総研大短期スクール 「銀河系とダークマター」 2009
「すざく」衛星による粒子加速域の探索
堂谷忠靖
宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究本部
(共同研究者 馬場彩)
目次
•
•
•
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•
•
•
•
X線天文の歴史と「すざく」衛星
X線天体と質量降着
超新星残骸の非熱的放射
衝撃波の基礎
宇宙に見られる様々な衝撃波
衝撃波と粒子加速
超新星残骸からのX線放射とTeVガンマ線放射
コンパクト天体での粒子加速
地球大気を透過する電磁波の窓
可視 紫外
電波
X線
赤外
ガンマ線
人工衛星
大気圏外からの電
磁波がどの高度ま
で到達できるか
ロケット
大
気
圧
高
度
気球
波長
X線天文学の始まり
ジ
ャ
コ
ー
ニ
博
士
1962年ロケット実験
Sco X-1
X線背景放射
ウフル衛星
1970年打ち上げ
初のX線天文衛星
全天を観測し、339の
X線天体を観測
ブ
ル
ー
ノ
・
ロ
ッ
シ
白鳥座X-1:ブラックホールの発見
小
田
稔
ウフル衛星
ロケット実験
スダレコリメータ
X線天体の
場所の特定
可視光での観測
連星周期5.6日
太陽の10倍
の質量
太陽の33倍
の質量
ブラック
ホール
50km/s
想像図
ロケット事始め
1955年前後
ペンシルロケットを組み立てる糸川英夫
ペンシルロケット水平発射
日本初の人工衛星
「おおすみ」打ち上げ
1970年2月11日
「おおすみ」
鹿児島県
内之浦
日本のX線天文衛星
1970
1980
1990
2000
2010
2020
はくちょう
てんま
ぎんが
あすか
Astro-E
(Failed)
すざく
Astro-H
IXO
「すざく」衛星
我が国5番目のX線天文衛星
打ち上げ: 2005年7月10日
ロケット: M-V
軌道:高度570km、傾斜角31度
重量:1700kg
電力:1400W
日米国際協力による開発
目的
射場クリーンルームでの「すざく」
広帯域(軟X線からγ線)か
つ高エネルギー分解能でX
線天体を観測する。
Extension
『すざく』衛星断面図
X線反射鏡(5台)
硬X線検出器
(X線反射鏡は
使用せず)
X線CCDカ
メラ
(4台)
マイクロカロリーメータ
(トラブルのため使用不可)
「すざく」のデータ例: Cen-A
Emission line due to ionized
Fe atom.
PIN Diodes
Intensity of Radiation
100
Absorption due to
interstellar gas surrounding
the black hole
GSO/BGO
phoswich
counters
10
X-ray CCD Camera
1
Deconvolved
spectrum
Hard X-ray Detector
•
By the HXD team for the
press release
X線で見るアンドロメダ銀河
QuickTimeý Dz
YUV420 ÉRÅ[ÉfÉbÉN êLí£ÉvÉçÉOÉâÉÄ
ǙDZÇÃÉsÉNÉ`ÉÉǾå©ÇÈÇ žÇ½Ç …ÇÕïKóvÇ­Ç•
ÅB
X線連星系からのX線放射
ブラックホール
+ 通常の星
中性子星
近接連星系
超高温プラズマ
(一千万度)
X線
放射
光度:太陽の数万倍の明るさ
星のエネルギー源
•主系列星:核融合エネルギー(水素→ヘリウム)
•X線連星:重力エネルギー
Compact starへの質量降着
重力エネルギーを取り出すには、何かを落下させる事が必要
質量供給源:伴星 ← Roche-lobeを満たす
Roche-lobeを溢れたガスが
Lagrange点を通りNS/BHに流入
ロッシュローブ
中性子星
ブラックホール
ブラックホール(BH)
中性子星(NS)
通常の星
ロッシュローブを溢れるガスが作る降着
円盤の想像図
連星系のポテンシャル構造
連星系とともに回転す
る回転系で考える
ラグランジュ点
L1, L2, L3:鞍点(不安定)
L4, L5:極大点(安定)
L4
L2
L1
L1を通る等ポテンシャル面
ロッシュローブ
各々の星の重力圏に対応
L5
L3
重力ポテンシャルの比較
参考 水素の核燃焼(H-->He):0.7%
天体
半径
質量
地球
6400km
-10
3×10-6 M⦿ 7×10

