バージャー病の克服に向けて
ー血管外科の立場からー
東京大学血管外科
宮田 哲郎
今日の話題
• バージャー病どんな病気?
• バージャー病を疑って病院にいったらどんな
検査をする?
• バージャー病の治療方法は?
• バージャー病になったら長生きできる?
• バージャー病の克服に向けて!
バージャー病はどんな病
気?
• 20~40歳代の主に男性にみられる手足の血管
が閉塞する病気
• 内臓動脈が閉塞することはまずない
→動脈硬化と異なる点
→命に関わる病気ではない!
• 病理学的には、血管の血栓閉塞
• 南アジア,東アジア,トルコに多い
→人種差がある
バージャー
病
下肢切断
重症
重症下肢虚血(CLI)
安静時痛
潰瘍・壊死
症
状
感染・外傷
etc.
慢性無症候性虚血
軽症
軽度
虚血
重症
バージャー病とは?
•
•
•
•
Buerger病(Leo Buergerさんが報告)
Buerger氏病
ビュルガー病(ドイツ語読み)
バージャー病(英語読み)
• 閉塞性血栓性血管炎(病理所見から)
• TAO(Thromboangiitis obliterans)
• 特発性脱疽(原因不明の壊死という意味)
バージャー病の歴史
• 1879年von Winiwarterが57歳男性の慢性下肢動脈
閉塞症患者の切断肢で動脈壁,特に内膜肥厚によ
る内腔狭窄を認めendoarteritisの用語を用いた.
• 1908年Leo Buergerが11例の切断肢について,さら
に1909年に19肢の切断肢と切除静脈について検討
し,動脈壁の炎症性変化,主幹静脈や表在性静脈
の血栓性静脈炎を認め,血栓性閉塞を主な原因と
考えてthromboangiitis obliterans(TAO)と呼称した.
日本におけるバージャー病の歴史
• 難病に指定され、厚生省特定疾患調査研究
班で長年研究されてきた。
• これまで行われた疫学調査
–
–
–
–
1975年厚生省特定疾患全国調査
1984年厚生省難病の疫学全国調査
1992年厚生省治療研究医療受給者調査
1993-95年 厚生省難治性血管炎調査研究班
バージャー病の疫学
1. 疾患数
1. 人口10万人に4~5人の発生とされている
2. 1970年代の後半を境に新たな発生は急速に減少
3. 2006年の特定疾患の受給者数は約8,000名
2. 年齢・性
1. 発症年齢は喫煙歴のある20~40歳代の青壮年に多い
2. 男性がほとんどを占める.
3. 職業・遺伝など
1. 肉体労働者に多い傾向にあるが,職業病としての特徴
は認められない
2. 遺伝的素因や地域差も認められていない
3. 歯周病との関連が示唆されているが,疫学的には明ら
かではない
血管炎症候群の診療ガイドライン(日本循環器学会2008)より
ASO、TAO外来患者数の推移
東京大学血管外科
700
ASO
TAO
600
621
500
370
400
329
295
300
171 206
247
227
200
142
78
100
0
38
1971-75
76-80
81-85
86-90
91-95
42
96-2000
バージャー病の原因?
1. 喫煙
2. 感染
3. 遺伝?
4. 自己免疫?
5. 血管内皮細胞の活性化?
1,喫煙
喫煙は血管攣縮,凝固能亢進をきたす
このため下肢虚血が進行し切断に至ると推定される
喫煙は,原因というよりも増悪因子
• 禁煙した患者の94%は切断を免れたが,喫煙を続けた患者の
43%は少なくとも一回以上の切断術を受けていた。
• 禁煙開始時に壊疽のない場合には切断術に至った症例はな
い
• 本邦における110人の患者集計で,禁煙した41例では切断に
至った症例はなく,禁煙できなかった69例中13例で大切断にっ
た.
• 禁煙できなかった症例においてのみ大切断に至っており,喫
煙と大切断には有意な関連性が認められた.
