Kwansei Gakuin University Repository
Title
未婚者の恋愛行動分析 : なぜ適当な相手にめぐり会わないのか
Author(s)
Nishimura, Tomo, 西村, 智
Citation
経済学論究, 68(3): 493-515
Issue Date
2014-12-20
URL
http://hdl.handle.net/10236/13428
Right
http://kgur.kawansei.ac.jp/dspace
未婚者の恋愛行動分析
なぜ適当な相手にめぐり会わないのか
An analysis of the courtship habits
of unmarried people
Why don’t they meet the appropriate partner?
西 村 智 In this paper we found three types of single people in Japan; a
Moratorium group who need to recognize their procrastination tendencies,
a group who need to develop their communication skills and a lower
income group. This is the first time the Moratorium group has been
identified.
Using a sample of 1,500 (collected online), we found three quarters
of unmarried people are single (don’t have a partner), which might
be contributing to the rapidly decreasing birthrate in Japan. A high
percentage of the sample maintains the reason for this is that they
have not met an appropriate person. Whereas previous studies have
interpreted this to be the result of mismatches between single men and
women, we suggest it is owing to the individuals either procrastination
or experiencing limitations regarding their communication skills.
Tomo Nishimura
JEL:D03, J10, J12
Keywords: Courtship habits, Marriage, Procrastination
はじめに
日本の出生率は依然として低い水準にある。そして、それは晩婚化や非婚化
による影響が大きいといわれる。ところで、お見合い結婚が減少し、恋愛によ
る結婚が 9 割を占める現代社会においては、結婚の前に恋愛というプロセスを
経るのが一般的である。だから、未婚者が、恋愛はしているけれども結婚に踏
— 493 —
経済学論究第 68 巻第 3 号
み切れずにいるのか、それとも、恋愛すらしていないのかは興味深いテーマで
ある。国立社会保障人口問題研究所『第 14 回出生動向基本調査』によれば、
交際相手を持たない未婚者(18∼34 歳)の割合は男女ともに増加傾向にあり、
未婚男性の 6 割、未婚女性の 5 割に(いずれも 2010 年の数値)恋人がいない。
現代の若者は、恋愛に消極的であるとか、低収入が原因で恋人ができなく
なっているとか、様々な説が聞かれる。いずも社会の一側面を言い当てており
間違ってはいない。しかし、未婚者のうち、どのくらいの人が純粋に恋愛に消
極的でどのくらいの人が金銭的な理由から恋人を作らないで(あるいは、作る
ことができずに)いるのかといった未婚者の全体像は十分に整理されてこな
かったように思う。そこで、本稿は、その全体像を明らかすることを第 1 の目
的とする。
ところで、出生動向基本調査は毎年、未婚者に独身でいる理由を尋ねてい
るが、必ずトップにくる回答が「適当な相手にまだめぐり会わないから」であ
る。しかし、これは、非常に実情がわかりにくい表現である。積極的に相手を
探しているにもかかわらずめぐり会わないのか、恋愛に意識を向けることもな
くめぐり会わないといっているのかがわからない。前者であるならばミスマッ
チの解消が必要であるが、後者であるならば恋愛に積極的でない原因を突き止
めなければならない。そこで、本稿では、一歩踏み込んで分析を行うことで、
「適当な相手にめぐり会わない」の真相について明らかにしたい。これが、第
2 の目的である。
以下、本稿では次のような構成により議論を展開する。まず、分析に用いる
データの説明(1 節)を行った後、そのデータを使って未婚者の恋愛状況を把
握する(2 節)
。3 節では、未婚者の恋愛行動について分析した先行研究をサー
