今後の住宅政策の方向性について
~住生活基本法を中心に~
平成18年9月21日
国土交通省住宅局住宅生産課長 坂本 努
住生活の向上のために
住宅ストック数と世帯数の推移
◇住宅ストック数(約5400万戸)は、総世帯(約4700万戸)に対し14%多く、量的には充足。
(戸/世帯)
(万戸・万世帯)
6000
1.20
5000
1.15
4000
1.10
居住者のいない住宅 703万戸
空家 659万戸
賃貸・売却用
397万戸
二次的住宅(別荘など) 50万戸
3000
1.05
長期不在・取壊し予定 212万戸
一時的使用 33万戸
2000
1.00
建築中(仕上げ工事中) 11万戸
1000
0.95
0
1948年
(S23)
1968年
(S43)
1973年 1978年
(S48) (S53)
1983年 1988年
(S58) (S63)
1993年
(H5)
1998年 2003年
(H10) (H15)
1793
2109
2559
3106
3545
3861
4201
4588
5025
5389
世帯数
1865
2182
2532
2965
3284
3520
3781
4116
4435
4726
1世帯当たり住宅数
0.96
0.97
1.01
1.05
1.08
1.10
1.11
1.11
1.13
1.14
住宅数
1391
1958年 1963年
(S33) (S38)
0.90
(注)世帯数には、親の家に同居する子供世帯等(2003年=38万世帯)
を含む。
(資料)住宅・土地統計調査[総務省]
1
人口・世帯数の推計
◇人口は2005年から減少に転じたとの推計。
◇世帯数は、2005年以降の世帯増加が鈍化し、2015年をピークに減少に転じるとの 推計。
【自然増加数(出生数-死亡数)の推移】
千人
1 500
1 000
2005年 人口減少に
(△10,000人)
500
0
1970
1975
1980
1985
1990
1995
2000
2005
- 500
(資料)平成17年 人口動態統計の年間推計[厚生労働省]
【人口・世帯数の推移及び将来推計】
実績値
推計値
世帯数ピーク
(2015年)
(千世帯)
(千人)
60000
150000
50000
43,900
40000
33,596
35,824
37,980
30,297
30000
121,049
46,782
49,040
50,139
50,476
50,270
49,643
140000
40,670
123,611
125,570
126,926
127,708
127,473
126,266
一般世帯
124,107
117,060
20000
10000
130000
121,136
120000
人口
111,940
110000
104,665
0
100000
1970
(S45)
1975
(S50)
1980
(S55)
1985
(S60)
1990
(H2)
1995
(H7)
(資料)実績値:国勢調査[総務省]
推計値:日本の将来推計人口(2002年1月推計)、日本の世帯数の将来推計
[全国推計](2003年10月推計) [国立社会保障・人口問題研究所]
2000
(H12)
2
2005
(H17)
2010
(H22)
2015
(H27)
2020
(H32)
2025
(H37)
住宅に関する満足度
◇住宅については、約4割の者が不満という評価。
◇諸外国との比較においても、住宅に対する不満率の高さは顕著。
◆ 現在住んでいる住宅を総合的に見てどう思うか (国際比較)
(60歳以上男女)
(%)
◆ 住宅・住環境に関する総合評価
0. 7%
1. 0%
1. 4%
1. 1%
9. 1%
8. 7%
9. 0%
9. 6%
1. 8%
90
100. 0%
12. 9%
80
80. 0%
38. 9%
40. 3%
44. 1%
70
60
41. 8%
43. 0%
60. 0%
50
40
40. 0%
38. 8%
37. 2%
不満率
51. 5%
不満率
46. 1%
38. 0%
不満率
49. 4%
37. 1%
不満率
47. 5%
34. 3%
30
不満率
20
不満率
42. 4%
42.4%
20. 0%
12. 7%
8. 9%
11. 4%
8. 1%
0. 0%
昭和58年
非常に不満
昭和63年
多少不満
平成5 年
ま あ 満足
10
10. 4%
満足
0
日本
平成15年
平成10年
不明
アメリカ
満足
不満率が
まあ満足
ドイツ
多少不満
スウェーデン
韓国
非常に不満
諸外国に比べ不満率が高い。
未だ4割超
資料:内閣府
出典:住宅需要実態調査
「第5回・高齢者の生活と意識に関する国際比較調査(平成12年度)」
3
住宅の各要素に対する不満率
出典:住宅需要実態調査
4
住生活基本法
国民の豊かな住生活の実現を図るため、住生活の安定の確保及び向上の促進に
関する施策について、その基本理念、国等の責務、住生活基本計画の策定その他の
基本となる事項について定める。
住宅建設五箇年計画(S41年度より8次にわたり策定:8次計画はH17年度で終了)
◇5年ごとの公営・公庫・公団住宅の建設戸数目標を位置づけ
『量』
から
『質』
へ
社会経済情勢の著しい変
・住宅ストックの量の充足
化
・本格的な少子高齢化と人口・世帯減少 等
新たな住宅政策への転換
住生活の安定の確保及び向上の促進に関する施策
◇安全・安心で良質な住宅ストック・居住環境の形成
◇住宅の取引の適正化、流通の円滑化のための住
宅市場の環境整備
◇住宅困窮者に対する住宅セーフティネットの構築
5
住生活基本法の概要
住宅建設計画法
目
的
・
基
本
理
念
責
務
住生活基本法案 (平成18年6月8日公布)
目的
目的
住宅の建設に関し、総合的な計画を策定すること
により、その適切な実施を図る。
基本理念
・現在及び将来の住生活の基盤となる良質な住宅の供給等。
・住民が誇りと愛着を持つことのできる良好な居住環境の形成。
・民間活力、既存ストックを活用する市場の整備と消費者利益の保護。
・低額所得者、高齢者、子育て家庭等の居住の安定の確保。
責務
国及び地方公共団体の施策の策定・実施の努力
義務
責務
・国、地方公共団体・・・住生活安定向上施策の策定・実施。国民の理解の増進。
・事業者・・・住宅の安全性等の確保。正確かつ適切な住宅情報の提供。
・居住者・・・住生活の安定向上の促進のため相互に連携協力。
基本的施策
基
本
的
施
策
国・地方公共団体は住生活安定向上の促進のため必要な施策を講ずる。
・安全・安心で良質な住宅ストック・良好な居住環境の形成
・住宅の取引の適正化、流通の円滑化のための住宅市場の環境整備
・公営住宅の供給等住宅困窮者に対する住宅セーフティネットの構築
住宅建設五箇年計画
5箇年間における住宅の建設の目標
(特に公営・公庫・公団住宅の建設の事業の量)
