデータ,カメラかLRFでylocalを修
5.本走行日の試走実験結果
正したデータをプロットしている.結果,スタート地点のWP0
本走行は,スタート時に駆動系の電源を切らず,通信が正
から240m走行し,WP17~18区間で左にそれて段差に乗り上げそ
常に開始されていない状態でプログラムを実行してしまった
うになったため停止した.Fig.6に示す自己位置推定のログの
ため,駆動系だけが動き出してしまい出走失敗となった.し
一部を拡大して見ると,Fig.7(a)ではxlocal, localの修正,Fig.7(b)
たがって,本走行日の試走実験データを基に実験結果を述べ
ではylocalの修正がされていることが分かる.他の多くの箇所
る.スタート地点周辺のマップをFig.5に示す.黄ピンはWP,
においても同様に,カメラとLRFによる自己位置の修正が確
青ピンはローカル座標のylocalの修正が行われるWP,緑線はマ
認できた.最後のWP17~18区間における自己位置推定のログを
ップ経路,赤線はLRFで壁検出できる区間,黄線はカメラで
見ると(Fig.8),一度だけカメラを用いたxlocal, localの修正を行
路面のエッジを検出できる区間を表す.実験走行時の自己位
っている.また,実際の走行結果と同様に,自己位置推定の
置推定のログをFig.6に示す.横軸はグローバル座標のx軸[m],
ログはマップ経路より左にずれたまま元の経路に復帰してい
縦軸はグローバル座標のy軸[m],原点はWP0を示し,未修正
ないことから,WP17~18区間における自己位置推定のログは正
のオドメトリデータ,カメラでxlocal,localを修正したデータ,
しいと思われる.したがって,直進制御のプログラムにバグ
があり,WP17~18区間において制御が働かなかったことが推測
されるため,今後はデバッグする必要がある.
6.おわりに
本稿では屋外自律移動ロボット MML-04 の進捗を述べた.
WP 間の距離・角度を簡易マップとして与え,ホイールオド
メトリによる自己位置情報を可能な限り LRF やカメラを用い
て検出した自己位置情報と入れ替えた自己位置情報を基に,
目的地に到達させるナビゲーションを示した.実験結果より,
直進制御にバグがあったために制御がかからず失敗したこと
が分かった.今後は直進制御のデバッグを行う.
謝辞
つくばチャレンジ 2014 の関係者の皆様,モータおよび冷却
用ファンモータの提供を頂きました株式会社オリエンタルモ
ータ様に深く感謝の意を表します.
Fig.5 Way points in
Oshimizu park
Fig.6 Log Data of self-localization
in Oshimizu park
市街地の歩行者空間に適応した自律移動ロボットの
ROS Package を用いた開発
○原 祥尭 †1 ,西田 貴亮 †1 ,熊田 大輔 †1 ,安藤 大和 †1 ,渡邉 涼 †1 ,兼井 宏嘉 †1 ,坪内 孝司 †1
Development of an Autonomous Mobile Robot Using ROS Packages
Adapted to Pedestrian Zones in Cities
*Yoshitaka HARA ‡1 , Takaaki NISHIDA ‡1 , Daisuke KUMATA ‡1 , Yamato ANDO ‡1 , Ryo WATANABE ‡1 ,
Hiroka KANEI ‡1 , Takashi TSUBOUCHI ‡1
GNSS
(参照値用)
緒言
1.