ベイし、4 節で未婚者の類型化を行う。5 節では、「適当な相手にめぐり会わ
ない」真相にせまるべく分析を行い、最後に本稿で明らかになったことをまと
める。
1 節 データ
筆者は、2014 年 3 月にクロス・マーケティング社を利用してインターネッ
— 494 —
西村:未婚者の恋愛行動分析
ト調査「未婚者の恋愛・結婚に関するアンケート」
(以下、1403 調査)を行っ
た。対象としたのは全国の 25 歳から 39 歳までの社会人未婚者 1500 人である
(男性 750 人、女性 750 人)。
男女ともに 3 つのコーホート(25 歳∼29 歳、30 歳∼34 歳、35 歳∼39 歳)
に等しく 250 人ずついる。雇用形態は、正社員が 43.5%、非正社員が 27.6%、
自営業・経営者が 6.1%、求職中が 3.3%、非就業が 16.4%である。全国調査と
比べると男性の非就業率が高いことに注意が必要である。最終学歴は全国平均
とほぼ同じ分布である。なお、調査票は本稿の最後に参考資料として掲載して
いる。
2 節 未婚者の恋愛状況
未婚者の全体像をつかむために調査対象者を図 1 のようにまとめた。
まず、男女計でみると、恋人がいない未婚者1) の割合は 75.3%である。つま
り、4 人のうち 3 人に恋人がいない。恋人がいない人の約半数(584 人)が近
いうちに恋人が欲しいと回答したが、内、半数強(306 人)は恋人と出会うた
めに何の活動もしていない。
一方、恋人が欲しくないという人は、欲しいと答えた人と同数程度(545 人)
いる。恋人が欲しいと思わない理由は、「趣味や自分の時間が大切だから」が
最も多く、「お金がないから」、「恋愛が面倒だから」がそれに続く。
男女別にみると、恋人がいない割合は、男性の方が高い(8 割強,612 人)
。
女性で恋人がいない割合は 7 割弱(517 人)である。そのうち、近いうちに恋
人が欲しいと回答した割合は、男性で約 47%、女性で約 57%である。しかし、
その半数以上は恋人と出会うための活動をしていない。
恋人が欲しくないと答えた割合については、男性の方が女性よりも高い。未
婚男性全体の 4 割強、未婚女性全体の 3 割弱に恋愛意欲がない。恋人を欲しい
と思わない理由の第 1 位は、男性では「お金がないから」であるが、
「趣味や自
1)
国立社会保障人口問題研究所『第 14 回出生動向基本調査』と同じ質問項目を使って尋ねた。本
稿では、
「交際している異性がいる」と「婚約者がいる」を恋人がいる、また、
「交際している異
性はいない」と「友人として交際している異性がいる」は恋人がいないと判断している。
— 495 —
経済学論究第 68 巻第 3 号
図 1.1403 調査回答者の内訳
(%は各カテゴリーの総数を 100 %とした時の割合を示す)
男女計
恋人(婚約者を含む)がいる
25‐39 歳未婚者
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㸦ே㸧
恋人がいない
近いうちに恋人が欲しい(内、何もしていない)
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欲しくない
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男性
恋人(婚約者を含む)がいる
25‐39 歳未婚者
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㸦ே㸧
恋人がいない
近いうちに恋人が欲しい(内、何もしていない)
㸦ே㸧
㸦ே㸧
㸦ே㸧
欲しくない
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㸱఩ࠉᜊឡࡀ㠃ಽࡔ࠿ࡽ㸦ே㸧
女性
恋人(婚約者を含む)がいる
25‐39 歳未婚者
㸦ே㸧
㸦ே㸧
恋人がいない
㸦ே㸧
近いうちに恋人が欲しい(内、何もしていない)
㸦ே㸧
㸦ே㸧
欲しくない
㸦ே㸧ࠉ➨ࡢ⌮⏤
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— 496 —
西村:未婚者の恋愛行動分析
分の時間が大切だから」も同数程度いる。女性では「趣味や自分の時間が大切
だから」という回答が最も多い。「お金がないから」を選んだ人は少ない。男
性と異なり、女性の場合は金銭的なことがあまり問題にならないようである。
図 1 をよりシンプルにみるために、未婚者を恋愛状況別に 4 つのカテゴリー
に分類した(図 2)
。すなわち、I. すでに恋人または婚約者がいるグループ(恋
愛成就型)
、II. 恋人が欲しいと思っており、出会うために何らかの活動をして
いるグループ(恋愛サーチ型)
、III. 恋人が欲しいと思っているが、出会うため
に何の活動もしていないグループ(恋愛モラトリアム型)、IV. 恋人を欲しい
と思っていないグループ(恋愛無関心型)である。これら 4 つのグル─プのう
ち晩婚化・非婚化を加速させると思われるのが、III の恋愛モラトリアム型と
図 2.恋愛状況別にみた未婚者
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ᜊேࡀḧࡋࡃ࡞࠸