計
画
住生活の安定の確保及び向上の促進に関する施策について、基本理念等を明らかにす
るとともに、施策の基本となる事項を定めることにより、豊かな住生活を実現。
地方住宅建設五箇年計画
(10の地方ごとに作成)
公営住宅
整備量の
通知
都道府県住宅建設五箇年計画
5箇年間における住宅の建設の目標
(特に公営住宅の建設の事業の量)
住生活基本計画 (平成18年9月19日閣議決定)
〔10年程度先を見通して目標を定め、おおむね5年ごとに見直し〕
住生活の安定の確保及び向上の促進に関するアウトカム目標の設定。
(耐震化率、バリアフリー化率、省エネ化率、住宅性能表示実施率など)
全国計画
都道府県計画
◇施策の基本的方針
◇全国的見地からの目標・施策
◇政策評価の実施
6
◇域内の施策の基本的方針
◇地域特性に応じた目標・施策
◇公営住宅の供給目標
住生活基本計画(全国計画)の概要
○住生活基本法に基づき、住生活安定向上施策を総合的かつ計画的に推進するため策定
○計画期間は平成18年度から平成27年度の10年間
基本的な方針
ストック重視
市場重視
福祉、まちづくり等関連する施策分野との連携
地域の実情を踏まえたきめ細かな対応
7
住生活基本計画(全国計画)の概要
目標・成果指標・基本的な施策
目標の達成状況を示す成果指標
目標
良質な住宅ストックの形成及び
将来世代への承継
①新耐震基準適合率
②共同住宅共用部分のユニバーサルデザイン化率
③省エネルギー対策率
④リフォームの実施率
⑤適正な修繕積立金を設定しているマンションの割合
良好な居住環境の形成
⑥重点密集市街地の整備率
⑦地震時に危険な大規模盛土造成地の箇所数
国民の多様な居住ニーズが
適切に実現される住宅市場
の環境整備
⑧住宅性能表示の実施率(新築)
⑨既存住宅の流通シェア
⑩住宅の利活用期間
⑪子育て世帯の誘導居住面積水準達成率
住宅の確保に特に配慮を要する者
の居住の安定の確保
⑫最低居住面積水準未満率
⑬高齢者のいる住宅のバリアフリー化率
8
耐震化の目標(住生活基本計画)
設定目標
「新耐震基準(昭和56年基準)が求める耐震性を有す
る住宅ストックの比率」
【平成15年:75% ⇒ 平成27年90%】
9
耐震改修の促進
耐震関係補助に係る総合的な支援制度の創設
【従前】
住
多数の者が利用する建築物
耐
震
診
断
・
改
修
支
援
宅
耐震診断費補助
市街地再開発事業等
耐震診断費補助
公共住宅等供給効率化事業
耐震改修費補助
耐震型優良建築物等整備事業
耐震改修費補助
住宅市街地総合整備事業
【H17予算~】
住宅・建築物耐震改修等事業の創設
(統合補助金化)
地方公共団体で作成する「耐震改修等促進計画(仮称)」に基づき補助を実施
•補助制度がわかりやすくなる。
•地方公共団体の状況等に応じた柔軟な対応
10
耐震改修促進法
(平成17年11月7日改正、平成18年1月26日施行)
計画的な耐震化の推進
○国は基本方針を作成し、地方公共団体は耐震改修促進計画を作成
建築物に対する指導等の強化
○道路を閉塞させる住宅等に指導、助言を実施
○地方公共団体による指示等の対象に学校、老人ホーム等を追加
(現行の指示等は、百貨店、劇場等不特定多数利用の建築物が対象)
○地方公共団体の指示に従わない特定建築物を公表
○倒壊の危険性の高い特定建築物については建築基準法により改修を命令
支援措置の拡充
○耐震改修計画の認定対象※に一定の改築を伴う耐震改修工事等を追加
○耐震改修支援センターによる耐震改修に係る情報提供等
※耐震改修計画の認定により、耐震関係規定以外の不適格事項が適用されないという、建築基準法
上の特例が受けられる。
11
耐震改修促進税制
所得税額の特別控除
措置内容:耐震改修に要した費用の10%相当額(20万円を上限)を所得税額から控除
<既存住宅の要件>
①申請者の居住の用に供する住宅
②昭和56年5月31日以前の耐震基準により建築され
た住宅で、現行の耐震基準に適合していないもの
<耐震改修の要件>
③現行の耐震基準に適合させるための耐震改修
④H18.4.1~H20.12.31に実施する耐震改修
<区域の要件>
地域住宅計画(補助金の額が一定以
上のものが定められている場合に限
る)など住宅耐震改修のための一定の
事業を定めた以下の計画の区域
固定資産税額の減額措置
措置内容:一定の耐震改修を行った住宅に係る固定資産税(120㎡相当部分まで)の税額を減額
<既存住宅の要件>
①昭和57年1月1日以前から所在する住宅
<耐震改修の要件>
②現行の耐震基準に適合する耐震改修
③耐震改修に係る費用が30万円以上
耐震改修工事の完了時期
減額措置の内容
平成18年~平成21年
3年間
平成22年~平成24年
2年間
平成25年~平成27年
1年間
12
左記の期間、
固定資産税額を
2分の1に減額
高齢社会対応の目標(住生活基本計画)
設定目標
<ストック(共同住宅)全体>
「共同住宅のうち、道路から各戸の玄関まで車椅子・ベビーカーで
通行可能な住宅ストックの比率」
【平成15年:10% ⇒ 平成27年:25%】
<高齢者の居住する住宅ストック>
「高齢者(65歳以上の者)の居住する住宅のバリアフリー化率」
①一定のバリアフリー化(一定対応)
【平成15年:29% ⇒ 平成27年:75%】
②うち、高度のバリアフリー化(3点セット)
【平成15年:6.7% ⇒ 平成27年:25%】
13
住宅ストックのバリアフリー化の状況
◇高齢者が居住する住宅において「手すりの設置」「段差の解消」「広い廊下幅の
確保」といった基本的なバリアフリー化がなされた住宅の割合は6.7%。
◇特に、借家における対応が立ち遅れ。
◆3点セット等の実施率(ストックに対する割合)
住
戸
内
(
専
用
部
分
)
A手すり(2ヶ所以上)
B段差のない屋内
C廊下幅が車椅子通行可
ABCいずれかに対応
A又はBに対応(一定対応)
ABC全て対応(3点セット)
全体
15.3%
13.1%
12.6%
25.5%
持家
21.5%
17.0%
17.2%
34.5%
借家
高齢居住
5.9%
23.9%
7.2%
13.2%
5.7%
16.7%
11.9%
34.3%
21.6%
29.3%
10.0%
28.9%
5.4%
7.3%
2.6%
6.7%
(資料)平成15年 住宅・土地統計調査[総務省]
注1)「廊下幅」データは実態と乖離があり、「3点セット」は補正値を推計。
注2)「高齢居住」欄は、65歳以上の者が居住する住宅における比率。
14
バリアフリー化の必要性
高齢者の大部分は在宅
高齢者の9割は在宅
○高齢者の約9割は在宅
日 本 の 65 歳 以 上 の 高 齢 者 (1 ,90 2 万 人 ) の 居 住 場 所 (平 成 8 年 度 )
○住宅内の高齢者の事故死は交通事故死よ
り多い
高齢者(65歳以上)の居住場所(平成8年度)
老人保健施設
1%
老人福祉 施設