2D-LIDAR #2, #3, #4
(ピッチ・ロール傾斜)
筆者らは、市街地の歩行者空間に適応した自律移動技術の
開発を目的として、つくばチャレンジ 2014 に参加した。市街
地の歩行者空間には、公園や広場などの広大な環境や曲がり
3D-LIDAR
角などの見通しの悪い環境が存在し、LIDAR: Light Detection
IMU
and Ranging(レーザスキャナとも呼ばれる)などのセンサ視
2D-LIDAR #5, #6
(水平)
野が不足する問題がある。また、歩行者や自転車が複雑に移
2D-LIDAR #1
(水平)
動しており、ランドマークの隠れ(オクルージョン)を引き起
モータエンコーダ
こすと共にロボットにとっての障害物になる。
Fig. 1 自律移動ロボット Rossy
市街地の歩行者空間での自律走行の実現には、広大な環境
やランドマークの隠れに適応した地図生成や自己位置推定の
技術が必要となる。さらに、人だけでなく静止物体や路面段
差も障害物となるため、多様な障害物に適応した障害物検出
Linux PC
LIDAR
LIDAR
LIDAR
LIDAR
Handler
Handler
Transform
Broadcaster
自律移動ロボット Rossy のシステム構成
差動駆動式(Differential Drive)の車輪型ロボットをベース
Costmap
Builder
Behavior
Planner
Path
Planner
Sound
Player
Waypoint
Route
IMU
IMU
Handler
Gyro
Odometer
Motor
Controller
Vehicle
Controller
として、各種センサを搭載した。Fig. 1 に、開発した自律移
(レーザスキャナ)を用いており、北陽電機製の 3D-URG が 1
検出した看板
(探索対象)
台、Top-URG が 4 台、Classic-URG が 2 台である。また屋外
計画した経路
の路面は凹凸が激しいため、計算機などを振動から守るため
レーザスキャン
走行軌跡
2.2 ソフトウェアの全体構成
Fig. 2 に、システム全体の構成を示す。実装には ROS を使
ロボット位置
(パーティクル)
検出した障害物
(衝突高さ/段差)
用した。地図生成機能を提供する slam_gmapping package と、
自律走行機能を提供する navigation package を活用している。
また Fig. 3 に、システムの処理の様子を示す。
Motor
Motor
Fig. 2 システム構成
動ロボット Rossy の外観を示す。主要なセンサとして LIDAR
の簡易的なサスペンションとして、防振ゴムを用いている。
File
Data Flow
Target
Detector
ハードウェア
2.1
Device
Process
Obstacle
Detector
と、障害物を回避する経路計画の技術も必要となる。
2.
Occupancy
Grid Map
Localizer
障害物
(人)
障害物
(ベンチ)
1m
Fig. 3 自律走行時の処理結果の可視化
Fig. 2 の各プロセスは、以下の機能を持つ。“LIDAR Handler” と “IMU Handler” は、それぞれ LIDAR と IMU のデー
算する。“Localizer” は、LIDAR のスキャンデータとジャイ
タを取得して ROS のプロセス間通信にデータを送信する。
ロオドメトリを用いて、Adaptive Monte Carlo Localization [1]
“Vehicle Controller” は、モータエンコーダのデータからオド
メトリを計算して送信すると共に、“Path Planner” から目標速
による自己位置推定を行う。“Obstacle Detector” は、スキャン
度(並進速度、回転角速度)を受信してモータコントローラに
ばチャレンジの探索対象である看板をスキャンデータから検
指令を出す。“Transform Broadcaster” は、ロボット上に固定
出する。“Behavior Planner” は、経路ファイルから読み込んだ
されている各センサ位置の座標を送信する。“Gyro Odometer”
ウェイポイントと検出した探索対象の位置を考慮し、各時刻の
は、オドメトリと IMU のデータからジャイロオドメトリを計
目標地点を決定する行動計画を行う。また “Sound Player” は、
データから障害物検出を行う。また “Target Detector” は、つく
計画した行動に合わせて音声を再生する。“Costmap Builder”
†1
筑波大学 大学院 システム情報工学研究科
‡1
Graduate School of Systems and Information Engineering,
University of Tsukuba
代表連絡先:hara.y@roboken.iit.tsukuba.ac.jp
*
は、地図ファイルの情報に検出した障害物の情報を重ねて、
経路計画のためのコスト地図を構築する。“Path Planner” は、
コスト地図を用いて現在地から目標地点までの経路計画を
高輝度点群
入力点群
セグメンテーション
検出結果
人
看板
Fig. 5 レーザの受光強度を用いた看板の検出処理
探索対象最近傍の
ウェイポイントを探索する
Fig. 4 つくばチャレンジ 2014 の環境で生成した占有格子地図
探索対象最近傍の
ウェイポイントに近づく
探索対象に近づく
経路追従を再開する
pc − k
…
…
…
pc
pc − k
pa
…
target
target
pt
pt
( = pc )
pc + k
target
…
pt
…
2.3 蓄積スキャンにより過去を考慮した地図生成
slam_gmapping package では、自己位置推定と地図生成を同