男女計
IV. 恋愛無関心型
36%
I. 恋愛成就型
25%
III. 恋愛モラトリアム型
24%
II. 恋愛サーチ型
15%
男性
IV. 恋愛無関心型
43%
女性
IV. 恋愛関心
30%型
I. 恋愛成就型
18%
I. 恋愛成就型
31%
II. 恋愛サーチ型
13%
II. 恋愛サーチ型
17%
III. 恋愛モラトリアム型
22%
III. 恋愛モラトリアム型
26%
— 497 —
経済学論究第 68 巻第 3 号
IV の恋愛無関心型である。結婚の経済学ではサーチ理論というモデルがある
が、これを恋愛にあてはめて考えるならば、III と IV のグループはサーチ市場
に足を踏み入れることすらしていないといえる。男女計では、恋愛モラトリア
ム型と恋愛無関心型で全体の 6 割を占める(男性では 7 割、女性では 5 割強)
。
以上、半数以上の未婚者が恋愛に関して非活動的であることがわかった。
3 節 先行研究
結婚行動に関する研究は多いが、恋愛行動に関する研究はまだ数少ない。
2010 年に勁草書房より出版された『結婚の壁 非婚・晩婚の構造』はその数
少ない貴重な研究である。同書は 3 部から構成されており、そのうちの 1 部
は出会いをテーマにし、交際に関する論文を 3 本掲載している。以下、これら
の論文を簡単に紹介する。
まず、三輪[2010]は未婚者の全体像を把握することを目的にしたもので、
本稿と目的を同じくする。用いられたデータは 2007 年、2008 年に東京大学
社会科学研究所によって実施された「働き方とライフスタイルに関する全国調
査」
(パネル調査)である。内容は大きく 2 つに分かれ、1 つは独身でいる理
由を対応分析することにより未婚者の類型化を行うことで、もう 1 つは結婚活
動の状況とその効果についてである。
対応分析の結果より、未婚者は以下の 5 つのカテゴリーに類型化された。す
なわち、①時期尚早、②交際中で時期待ち、③結婚しようとしていない、④経
済的事情、⑤マッチングがうまくいかない、である。このうち①と②について
は、時間経過が必要なだけであるので、問題とならない。問題になるのは③∼
⑤である。
③と関連する項目は「結婚したくない」
「独身の自由や気楽さを失いたくな
い」
、
「30 歳代」
、
「年収高め」
、④と関連する項目は「経済不安」
、
「生活不安」
、
⑤は「適当な相手にめぐりあわない」
、
「時間がない」
、
「異性がいない」である。
本稿でも同様に、独身でいる理由を用いて未婚者の類型化を行うが、前節で
みたように経済的問題は主に男性の問題であった。したがって、本稿(次節)
では、男女別に分析を行う。
— 498 —
西村:未婚者の恋愛行動分析
三輪論文の二つ目の分析(結婚活動の効果)では、約 4 割が結婚活動を行っ
ているが、結婚活動が交際につながるという効果はほとんど確認されないこと
が明らかになった。ただし、20 代前半は結婚を意識しない人が多いと思われ
るのに、調査対象者全員(20 歳∼40 歳の男女)が分析の対象になっている。
結婚活動をしているか否かの質問に彼らの多くが「否」と答えたであろう。そ
うだとすれば、20 代前半層においては結婚活動と交際との関連性は薄いとい
うことになる。彼らをサンプルから除外するために、結婚を意識し始める年齢
(例えば、平均初婚年齢の 2 年前の 27∼28 歳)以上を対象に分析した方がよ
かったのではないだろうか。
岩澤[2010]は、配偶者選択の現状と課題をテーマにしており、職縁結婚の
減少が適当な相手との出会いを難しくしている現状を説明する。職探し理論を
配偶者探しに応用した議論では、結婚に代わる代替財が増えることが結婚の先
送りにつながる可能性(前節のモラトリアム型に相当するであろう)
、また、結
婚相手の探索コストに多大なコストが生じる場合は結婚希望者が結婚を諦めて
しまう可能性を指摘している。いうまでもなく、職縁結婚の減少は相手探しの
コストを高めている。恋愛は以前と比べてよりエネルギーを要するものとなっ
ているのである。
中村・佐藤[2010]は、
「恋人にめぐりあわない」理由を解明することを目
的にしている。恋人の有無をロジスティック・モデルにより分析し、①年収が
低いこと(男女とも)
、②異性とうまくコミュニケーションがとれないこと(男
性のみ)
、③職場にほとんど異性がいないこと(男性のみ)
、④休日出勤(女性
のみ)、⑤社交的でないこと(男性のみ)が恋人のいる確率を低下させるとい
う結果を得ている。恋人がいない理由は、人によってさまざまであることを示
唆している。
その他、佐々木[2012]は男性の非正規就業が交際行動や独身継続に対して
どのような影響を与えているのかを分析している。具体的には、リカーシブ 2
変量プロビットモデルを用いて、就業形態が結婚意欲を通じて交際確率に及ぼ
す影響を推定している。その結果、非正規であることのマイナスの影響は確認
されないが、低収入であることは交際確率を低下させるという結果を得ている。
— 499 —
経済学論究第 68 巻第 3 号
以上、恋愛行動に関する 4 つの先行研究を紹介した。三輪[2010]は未婚者