下肢を切断しないためには禁煙
が最も大切である!
血管炎症候群の診療ガイドライン(日本循環器学会2008)より
2,感染
• 古くはバージャー病の梅毒病因説を出した。→否定
• その後、腸チフス菌,連鎖球菌,皮膚真菌,リケッチァ説などが報
告された。
• 1928年Mayo clinicのAllenは、歯根炎が75%にみられたと報告し
て、口腔内感染が全身病と関連している可能性を示唆した.また
バージャー病治療中に感染した外科医を紹介した.
その後,菌の同定がなされぬまま,感染説
は後退し,誰もこの点には注目しなかった
• 2000年東京医科歯科大グループが,47歳,バージャー病男性患
者の下肢の閉塞動脈に歯周病菌の一種Treponema denticolaを
世界で始めて検出した.
• その後も14例について動脈生検を行い13例(93%)に口腔内と同
じ種類の歯周病菌を検出した.
• バージャー病の初期病変が,感染を強く疑わせることから本疾患
の成因に強く関わっている可能性が示唆された.
血管炎症候群の診療ガイドライン(日本循環器学会2008)より
2,感染
• 古くはバージャー病の梅毒病因説を出した。→否定
• その後、腸チフス菌,連鎖球菌,皮膚真菌,リケッチァ説などが報
告された。
• 1928年Mayo clinicのAllenは、歯根炎が75%にみられたと報告し
て、口腔内感染が全身病と関連している可能性を示唆した.また
バージャー病治療中に感染した外科医を紹介した.
その後,菌の同定がなされぬまま,感染説
は後退し,誰もこの点には注目しなかった
• 2000年東京医科歯科大グループが,47歳,バージャー病男性患
者の下肢の閉塞動脈に歯周病菌の一種Treponema denticolaを
世界で始めて検出した.
• その後も14例について動脈生検を行い13例(93%)に口腔内と同
じ種類の歯周病菌を検出した.
• バージャー病の初期病変が,感染を強く疑わせることから本疾患
の成因に強く関わっている可能性が示唆された.
下肢症状悪化防止のためにも
口腔内を清潔に!
血管炎症候群の診療ガイドライン(日本循環器学会2008)より
バージャー病の症状
•
•
•
上肢虚血症状
– レイノー症状、
潰瘍、壊死
下肢虚血症状
– 冷感、知覚異常、
色調変化(チア
ノーゼ)
– 間歇性跛行
– 安静時疼痛、
潰瘍、壊死
逍遥性静脈炎
5%
20%
上肢
下肢
上下肢
75%
虚血性潰瘍を経験したことがある
逍遥性静脈炎の経験
45.2%~72%
16.4%~43%
血管炎症候群の診療ガイドライン(日本循環器学会2008)より
バージャー病の症状
50
45
40
35
30
初診時(%)
調査時(%)
25
20
15
10
5
0
症状なし
I度
II度
III度
IV度
禁煙、内科的治療、外科的治療で軽快傾向
Fontaine分類
I度 しびれ、冷感
II度間歇性跛行
III度
安静時疼痛
IV度
潰瘍・壊死
血管炎症候群の診療ガイドライン(日本循環器学会2008)より
バージャー病が疑われたら!
病院でどんな検査を受けるの?
• 足の痺れが強くなったり、冷たくなったり、
潰瘍ができたりした場合、病院を受診し
ます
• どのような検査を受けるのでしょうか
診察の流れ(診察室で)
• 問診
– いつから、どんな症状があったのか?