太陽
70万km
1 M⦿
2×10-6
白色矮星
1万km
1 M⦿
0.01%
中性子星
10km
1.4 M⦿
20%
10 M⦿
50%
ブラックホール 30km*
*10M⦿ブラックホールのシュバルツシルド半径
GM
Rc 2
重力ポテンシャ
ルの深さ(mc2)
降着円盤:重力エネルギーを熱に変換
ブラックホール
降
着
円
盤
重力エネ
ルギー
熱エネ
ルギー
高温の円盤
X線放射
降着円盤の標準モデル
中心
天体
特徴
降着円盤
•軸対象で薄い
•ガスは基本的にケプラー運動
•半径方向にゆっくり落下
•各部が黒体放射
異なる半径間で速度差
摩擦により運動エネ
ルギーが熱に変化
中
心
=
速
度
大
隣り合う流
れに速度
差がある
外
周
=
速
度
小
降着円盤での熱生成
降着物質が rだけ落下したとすると‥‥。
重力エネルギーの減少分
=

回転エネルギーの増分

+
 GM  GM

r

 r  r 2
1 2  GM
 v  2 r
2  2r
r
熱への転換分 GM
r
2

2r
半分は運動エネルギーの増分

もう半分は熱に変化

r r
r


GM
重力ポテンシャル 
r
M
Ý
質量降着率 M
r r
r

Ý
M
Ý
GM M
r
の間で発生する熱
2
2r


=

降着円盤の温度
これを黒体放射として放出 2  2rr  T 4

Ý1/ 4
GMM
これから、降着円盤の温度は T   3 
8r  
典型的な値を代入して
1/ 4
1/ 4
Ý




 r 3 / 4
M
M
7
T  1.0 10 
 K
 
  14

M solar
  10 kg/s 10km
降着円盤(の内縁付近)からは1keV程度のX線が放射される
降着円盤のエネルギースペクトル
降着円盤
黒体
放射
中心
天体
黒体
放射
異なる温度の黒体
放射の重ね合わせ
黒体
放射
放射強度が
1/3に比例
降着円盤に特徴的。
多温度円盤放射
X線観測
観測されたエネルギースペクトルの変化例
2成分の存在
X線新星GS2000+25 (Ginga)
=
熱的な成分
+
ベキ関数成分
1. 熱的な成分
降着円盤からの輻射
で、多温度黒体輻射。
2. ベキ関数成分
高温プラズマによる、逆
コンプトン散乱成分。
Tanaka 1992, Ginga Memorial Symposium
エネルギー(キロ電子ボルト)
降着円盤のパラメータの時間変化
降着円盤内縁の半径が一定
降着円盤がシュバル
ツシルド半径の3倍
で切れている
2成分フィッティング
X
線
光
度
内
縁
温
度
内
縁
半
径
シュバルツシルド
半径の3番
アウトバーストからの経過日数

「すざく」で観測したCyg X-1のlow/hard state
降着円盤成分:Diskbb
0.01
Tin  0.190.02
keV
210
rin  25060
km
逆コンプトン成分:compps
Te  100  5keV
0.07
0.04
 1.490.09
0.380.05
0.05
0.04
y 1.150.03
0.290.03
90
Rinseed  7510 20030
km
0.2
/2  0.40.3
  30 erg cm/s
鉄輝線:Gaussian
Ec  6.3  0.1 keV
EW  290  90 eV
0.1
 1.00.2
keV
0.1
1
10
Energy (keV)
100
1000
Low/Hard状態の降着円盤
Hot plasma: patchy structure
Inner disk radius
R   R  R   R 
tot 2
in
2
in
seed 2
in_H
330km 250km 200km
seed 2
in_L
75km
~ 7rs