の類型化を行っており、本稿と目的を同じくするが、本稿との違いは「適当な
人にまだめぐり会わない」への解釈である。三輪[同]ではマッチングがうま
くいかないと文字通り素直に解釈をしているが、本稿では「適当な人にまだめ
ぐり会わない」は非常にあいまいな表現であるために、いくつかの異なるタイ
プの人々から選ばれうる項目であるととらえている。その中には、三輪[同]
が指摘するようにマッチングがうまくいっていない人も含まれるが、モラトリ
アム層もかなり含まれているのではないかと推測している。問題意識という点
では、本稿はむしろ岩澤[2010]に近い。
4 節 未婚者の類型化
2 節では恋愛状況別に未婚者の整理を行ったが、状況という事実だけでは見
えないことがある。例えば、恋愛モラトリアム型には、ただ単に自由や気楽さ
を優先させているだけの人もいれば、お金がないので恋愛をあきらめてモラト
リアムをしている人もいることが予測される。前者と後者では本質的に問題が
異なる。そこで、本節では独身でいる理由という別の角度から類型化を試みる。
具体的には、
「独身でいる理由」の第 1 位から第 3 位までの回答をプールし
て「独身でいる理由」を複数回答であるかのように加工したうえで、数量化 III
類2) を行った。独身でいる理由は出生動向基本調査の項目にならっている。た
だし、同調査の項目ではカバーできないことが 2 つある。1 つは経済的理由に
ついてである。項目の中に「結婚資金が足りないから」というのがあるが、こ
れはすでに相手がいるが資金が足りないというニュアンスを含んでいる。した
がって、この項目のみでは、昨今問題となっている低収入であるがゆえに相手
探しが難しいという状況を正確に把握できない。2 つ目の問題点は、そもそも
2)
数量化 III 類は、
「該当する=1、該当しない=0」のような質的データを利用して類型化を行う
ための分析である。具体的には、項目ごとにサンプルに反応があるケースに限り数量化し、それ
らの相関係数を最大化することによって固有値を求める。寄与率の高い固有値を 2、3 選び出し
て軸にとりスコアにしたがってプロットすることで、類似する項目(距離が近い)を見つけ出し
類型化することができる。
— 500 —
西村:未婚者の恋愛行動分析
結婚するつもりがないという選択肢がない。そこで、本分析では、
「年収 300
万未満」「一生結婚するつもりがない」の変数を付け加えた。また、パラサイ
トシングル仮説を検証するために「実家暮らし」という変数も加えた。
先行研究や本稿 2 節で明らかにされているように、恋愛における経済的問
題は男女で大きく異なる。そこで、男女別に分析を行った。図 3 の上図は男性
のみの結果、下図は女性のみの結果である。
4.1 男性未婚者の類型化
図 3(上)において、第 1 軸(横軸)は左から右へいくほど結婚と競合する
もの(趣味や娯楽、自由や気楽さ)への優先度が高くなることを示している。
第 2 軸(縦軸)は上にいくほど結婚を阻む物理的な要素が強いが、下へいく
ほど心理的な要素が強くなる。ここで、距離が近い項目を丸で囲ってみたとこ
ろ、次の 3 つのグループが浮かび上がった。すなわち、
①モラトリアム状態にあるグループ
②低収入グループ
③異性とのコミュニケーションに困難を抱えているグループ
である。
②は実家暮らしとの関係性が強いが年収が 300 万円未満であることを考え
ると自然な結果である。また、②は結婚意志なしやモラトリアムを思わせる自
由や気楽さとも関係が強い。つまり、②のモラトリアムは①の趣味や娯楽を優
先するモラトリアムと違い、経済的事情が原因となってモラトリアム状態と
なっている可能性がある。
さて、先に曖昧な項目であると指摘した「適当な相手にめぐり会わない」は
どのグループとの関係が強いのであろうか。図 3(上図)を見ると、③のグルー
プに属するが、
「
(独身の)自由や気楽さ」とも比較的距離が近いことがわかる
(点線の丸印)
。つまり、モラトリアム・グループからも選択されていることが
わかる。
— 501 —
経済学論究第 68 巻第 3 号
図 3.独身でいる理由による未婚者の類型化
男性計
物理的理由
5
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4
3
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-2
心理的理由
女性計
物理的理由
8
7
ⱝࡍࡂࡿ
6
5
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3
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2
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1
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0
0
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-2
結婚優先度低
-1
-1
-2
