地域のカーボンレジストリ国際セミナー
兵庫県から始まった
うちエコ診断事業の推進と普及
2012年2月9日
財団法人 地球環境戦略研究機関 関西研究センター
主任研究員 飯野 博夫
2012年2月9日
1
● 本日の内容
1
兵庫県の排出削減目標
2
うちエコ診断事業の経緯、活動内容と成果
3
他の都市への展開の可能性
2012年2月9日
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兵庫県の排出削減目標
→ 新兵庫県地球温暖化防止推進計画の推進(2000年策定、2006年改訂)
(目 標)
(見込値)
2010年度 温室効果ガス排出量 6%削減 (1990年度比)
2010年度 対策強化後 11.7%削減 (1990年度比)
推進計画にお
ける削減目標
追加対策による
削減見込
基準年度
△6.0%
△11.7%
温室効果ガス
の排出量
6%削減
追加
対策
1990年
2010年
2010年
2012年2月9日
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うちエコ診断の施策の位置づけ
産 業
エ
ネ
ル
ギ
ー
起
源
C
O
2
の
削
減
民生家庭
・ 条例による温室効果ガス排出抑制計画の策定・措置結果報告の義務づけ
・ 工場におけるエネルギー管理の徹底
・ 住宅用太陽光発電等の導入促進
・ 省エネ機器等の導入促進
・ 省エネ住宅の導入促進
・ 省エネ行動の取組の推進
解決策として、
うちエコ診断
※ 2009年度から実施
民生業務
・ 条例による温室効果ガス排出抑制計画の策定・措置結果報告の義務づけ
・ オフィス・店舗等における省エネ機器の導入促進
・ 省エネの自主的取組の推進
運 輸
・ 条例による温室効果ガス排出抑制計画の策定・措置結果報告の義務づけ
・ グリーンエネルギー自動車等の普及拡大
・ アイドリングストップをはじめエコドライブの推進等
グリーン
エネルギー
・ グリーンエネルギー10倍増作戦
・ 事業所等へのグリーンエネルギー導入促進
・ バイオマスの利用促進
非エネルギー起源CO2、メタン、代替フロン等対策の推進
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うちエコ診断事業の経緯、
活動内容と成果
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背景 : 止まらない家庭部門のCO2排出増
・ 人々の地球温暖化への関心は年々向上。
・ 一方、人々のライフスタイルと関係の深い家庭部門のCO2は、1990年比約3~4割増。
・ 従来型の啓発活動の限界も指摘されており、一歩踏み込んだ対策が求められる。
家庭部門CO2(1990年を1とした場合)
家庭部門のCO2と人々の意識
家庭部門CO2
(自家用車を含む)
1.5
100%
1.4
80%
温暖化に関心がある
1.3
1.2
60%
1.1
1.0
40%
1990
1994
家庭部門CO2(全国)
温暖化に関心がある
1996
1998
2000
2002
2004
2006
自家用車を含む家庭部門CO2
今より価格が高くなっても環境配慮製品を買う
環境省資料等よりIGES作成
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低炭素社会のためには?
“省CO2” =エネルギー消費の削減(省エネ)の必要アリ
省エネ・省CO2を読み解くための公式 → <茅方程式>
CO2排出量
エネルギー消費
CO 2排出量=

 求めるサービス量
エネルギー消費
サービス
エネルギーの種類 × 機器等の効率 ×
・ 再生可能エネルギー
・ 電気
・ ガス など
・ 省エネ機器
・ 機器の買替え
これからは上記の観点も踏まえて
省エネ・省CO2を進める
使い方
・ 使用時間
・ 設定温度 など
従来型 : 節約
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うちエコ診断と従来の省エネとの違い
区 分
うちエコ診断
従来の省エネ
目的
大幅削減
内容
こまめな取り組みに加え 機器の使い方、節約の行
動等、こまめな取り組みを
エネルギーの選び方、
紹介
機器の選び方を提案
オーダーメイド型
提案方法
(診断家庭のデータ)
買替えの
提案
イメージ
こまめな取り組み
紋切り型
(一般的なデータ)
トータルコストでメリットを コストメリットの提示は難
提示
しい
快適、ラクして省エネ、
賢いやり方、おトク
節約、ガマン、不便
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うちエコ診断
● 家庭から排出される CO2を「見える化」 ⇒ 削減余地の大きい個所を改善
● 各家庭の事情に応じた削減対策を対話形式で提案
● うちエコ診断員が専用ソフトを使用して実施
STEP
1 平均との比較
地域の家族数を100世帯と仮定した場合の“順位”を判定
STEP
2 目標設定
自宅からのCO2排出量と必要な削減レベルを対比
STEP
3 CO2排出分析
「つもりエコ」(ピントのずれた取組)からの脱却
STEP
4 対策提案
各家庭の状況に応じたオーダーメイドの対策を提案
