国際日本研究センター
訪問先
調査日時
海外大学・機関
調査表
フィンランド・ヘルシンキ
2014 年 3 月 17 日(月)
3 月 19 日(水)
調査対象機
ヘルシンキ大学文学部世界文化学科アジア研究専攻日本コース
関・学科・
Riikka Länsisalmi (リーッカ・ランシサルミ)先生
関係教員
(University Lecturer in Japanese
)
1.日本研究・日本語教育事情についての調査
訪問目的
(教員への聞き取り調査・授業見学・学生インタビュー)
2.日本語・日本語教育関連のワークショップ講師担当
調査方法
インタビュー、見学、記録、写真撮影
調査日程
3 月 16 日(日)移動
3 月 17 日(月)
・ 日本語3(3 年生)授業見学(専任教員担当、学生 15 名)
(日本語・日本事情・日本語教育事情について、適宜学生・教員
からの質問も受け、答える)
・日本語・日本語教育ワークショップ
「日本語の文章表現における辞書使用を考える:調査研究事例に
基づいて」の題で発表、質疑応答
日本語4(4 年生)受講生(大学院生)、日本語教師等約 20 名参加
・教員、大学院生と意見交換
3 月 18 日(火)
・ 学生インタビュー(3 年生 2 名)(約 50 分)
・ 日本語1(1 年生)授業見学(専任教員担当、学生 17 名)
(日本語・日本事情・日本語教育事情について、適宜学生・教員
からの質問も受け、答える))
・ 専任教員インタビュー(約 1 時間)
・ 非常勤の先生と情報交換
3 月 19 日(水)
・ 日本語会話(3 年生)授業見学(非常勤講師担当、学生 15 名)
(テーマ:日本の大衆文化について
グループ準備作業・グループ発表に加わり、内容質問等を行う。
各グループの発表テーマ:「秋葉原の歴史」「アイドルになる
方法」「SEGA(会社名)の歴史」「宮崎駿の作品について」「沖
縄の食べ物」「なぜ日本のフィギュアスケートは盛んなのか」)
3 月 20 日(木)
調査結果
21 日(金)移動
【日本語コースの位置付け】
・ ヘルシンキ大学における日本語教育は、文学部世界文化学科アジ
ア研究専攻において、日本研究を行うために必要な手段として位
置付けられている。
・ アジア研究専攻のうち、日本語コースに在籍している学生は全学
年あわせて約 60 名。
・ 1 年生は初級日本語からスタートするが、入学者のうち何人かは、
既に高校での交換留学や独学などで日本語をある程度身に付け
ている場合もある。
・ 学生の関心は、日本文化、文学、歴史、社会、政治、経済など様々
であるが、言語学的な関心を持って日本語を学んでいる者もい
る。
・ 2014 年度より、アジア研究専攻において「中国語教育」および「日
本語教育」についての新しいトラックが開設されることとなっ
た。教育学部での単位(60 単位)もあわせて取得した上で、修了
後は、外国語(中国語・日本語)教育についての資格が取得でき
る。
【教員数、授業数、使用教科書など】
・ 日本研究を専門とする教授 1 名(日本語教育は担当しない)、お
よ び 日 本 語 教 育 ・ 言 語 学 を 専 門 と す る 専 任 教 員 ( University
Lecturer:卒業論文・修士論文指導も行う)が 1 名在籍する。そ
の他、日本語教育を担当する非常勤講師が 2 名(フィンランド人、
日本人)いる。
・ 2014 年度より,専任教員(フィンランド人)の日本語授業に、日
本語母語話者(ヘルシンキ大学修士課程在籍者、協定校からの留
学生、および現地の日本語補習校の授業担当者など)がコースア
シスタントとして参加することになった。
(修士課程在籍者には、
コ ー ス ア シ ス タ ン ト の 業 務 は 履 修 単 位 と し て カ ウ ン ト さ れ る 。)
アシスタント募集等の手続きは、他の外国語教育もあわせて、す
べて学内の語学センターで行っている。