2%
病院・ 診療 所
4%
住宅に起因する事故死者数 3,907人(H15)
交通事故死者数
3,109人(H15)
有料老人ホ ーム
0. 2%
(平成15年人口動態統計調査、平成16年交通安全白書)
住宅
住宅 93%
93%
総務庁統計局調べ、厚生省「患者調査(概況)」(平成8年度)、同「社会福祉施設
調査報告書」(平成8年度)、同「老人保健施設」(平成9年度)より推計
○要介護の高齢者も約8割が在宅
○住宅のバリアフリー化による経済効果
建築当初からバリアフリー住宅として整備すること
により、投資額の5倍の介護費用負担が軽減
介護サービス受給者322.1万人のうち
245.3万人(76%)が居宅介護サービス受給者
(建設省建設政策研究センター調査(平成5年5月))
(厚生労働省「介護保険事業状況報告書平成16年12月サービス分」)
15
ハートビル法に基づくバリアフリー化の義務づけ等
努力義務
特定建築物
(公共団体が条例
により義務化可能)
(多数の者が利用する建築物)
・学校
・事務所
・工場
・共同住宅
特別特定建築物
等
(特定建築物のうち不特定多数
の者が利用するもの及び主とし
て高齢者、身体障害者等が利
用するもの)
・デパート、病院
・老人ホーム 等
○利用円滑化誘導基準
に適合する場合
所管行政庁による
計画の認定
○その他の場合
○2,000㎡以上の建築等
利用円滑化基準へ
の適合を義務づけ
税制、融資、補助
等による支援措置
※平成18年6月に高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律が成立。 詳細な内容については今後規定予定。
16
住宅性能表示に関する目標(住生活基本計画)
設定目標
「新築住宅における住宅性能表示の実施率」
(設計評価戸数/着工戸数)
【平成17年度:16% ⇒ 平成22年度:50%】
17
住宅品質確保法等による消費者保護
①瑕疵担保責任の特例
②住宅性能表示制度
③住宅に係る紛争処理体制
(住宅品質確保法 H11制定・H12施行)
④住宅性能保証制度
((財)住宅保証機構による保証制度)
18
10
年
間
の
瑕
疵
担
保
住宅性能表示制度
・住宅の性能に関する表示の適正化を図るための共通ルール(日本住宅性能表示基準、
評価方法基準)を設け、消費者による住宅の性能の相互比較を可能にする。
・ 住宅の性能に関する評価を客観的に行う第三者機関(登録住宅性能評価機関)を
整備し、評価結果の信頼性を向上。
・ 評価書に表示された住宅の性能は、契約内容とされることを原則とすることにより、
表示された性能を実現。
●評価項目のイメージ(10分野29項目)
○評価書交付実績(平成18年3月末までの累計)
設計住宅性能評価(新築住宅) 66万戸
⑤
※ 「防犯」は平成18年
4月より運用開始
建設住宅性能評価(新築住宅) 37万戸
⑥
⑧
②火災時の安全
⑦
⑩防犯
⑨
①構造の安定
③
19
④
住宅性能評価の実績
(設計住宅性能評価を受けた住宅の戸数の推移)
195,294
160,000
戸建住宅
共同住宅
新築住宅着工戸数比
140,000
120,000
100,000
93,645
80,000
61,671
60,000
11,247
20,000
9,749
0
137,214
15.6%
16%
12%
10%
54,061
58,217
8%
6%
42,036
4%
24,706
13,214
2%
1,4980.9%
H12年度
18%
14%
13.7%
109,177
95,178
11.7%
68,939
8.2%
48,457
5.3%
40,000
163,238 137,077
0%
H13年度
H14年度
H15年度
H16年度
H17年度
● 新設住宅着工戸数(H17年度 約125万戸)に占める割合:15.6%
● 累計交付戸数(平成18年3月末まで):662,309戸
20
住宅性能表示制度を活用した住宅の質の向上の促進
優良住宅取得支援制度 【平成17年度創設】
日本住宅性能表示基準を活用し、耐震性等の性能の高い住宅について、証券化支援事業(買
取型)の金利優遇を行うことにより、住宅の質の向上の促進を図る。
○対象となる住宅:以下のいずれかの性能の優れた住宅
・省エネルギー性能 (省エネルギー対策等級4に適合)
・耐震性能
(耐震等級2以上に適合)
・バリアフリー性能
(高齢者等配慮対策等級3以上に適合)
○金利優遇幅:0.3%の引き下げ(当初5年間)
○必要国費:一般会計出資金300億円(平成18年度予算)
【証券化支援事業(買取型)のスキーム】
②買取申請・承認
①借入申込み
顧 客
(債務者)
民間金融
機関
③長期固定ロ
ーンを実行
④債権売却
(買取)
⑥MBS※発行
住宅金融公庫
投資家
(住宅金融支援機構)
⑦MBS発行代金
⑦代金支払
⑤債権信託
信託会社等
21
⑥担保
※住宅ローン債権を担保とした債券(Mo
rtgage-Backed Securities)
住宅の紛争処理体制
建設住宅性能評価書の交付を受けた住宅にかかわるトラブルに対しては、裁
判外の紛争処理体制を整備し、万一のトラブルの場合にも紛争処理の円滑化、
迅速化を図る。
国土交通省
指定・監督等
住宅紛争処理支援センター
登録住宅性能
評価機関 等
((財)住宅リフォーム・紛争処理支援センター)
情報提供
バックアップ
(情報提供・研修活動等)
説明・資料請求
委員派遣協力
指定・監督等
指定住宅紛争処理機関
(単位弁護士会)
(平成18年3月末現在 52弁護士会)
技術的参考基準
紛争処理
(あっせん・調停・仲裁)
申 請
紛争当事者
22
建築専門家団体 等
住宅性能保証制度 ((財)住宅保証機構)
対象者:住宅建設事業者、住宅販売事業者
対象住宅:全ての新築住宅
((財)住宅保証機構が現場審査を実施し、合格した住宅のみ)
対象部位:構造耐力上主要な部分又は雨水の浸入を防止する部分
対象期間:保証開始日から10年間
住宅登録時の流れ
瑕疵発見時の流れ
【通常時】
⑤
①
②
⑤
③
【業者倒産時】
被保証者
(住宅所有者)
被保証者
(住宅所有者)
不
具
合
不
具
合
修
補
保証者
(登録業者)
④
保
険
金
支
払
い
請
求
(財)住宅保証機構
損害保険会社
23
保
険
金
支
払
い
(財)住宅保証機構
損害保険会社
瑕疵担保責任履行の実効の確保に向けた取組
H17.11
H18.2
H18.6
H18.4~7
構造計算書偽装問題を契機に、住宅の売主等が瑕疵担保責任を十分に履行しない
場合には、住宅の所有者が極めて不安定な状態に置かれることが改めて認識された。
社会資本整備審議会
建築分科会中間報告
建築基準法等の改正
『建築物の安全性確保のための建築行政のあり方について
中間報告』
住宅の購入者等の保護を図るため、住宅の売主等による瑕疵
担保責任保険への加入等瑕疵担保責任の履行の実効を確保