0.2
Reflection fraction: /2  0.40.3
Seed accretion disk does not intrude deeply into
the hot corona.
Disk line 
3
0.2
Ec  6.30.1 keV rin  84 rs
(i=45 deg, emissivity ∝ r -3)
-disk is largely
retreated from 3rs in
the low/hard state.
X線の全天マップ
赤:0.1–0.4 keV、緑:0.5–0.9 keV、青:0.9–2 keV
大マゼラン雲で発生した超新星SN1987A
超新星爆発の分類
Ia型
II, Ib, Ic型など
白色矮星の近接連星系
大質量星の死
∞
全エネルギー: 1044 J
放出ガスの質量:1 M◎
放出ガスの速度:104 km/s
残存天体:
なし
全エネルギー: 1044 J
放出ガスの質量:10 M◎
放出ガスの速度:104 km/s
残存天体:パルサー、BH
超新星残骸の構造
星間ガス
音速〜10km/s
圧
縮
さ
れ
た
星
間
ガ
ス
パルサー風
伴超
う新
放星
出爆
ガ発
スに
接触不連続面
衝撃波面
いろいろな波長で見た超新星残骸(カシオペア座A)
X線
可視光
高温プラズ
マからの熱
放射
赤外線
ダストから
の熱放射
電波
高エネル
ギー電子か
らのシンク
ロトロン放
射
電子のエネルギースペクトル
超新星残骸SN1006
宇宙線とは?
宇宙を飛び交う超高E粒子
uCR ~ 1eV/cc
c.f. CMB
stellar light
magnetic field
turbulence
thermal energy
0.3 eV/cc
< 0.3 eV/cc
0.3 eV/cc
0.3 eV/cc
0.01 eV/cc
G = 2.7
knee=1015.5eV
銀河の基本構成要素!
G = 3.1
宇宙線加速現場・機構は
発見以来100年近くたった現在も ankle=1018.5eV
謎のまま
(Cronin 1999)
天体で宇宙線はどこまで加速できるのか?
宇宙線は磁場中でジャイロ運動をする
→ ジャイロ半径より小さな系では加速できない!
ジャイロ半径 ~ 電子のE/磁場
Emax
1
=
15
10 eV
2
source size
1pc
B
1mG
Zb
Z: 電荷、b=v/c
系のサイズが大きいほど
磁場が強いほど
宇宙線を高エネルギーまで加速できる!
Hillas Diagram (1984)
maximum E
knee
衝撃波の基礎:terminology
実験室系:
outer region
(u1 = 0)
shock front
(us)
inner region
(u2)
超新星爆発
衝撃波静止系:
shock front
(us = 0)
upstream region
(uu = us)
downstream region
(ud)
衝撃波の基礎:方程式
上流と下流の物理量を結びつける保存則
Rankine-Hugoniotの関係式
質量保存
u uu  d ud
 : density
運動量保存
u uu2  Pu  d ud2  Pd
P : pressure
1 2
 Pu 1 2
 Pd
u


u


u
エネルギー保存

2
 1 u 2 d  1 d

これを解くと、
d vu
( 1)Mu2
 1
  

4
2
u vd ( 1)Mu  2  1
Pd 2Mu2  ( 1)


Pu
 1

(=5/3)
:比熱比
マッハ数
Mu 
uu
uu

Cu
Pu / u
速度1/4
shock front
密度4倍

upstream region downstream region
(uu = us)
(ud = 1 us)
1

エネルギー保存則の導出
1 2
流体のエネルギー u   の時間変化を考える
2
ここで
h    PV    P / 
   1 2

 1 2
 u   u u  h 0
 x  2

t 2 
この式の意味を考えるため、x1→x2で積分
xx 2








 2
1 2
xx 2
u


d
x

u

u



uP
0




 
xx 1

xx1
t x1 2
 2
x2
変化分
u  const
仕事
正味の出入り
 P
h    PV 
を使うと
 1 
1 2
 Pu 1 2
 Pd
uu 
 ud 
2   1 u 2
 1 d
x2
x
1
  v 2    dx
2

v1
  v2    
2

v2
vp
vp
x=x 1
x=x 2
 2

v


2

衝撃波の性質
下流のマッハ数
2
2
u
(

1)M
2
d
u 2
Md  2 
Cd 2Mu2  ( 1)
Mu>1ならMd<1
下流は亜音速。一度衝撃波を起こした流れは再び衝撃波を起こす事はない。
 変化の向き
弱い衝撃波を考える: Mu2  1 mu
エントロピー変化
sd  su  CV
2 ( 1) 3
4
m