・ アジアの歴史、宗教、政治、文化などを学ぶ他に、日本語につい
ての履修授業は以下の通り。日本語既習者の場合は、学年にかか
わらず上のレベルの日本語コースを受講することも可能。
1年次:日本語1(90 分
2/週)
言語知識(主として文法)(90 分
2年次:日本語2(90 分
3/週)
3年次:日本語3(90 分
2/週)
日本語会話(作文等も含む)(90 分
1/週)
1/週)
卒業論文執筆(日本語、日本文化、文学、歴史、経済、
政治、社会などの日本関連のテーマ)
4年次(大学院修士課程):
日本語4(90 分
2/週)
修士論文
・ 1
2年次では『新文化初級日本語』
(凡人社)、
『ニューアプロー
チ 基 礎 編 』( 語 文 研 究 社 )、『 Basic Kanji Book 』( 凡 人 社 )、
『Intermediate Kanji Book 』(凡人社)などを使用。
・ 随時、より良い教科書を探している。そのため、本学留学生日本
語教育センターや国際日本研究センターで開発中の日本語教科書
にも関心を持って見ている。
【学生の進路等】
・ 大学の在籍年限はさほど厳しくないとのことで、2 年ほどかけて卒
業論文を提出する学生も多い。
・ ほとんどの学生は、学部修了後、修士課程に進学する。
(日本語コースの修士課程学生数は約 30 名、博士課程は約 10 名。
修士論文の提出も 3 年ほど時間をかけて行う学生が多い。)
・ インタビューを行った学生 2 名(3 年生)は、いずれも高校生の頃、
短期間日本語のコースを受講した経験がある。自宅に日本人高校
生のホームステイを引き受けていたり、自身も短期間日本に滞在
したことがある。留学(1 年間などの長期)の経験はまだないため、
文部科学省の奨学金試験を受験する予定である。日本への留学に
ついては、日本語力を高め、日本語を使ってコミュニケーション
することについて自信をつけることのできるよい機会になるだろ
うと述べており、明確な目的意識を持っている。将来については
まだ決めていないが、国際関係の仕事など、興味を持った方向に
進んでいきたいということである。
その他
【東京外国語大学との関係(外語大卒業生の有無など)】
・ 外国語学部日本専攻出身者 1 名がヘルシンキ大学博士課程に在籍
しており、日本語コースの非常勤講師を務めている。
・ 日本語・日本文化研修留学生として外大に 1 年間在籍した学生が、
修士課程に在籍中である。現在は翻訳の仕事を中心に行ってお
り、修士論文はこれから執筆する予定である。
【東京外国語大学との関係の将来的展望】
・ 2014 年度から日本語教育のトラックが開設されることもあり、将
来的には教授法・教材開発等、何か協働ができるとよい。日本語
教育のインターンを受け入れることも可能性ありとのこと。
・ 日本語のサマーコースなどが開設されれば、留学先として情報を
もらいたい。
【受け渡し資料】
・ 外大パンフレット、国際日本研究センターパンフレット、留学生
日本語教育センターパンフレット、全学日本語プログラム履修案
内(2013 年度秋学期)、「JLPTUFS 作文コーパス」(CD)、『大学生
の日本語(2012 試用版)』
(留学生日本語教育センター開発中の初
級教科書)Vol.1&Vol.2(使用制限付き)
調査担当者: 留学生日本語教育センター・国際日本研究センター対照日本語部門兼任
鈴木 智美
(市内中央部に位置し、いくつかの学部が集まるキャンパス。入口およびその中庭)
(3年生の日本語授業。「日本語を学ぶ目的」をテーマに資料を解読し、
ディスカッションを行っている。)
(1年生の日本語授業。比較構文の復習を行いながら、町の紹介を行う。)
(先方の教員と、調査担当者)
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2014年3月16日~21日 ヘルシンキ大学