• 視診
– 肢端の萎縮,爪の発育不良,発毛の左右差
– 遊走性静脈炎の有無や表在静脈に沿う色素沈着なども見
逃さない
• 聴診
– 腸骨・大腿・膝窩動脈の狭窄性雑音の有無(聴診器)
• 触診
– 肢端の皮膚温低下や末梢動脈拍動の減弱や消失の有無
を確認する
• 負荷テスト
– アレンテストや下肢挙上、下垂テストといった負荷テストに
より,動脈病変の存在や側副血行路の発達の程度を知る
下肢慢性虚血症状
(Fontaine 分類)
Ⅰ度
Ⅱ度
Ⅲ度
Ⅳ度
冷感、しびれ感、レイノー
間欠性跛行
安静時痛
重症下肢虚血
潰瘍・壊死
診察の流れ(検査室で)
• 低侵襲血管検査
側副血行路の機能を検査する
(手術が必要かどうか?治療方針を評価する)
• 画像検査
どこが閉塞しているか検査する。治療方針の決定
– 超音波検査
– MRアンギオ(造影剤非使用、使用)
– CTアンギオ(造影剤使用)
– 動脈造影(動脈に針を刺して検査)
間歇性跛行がある場合の検査
• 間歇性跛行は歩行筋への血流低下であ
る。
• 筋肉への側副血行路の機能障害の程
度を検査する。
1.
2.
3.
4.
足関節上腕血圧比(ABPI)測定
足趾上腕血圧比(TBPI)測定
トレッドミル歩行負荷検査
近赤外線分光法検査
潰瘍や壊死がある場合の検査
• 潰瘍や壊死は皮膚の血流低下である。
• 皮膚への側副血行路の血流障害の程
度を検査する
1. 足関節上腕血圧比(ABPI)測定
2. 足趾上腕血圧比(TBPI)測定
3. レーザードプラ皮膚潅流圧(SPP)
測定
診察の流れ(検査室で)
• 低侵襲血管検査
側副血行路の機能を検査する
(手術が必要かどうか?治療方針を評価する)
• 画像検査
どこが閉塞しているか検査する。治療方針の決定
– 超音波検査
– MRアンギオ(造影剤非使用、使用)
– CTアンギオ(造影剤使用)
– 動脈造影(動脈に針を刺して検査)
慢性動脈閉塞性疾患検査一覧
(東京大学医学部附属病院Vascular Board)
下肢病変スクリーニング
全身スクリーニング
頚動脈超音波検査
狭窄
プラーク
内膜肥厚
心電図
腹部超音波検査
腹部大動脈瘤
血液検査
CBC
腎機能:BUN、Cr
脂質:
Tchol,TG,LDL,HDL
症状:しびれ、冷感、IC、安静時痛、趾潰瘍
脈触知:大腿、膝窩、後脛骨、足背
ABPI測定
0-0.4
重度ASO
IC:間歇性跛行
ABPI:Ankle Brachial Pressure Index
0.4-0.9
0.9-1.3
軽~中等度ASO
異常なし
1.3-
判定不能
下肢病変精密検査
安静時痛、趾潰瘍:歩行不能
画像診断
超音波検査
CTアンギオ
MRアンギオ
血管撮影
局所血流評価
足関節血圧<50-70mmHg
足趾血圧<30-50mmHg
TcPo2<30-50mmHg
SPP<40mmHg
TcPo2:組織酸素分圧
SPP:Skin Perfusion Pressure
IC:歩行可能
運動負荷試験で側副血行路機能評価
トレッドミル歩行(2.4Km/h、5分)
跛行出現距離
最大歩行距離
歩行終了1分後のABPI
NIRS:近赤外分光法
NIRS
厚生労働省診断基準 1
1 自覚症状
①四肢の冷感,しびれ感,レイノー現象 ②間歇性跛行
③指趾の安静時疼痛 ④指趾の潰瘍,壊死(特発性脱疽)
⑤遊走性静脈炎(皮下静脈の発赤,硬結,疼痛など)
2 理学所見
①四肢,指趾の皮膚温の低下(サーモグラフィーによる皮膚
温測定,近赤外線分光計による皮膚・組織酸素代謝の測
定) ②末梢動脈拍動の減弱,消失 ③足関節圧の低下
(ドプラ血流計にて測定)
3 血液生化学検査所見
バージャー病に特徴的な検査所見はない.