時に行う SLAM: Simultaneous Localization and Mapping 手法
…
(= pt′ )
…
…
…
Global Dynamic Window Approach [2] により行う。
pc + k
( = pc )
pt
target
pc
Fig. 6 探索対象へのアプローチ方法
の 1 つである、Rao-Blackwellized Particle Filter による Grid-
based SLAM [3] が提供される。自己位置の軌跡を通常の Par-
として実装した手法の処理手順を示す。看板には反射テープ
ticle Filter(逐次モンテカルロ法)で、地図を占有格子地図で
表現して Binary Bayes Filter で推定する手法である。Particle
Filter の計測モデルには、スキャンデータを用いた Greedy
が貼付されているため、レーザの受光強度が高い点群を抽出
Scan Matching を使用している。
してセグメンテーションすることで、看板を検出している。
2.7
目標地点を決定する行動計画
各時刻における目標地点を決定する “Behavior Planner” は、
しかし広大な環境や見通しの悪い環境では、センサ視野内
以下のように計画を行う。経路ファイルとして、地図生成時の
に充分な測定対象物がなく、スキャン形状が不足して幾何学
走行軌跡をウェイポイントとして与えておく。基本的には、経
的に安定せずに誤ったマッチングとなり、地図生成に失敗す
路ファイルから読み込んだウェイポイントを目標地点とし、所
る。屋外の実環境においては、slam_gmapping package を用
定の距離に近付いたら到達したと判断して次のウェイポイン
いても地図生成に失敗するとの報告が多い。
トを目標地点にしていく。一定時間到達できない場合にも、次
そこで本稿では、Particle Filter の動作モデルに基づいて各
のウェイポイントを目標地点とする。また “Target Detector”
パーティクルで時系列の複数のスキャンデータを重ね合わせ
が探索対象を検出した際は、Fig. 6 に示すように、探索対象に
て蓄積することで、仮想的に拡大したセンサ視野でのスキャン
最も近いウェイポイントまで経路をたどった後に、探索対象
形状をマッチングするように改良を行った。これにより過去
の位置を目標地点とする。
の測定データで視野の不足を補い、正しい地図生成ができる。
2.8 Global DWA による経路計画
navigation package が 提 供 す る Global Dynamic Window
Approach(Global DWA)[2] による経路計画を、“Costmap
Fig. 4 に、提案手法で生成した地図を示す。屋外の走行距離
1.5 [km] 程度の実環境において、地図生成に成功している。
2.4
AMCL による自己位置推定
navigation package が提供する Adaptive Monte Carlo Localization(AMCL)[1] による自己位置推定を、“Localizer” と
して用いた。AMCL は、Particle Filter を用いた Monte Carlo
Localization を拡張した手法であり、各時刻における確率分布
に応じて KLD-Sampling によりパーティクル数を動的に決定
する。動作モデルにはジャイロオドメトリを用い、計測モデ
ルにはスキャンデータに基づく尤度場を用いた。
2.5
衝突高さ判定と段差判定による障害物検出
スキャンデータから障害物検出を行う “Obstacle Detector”
Builder” と “Path Planner” として用いた。Global DWA は、ダ
イクストラ法による Navigation Function を適用した大域的経
路計画と、Dynamic Window Approach による局所的動作計画
(障害物回避)を組み合わせた手法である。
3. 実験
システムが完成した 11/10(月) 以降、11/16(日) までに 10 回
の自律走行を試み、完走は 8 回だった。2 回の失敗原因は、探
索対象に接近する際に路肩の段差に接触したことである。ま
た公式記録として、11/15(土) の記録走行と 11/16(日) の本走
行で、すべての探索対象の発見を含めた完走を達成した。
として、以下の手法を実装した。まず各スキャン点の高さで判
定し、ロボットと衝突する高さの点群と、下り階段などの地面
4. 結言
より低い点群を障害物として検出する。ただし地面付近の点
市街地の歩行者空間に適応した自律移動技術の開発を目的
群はロボットの傾きによって誤検出する場合があるため、高
として、つくばチャレンジ 2014 に参加した結果を報告した。
さ判定は行わずに段差判定を行う。実装では、高さ −0.5 [m]
参考文献
から 0.5 [m] の点群に対して段差判定を行った。段差判定は、
各スキャン点で近傍の点との高さ差分を計算し、閾値を超え
ている場合に段差だと判定する。実装では、0.05 [m] から 0.1
[m] の近傍の点に対し、高さ差分の閾値を 0.05 [m] とした。
2.6
レーザの受光強度を用いた探索対象の検出
つくばチャレンジの探索対象である看板は、スキャンデー
タの受光強度を用いて検出した。Fig. 5 に、“Target Detector”
[1] Dieter Fox: “Adapting the Sample Size in Particle Filters Through KLDSampling”, Int. J. of Robotics Research, vol. 22, no. 12, pp. 985–1003,
2003.