(m
u
u)
2
3(  1)
sd>suなので、mu
>0。つまり、Mu>1でないといけない。
必ず、上流が超音速でないといけない。

地球磁気圏のbow shock
Heliosphere(太陽圏)
終端衝撃波
星間ガス
太陽系
太陽風ガス
星間ガス
オリオン大星雲:若い星によるbow shock
高速の星風
星風
Bow shock
活動銀河中心核:白鳥座A
波長6cm電波マップ
衝撃波
合体する銀河団が作るbow shock
Chandra衛星によるX線画像
1E0657-56
『あすか』衛星によるかみのけ座銀河団のX線観測
背景:
DSS光学画像
等高線:
X線強度分布
カラーマップ:
ガス温度分布
衝撃波による加速の原理
上流・下流内では、磁気的な乱流状態にあり、散乱を繰り返す事で、
速度が等方化される。一部の粒子は、衝撃波を横切って移動する。
上流の静止系
(実験室系)
静
止
3
uu
4
uu
実験室系
uy
shock front
x
下流の静止系

1
3
uu 4 uu
4
静
止
ud
uu
ux
衝撃波を行き来するたびに加速
衝撃波による加速の原理
•散乱毎の平均的なエネルギー増分:β
•散乱毎に加速領域に残る確率:P
k回散乱の後には、
E  E0b
k
N  N 0Pk
lnP / ln b


N
E
  
N 0 E0 
ここで、NはE以上のエネルギーを持つ粒子の総数である事に注意すると、




dN(E)  const
 E1lnP / ln b dE
Power-law型のエネルギースペクトルを持ち、べきはエ
ネルギー増分と逃避確率で決まる。
逃避確率とエネルギー増分
•上流→下流→上流の1サイクルで粒子が逃げる確率
h = 4ud/v ~ 4ud/c
p= 1- h= 1 - 4ud/c
1サイクルで生き残る確率
•粒子が1サイクルで得るエネルギー
E
u
2
E
c
大雑把には、
1次のフェルミ加速
きちんと計算するには、角度依存性を考慮する必要あり
 1+v
Ek+1 = Ek
ku
1+vkd
(uu – ud)cosqku/c2
(uu – ud)cosqkd/c2
角度について平均し、粒子速度はcとすると、
E
4 uu  ud

E
3 c
qku
qkd
衝撃波加速のスペクトル
ud
P 1 4
c4 u u
エネルギー増分 b  u d
3 c
残存確率
ln P

スペクトルのベキ
 1
ln b

2ud  uu

uu  ud
 2
(理想気体の強い衝撃波の場合)
衝撃波加速では、ベキ−2のpower-law型のスペクトル
2
dN(E)

