1m級アンテナを用いた基線場検定用VLBIシステム
(MARBLE) の開発状況
1,2,3
石井敦利 ,
2
市川隆一 ,
2
瀧口博士 ,
2
岳藤一宏 ,
2
小山泰弘 ,
1
栗原忍 ,
1
高野友和 ,
1
福﨑順洋 ,
1
三浦優司 ,
1,3
谷本大輔
1.国土地理院,2.情報通信研究機構,3.(株)エイ・イー・エス
小型VLBIアンテナ試作機
はじめに
基線場検定用VLBIシステムは,情報通信研究機構(NICT)と国土地理院が共同で開発を進めて
いる開口直径1.6m程度の小型パラボラアンテナを用いた測地VLBI観測装置である.このVLBIシ
ステムは,測量用GPS検定のための長距離比較基線場の基線ベクトルを,VLBI技術によって精
密に計測し,基線場自体の検定を行うことを目指している.
初号機@NICT鹿島
2号機@国土地理院
長距離比較基線場(つくば)
~10km
~10km
・2009年6月に測地VLBI実験を実施 (下記参照)
・今年中に測地VLBI実験を実施する予定
・システム雑音温度 (測定値)
・システム雑音温度 (測定値)
160 - 200 K @ 8180 - 9080 MHz
160 - 240 K @ 8180 - 9080 MHz
180 - 200 K @ 2215 - 2270 MHz
210 – 250 K @ 2215 - 2300 MHz
・開口効率 (測定値)
・分割後の最大重量 (仰角駆動ユニット): 約100 kg
約30% @ X-band (8180 - 9080 MHz)
・分割後の最大重量 (仰角駆動ユニット): 約130 kg
測地VLBI実験
実験概要
・比較基線場 = 公共測量に供するGPS測量機の検定を行う
実験名
mb9176
・長距離 (10 km) 比較基線場自体の検定 (改測) はGPSのみで行っている
実験日
観測局
2009/06/25/02:00 – 26/02:00 UT
初号機 (B), 筑波32m (T), 鹿島11m (R)
観測周波数, ch数
サンプリングレート
観測数
観測時間
16 MHz/ch, X-band 10ch, S-band 6ch
32 MHz/ch, 1-bit sampling (K5/VSSP32にて記録)
598
23.9 h
→ VLBIで比較基線場の検定をしたい
比較基線場検定用VLBIシステム
Multiple Antenna Radio-interferometer for Baseline Length Evaluation
※実験では2号機の代わりに鹿島11mアンテナを用いた
τg2
τg1
τg3
筑波32mアンテナ
大型アンテナ局-小型アンテナ局間の群遅延
鹿島11m
193845.6±2.3 mm
τg1,τg2を観測し間接的に小型アンテナ局間の
群遅延を求める τg3 = τg2 - τg1
MARBLEの特徴・利点
初号機
・小型アンテナを持ち運ぶことで、さまざまな場所でのVLBI観測が可能に!
・大型アンテナの重力・熱変形による誤差を取除くことができる!
解析結果
※解析手法については,関連発表
フリンジ検出 解析に 遅延残差
された観測数 使用した W RMS
(pesc)
観測数
「小型アンテナ同士の基線に於ける新しいVLBI基線推定法の検証,石井他」
を参照のこと.
小型VLBIアンテナ
Antenna type
Front-fed parabola
Diameter of antenna 1.5 – 1.9m
Mount stile
Az-El mount
Receiving frequency S/X-band
Driving speed
5°/sec
Weight
<100kg for 1unit
(目標値)
299
特徴
・VLBI, GPSアンテナが共通の支柱 (ピラー) に乗る
= 測位結果の比較が容易
・分割可能 = 移動, 組立てが容易
57.7
R-B基線
(mm)
基線長 誤差
193845.7 2.4
※1 解析にはCalc/Solveを使用
※2 位置, クロックの基準局は鹿島11m (R)
※3 クロックパラメータは折れ線近似で60分毎に推定している
※4 誤差は正規誤差の1σをあらわす
まとめ
試作初号機,を用いた測地VLBI実験を実施し測位に成功した.目標とする基線長測定
の再現性 ( ±2.0 mm ) に近い正規誤差を得た.観測スケジュールの最適化や高サンプ
リングレート化などで目標は達成できる見込みである.初号機,2号機ともにシステ
ム雑音温度と開口効率は設計値よりやや悪い.これらの改善も課題のひとつである.
分割
VLBI観測
214
初号機位置
推定誤差 (mm)
dU
dE dN
6.2
2.7 3.5
GPS観測
今後の予定と課題
○初号機, 2号機を用いた測地VLBI実験 (今年中)
○低雑音化,高効率化の検討 (今年度~来年度)
冷却受信機 (数10 Kまで冷却)
アンテナ形式変更 (雑音低減のため光学系を2回反射へ)
○小型VLBIアンテナを移動して実験 (来年度)
小型VLBIアンテナ間を約10 km として実験
周波数比較に利用
※下記の関連発表を参照
「測地VLBI技術による高精度周波数比較,瀧口他」
○VLBI2010対応 (受信機広帯域化 2-14GHz)
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PPT - NiCT