するための措置を講じる必要。
宅地建物取引業者に対し、宅地又は建物の瑕疵を担保す
べき責任の履行に関する保証保険契約の締結等の措置
の有無等の説明及び当該措置の内容を記載した書面の
交付を義務付け 等
『住宅瑕疵担保責任研究会 報告書』
下記について、課題と検討の基本的方向性をとりまとめ
→「保険機能を活用した制度の基本的な枠組み」
「安定的な保険制度の運営の前提となる措置」
「保険以外の措置を活用した制度設計」 など
住宅瑕疵担保責任研究会
・4月から7月まで4回開催
・瑕疵担保責任履行の実効を確保す
るための仕組みについて検討。
H18.8
社会資本整備審議会答申
『建築物の安全性確保のための建築行政のあり方について』
瑕疵担保責任履行の実効を確保するための相応の資力確保
措置を住宅の売主等に対し義務づけるべき。
24
木造住宅の建設に係る伝統的な技術の継承・向上
木造住宅の国民のニーズは依然として高い。一方、木造住宅生産の担い手である大工就業者数の減
少など、日本の地域・風土に根ざした木造住宅に係る伝統的な技術の維持が危ぶまれる状況。このため、
伝統的な木造住宅の技術の再評価や大工技能者の育成等を推進。
伝統を活かした室内空間
大工就業者数の推移
(人)
1,000,000
936,703
11,211
868,450
900,000
852,745
50,887
6,645
805,789
64,025
134,072
800,000
692,905
8,941
734,087
36,909
74,000
761,822
9,424
6,725
646,767
700,000
71,102
129,170
13,798
200,334
600,000
500,729
229,420
542,600
523,967
256,770
109,651
195,007
175,278
500,000
196,426
178,803
400,000
204,690
241,911
70歳以上
60~69歳
197,328
221,371
50~59歳
300,000
157,770
40~49歳
238,540
200,000
170,036
244,070
30~39歳
109,484
81,219
209,099
20~29歳
100,000
110,759
0
1950
1955
1960
(千戸)
45,595
32,754
1975
1980
「今後、新たに住宅を建てたり、買ったりする場合、どんな住宅を選びたいと思うか」
(内閣府「森林と生活に関する世論調査」平成15年12月)
1,600
鉄筋、鉄骨
94,252
15~19歳
13,880
16,657
19,444
11,274
1985
1990
1995
2000
(
出典:
国勢調査)
(%)
100
1,630
1,341
1,400
わからない
97,651
最近10年間の木造住宅の新設着工戸数の推移
1,800
ツーバイフォー工法など
1970
注1;
1950年は大工及び大工徒弟を合計したもの(
1955年以降は大工徒弟は調査していない)
注2;
1970年以前の国勢調査では職業別、年齢階層別調査は実施していない
大工技能者の育成
昔から日本にある軸組工法
1965
77,232
80
1,180
1,200
1,226
1,213
1,173
1,146
1,174
1,193
1,249
60
1,000
45.8
800
60.0
20.4
12.8
43.6
46.5
46.1
45.2
43.8
44.2
45.1
45.4
43.7
585
548
565
548
514
506
529
542
545
747
6.8
600
400
40
20
200
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
25
-
0
H8
H9
H10
着工戸数
H11
H12 H13
木造戸数
H14
H15
H16
構成比(%)
H17
リフォーム実施の目標(住生活基本計画)
設定目標
「リフォーム実施戸数の住宅ストック戸数に対する割合」
(年間の増改築件数+耐震・バリアフリー改修の件数)/
(ストック総数)
【平成11~15年平均:2.4% ⇒ 平成27年:5%】
※現状はデータ制約上、5年間の平均。
26
住宅リフォーム市場の現状
◇平成16年度における住宅リフォーム市場規模は約5兆円と推計されている。
◇我が国の住宅投資に対する住宅リフォームの割合は、欧米諸国と比較して小さい。
【住宅投資に対する住宅リフォーム割合の国際比較】
住宅投資に対するリフォーム投資割合
住宅投資のGDP比(名目値)
(リフォーム投資割合)
(GDP比)
6%
70%
5.7%
5.2%
5%
60%
4.3%
4%
3.7%
50%
3.7%
40%
3%
30%
2%
20%
1%
29.1%
30.8%
61.4%
56.0%
イギリス
(2003年)
フランス
(2003年)
51.0%
0%
10%
0%
日本
(2003年度)
アメリカ
(2003年)
27
ドイツ
(2003年)
(資料)住宅投資のGDP比
日本:内閣府「国民経済計算年報平成17年版」
その他:National Accounts of OECD countries 2005
住宅投資に対するリフォーム投資割合
日本:(財)住宅リフォーム・紛争処理支援センターによる推計値
アメリカ:Census of Construction Industries
イギリス、フランス、ドイツ:ユーロコンストラクト資料
住宅リフォームの現状
◇投資金額は、100万円未満が約4割であり、500万円未満が約9割を占める。
◇資金調達方法は自己資金が中心であり、借り入れは少ない。
◇住宅リフォームの費用・積算基準や依頼業者を判断するための情報に対するニーズが高い。
【住宅リフォームの投資額】
【住宅リフォームにおいて不足している情報】
※3大都市圏
0%
※複数回答
20%
40%
60%
68.5%
74.1%
費用の目安や積算基準
43.8
38.0%
36.8%
29.9%
28.9%
25.6%
27.9%
26.5%
17.9%
20.2%
17.4%
19.1%
19.4%
20.2%
12.9%
17.8%
12.4%
15.7%
16.4%
14.6%
18.4%
依頼業者の目安や基準
7.1 2.2
46.9
リフォーム事例の情報
0%
20%
40%
60%
0~100万円未満
500~1000万円未満
80%
100%
100~500万円未満
1000万円以上
要望に応えられる業者紹介
工期・手順・チェックポイント等の情報
(出所)平成15年度住宅市場動向調査[国土交通省]
老朽度の診断、検査
【住宅リフォーム投資の資金調達方法】
~100万円以下
97.0%
101~300万円
96.4%
新築リフォームの費用比較