[2] Oliver Brock, and Oussama Khatib: “High-Speed Navigation Using the
Global Dynamic Window Approach”, Proc. of ICRA 1999, 1999.
[3] Giorgio Grisetti, Cyrill Stachniss, and Wolfram Burgard: “Improved Techniques for Grid Mapping with Rao-Blackwellized Particle Filters”, IEEE
Trans. on Robotics, vol. 23, no. 1, pp. 34–46, 2007.
つくばチャレンジ 2014 における自律移動ロボットの開発の取組
○岡本
望(成蹊大学),竹囲
年延(成蹊大学),竹下
1.つくばチャレンジ参加の目的と結果
Tabele.1
我々は 2012 年度に新たなロボットのハードウェアとソ
雅弘(成蹊大学).
parameter
フトウェアを開発し,つくばチャレンジに参加している.
2012 年度からパーティクルフィルタを用いた自己位置
推定と Fast SLAM 1.0[1]を用いた環境地図の自動生成に
取り組んでいる[2],その年のつくばチャレンジでは,ト
ライアルゴールまでの 530m の自律走行を行った.同じプ
ログラムを用いた翌年のつくばチャレンジ 2013 では,走
行距離は 100m 程度となった.
我々の自己位置推定プログラムは,長距離走行には頑強
てタイヤの角速度から算出する。本機体は測定した旋回加
速度と並進速度を用いてオドメトリを計算している。また
性が不十分であると考え、本年度は自己位置推定の頑強性
旋回角速度をジャイロセンサから PC に転送するために、
の向上を目標とし、つくばチャレンジ 2014 に参加した.
通信インターフェースとしてマイコン「NXP LPC1768」
つくばチャレンジ 2014 の本走行会では障害物回避に失
を搭載した。機体に搭載する PC は「ThinkPad-530W
敗し 160[m]でリタイアとなったが、実験走行ではトライ
Windows7」である。
アルコースを安定して走行できるようになった。またバッ
2.2.ソフトウェア
テリー切れにより走行失敗となったが実験走行では最高
走行距離は 1.6[km]を達成したことから、自己位置推定の
2.2.1.自己位置推定
機体の自己位置推定はパーティクルフィルタを用いて
頑強性向上という目的は達成されたと考えている。
いる。LRF を使い周辺環境の観測を行い、事前に用意し
本年度も,つくばチャレンジ 2014 にて設定されたコース
てある環境地図とマップマッチングをすることにより自
を自律走行できることを目的とし、主に自己位置推定の頑
己位置推定をする。
強性の向上と、ロボットの走行系のソフトウェアの改良に
取り組んでいる。
(1)にロボットの観測モデル、(2)にロボットの予測モデ
ルを示す。
2.システム
2.1.ハードウェア
まず Fig. 1 に我々がつくばチャレンジ 2014 で運用した
機体を示す。また Tabele.1 に機体の詳細を示す。Fig.1 に
示す機体は独立 2 輪ロボットである。Tabele.2 に機体の
搭載している機器を示す。
本年度使用する機体は 2013 年に開発した移動ロボット
にジャイロセンサ「ADIS16488」を新たに搭載したもの
をつかう。ジャイロセンサではロボットの旋回角速度を測
定し、ロボットの並進速度はロータリーエンコーダを用い

−1
cos −1
[ ] = [−1 ] + [ sin −1

−1
0
0 
0] [ ̇ ] ∆ +  … … (1)

1

−1
cos −1
[ ] = [−1 ] + [ sin −1

−1
0
0 
0] [ ̇ ] ∆ +  … … (2)