ぶࡸ࿘ᅖࡀ཯ᑐ
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ᖺ཰୓ᮍ‶
1
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-3
心理的理由
— 502 —
⤖፧㈨㔠ࡲࡔ
2
3
ఫᒃ䜑䛹䛯䛯䛪
4
5
結婚優先度高
西村:未婚者の恋愛行動分析
4.2 女性未婚者の類型化(図 3、下)
第 1 軸(横軸)は左から右へ行くほど結婚の優先度が高まる。第 2 軸(縦
軸)は、上にいくほど結婚を阻む物理的な要素が強いが、下へいくほど心理的
な要素が強くなる。女性については以下の 3 つのグループが確認できる。すな
わち、
①モラトリアム状態にあるグループ(一部、結婚の意思なし)
②異性との出会いに困難を抱えるグループ
③周囲の反対など結婚に際して障害があるグループ
である。
①は男性とほぼ同じである。②に関しては、男女ともに経済的に豊かでない
点が共通しているが、少し内容が異なる。男性の場合は、経済的要因以外に独
身でいる理由がなかったが、女性の場合は、適当な人に出会わないという項目
と関係性が強い。つまり、男性は単に経済的な問題であるのに対して、女性の
場合は低収入の仕事であるために出会いがないと解釈できる。これは、佐藤・
中村[2010]の結果とも一致する3) 。
女性の③のグループについてはすでに相手がいる人の問題であると思われ
るので、本稿では深く分析しない。
適当な人にまだめぐり会わないについては、上述の通り、グループ②に属す
るが、
「自由や気楽さ」や「趣味や娯楽」とも比較的距離が近く(点線の丸印)
、
男性同様、モラトリアム・グループからも選択されていることがわかる。
4.3 恋愛状況別の類型化
同様の分析を恋愛状況別に行った。ここでは、紙幅の関係上、図表の掲載は
省略して、結果だけを記す。
恋人がいないが近いうちに欲しいと思っている人(恋愛サーチ型・恋愛モラ
トリアム型)を対象にした分析では、以下の 3 つのグループが浮かび上がっ
た。すなわち、①モラトリアム・グループ、②低収入・出会いに困難を抱える
3)
佐藤・中村(同)は、ロジット分析の結果、正社員の女性に比べてパートの女性は恋人のいる確
率が有意に低いことを確認している。
— 503 —
経済学論究第 68 巻第 3 号
グループ、③異性とのコミュニケーションに問題を抱えるグループである。
「適当な相手にまだめぐり会わない」は、②と③の円のちょうど重なるとこ
ろに位置している。すなわち、両方のグループから選ばれている。また、先の
ケースと同様、
「自由や気楽さ」とも距離が近い。したがって、モラトリアム・
グループの人からも選ばれている可能性がある。
恋人がおらず、かつ、近いうちに欲しいと思わない人(恋愛無関心型)を対
象にした分析からは、以下の 3 つのグループが抽出された。すなわち、①低収
入・出会いに困難を抱えるグループ、②低収入・結婚無関心グループ、③モラ
トリアム・グループである。
「適当な相手にまだめぐり会わない」は①のグループのみ関連性が確認さ
れた。
恋愛無関心型の分析では、ほとんどの項目が「年収 300 万未満」と距離が近
く、低収入であることがさまざまな要因の引き金になっていることを予感させ
る。これらの因果関係については今後、さらに詳しく検討していく必要がある。
以上、未婚者の類型化を行った結果、概ね、①モラトリアム、②低収入(女
性の場合は、低収入・出会いが難しい)、③異性とのコミュニケーション難と
3 つのタイプに分けることができた。また、恋愛無関心型では結婚にも無関心
というグループが確認された。
先に紹介した三輪[2010]でも、経済的問題を抱えるグループが確認され
ている。三輪[同]との違いは、本稿がモラトリアム・グループを確認したこ
とである。もう 1 つの違いは、
「適当な相手にめぐり会わない」に関するもの
である。三輪ではマッチングがうまくいかない、としていたが、本稿の分析に
より、その原因は人それぞれで、モラトリアムゆえにめぐり会わない、低収入
(職)ゆえにめぐり会わない、異性とのコミュニケーションに問題があるゆえ
にめぐり会わないの少なくとも 3 つのタイプを確認した。
5 節 「適当な相手にめぐり会わない」の真相
前節では少なくとも 3 つのグループ(モラトリアム、低収入、コミュニケー
ション難)から「適当な相手にめぐり会わない」という項目が選択されている
— 504 —
西村:未婚者の恋愛行動分析
ことがわかった。本節では、さらに深く分析するために、性別と年齢をコント
ロールした上でどのような変数が効いてくるのかを検証する。
2 節で分類したグループ別に「適当な相手にめぐり会わない」が選択され
る比率をみると、恋愛サーチ型と恋愛モラトリアム型で高くなっている(恋
愛成就型 20%、恋愛サーチ型 80%、恋愛モラトリアム型 75%、恋愛無関心型
38%)。恋愛サーチ型は何らかの恋愛活動を行っているが適当な相手にめぐり
会っておらず、恋愛モラトリアム型は何も恋愛活動をしていないのにもかかわ
らずこの選択肢を選んでいるのである。ここでは、これら 2 つのグループを取
り上げて、「適当な相手にめぐり会わない」確率をロジットモデルにより分析