4 画像所見(血管造影)
①四肢末梢主幹動脈の多発性分節的閉塞
②二次血栓の延長により慢性閉塞像を示す
③虫喰い像,石灰沈着などの動脈硬化性変化を認めない
④閉塞は途絶状,先細り状閉塞となる
⑤側副血行路として,ブリッジ状あるいはコイル状
厚生労働省診断基準 2
5 鑑別診断
①閉塞性動脈硬化症
②外傷性動脈血栓症
③膝窩動脈補掟症候群
④膝窩動脈外膜嚢腫
⑤全身性エリテマトーデスの閉塞性血管病変
⑥強皮症の閉塞性血管病変
⑦血管ベーチェット
6 診断の判定
1) 喫煙歴を有し,上記の自覚症状・理学所見・画像所見を
認める
2)動脈硬化症や糖尿病の合併は原則として認めない
3) 女性例,非喫煙者,50歳代以上の症例では,鑑別診断
をより厳密に行う
4)鑑別診断で該当疾患を否定する
塩野谷の診断基準
1)50歳未満の若年発症
2)喫煙者
3)下腿動脈閉塞がある
4)上肢動脈閉塞の存在,または遊走性静脈炎
の存在または既往がある
5)喫煙以外の閉塞性動脈硬化症危険因子が
ない
厚生労働省難治性血管炎研究班の
バージャー病の治療指針
2.一次医療機関に対する治療指針
(1)軽症例では経口薬物療法を行い,経過を観
察する.
① 症状の安定,改善が得られれば,経口薬物療法
を継続する.
② 症状が増悪する場合には二次・三次医療機関を
受診させる.
(2)重症例は二次・三次医療機関を受診させる.
厚生労働省難治性血管炎研究班の
バージャー病の治療指針
1.治療の原則
(1)禁煙の励行.間接喫煙も避ける
(2)患肢ならびに全身の保温に努め,寒冷暴露を
避ける.
(3)規則正しい歩行訓練,運動療法を行う.
厚生労働省難治性血管炎研究班の
バージャー病の治療指針
3.二次・三次医療機関に対する治療指針
(1) 軽症例,経口薬物療法で改善がみられる例は,
引き続き薬物療法を継続する.
(2)症状増悪例,重症例では原則として,入院とする.
①経口薬物療法と併用して注射療法による治療を行う.
②治療と並行して血管造影検査を行い,鑑別診断を行う.
③ 重症例で薬物療法が無効な例は,血行再建術や交感
神経切除術,あるいは神経節ブロック,趾指切断などの
適応を決定する.
バージャー病の治療
•
•
•
•
•
薬物療法
運動療法
血行再建
交感神経切除
その他
– 血管新生治療
• 遺伝子治療
• 骨髄球治療
• 蛋白治療
– 疼痛管理
バージャー病の重症度分類
1度:しびれ,冷感とともに,皮膚温低下,蒼白や虚血性潮紅な
どの皮膚色調変化はあるが,禁煙治療や薬物治療により日
常の社会生活に全く支障ない
2度:上記の症状とともに主として足底,下腿に間歇性跛行を訴
えるが,禁煙や薬物療法により日常の社会生活上,その支
障は許容範囲内にある
3度:指趾の色調変化と限局性の潰瘍や壊死,又は高度の間
歇性跛行を伴い,通常の薬物療法のみでは社会生活上,許
容範囲を超える支障がある
4度:疼痛の強い潰瘍があり日常の社会生活に著しく支障をき
たすが,症状の安定,改善がなければ入院加療を要する
5度:潰瘍,壊死による激しい疼痛のため,原則的には入院によ
り強力な内科的,外科的治療を要する(入院加療:禁煙,安
静,薬物治療,鎮痛,創処置,腰部交感神経切除,バイパス
術,指趾・足部・下腿切断といった外科的治療,血管新生療
法など)
(1998年厚生省難治性血管炎分科会)
バージャー病の重症度分類
1度:しびれ,冷感とともに,皮膚温低下,蒼白や虚血性潮紅な
どの皮膚色調変化はあるが,禁煙治療や薬物治療により日
常の社会生活に全く支障ない
2度:上記の症状とともに主として足底,下腿に間歇性跛行を訴
えるが,禁煙や薬物療法により日常の社会生活上,その支
障は許容範囲内にある
禁煙
薬物療法、運動療法
(1998年厚生省難治性血管炎分科会)
運動療法
• 監督下運動療法(リハビリ病院)
– トレッドミル運動として,傾斜12%,速度2.4km/h
で行い,歩行による痛みが中等度になった時点
で,中止し,約5分休息し,再び歩行運動を行う.
