障害者虐待対応における
管理者
の役割
佐賀県健康福祉本部障害福祉課 池尻良行
管理者の位置づけ
● 虐待に関しては、事業所内の責任者は
管理者(施設長、所長)である
● 虐待対応の責任者である自覚
● サービス管理責任者(サービス提供責
任者)との役割の違いの明確化
管理者の責務(関係法令)
● 障害者の人格の尊重と法律に基づく命令
の遵守と忠実な職務の遂行
〔障害者自立支援法 第42条第3項〕
指定事業者等は、障害者等の人格を尊重するとともに、この法律又は
この法律に基づく命令を遵守し、障害者等のため忠実にその職務を遂行
しなければならない。
● 利用者の人権擁護、虐待の防止等のため
の責任者の設置等の体制整備の実施
〔障害者自立支援法に基づく指定障害福祉サービス事業
(障害者支援施設)等の人員、設備及び運営に関する基準〕
市町村への通報義務
●
虐待、及び虐待の疑いの場合の市町村へ
の通報義務
〔障害者虐待防止法 第16条第1項〕
障害者福祉施設従事者等による障害者虐待を受けたと思われる障害
者を発見した者は、速やかに、これを市町村に通報しなければならない。
●
事業所内で発生した虐待、及び虐待の疑
いの場合で、管理職に報告されたときも、
速やかな市町村への通報義務
虐待発生時の対応
● 市町村、都道府県の行う事実確認に協力をし、
関係機関と連携して改善計画の策定等を通じ
て、虐待の解消と再発防止に取り組む
● 虐待対応組織の始動
● 被虐待者への支援
● 通報者への支援
● 虐待者への対応
● 関係機関との連携
● 事業所内の再発防止策
虐待対応組織の始動
● 虐待対応組織(仮称)の設置
◆要綱、規程等の整備が必要
● 第三者が加わるのが原則
● 虐待対応組織での検証
● 虐待対応組織による虐待防止改善計画の
作成
● 第三者による改善計画の定期的チェックと
市町村又は都道府県への報告
被虐待者への支援
● 本人の保護
● 本人(や家族)への謝罪
● 本人(や家族)への誠意をもった対応
● 心理面での支援
● 市町村の指導や助言の履行
● 虐待対応個別支援計画の策定
通報者への支援
● 通報による不利益取り扱いの不適用
〔障害者虐待防止法第16条第3項、第4項〕
● 公益通報者に対する保護規定
〔公益通報者保護法第3条、第4条、第5条〕
● 職場内での身分保全
● 心理面での支援
● 相談しやすい(風通しのよい)職場環境の
整備
虐待者への対応
● 事実認定・自己覚知
● 虐待者の処分
就業規則、服務規程、懲戒規定の整備
● スーパーバイズ
● 虐待に至る背景の把握と対応
関係機関との連携
● 虐待対応の関係機関との連携
● 必要に応じて警察・医療との連携
● 家族会との関係
● 市町村障害者虐待防止センター、都道府県
権利擁護センターとの連携
● 権利擁護ネットワークの構築
● 成年後見利用支援事業の活用
● 地域自立支援協議会との連携
再発防止策
● 管理職・職員の研修、資質向上
● 個別支援の推進
● 開かれた施設運営の推進
● 実効性のある苦情処理体制の構築
〔障害者虐待の防止、障害者の養護者に
対する支援等に関する法律〕
(障害者福祉施設従事者等による障害者虐待に係る通報等)
第16条 障害者福祉施設従事者等による障害者虐待を受けたと思われる
障害者を発見した者は、速やかに、これを市町村に通報しなければなら
ない。
2 障害者福祉施設従事者等による障害者虐待を受けた障害者は、その旨
を市町村に届け出ることができる。
3 刑法の秘密漏示罪の規定その他の守秘義務に関する法律の規定は、第
一項の規定による通報(虚偽であるもの及び過失によるものを除く。次
項において同じ。)をすることを妨げるものと解釈してはならない。
4 障害者福祉施設従事者等は、第一項の規定による通報をしたことを理
由として、解雇その他不利益な取扱いを受けない。
〔公益情報者保護法〕
(解雇の無効)
第3条 公益通報者が次の各号に掲げる場合においてそれぞれ当該各号に定める公益通報