した。被説明変数は適当な相手にめぐり会わないを選択している=1、選択し
ていない=0 である。
説明変数には、低収入を表す「年収 300 万円未満」
、モラトリアムと関連が
ありそうな「結婚の時期についての考え(ある程度の年齢がきたら=1)
」
、
「実
家暮らし(該当=1)
」
、
「現在重視型(該当=1)
」
、そして、
「異性とのコミュニ
ケーションがうまくとれない(該当=1)
」を採用した。ここで、
「現在重視型」
というのは、時間割引率が直近でより大きくなるタイプの人を示す。このタイ
プは遠い将来の大きな報酬よりも目先の小さな報酬を優先する。本稿では、モ
ラトリアム状態にある人が自由で気楽な独身生活を優先して、恋愛を先送りし
ているとすれば、適当な人にめぐり会わない確率が高まるのではないかという
仮説を立てた。その他、「適当な人に対する明確なイメージを持っている(該
4)
当=1)
」
、
「リスク愛好家(該当=1)
」を説明変数として加えた。後者は、リ
スク愛好家の方が恋愛に積極的で成功しやすいという仮説に基づく。
記述統計量は表 1 に、推定結果は表 2 に示されている。
推定結果から恋愛サーチ型、恋愛モラトリアム型のいずれの分析において
も、男性より女性の方が適当な相手にめぐり会わないとする確率が高いことが
わかる。ただし、男性は 20 代後半に比べて 30 代後半は適当な相手にめぐり
4) 「旅行のために乗る電車の指定席きっぷを予約しているとき、あなたは、通常、電車の出発時刻
の何分前に駅に着くようにしますか。
」という質問に対する回答が 10 分未満のものをリスク愛
好家とした。
— 505 —
経済学論究第 68 巻第 3 号
表 1.記述統計量
恋愛サーチ型
Mean Std.Dev. Min
適当な相手にめぐり会わない(該当 =1) 0.804
0.398
0
男性 25 ∼ 29 歳
0.138
0.346
0
男性 30 ∼ 34 歳
0.138
0.346
0
男性 35 ∼ 39 歳
0.156
0.364
0
女性 25 ∼ 29 歳
0.179
0.384
0
女性 30 ∼ 34 歳
0.201
0.402
0
女性 35 ∼ 39 歳
0.188
0.391
0
年収 300 万円未満(該当 =1)
0.411
0.493
0
適当な相手のイメージ(明確 =1)
0.170
0.376
0
結婚の時期(適齢期 =1)
0.237
0.426
0
実家暮らし(該当 =1)
0.576
0.495
0
異性とのコミュニケーション
0.397
0.490
0
(うまくできない =1)
現在重視(該当 =1)
0.326
0.470
0
リスク愛好家(該当 =1)
0.125
0.331
0
Max
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
恋愛モラトリアム型
Mean Std.Dev. Min Max
0.746
0.436
0
1
0.148
0.356
0
1
0.196
0.397
0
1
0.193
0.395
0
1
0.123
0.329
0
1
0.179
0.384
0
1
0.162
0.369
0
1
0.436
0.497
0
1
0.061
0.240
0
1
0.142
0.350
0
1
0.718
0.451
0
1
1
0.439
0.497
0
1
1
1
0.282
0.109
0.451
0.312
0
0
1
1
表 2.適当な相手にめぐり会わない要因分析(被説明変数: 該当=1、非該当=0)
男性 25 ∼ 29 歳
男性 30 ∼ 34 歳
男性 35 ∼ 39 歳
女性 25 ∼ 29 歳
女性 30 ∼ 34 歳
女性 35 ∼ 39 歳
年収 300 万円未満(該当 =1)
適当な相手のイメージ(明確 =1)
結婚の時期(ある程度の年齢で =1)
実家暮らし(該当 =1)
異性とのコミュニケーション(うまくできない =1)
現在重視型(該当 =1)
リスク愛好家(該当 =1)
定数項
Number of obs
Prob > chi2
Log likelihood
***1% 水準、**5%水準、*10%水準で統計的に有意
— 506 —
サーチ型
ref
0.872
*
***
**
***
0.330
−0.628
0.653
−0.523
**
−0.020
−**
0.241
224
0.005
−96.975
モラトリアム型
ref
−0.119
**
***
***
***
−0.0268
0.086
−**
−0.125
0.203
0.033
−0.24
0.591
358
0.003
−187.837
西村:未婚者の恋愛行動分析
会わない確率が高くなる。
恋愛サーチ型においては、異性とのコミュニケーションがうまくとれないこ
とが適当な人にめぐり会わない確率を高めるが、恋愛モラトリアム型ではこの
傾向が見られない。コミュニケーションの問題は恋愛活動をする中で顕在化し
てくるものなので当然の結果といえよう。また、恋愛サーチ型において、リス
ク愛好家は適当な相手にめぐり会わない確率が有意に低下する。これは、仮説
