浜松医師会看護高等専修学校看護教育における倫理指針
1.指針目的
本指針は、教員が看護倫理を基盤に据えた看護職を育成するための基本的な考え方を示すも
のであり、以下の4点を目的とする。
1)教員が、生徒に対して行う教育活動の倫理的指針となる。
2)教員が、看護職として身につけるべき倫理感を育成する教育の際に活用できる指針と
なる。
3)
看護学教育に携わる教育機関あるいは組織において行う教育活動の倫理的指針となる。
4)生徒が、教育および評価の対象となる際、その生徒の権利を擁護する指針となる。
2.指針の適用範囲と活用方法
(1)対象
1)本校の看護教育にかかわるすべての教員
2)本校の看護教育に携わる教育機関あるいは組織、およびそこに従事する全職種の人々
(2)適用範囲
本指針は、教員が、教育活動全般において学生の権利を擁護できるよう、留意すべき倫理的
配慮について示すと同時に、看護ケアを受ける人々の権利を擁護できる人材育成のために、教
育方法の責務について示すものである。また、看護教育に携わる施設において、組織あるいは
個人が倫理的教育環境を整備する上での参考となる考え方を示すものである。
(3)活用方法
教員が、教育活動全般において生徒の権利を擁護できているかを評価・検討する、あるいは
看護ケアを受ける人々の権利を擁護できる人材育成のための教育方法を評価・検討することを
期待する。
3.本指針の基本理念
平成 15 年に日本看護協会から「看護者の倫理綱領」が公表され、平成 17 年に「個人情報保
護法」が施行されたことに伴い、看護教育現場においてもプライバシー保護に関する法的な視
点と、看護倫理的視点を見据えた教育の重要性が示唆された。
教員は、教育を受ける生徒の権利を擁護し、同時に生徒を通して看護ケアを受け入れる人々
の権利も擁護するという二重の倫理的配慮が必要とされている。この倫理的配慮は、看護教育
に携わるすべての者が共通認識するものであり、教育目標の達成において重要である。
(1)看護教育を行う上での倫理原則
善行・無害,正義・公平,自律,真実・誠実,忠誠の倫理原則を基本とし、教育課程全般に
わたって、生徒自身が尊重され、倫理的に配慮された学習環境を整えることが重要である。ま
た、教員自らがモデルとなり、生徒や看護の対象となる人々を尊重し、倫理原則を踏まえて行
動する姿を生徒に示すことも重要となる。
4.看護教育を行う上での教員の倫理
(1)教員の基本姿勢
教員は、生徒の学習における権利が擁護できると同時に、看護ケアを受ける人々にも倫理的
に配慮したケアの実践ができるように教育目標を設定する。生徒や生徒の看護ケアを受け入れ
る人々だけではなく、様々な専門職種や臨床施設などで多くの人々の協力、支援、指導があっ
て学習目標が達成できることから、これらの人々に対して謙虚な姿勢でのぞむ。
また、教員は生徒に対して的確な指導や評価ができるよう看護実践能力及び実践教育・評価
能力向上の自己研鑚に努める。
(2)生徒に対する倫理的配慮
善行・無害,正義・公平,自律,真実・誠実,忠誠の倫理原則を柱に教員が留意すべき倫理
的配慮を以下の通りとする。
倫理の原則
善行・無害
方
針
善を行い、害 ・教育目標達成に最善の努力をする。
を避けること ・第一義的責任は生徒の擁護であり、この責任は教育を遂行
など
する中で最優先する。
・生徒や生徒のケアを受ける人々の権利の擁護と同様、安
全・安寧を損なわないよう個人衛生に努め、感染症に罹患
しないように教育・指導する。
・生徒が実習を行うにあたって、対象となる人々の意思を尊
重しかつ慎重に確認する。
正義・公平
適正かつ公平 ・教員は自己の権欲のために生徒を心理的に操作、あるいは
なヘルスケア
利用をしない。
の提供など
自律
真実・誠実
自己決定・自 ・生徒が、自分で考え、自己の考えを生き生きと述べること
由な意思決定
ができ、可能性を発揮できる教育環境や人間関係づくりを
など
促進する。
真 実 を 告 げ ・生徒との約束は厳守し、一貫性のある態度で接する。
る,嘘を言わ ・自己の指導について客観的かつ適正に自己評価し、指導方
ない,正直で
法の改善に努める。
あるなど
忠誠
守秘義務,約 ・生徒や生徒のケアを受ける人々の個人の情報の守秘と保護
束を守る,自
に努め、教育・指導する。
(個人情報取り扱い規定に準ず
分たちのコミ
る)
ットメントに ・教員は生徒および生徒のケアを受ける人々に倫理的な行動
忠実であり続
けるなど
モデルを示す。
・教員は看護職としてのモデルを示す。
・教員は教員としてだけではなく、一人の社会人としてのモ
デルを示す。
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浜松医師会看護高等専修学校看護教育における倫理指針