94.6%
301~500万円
要望に応えられる設計士紹介
83.5%
1000万円超
92.4%
全体
10%
20%
30%
40%
資金計画
リフォーム相談窓口
89.7%
501~1000万円
0%
材料・商品、設備等の情報
自己資金
借入金
50%
その他
60%
70%
80%
90%
2.0%
1.5%
100%
(出所)住宅リフォーム推進協議会「住宅リフォームに関するアンケート」集計結果
28
80%
(出所)住宅リフォーム潜在需要者の意識と行動に関する調査
[住宅リフォーム推進協議会]
戸 建
マンション
リフォームに関する情報提供
1 インターネットによる情報提供サービス「リフォネット」
(1)事業者登録と情報提供
・「住宅リフォーム事業者倫理憲章」を遵守することを約束した事業者を登録(平成18年7月31日
現在 4,165事業者が登録)し、消費者による検索が可能な情報として提供。
・登録事業者の名簿を全国の地方公共団体、消費生活センターの窓口での紹介・閲覧用に提供。
(2)見積ガイダンスシステム
・消費者がパソコン上でリフォームの各種条件を入力することにより概算費用を表示する「リフォー
ム見積ガイダンスシステム」を実施。
2 相談窓口の設置
住宅の建設、購入、リフォーム等に関する無料電話相談窓口を設置し、中立・公平な立場からア
ドバイスを実施。
3 リフォーム工事用標準契約書式の提供
小規模工事において契約書を取り交わさないことによるトラブル防止のため、リフォーム工事用
の標準的な契約関係書式をリフォネット等を通じて提供。
4 その他リフォームの基礎知識に関する情報提供
リフォームの手順、業者の選定方法、見積もり、書面契約の推奨、相談事例の紹介等を掲載し
た小冊子「安心・満足リフォームガイド2005」を作成・提供
29
悪質リフォーム問題
1 住宅リフォーム(訪問販売)に関する苦情相談件数の推移 (出典:PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム))
10,000
9,146
8,858
9,000
8,000
7,246
(件)
7,000
6,045
6,000
5,093 5,113
5,000
4,000
1000
900
800
(件)
700
600
500
400
300
200
100
0
9,507
5,532
4,057
3,083
3,000
2,000
1,000
0
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
(年度)
809
次々販売
646
545
判断不十分者の契約
44
17
7
8
9
10
11
12
290
287
202
133 143
127 140
117
84
104
72
66
37
407 382
13
14
15
16
(年度)
3 リフォームに関する相談件数の推移
2 住宅リフォーム(訪問販売)に関する検挙件数等
(資料:国土交通省作成)
(出典:平成17年8月 警察庁生活安全局集計)
(件)
16年上半期
検挙事件数
検挙人数
被害人員等
被害額
17年上半期
8
19
27
41
4,451
8,166
12億3,228万円 118億5,891万円
16年中(参考)
22
37
4,878
13億5,798万円
30
7,350
8,000
6,000
4,625
4,000
2,067
2,000
920
0
平成13年度末 平成14年度末 平成15年度末 平成16年度末
今後の悪質リフォーム対策
1 消費者へのきめ細かな情報提供
○ 地方公共団体における相談窓口の設置
地方公共団体において、リフォーム相談窓
口を設置することとし、3年後には全ての市
町村に相談窓口が設置されることを目標。
○ 高齢者世帯及び福祉関係者への情報提
供等
2 地方公共団体等における相談体制の一層
の充実
3 耐震改修等のリフォーム工事に係る性能評価
と専門家活用
○ リフォームにおける住宅性能評価手法の確立
○ 相談窓口における建築士等の活用
○ 相談窓口における弁護士等の活用
4 建設業法に基づく指導・監督等
○ 無許可業者に対する指導・処分ガイドライン
の策定
国土交通省は、無許可業者に対する指導や
処分、刑事告発も含めた対応についてのガイ
ドラインを策定し、都道府県に周知を行う。
等
○ 相談窓口担当者への研修
○ 関係団体との連携
5 他省庁・関係団体との連携・協力
○ 地域協議会の設置
各都道府県は、住まいづくり・まちづくりセン
ター、関係業界団体等からなる「(仮称)都
道府県住宅リフォーム推進協議会」を設置。
○ リフォネット登録事業者の拡充
リフォネット登録事業者数を3年間で現在の
5倍(約2万事業者)にすることを目標とする。
31
既存住宅流通の目標設定(住生活基本計画)
設定目
標
「既存住宅の流通シェア(既存住宅の流通戸数の新築を
含めた全流通戸数に対する割合)」
(既存住宅の流通戸数=住み替えを伴う既存住宅の
売買戸数)
【平成15年:13% ⇒ 平成27年:23%】
32
既存住宅流通市場の現状
◇我が国の住宅に関する取引に占める既存住宅の取引の割合は、欧米諸国と比較して小さい。
【住宅に関する取引戸数に占める既存住宅取引戸数の割合の国際比較】
(千戸)
10,000
9,000
8,000
7,000
6,000
5,000
4,000
3,000
2,000
1,000
0
100%
90%
88.8%
80%
77.6%
70%
66.4% 60%
50%
6,784
40%
30%
13.1%
20%
775
175
1,787
1,956
10%
226
1,160
392
0%
日本
アメリカ イギリス フランス
既存住宅取
引戸数
新築住宅着
工戸数
既存取引/
全体(既存
+新築)取
引
(資料)日本:住宅着工統計、平成15年住宅・土地統計調査
アメリカ:American Housing Survey 2003,Statistical Abstract of the U.S. 2006
イギリス:副首相府ホームページ http://www.odpm.gov.uk/
(既存住宅流通戸数は、イングランド及びウェールズのみ)
フランス:Annuaire Statistique de la France edition 2004
運輸・設備・観光・海洋省ホームページ http://www.eqipment.gouv.fr/
33
中古住宅に対する消費者ニーズ
中古住宅のメリット
中古住宅のデメリット
○安い
価格が下がった時点で購入するため、新築に比
べて購入後の値下がり幅が小さい
○近隣の居住者等を確認してから購入できる
○現物を確認してから購入できる
○即入居可能
○限定されたエリアでも物件供給の可能性が高い
○自分の好みにあわせてリフォームしやすい
○時間の経過とともに評価が高まる物件もある