の通り、リスク愛好家の方が恋愛に積極的で、積極的であれば相手とめぐり会
いやすいためではないかと考えられる。一方、前節では関係があると思われた
低収入の影響は確認されなかった。総じて、恋愛サーチ型では、コミュニケー
ション力が相手を見つける鍵となっていることがわかった。
次に、恋愛モラトリアム型の結果をみる。モラトリアムと関連すると思わ
れた現在重視型については有意な結果が得られなかった5) 。しかし、興味深い
ことに、結婚の時期について「ある年齢がきたら結婚するつもり」と回答した
人は適当な相手にめぐり会わない確率が有意に下がる。これは、先送りをした
いという心理状態にあっても、自制心が働く人は自らに締め切りを課すことに
よってコントロールができるので、結果的に先送りをすることがない、という
行動経済学の知見と一致する。適齢期までには結婚をしようと思うことは、自
らに締め切りを課して自制するという行為に他ならない。そして、この手の人
は恋愛モラトリアム型から抜け出せるタイミングがより早いのではないかと思
われる(今後、検証する必要がある)。以上のように、恋愛モラトリアム型に
ついては、結婚の時期を定めるかどうかが鍵となっていることがわかった。昨
今、結婚適齢期に対する社会規範が弱まり、個人のライフスタイルの多様化が
認められるようになったことはよいことである。しかし、無自覚に先送りをす
る者にとっては、先送りの自覚と自制心が求められる時代になったといえる。
5)
これは、時間割引率を尋ねる質問に問題があったためであると思われる(参考資料の調査票の問
17、問 18 参照)。回答者の時間割引率は想定されるよりもはるかに分散が大きく、妥当な数値
と言えないものも少なくなかった。これについてはよりわかりやすい、かつ、正確に時間割引率
を引き出せるような質問を考え直さなければならない。
— 507 —
経済学論究第 68 巻第 3 号
おわりに
本稿は 1500 人の未婚者を対象に筆者が独自に行ったアンケート調査をもと
に、未婚者の恋愛行動を分析した。分析対象者のうち恋人がいるのはわずか 4
人に 1 人であった。彼らを恋愛成就型、それ以外の恋人がいない層を、恋愛
サーチ型(恋人を探している)、恋愛モラトリアム型(恋人は欲しいが何もし
ていない)、恋愛無関心型(恋人が欲しいと思わない)と名付けていくつかの
分析を行った。
独身でいる理由を使って未婚者の類型化を試みた分析では、恋人がいない未
婚者はいくつかのタイプに分けられた。①モラトリアム・グループ、②低収入
グループ(女性の場合は低収入・出会いが難しい)、③異性とのコミュニケー
ションに困難を感じるグループである。先行研究との違いは、モラトリアム・
グループを発見したことである。また、恋愛無関心型の中には結婚に対しても
無関心という層が少なからずいることが確認された。
「適当な相手にめぐり会わない」の真相を探るための確率分析からは以下
のことがわかった。男性より女性が出会いに困難を感じている。同じことが未
婚者の類型化でも確認された。これは、昨今の平均収入の低下や非正規化と関
連していそうなことがわかったが、因果関係については今後分析する必要があ
る。また、恋愛サーチ型ではコミュニケーション力の不足が出会いを困難にし
ていること、恋愛モラトリアム型では結婚の時期を定めないことが適当な相手
との出会いとめぐり会えないことと関連していることがわかった。以上のこと
から、「適当な相手にめぐり会わない」は単なるミスマッチの問題ではないこ
とが明らかになった。マッチングをよくするために、サーチ型はコミュニケー
ション力を高める必要があるし、モラトリアム状態にある未婚者は先送りをし
ていることを自覚させられる必要がある。
最後に、残された課題について述べる。上述のように、低収入ということ
が他の様々な要因と関連していることはわかったが、どのような形で影響をし
ているのか、因果関係はどうなっているのかについては解明できていない。ま
た、どのような人がコミュニケーション力の問題を抱えているのかなどについ
てもさらに深く分析していく価値がある。
— 508 —
西村:未婚者の恋愛行動分析
— 509 —
経済学論究第 68 巻第 3 号
6.経営者・役員・自営業・自由業
7.内職
8.家族従業員
9.求職中 10 . 就業していない 問 5.お住まい
( )都・道・府・県 ( )市・区・町・村
問 6.世帯状況
1.一人暮らしをしている 2.両親を含む家族と同居 → 問 8
3. 両親を含まない家族と同居 → 問 8
4.家族以外の人(恋人・友人等)と同居 → 問 8
5.その他 → 問 8
問 7.お住まいは持家ですか?
1.はい
2.いいえ
— 510 —
西村:未婚者の恋愛行動分析
※問 8 と問 9 に関しては、お仕事をしている方のみにお尋ねします。
問 8. 昨年度の年間収入 ( )万円
・・・・
問 9.平均的な 1 週間の労働時間をお答えください。
( )時間/週
問 10.現在、交際している異性がいますか? 1.交際している異性はいない 2.友人として交際している異性がいる
3.恋人として交際している異性がいる → 問 14
4.婚約者がいる → 問 14
問 11.近いうちに恋人が欲しいと思いますか?