const

E
dE

Diffusive shock acceleration
シンクロトロン放射とIC放射
•シンクロトロン放射
2eBsin(a)
3
wc =
2mec
Psync = 4/3 Tcb22UB
べきpのpower-law電子から
の放射のべき s = (p-1)/2
•逆コンプトン散乱(IC)による放射
PIC = 4/3 Tcb22Uph
→ Psync/ PIC から、現場の磁場が分かる
→ 最高エネルギーもわかる
加速器の探し方
電子 electrons:
-> synchrotron emission in radio (GeV electron)
synchrotron emission in X-rays (TeV electron)
Inverse compton emission in -rays (TeV electron)
陽子 protons:
-> -rays via 0 decay(GeV-TeV protons)
X-rays
IC
sync.
E2 dF/DE
X線・γ線が
最適
-rays
p0
電子
陽子
Energy
超新星残骸での宇宙線加速
synchrotron X-ray
観測的証拠
TeV gamma-ray
RXJ1713-3946
SN1006
Discovered by ASCA
(Koyama+95)
Discovered by HESS
(Aharonian+04)
超新星残骸衝撃波面は宇宙線加速現場!
TeV gamma-ray observations
HESS: new generation TeV -ray telescope
@ Namibia
Imaging Atmospheric Cherenkov Telescopes
using chrenkov lights from photon showers
http://www.mpi-hd.mpg.de/hfm/HESS/HESS.html
TeVガンマ線帯域では世界で初めて
銀河面無バイアス探査を実施
新天体!?
new sources! ~50 sources
現在~50天体
HESS team, 2009
They have no counterpart !
On the Galactic plane
Some are diffuse
TeV emission
->They should be
accelerators
Galactic
sources
However,
Are they really “dark”?
they have no CP!
What are
their
They
areorigin
not ?
X-ray follow-ups known
are essential
PSRs, PWNe
known SNRs
known SF regions
“HESS unID sources”
“dark particle accelerators”
(Aharonian et al. 2006)
TeV unID source list
Suzaku obs.
HESS J1303-631
HESS J1427-608
HESS J1614-518
HESS J1616-508
HESS J1626-490
HESS J1632-478
HESS J1634-472
HESS J1702-420
HESS J1708-410
HESS J1731-347
HESS J1741-302
HESS J1745-303
HESS J1747-281
HESS J1804-216
HESS J1813-178
HESS J1825-137
HESS J1834-087
HESS J1837-069
HESS J1841-055
HESS J1843-033
HESS J1857-026
HESS J1858+020
TeV J2032+4130
O
O
O
O
O
O
O
O
O
O
O
(http://tevcat.uchicago.edu/)
HESS J1640-465
HESS J1718-385
HESS J1809-193
HESS J1833-105
HESS J1846-029
HESS J1912+101
HESS J1923+141
HESS J1848-018
Suzaku obs.
O
O
O
O
The number is still increasing.
About half of TeV unIDs are
observed with Suzaku.
Now it is time to start
systematic study.
Categorize with X-ray feature
Group 1. Compact(+surrounding diffuse) sources
HESS J1837-069
(Anada+08)
HESS J1809-193
(Anada+08)
HESS J1825-137
(Uchiyama+09)
Spectra are very hard (Gamma ~ 1 – 2)
Compact source; 1837 has pulsation (70ms)
They should be pulsars and pulsar wind nebulae
We have many samples of PWN candidates
Group 2. Nothing found on the TeV peak
-> dark particle accelerators
HESSJ 1616-508 (Matsumoto+07)
Suzaku
HESS
HESS J1702-420
(Fujinaga+ in prep.)
upper-limit !
FTeV/FX > 55
FTeV/FX > 32
HESS J1804-216 (Bamba+07)
Suzaku
HESS
unID compact sources
FTeV/FX > 13
Origin is still unknown
real dark particle
accelerator ?
新星での粒子加速の証拠
武井大ほか(立教大学)
アウトバースト後、9日目と29日目に観測。
9日目
Takei, D. et al. 2009, ApJL, 697, L54
白色矮星パルサーAE Aqrの発見
寺田幸功ほか(埼玉大学)
中程度の磁場
をもつ激変星の
ひとつ
連星周期:9.88hr
自転周期:33 sec
非常に早いスピン
を持つ特異な白色
矮星。伴星からの
星風の大部分をス
ピンで飛ばしてい
るが(プロペラ効
果)、一部が磁極
に降着している。
Terada, Y. et al. 2008, PASJ, 60, 387
ガンマ線連星系LS5039
高橋、岸下ほか(ISAS/JAXA)
HESSによるイメージ
O型星とcompact星の近接連星系
連星周期:3.9 day
離心率:0.35
Aharonian, F. et al. 2005, Science 309, 746
「すざく」による観測
1.
2.
3.
4.
Takahashi, T. et al. 2009, ApJ 697, 592
超高エネルギー電子起因
のシンクロトロン放射がX線
領域までのび、それが連星
の軌道周期に同期して周
期的に放射されている事を
発見。伴星との距離が遠い
時に放射強度大。
強度変動に対して、そのス
ペクトルの形がほとんど変
化しないことを発見。
シンクロトロンX線が連星周
期にともなって変動する現
象が宇宙で見つかったの
は初めて。
変動のパターンはTeVガン
マ線と類似
加速源の性質
X線の強度変動は、adiabatic loss rateの変動
加速領域の大きさは、0.3-1x1011cmで脈動。
つまり、〜1秒でTeVまでの加速が起こる。
まとめ
• 我が国には、X線天文の長い歴史があり、最も強
い天文分野のひとつ。
• 衝撃波は、効率良く粒子を加速する事ができる。
• 超新星残骸は、宇宙線加速の最も有力な候補の
ひとつ。
• 加速域のパラメータに制限を加えるには、X線と
TeVガンマ線の共同観測が不可欠。
• 様々なX線連星系でも粒子加速の証拠が集まり
つつある。
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「すざく」衛星による粒子加速域の探索