○質に不安があるが、確認が
困難
○将来の耐用年数や維持管理
に要する費用の予測が困難
○物件情報そのものが少ない
○相場感の把握が難しい
○見た目や設備が古い
【中古住宅購入者が中古住宅にした理由】
【中古住宅購入に求める改善点】
※3大都市圏、複数回答
0
※複数回答
早く入居できるから
13
住みたい地域に新築住宅がなかった
所有者の維持・管理に対する意識の向上
17.1
17.6
公的融資の制度拡充
14.3
18.1
5
0
10
20
30
(出所)平成15年度住宅市場動向調査[国土交通省]
40
50
60
70
80(%)
34
中古住宅購入者
新築住宅購入者
12.4
16.8
11.8
13.5
民間ローンの商品種類・融資額の増加
チラシや新聞広告などの増加
その他・無回答
13.3
14.3
登記・権利関係の明確化や手続きの改善
1
公庫等の融資の条件が良かったから
22.1
30.1
情報量の増加・情報網の整備
10
新築同様の状態であったから
61.5
33.1
27.6
リフォーム融資の制度拡充
16
80 (%)
41.8
45.7
税制における優遇措置の拡充、減税
31
新築住宅にこだわらなかった
60
48.5
修繕・補修等の履歴情報の完備
34
リフォームすれば快適に住めると思った
40
構造上の性能の保証等
76
予算的に中古住宅が手頃だったから
20
3.8
4.1
その他
1.9
6.1
無回答
6.4
12.5
(出所)不動産流通業に関する消費者動向調査<第9回(2004年度)>
[(社)不動産流通経営協会]
既存住宅に係る性能表示制度
●制度の概要
住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づき、既存住宅について、住宅性能評価機関が、住宅の劣化や不
具合を検査するとともに、申請者の求めに応じ、耐震性、バリアフリー等の住宅の性能について評価し、その
結果を評価書として交付する。(平成14年12月より運用開始)
現況調査により認められる劣化等の状況に関すること
既存住宅
性能表示
→外壁等のひび割れ、床の傾き等について検査
個別性能に関すること(必要に応じ選択可能)
→耐震性、バリアフリーなどの個別性能を評価
●評価書に表示されるマーク
●制度を利用する場合の流れ
申請者(住宅の売主、買主等)
① 評価の申請
③ 評価書の交付
② 評価の実施
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
●制度の利用実績
制度開始(平成14年12月)から
平成18年3月末までの累計: 599戸
登録住宅性能評価機関
35
環境負荷の低減のために
省エネ化に関する目標(住生活基本計画)
設定目標
「一定の省エネルギー対策(注)を講じた住宅ストックの
比率」
【平成15年:18% ⇒ 平成27年:40%】
(注)全部又は一部の窓に二重サッシ又は複層ガラスを
使用すること
「新築住宅の省エネルギー対策に関する指標」
※京都議定書目標達成計画に定める指標を引用
(同計画が変更された場合は連動するものとみなす)
36
京都議定書の概要
・京都議定書は、1997年12月のCOP3(地球温暖化防止京都会議)で採択された。
・我が国は、京都議定書上2008年~2012年における温室効果ガスの排出量を1990年比6%削
減することが求められている。
・2004年11月のロシアの京都議定書批准を受けて、2005年2月16日には京都議定書が発効し、
温室効果ガスの削減約束の達成義務が発生したところ。
・我が国の温室効果ガス排出量の約9割が、エネルギー起源二酸化炭素(CO2)である。
● 温室効果ガス(6種類):
二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、一酸化二窒素
(N2O)、代替フロン等3ガス(HFC、PFC、SF6)
メタン
(CH4)
1.5%
一酸化二窒素
(N2O)
2.7%
ハイドロフルオロ
カーボン類
(HFCs)
1.0%
パーフルオロカーボン
類(PFCs)
0.7%
六ふっ化硫黄
(SF6)
0.4%
非エネルギー起源
二酸化炭素(CO2)
5.5%
● 約束期間: 2008年~2012年の5年間
● 日本の削減率:▲6%
(先進国全体の目標はマイナス5%)
2002年度の
総排出量
1,330.8
● 発効要件
・条約の締約国の55か国以上が批准
・排出削減義務を負う国(先進国)のうち、1990年
のCO2排出量の55%を占める国が批准
[百万tCO2換算]
37
エネルギー起源
二酸化炭素(CO2)
88.2%
エネルギー起源CO2排出量の推移
・産業分野は、エネルギー消費量がわずかに増加しているが、二酸化炭素(CO2)排出量は横ばいである。
・一方、民生・運輸分野は、エネルギー消費量の増加に伴い、二酸化炭素(CO2)排出量も増加している。
⇒ 民生・運輸分野における省エネルギー対策が急務である。
【分野別エネルギー起源CO2排出量の推移】
【エネルギー起源CO2排出量の推移】
エネルギー起源CO2排出量
排出量(百万t-CO2)
550
1,220
500
排
出 450
量
400
(
単
位 350
百 300
万
ト
ン 250
C
O 200
2
1,200
1,180
1,160
1,140
1,120
1,100
1990年から2004年の間に
1,080
13%増
1,060
目標
1,056(百万t-CO2)
1,020
466百万t
(90年度比▲0.3%)
394百万t
(90年度比+35.1%)
民生部門
(商業・事業所・家庭等)
394百万t
【90年度比 +35.1%】
292百万t
262百万t
(90年度比+20.3%)
運輸部門(自動車・船舶等)
217百万t
) 150
(年度)
38
2004
2003
2002
2001
2000
1999
1998
1997
1996
1995
1994
1993
1992
1991
2010
2009
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
1998
1997
1996
1995
1994
1993
1992
1991
1990
100
1990
1,040
産業部門(工場等)
482百万t
住宅に関するCO2排出及びエネルギー消費の現状
家庭からの二酸化炭素排出量
・自動車の利用やごみの処理を含む家庭からの二酸
化炭素排出量は、世帯あたり年間約 5.5 トン。
・「自家用乗用車」が31.1%で最も多く、「動力他」が
30.6%で次に多い。
住宅におけるエネルギー消費の推移
・80年代から90年代にかけてエネルギー消費は28%増加。
・特に動力他は47%と急増。
(万Kl(原油換算))
水道, 3.5%
6,000
一般廃棄物,
暖房, 13.2%
4.0%
5,000