1
(−1,1) 1
 = [(−1,1)] [1
(−1,1) 2
1 

1 ] [ ̇ ] ∆t … … (3)

2
(1)中の はロボットの並進速度と̇ は旋回角速度、
は観測ノイズを表す。また(2)中の はシステムノイズをあ
らわす。またシステムノイズ は(3)ので与えている。(3)
中の係数 k は入力 と̇ が与えられたとき発生すると予
想されるノイズを調整する係数である。(−1,1)は-1~1 の
Tabele.2
Fig. 1
Mobile Robot (THIGGER)
Part
Fig. 2 obstacle avoidance
値をとる一応乱数であり、乱数によってシステムノイズを
生成している。
2.2.2.環境地図
自己位置推定に用いる環境地図は占有格子地図で作ら
れている。占有格子地図の 1 グリッドの幅と高さは
50[mm]であり、存在確率の分解能は Float 型の分解能に
依存している。環境地図は FastSLAM を用いて生成して
いる。
2.2.3.ナビゲーション
ナビゲーションはあらかじめ環境地図上の座標にウェ
イポイントを設定しておき、機体はウェイポイントに向か
って走行する。ウェイポイントを 1 つ超えたら次のウェイ
ポイントへ向かう。
ウェイポイントに到達するための走行にはライン追従
制御を用いている。ライン追従は目標のウェイポイントと
ひとつ前のウェイポイントを通る線分に対して実行され
Fig. 2 grid map
開発の分担はナビゲーション開発と走行制御開発とな
っている。ナビゲーション担当は自己位置推定、自律ナビ
ゲーション、障害物回避機能の開発・改良を行った。走行
制御担当はモーターの速度制御の改良とライン追従制御
の改良を行った。
機体の開発に関しては、去年度の機体を用いていたため、
今年は大きな変更はなく、開発担当者はつかなかった。
る。
2.2.4.障害物回避
Fig.2 に障害物回避の概要を示した。まず機体に搭載し
た LRF で障害物の端を検出する。この時、ロボットの座
標から検出した障害物の端までの線分の長さを D とする。
次に D の線分に対して垂直方向に L 移動した先の回避座
標(x,y)を計算する。(x,y)が得られたら、この座標を一時的
なウェイポイントとして発行し、ライン追従制御を持って
回避を行う。また L の値はロボットが障害物を安全に回
避するための任意の値を安宅締め設定しておく。我々の期
待では L の値は機体一機分の 60[cm]に設定した。
2.2.5.地図切り替え機能
Fig.3 に示す通り、我々の環境地図にはゆがみが発生し
ており、現実の環境を忠実に再現はできていない。そのた
めつくばチャレンジのように長距離かつ、往復のある経路
の環境地図を生成すると、本来接続するはずのない道が重
なったり、本来重ならなければならない道が分離してしま
うという問題があった。この問題を回避するために地図の
分割切り替え機能を実装した。地図の切り替えは予定のウ
ェイポイントを超えるタイミングに合わせて実行した。
3.開発体制
つくばチャレンジ参加メンバーは 3 人おり、開発は 2
人で行いもう一人は開発の指揮を担当した。
参考文献
[1] Sebastian Thrun, Wolfram Burgard, and Dieter
Fox : 確率ロボティクス,2007,(株)毎日コミュニケーショ
ンズ,第Ⅲ部
[2]放射能測 定システムを構築するための屋外ナビゲー
ションの取り 組み,小棚木隆史,市川健太郎,竹囲年延,鳥
毛明,2012,第 13 回公益社団法人計測自動制御学会シス
テ ムインテグレーション部門講演会論文集,3E3_5,
p.2138
代表連絡先:岡本
望
e-mail:dm146304@cc.seikei.ac.jp
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