をしたことを理由として前条第1項第1号に掲げる事業者が行った解雇は、無効とする。
1 通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしていると思料する場合当該労務提供先
等に対する公益通報
2 通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしていると信ずるに足りる相当の理由が
ある場合当該通報対象事実について処分又は勧告等をする権限を有する行政機関に対す
る公益通報
3 通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしていると信ずるに足りる相当の理由が
あり、かつ、次のいずれかに該当する場合その者に対し当該通報対象事実を通報するこ
とがその発生又はこれによる被害の拡大を防止するために必要であると認められる者に
対する公益通報
イ 前2号に定める公益通報をすれば解雇その他不利益な取扱いを受けると信ずるに足
りる相当の理由がある場合
ロ 第1号に定める公益通報をすれば当該通報対象事実に係る証拠が隠滅され、偽造さ
れ、又は変造されるおそれがあると信ずるに足りる相当の理由がある場合
ハ 労務提供先から前2号に定める公益通報をしないことを正当な理由がなくて要求さ
れた場合
ニ
書面(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない
方式で作られる記録を含む。第九条において同じ。)により第1号に定める公益通報
をした日から20日を経過しても、当該通報対象事実について、当該労務提供先等か
ら調査を行う旨の通知がない場合又は当該労務提供先等が正当な理由がなくて調査を
行わない場合
ホ 個人の生命又は身体に危害が発生し、又は発生する急迫した危険があると信ずるに
足りる相当の理由がある場合
(労働者派遣契約の解除の無効)
第4条 第2条第1項第2号に掲げる事業者の指揮命令の下に労働する派遣労働者である
公益通報者が前条各号に定める公益通報をしたことを理由として同項第2号に掲げる事
業者が行った労働者派遣契約(労働者派遣法第26条第1項に規定する労働者派遣契約
をいう。)の解除は、無効とする。
(不利益取扱いの禁止)
第5条 第3条に規定するもののほか、第2条第1項第1号に掲げる事業者は、その使用
し、又は使用していた公益通報者が第3条各号に定める公益通報をしたことを理由とし
て、当該公益通報者に対して、降格、減給その他不利益な取扱いをしてはならない。
2 前条に規定するもののほか、第2条第1項第2号に掲げる事業者は、その指揮命令の
下に労働する派遣労働者である公益通報者が第3条各号に定める公益通報をしたことを
理由として、当該公益通報者に対して、当該公益通報者に係る労働者派遣をする事業者
に派遣労働者の交代を求めることその他不利益な取扱いをしてはならない。
〔障害者自立支援法に基づく指定障害者支援
施設等の人員、設備及び運営に関する基準〕
(指定障害者支援施設等の一般原則)
第3条 指定障害者支援施設等は、利用者の意向、適性、障害の特性その
他の事情を踏まえた計画(以下「個別支援計画」という。)を作成し、こ
れに基づき利用者に対して施設障害福祉サービスを提供するとともに、そ
の効果について継続的な評価を実施することその他の措置を講ずることに
より利用者に対して適切かつ効果的に施設障害福祉サービスを提供しなけ
ればならない。
2 指定障害者支援施設等は、利用者の意思及び人格を尊重して、常に当
該利用者の立場に立った施設障害福祉サービスの提供に努めなければなら
ない。
3 指定障害者支援施設等は、利用者の人権の擁護、虐待の防止等のため、
責任者を設置する等必要な体制の整備を行うとともに、その従業者に対し、
研修を実施する等の措置を講ずるよう努めなければならない。
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障害者虐待の防止