– 運動と休息を含めて1日30分から1時間を週3回,
3ヶ月以上行う.
• 自宅での運動療法
– 早足で,最大歩行距離の約80%を歩行し,3~5
分休息後に,再び同じ距離を歩行する.3~6ヶ月
施行して効果をみる.
バージャー病の重症度分類
禁煙
血行再建、交感神経切除、
その他の治療
3度:指趾の色調変化と限局性の潰瘍や壊死,又は高度の間歇性跛行を伴い,通常
の薬物療法のみでは社会生活上,許容範囲を超える支障がある
4度:疼痛の強い潰瘍があり日常の社会生活に著しく支障をきたすが,症状の安定,
改善がなければ入院加療を要する
5度:潰瘍,壊死による激しい疼痛のため,原則的には入院により強力な内科的,外
科的治療を要する(入院加療:禁煙,安静,薬物治療,鎮痛,創処置,腰部交感
神経切除,バイパス術,指趾・足部・下腿切断といった外科的治療,血管新生療
法など)
(1998年厚生省難治性血管炎分科会)
バージャー病:グラフト閉塞したら?
バージャー病グラフト閉塞14肢(閉塞までの期間 0-16年2か月)
閉塞後の症状変化
〔術前症状〕
〔閉塞後症状〕
無症状 6
1
高度跛行 1
1
1
3
1
安静時痛 4
5
潰瘍・壊死 9
跛行
2
3
潰瘍・壊死 5
切断3肢
東京大学血管外科
バージャー病:グラフト閉塞したら?
重症例14例中64%が
バージャー病グラフト閉塞14肢(閉塞までの期間
0-16年2か月)
閉塞後の症状変化
グラフト閉塞しても症状改善
〔術前症状〕
〔閉塞後症状〕
無症状 6
1
高度跛行 1
1
1
3
1
安静時痛 4
5
潰瘍・壊死 9
跛行
2
3
潰瘍・壊死 5
切断3肢
東京大学血管外科
重症下肢虚血の治療
重症
潰瘍・壊死
症
状
悪循環を断ち切る
薬物治療
血管新生治療?
慢性無症候性虚血
軽症
軽度
虚血
重症
現在までに発表されている
血管新生療法の分類
A.血管新生因子の局所デリバリー
血管内皮増殖因子(VEGF)
塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)
肝細胞増殖因子(HGF)
A-1.
A-2.
など
タンパクのデリバリー
遺伝子の局所への導入(遺伝子治療)
B.血管内皮前駆細胞などの局所デリバリー
B-1.
B-2.
骨髄単核細胞のデリバリー
末梢血単核細胞のデリバリー
bFGF
ピンポイント・デリバリー法による
血管新生医療
機能する側副血行路をつくる
東京大学血管外科
治療法の概略
bFGF
bFGF
Donor artery
?