1,591
冷房, 2.0%
+47%
4,000
自家用乗用 世帯当たりCO 排出量 給湯, 12.3%
2
車, 31.1%
約5.5トン[kgCO
[t-CO22/世帯]
/世帯]
約5,500
厨房, 3.3%
(2004年度)
1,081
3,000
2,000
0%
1,653
+20%
1,549
+29%
410
1,374
1,000
動力他,
30.6%
410
1,198
0
①1981-1990の平均
39
②1991-2000の平均
動力他
厨房用
給湯用
冷暖房用
住宅の省エネ化の状況
新築住宅の省エネ基準適合率の推移
(
単位:
%)
40
32
35
30
25
21
17
20
省エネ法の平成11年基準(平成11年改
定)を満たす住宅の整備
15
23
13
10
5
0
2008年度:新築住宅の5割を目標
2000
2001
2002
2003
2004
(
年度)
平成11年省エネ基準対応
(注1)当該年度に性能評価を受けた建物のうち、平成11年省エネ基準
に適合している住宅の戸数の割合
(注2)平成11年に省エネ基準強化
ストック全体の「二重サッシ」等の使用率(建築時期別)
100%
80%
60%
使用してい
ない
40%
一部の窓
に使用
20%
全ての窓
に使用
0%
全体
40
~H2
H3~7 H8~10 H11~15
(資料)平成15年 住宅・土地統計調査[総務省]
京都議定書目標達成計画(2005年4月28日閣議決定)
住宅の省エネ性能の向上
建築物の省エネ性能の向上
対策評価指標
<2010年度見込み>
・新築住宅の省エネ基準達成率
<5割(2008年度)>
(2004年度実績 32%)
・新築建築物の省エネ基準達成率
<8割(2006年度)>
(2004年度実績 74%)
国の施策
・省エネルギー法に基づく建築主等に対
する省エネ措置の努力義務、一定規模
以上の住宅の建築時、大規模修繕時等
の省エネ措置の届出義務付け等
・住宅性能表示制度の普及推進
・総合的な環境性能評価手法の開発・
普及
・公共住宅等の省エネ措置の支援
・公庫融資や証券化ローンの枠組みを
活用した省エネ住宅の誘導
・先導的技術開発の支援
・設計・施工に係る技術者の育成
・関係業界の自主的な取組の促進
・省エネルギー法に基づく建築主等に対す
る省エネ措置の努力義務、一定規模以上
の建築物(非住宅)の建築時、大規模修繕
時等の省エネ措置の届出義務付け等
・グリーン庁舎の整備、グリーン診断・改修
の推進
・既存官庁施設の適正な運用管理の徹底
・総合的な環境性能評価手法の開発・普及
・日本政策投資銀行の融資、税制等による
支援
・先導的技術開発の支援
・設計・施工に係る技術者の育成
・業務ビル等の省エネ化補助
・学校エコ改修の実施
・関係業界の自主的な取組の促進
約850
約2,550
対策
効果
排出削減見込量
(万t-CO2)
41
省エネ法の改正
【改正のポイント】
平成17年8月10日公布、平成18年4月1日施行
ストック対策の強化
一定規模(床面積2,000㎡以上)の非住宅建築物の大規模修繕等を行う者に対し、所管行政庁への省エネ措置
の届出を義務付け(現行は、新築・増改築する者に対してのみ義務付け)
住宅に関する対策の強化
一定規模(床面積2,000㎡以上)の住宅についても、非住宅建築物と同様に所管行政庁への省エネ措置の届出
を義務付け(現行は、努力義務のみ)
※所管行政庁:建築主事を配置し、建築確認等を行う都道府県等
※省エネ措置 :建築物の外壁、窓等の断熱化、空気調和設備等の効率的な利用
※大規模修繕等:外壁、窓等の大規模の修繕・模様替、空気調和設備等の設置又は大規模の改修
【改正内容】
【省エネ措置の届出義務(一定規模以上が対象)】
〈現行〉
〈改正後〉
建築物
住宅
【
省
エ
ネ
措
置
の
努
力
義
務
2,000㎡以上の建築物(非住宅)
2,000㎡以上の建築物(非住宅)
・新築・増改築の際、省エネ措置に係る事項を所
管行政庁に届出
・新築・増改築及び大規模修繕等の際、省エネ措
置に係る事項を所管行政庁に届出
・省エネ措置が著しく不十分 → 指示・公表
拡充
・省エネ措置が著しく不十分 → 指示・公表
2,000㎡以上の住宅
・新築・増改築及び大規模修繕等の際、省エネ措
置に係る事項を所管行政庁に届出
】
・省エネ措置が著しく不十分 → 指示・公表
○上記届出をした者は、届け出た省エネ措置に関する維持保全の状況を定期に所管行政庁に報告。(維持
保全の状況が著しく不十分な場合は、所管行政庁が勧告)
42
融資等による誘導
住宅金融公庫融資
証券化ローンの枠組みの活用
・昭和55年基準に基づいた断熱構造化工事
を全ての新築住宅に義務付け
1.施策の概要
・平成4年基準に適合する新築住宅に 対し、
基準金利の適用及び100万円の割増融資
住宅金融公庫において、省エネルギー性能等の
優れた住宅について、証券化ローンの金利優遇
を行うことにより、質の高い住宅の供給を促進す
る。
・平成11年基準に適合する新築住宅に対し、
基準金利の適用及び250万円の割増融資
2.制度の内容
・対象となる住宅
融資要件
基準金利
の適用
(義務付け基準)
(金利の優遇)
昭和55年基準
平成4年基準、バ
リアフリー基準の
選択
融資額の
割増し
融資額の
割増し
省エネルギー、バリアフリー又は耐震性能の
優れた住宅
・金利優遇幅
0.3%の引き下げ(当初5年間)
平成4年基準
平成11年基準
:100万円
:250万円
3.平成18年度予算額
国費 300億円(公庫へ出資)
43
住宅の利活用期間に関する目標(住生活基本計画)
設定目標
「住宅の利活用期間」
①「滅失住宅の平均築後年数」
【平成15年:約30年 ⇒ 平成27年:約40年】
②「住宅の滅失率(5年間に滅失した住宅戸数の住宅
ストック戸数に対する割合)」
【平成10~15年:約8% ⇒ 平成22~27年:約7%】
44
滅失住宅の平均築後経過年数
◇我が国の滅失住宅の平均築後経過年数は、約30年と、欧米諸国に比べ短い。
※滅失住宅について、滅失までの期間を推計
(年)
80
60
40
20
75
31
44
0
日本
アメリカ
(資料)○日本:住宅・土地統計調査(1993年、1998年)
○アメリカ:American Housing Survey (1987年、1993年)
○イギリス:Housing and Construction Statistics (1981年、1991年)
45
イギリス
スケルトン・インフィル(SI)住宅の開発・普及
●SI住宅の概要
長期間の耐久性を有する
スケルトン部分と、居住者の
生活等に対応した可変性を
有するインフィル部分を分離
した集合住宅
●国による支援
・SI住宅に係る登記上の取り扱いの明確化
・SI住宅の普及・啓発のためのパンフレットの作成・配付
・所管補助事業におけるSI方式の導入に伴う費用に対する支援措置