1.はい 2.いいえ → 問 13
問 12.恋人を作るためにしていることはありますか。あてはまるものすべてに○をつけ
てください。
1.気になる異性に積極的にアプローチをかける
2.友人に紹介を依頼する
3.合コン、街コン、パーティー等に参加する
4.インターネットのマッチングサイトを利用する
— 511 —
経済学論究第 68 巻第 3 号
5.習い事や趣味のサークル等に所属する
6.1 ∼ 5 以外の活動をしている
7.特に何もしていない
→ 問 14
問 13.近いうちに恋人が欲しいと思わない理由は何ですか?以下の選択肢からあてはま
るものをお選び番号でお答えください(最大 3 つまで)。
第 1 の理由 ___ 第 2 の理由 ___ 第 3 の理由 ___
1.仕事や勉学に打ち込みたいから
2.趣味など自分の時間を大切にしたいから
3.時間がないから
4.お金がないから
5.恋人と別れたばかりだから
6.そもそも周りに異性が少ない環境にいるから
7.周りに異性はいるが、適当な相手にめぐり会わないから
8.恋愛が面倒だから
9.異性に興味がないから
10.異性とうまくつき合えないから
11.過去の恋愛で失敗したから
12.その他
— 512 —
西村:未婚者の恋愛行動分析
問 14.自分の一生を通じて考えた場合、あなたの結婚に対するお考えは、次のうちいず
れにあてはまりますか。(1 つだけ○)
1.ある程度の年齢がきたら結婚するつもり
2.年齢にはこだわらず理想的な相手が見つかったら結婚するつもり
3.一生結婚するつもりはない
問 15.あなたが現在独身でいる理由は、次の中から選ぶとすればどれですか。ご自分に
最もあてはまると思われる理由を選んでお答えください(最大 3 つまで)。
第 1 の理由 ___ 第 2 の理由 ___ 第 3 の理由 ___
1.結婚するにはまだ若すぎるから
2.結婚する必要性をまだ感じないから
3.今は、仕事(または学業)にうちこみたいから
4.今は、趣味や娯楽を楽しみたいから
5.独身の自由さや気楽さを失いたくないから
6.適当な相手にまだめぐり会わないから
7.異性とうまくつき合えないから
8.結婚資金が足りないから
9.結婚生活のための住居のめどがたたないから
10.親や周囲が結婚に同意しない(だろう)から
11.その他
12.すでに結婚が決まっている
— 513 —
経済学論究第 68 巻第 3 号
問 16.あなたにとって結婚するのに適当な相手とはどのような人なのか、具体的なイメー
ジをお持ちですか?
1.明確なイメージを持っている
2.ぼんやりとしたイメージを持っている
3.まったくイメージが持てない
4.あまりイメージしたことがなかった
以下、恋愛と結婚には直接関係のない質問になります。
問 17.今日 1 万円もらうか、1 か月後にいくらかもらうかのどちらかを選べるとします。
今日 1 万円もらうのと比較すると 1 か月後にぎりぎりいくらもらえばよいですか。我慢
できる最低金額をお書きください。
今日 1 か月後
10,000 円 = ( )円
問 18.1 年後に 1 万円もらうか、1 年と 1 か月後(13 か月後)にいくらかもらうかのど
ちらかを選べるとします。1 年後に 1 万円もらうのと比較すると 1 年と 1 か月後にぎり
ぎりいくらもらえばよいですか。我慢できる最低金額をお書きください。
1 年後 1 年と 1 か月後
10,000 円 = ( )円
問 19.旅行のために乗る電車の指定席きっぷを予約しているとき、あなたは、通常、電
車の出発時刻の何分前に駅に着くようにしますか。
( )分前
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西村:未婚者の恋愛行動分析
参考文献
O’DONOGHUE, T. and RABIN, M.[1999]“Doing it now or later,” The
American Economic Review, pp.103-124.
岩澤美帆[2010]
「職縁結婚の盛衰からみる良縁追及の隘路」佐藤弘樹他編『結婚
の壁』勁草書房
佐々木昇一[2012]
「結婚市場における格差問題に関する実証分析−男性の非正規就
業が交際行動や独身継続に与える影響」
『日本労働研究雑誌』No.620, pp.93-106.
中村真由美・佐藤弘樹[2010]「なぜ恋人にめぐりあえないのか?」佐藤弘樹他編
『結婚の壁』勁草書房
三輪哲[2010]
「現代日本の未婚者の群像」佐藤弘樹他編『結婚の壁』勁草書房
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未婚者の恋愛行動分析 : なぜ適当な相手にめぐり会わないのか