bFGF
閉塞性病変
bFGF
bFGFを放出するキャリア
Donor artery内へ動注
Donor artery末梢に分布
bFGFを放出
2週間程度で消失
東京大学血管外科
酸性ゼラチンハイドロゲルによる
bFGFタンパクの徐放システム
京都大学再生医科学研究所材料工学 田畑泰彦 教授との共同研究
平均直径29μm
bFGF
東京大学血管外科
下腿足部動脈へのバイパス(Distal bypass)の
長期成績の検討
(東京大学血管外科)
1984年1月から2009年4月までの25年間に当科
でdistal bypass術を施行した症例
186例208肢212グラフト
70
その他(11%)
+α
60
50
TAO(14%)
40
30
ASO(75%)
20
10
0
84-89
原疾患割合
90-94
95-99
00-04
手術数年代別推移
05-09
Distal bypass対象患者の背景
ASO
TAO
その他
対象
138例156肢
158グラフト
27例29肢
30グラフト
21例23肢
24グラフト
男:女
110:28
25:2
9:12
年齢
68.7±10.3
43.9±13.6
58.1±14.9
高血圧
71(51%)
1(4)
8(38)
虚血性心疾患
62(42%)
1(4)
2(10)
脳血管障害
17(12%)
0(0)
0(0)
糖尿病
78(57%)
2(7)
0(0)
透析症例
44(32%)
0(0)
0(0)
間歇性跛行
15
6
5
安静時疼痛
22
4
2
潰瘍・壊死
119
19
16
重症虚血割合
90%
79%
78%
併存疾患
虚血症状
Distal bypass開存率
東京大学血管外科
1
5Y75% 10Y68%
.8
ASO
.6
一次開存率
N.S.
5Y66% 10Y66%
TAO
.4
その他
.2
0
158
30
0
31
14
50
9
12
100
N.S.
150
200
250
300 (月)
1
5Y83% 10Y78%
ASO
.8
二次開存率
TAO
5Y73% 10Y73%
.6
N.S.
その他
.4
.2
0
158
30
0
36
17
50
12
14
100
150
200
250
300 (月)
累積救肢率
1
5Y93%
.8 2Y86%
5Y93%
10Y93%
TAO
10Y88%
ASO
その他
.6
.4
.2
0
156
29
0
41
20
50
13
17
100
NS
150
200
250
300 (月)
東京大学血管外科
累積生存率
3Y100%
1
その他
5Y96%
.8
TAO
10Y87%
.6
5Y60%
.4
10Y43%
.2
0
27
138
0
20
35
50
16
11
100
Logrank P<0.0001
150
200
250
300 (月)
東京大学血管外科
累積生存率
3Y100%
1
その他
5Y96%
.8
TAO
10Y87%
.6
5Y60%
.4
10Y43%
.2
バージャー病の生命予後良好。
(月)
しかし、高齢になったときの動脈
硬化には注意する事が必要
0
27
138
0
20
35
50
16
11
100
Logrank P<0.0001
150
200
250
300
東京大学血管外科
バージャー病の遠隔死因
悪性腫瘍
心不全
急性心筋梗塞
脳梗塞
肝硬変
クモ膜下出血
多発性硬化症
腎不全
腹膜炎
膠原病
不明
計
14
5
3
3
2
1
1
1
1
1
1
33
(623例の追跡調査 重松他:Int Angiol 18:58-64, 1999)
バージャー病の克服に向け
て
1. バージャー病において禁煙が継続されれば、
外科手術も含めてさまざまな治療を行うことで,
下肢大切断を回避できる可能性がある。
2. しかし、喫煙継続患者においては10%以上の
症例は下肢大切断にいたり、20%の症例は趾
切断に至る。
3. 現在症状がない下肢、上肢の予後は喫煙の
継続の有無による。
バージャー病の克服に向け
て
1. バージャー病において禁煙が継続されれば、
外科手術も含めてさまざまな治療を行うことで,
下肢大切断を回避できる可能性がある。
2. しかし、喫煙継続患者においては10%以上の
症例は下肢大切断にいたり、20%の症例は趾
切断に至る。
3. 現在症状がない下肢、上肢の予後は喫煙の
継続の有無による。
禁煙が治療の第一歩!
悪くならない為には?
禁煙!!
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血管外科の立場から-