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IGESパイロット事業スキーム (2008年度) : 産官学民の協働
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うちエコ診断の実施風景
家庭訪問による診断
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兵庫県での事業スキーム (2009年度~)
業務委託
兵庫県
全体の事業実施
協力
地球温暖化防止活動推進センター
太陽光発電相談センター
IGES
研修
うちエコ診断員
地域連携による
支援
うちエコ診断
エコチェックカレンダー
見える化による
エコ活動促進
エコ活動
太陽光発電導入
県民・企業社員など
住宅の
エコリフォーム
エコ家電の導入
日常のエコ活動
様々な支援(補助、社内融資、エコポイントなど)の社会システム
進捗状況の把握
家庭(民生)部門の排出削減
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診断の多様化 (2009年度~)
家庭訪問診断に加えて、
地球温暖化防止活動推進センター
希望
① 申込窓口での診断
(ひょうごエコプラザ)
② 地域診断
(市役所等に出向いて実施)
③ 団体向け診断
(企業等に出向いて実施)
窓口診断
う
ち
エ
コ
診
断
員
結果
希望
一
般
県
民
地域診断
結果
希望
企
業
等
団体向け
診断
結果
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診断活動と成果
● 実施主体をIGESから行政等が実施する方向へ移行
● 受診者を変化させ、受診件数が増加しても満足度は変わらず
区 分
2009年度
2010年度
IGES、兵庫県、ひょ 兵庫県、ひょうご環境
実施主体 うご環境創造協会等 創造協会が実施
が連携して実施
(IGESは協力)
受診者
受診件数
満足度
備 考
① 行政
② 企業
① 企業
② 行政
③ 団体
約300件 (実績)
74%
(回答数145)
―
同 左
① 企業
② 団体
③ 行政
440件 (実績)
74%
2011年度
(回答数195)
兵庫県の重要施策
になる
1,000件 (目標)
(実施中)
同 左
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2010年度の結果
● CO2排出
洗濯乾燥, 0%
・ 自動車、給湯、暖房で約69%を占めた。
テレビ, 1%
照明, 1%
その他, 15%
・ 一般消費者が省エネで注目している冷房、
照明、冷蔵庫、テレビなどの割合は限定的。
冷房, 2%
自動車, 38%
保温待機, 2%
・ ピントのずれた取組(=つもりエコ)を進め
冷蔵庫, 4%
ていた家庭は
36% もあった。
調理食洗, 6%
暖房, 14%
給湯, 17%
● CO2削減効果
(3ヶ月以内での行動実施で)
・ アンケート回答のあった266世帯のCO2
家庭からのCO2排出量内訳(n=266)
削減量合計(推計)・・・・
約81t/年
・ 一世帯あたりに換算すると、305kg
(約6%程度)のCO2削減に相当する。
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他の都市への展開の可能性
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他の都市への展開の可能性
● 自治体が管内単位のCO2削減を進める・・・
⇒ うちエコ診断は効果的!
① このスキーム(事業)は水平展開可能。(実例あり)
② 事業実施のためには、少額でも自治体独自の予算を確保し、
担当者が動ける状況を作る。
③ 自治体と地球温暖化防止活動推進センターが連携すること
が必要。
④ 受診者獲得のためには地域レベルでの口コミ利用が必須。
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うちエコ診断事業スキームの基本的考え方
重 要!
① 一部の「熱心な環境派」だけでなく、「一般の人々」の参画を。
例えば、
・ 地元の自治会や口コミを通じて団体単位の参加による組織的な取組を行う。
・ 企業のCSR活動の一環として社員(家族)の参加による組織的な運動を行う。
② CO2の“見える化”による動機づけと排出構造の分析に基づく
「省エネ診断」を通じ、実効性の高い取り組みを提案する。
③ 太陽光発電等の高額機器の導入については、経済的負担の
軽減方策が必要。
④ 参画する各主体がWIN-WINの関係を持ちつつ連携できる
関係を構築する。
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事業スキーム : 基本的考え方を図に示すと・・・
自治会等
温暖化防止活動
推進センター
自治体
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ご静聴 ありがとうございました。
ご意見、ご質問等は、
[email protected] まで、お寄せ下さい。
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ダウンロード

うちエコ診断 - 地域のカーボンレジストリ