(21世紀都市居住緊急促進事業、環境共生住宅市街地モデル事業)
●実績
(独)都市再生機構(旧都市基盤整備公団)汐留プロジェクト 等
※一部の企業を中心に、数%程度のコスト増分を上乗せ可能な都心部等で供給されるマンションを対象に導入。
46
長寿命木造住宅整備の推進
長寿命木造住宅整備指針5つの柱
継続性・持続性
地域の気候風土や住文
化と調和し、世代を超え
て継承される住宅である
こと
住宅が機能し続けるた
めの基本的な居住性が
確保されていること
物理的長期耐用性
木材の腐朽対策やシ
ロアリ対策など物理的
に長持ちする配慮が行
われていること
維持保全性・更新の容易性
住宅を構成する部材・
部品の維持保全や更新
がしやすいこと
可変性
世帯構成や生活の変化
に応じて間取りなどを変
えやすいこと
その他
住まい手の
意識の向上や
環境問題への
配慮
47
将来の住まい手を交えた
ワークショップ
古い民家の解体
住宅・建築物に関する総合的な環境性能評価手法の開発・普及
住宅・建築物の居住性(室内環境)の向上と地球環境への負荷の低減等を、総合的な環境性能として一体
的に評価を行い、評価結果を分かり易い指標として示す建築物総合環境性能評価システム
→ CASBEE(Comprehensive Assessment System for Building Environmental Efficiency)
CASBEEのイメージ
境界から外部への騒
音、廃熱、排水など
室内環境
サービス性能
室外環境
資源消費、CO2排出など
評価結果イメージ
サービス性能 Q-2
室内環境
Q-1
エネルギー
資源・マテリアル
敷地外環境
敷地外への土壌汚染
建築物のライフサイクルに対応した基本ツール
設計段階
施工段階
運用段階
改修段階
評価ツールの
一層の充実
CASBEE-新築
CASBEE-既存
CASBEE-改修
CASBEE評価認証制度
2006.6末現在、11件を認証
CASBEE評価員登録制度
2006.6末現在、826名を登録
室外環境
Q-3
エネルギー
LR-1
敷地外環境
LR-3
資源・マテリアル LR-2
CASBEE-まちづくり
7月公開
建築物群としての環境性能の改善効果を評価
環境に配慮した都市再生事業を推進
CASBEE-すまい(戸建)
開発中
戸建住宅の環境性能を分かり易く評価・表示
環境に配慮した住まい方を啓発
48
建築物の安全性の確保
構造計算書偽装事件の発覚 (11月)
・建築物の耐震性に対する不安。
・建築界への不信。
・建築確認・検査制度、建築士制度等への信頼の失墜。
・一級建築士が構造計算書を偽装。
・設計から施工にいたる各段階において関係者が見過ごし。
・多数のマンション等の耐震性に大きな問題。
社会資本整備審議会基本制度部会中間報告 (2月)
・施策の実現に向けて引き続き検討すべき課題
・早急に講ずべき施策
建築物の安全性の確保を図るための建築基
準法等の一部を改正する法律 (6月)
・建築確認・検査の厳格化
・指定確認検査機関の業務の適正化
・建築士等に対する罰則の大幅な強化
等
社会資本整備審議会答申
(8月)
・建築士制度の抜本的見直し
・新築住宅の売主等の瑕疵担保責任履行の実効性確保
・建築行政における監督体制・審査体制の強化及び建
築関連情報の管理・提供体制の整備 等
49
建築物の安全性の確保を図るための建築基準法等の一部を改正する法律 ①
建築物の安全性の確保を図るため、都道府県知事による構造計算適合性判定の実施、指定確認検査機関
に対する監督の強化及び建築基準法に違反する建築物の設計者等に対する罰則の強化、建築士及び建
築士事務所に対する監督及び罰則の強化、建設業者及び宅地建物取引業者の瑕疵を担保すべき責任に
関する情報開示の義務付け等の措置を講ずる。
1.建築確認・検査の厳格化
申請
建築主事 又は
指定確認検査機関
建築主
建築確認
◆ 一定の高さ以上等の建築物※について
指定機関による構造計算審査の義務付け
審査方法の指針に
基づき審査
今回創設
※木造:高さ13m超又は軒の高さ9m超
鉄筋コンクリート造:高さ20m超等 等
指定構造計算適合性判定機関 【新設】
(知事指定)
専門家による審査※ (ピアチェック)
◆ 3階建て以上の共同住宅について
中間検査を法律で義務付け
※大臣認定プログラムによる再計算を行えば審査を効率化
2.指定確認検査機関の業務の適正化
今回拡充
報告(内容を充実)
◆ 指定要件の強化
(損害賠償能力、公正中立要件、人員体制等)
特定行政庁
◆ 特定行政庁による指導監督の強化
指示、確認取消
立入検査
・特定行政庁に立入検査権限を付与
・指定確認検査機関に不正行為があった場合、特定行政庁から
の報告に基づき、指定権者による業務停止命令等の実施
50
違反事実の報告
指定権者
(大臣又は知事)
報告を受け業務
停止命令等
指定確認
検査機関
建築物の安全性の確保を図るための建築基準法等の一部を改正する法律 ②
3.建築士等の業務の適正化及び罰則の強化
◆ 建築士等に対する罰則の大幅な強化
違反内容
現行
改正案
罰金50万円
懲役3年/罰金300万円
(法人の場合罰金1億円)
建築士・建築士事務所の名義貸し、建築士による構造
安全性の虚偽証明(建築士法)
なし
懲役1年/罰金100万円
不動産取引の際に重要事項の不実告知等(宅建業法)
懲役1年/罰金50万円
懲役2年/罰金300万円
(法人の場合罰金1億円)
耐震基準など重大な実体規定違反(建築基準法)
◆ 名義貸し、違反行為の指示等の禁止を法定し、これらの違反者に対する処分を強化
4.建築士、建築士事務所及び指定確認検査機関の情報開示
◆ 処分を受けた建築士の氏名及び建築士事務所の名称等の公表
◆ 指定確認検査機関の業務実績、財務状況、監督処分の状況等の情報開示の徹底
5.住宅の売主等の瑕疵担保責任の履行に関する情報開示
◆ 宅建業者に対し、契約締結前に保険加入の有無等について相手方への説明を義務付け等
6.図書保存の義務付け等
◆ 特定行政庁に対して、図書の保存を義務付け
51
社会資本整備審議会答申
建築物の安全性確保のために講ずべき施策
(1)建築士制度の抜本的な見直し
①建築士に求められる資質、能力の確保等
②高度な専門能力を有する建築士による構造及び設備設計の適正化
③建築士事務所の業務の適正化
④工事監理業務の適正化と実効性の確保
⑤報酬基準の見直し
⑥団体による自律的な監督体制の確立
(2)新築住宅の売主等の瑕疵担保責任履行のための資力確保措置
(3)建築行政における監督体制・審査体制の強化及び建築関連情報の管理・提供体制の整備等
①国、都道府県、特定行政庁における建築行政職員数の確保及び建築主事等の能力の向上、研修等
②建築確認・検査の特例制度の見直し
③建築関連情報の管理・提供体制の整備
④構造計算書に係る電子認証システムの整備
52
ダウンロード

住生活基本計画