Linux Conference 2000
4/20(金) 14:10-15:00
Sambaでここまでできる!
~Samba の適用範囲と導入への手引き~
たかはし もとのぶ
(高橋基信)
日本Sambaユーザ会 監査監事
(株)NTTデータ COEシステム本部 システム情報センタ
[email protected]
http://www.samba.gr.jp/
Linux Conference 2000
講師紹介 – たかはしもとのぶ
• 日本Sambaユーザ会監査監事
– Sambaドキュメントの翻訳
– Samba日本語版の作成(samba-2.0.5a-JP2)
• 各所にて講演や雑誌の執筆をおこなう
– オープンソースまつり、Project BLUEセミナ等で講演
– 日経Linux, Software Design 各誌他
• Microsoft 技術者としても活動
– 各種雑誌記事執筆、講演など
– MCSE+Internet等のベンダ資格を所持
Linux Conference 2000
講演概要
• Samba概要
• Samba+Linuxの実力は?
• Sambaの導入事例
• なぜSambaを使うのか?
• いまSambaを導入すべきか?
Microsoft,WindowsはMicrosoft Corporationの米国およびその他の国における商標または登録商標です。
その他の製品および会社名は、各社の登録商標又は商標です。
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Samba概要 – Sambaとは
• Windows NT 互換のサーバ機能を提供
– ファイル、印刷サーバをはじめ、各種の機能を提供
– 各種UNIX互換OS(Linux, FreeBSD等)上で動作
• オープンソース(GPL準拠)
– 誰でもソースの解析や、改良が可能
– 無償で入手が可能
• 実績がある
– 企業内導入も多数
– 各種Linuxに標準添付。HPやSGIでも正式サポート
Linux Conference 2000
Samba概要 – Samba紹介
• ファイル、プリンタサーバ機能の実行
Windows のサ
ーバと全く同じ
クライアントの
設定変更不要
• 機能の詳細は配布資料をご参照ください
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Samba概要 – Samba紹介
• Samba のあるネットワーク
Samba サーバ
ファイル
認証
Samba PDC
NT PDC
ログオン
ファイルアクセス
ファイル
ログオン
ファイルアクセス
名前解決(WINS)
Windows 95/98/
NT/2000 クライアント
Windows 95/98 クライアント
• 機能の詳細は配布資料をご参照ください
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Samba+Linuxの実力は?
• 互換性が不充分ではないか?
• 日本語対応は?
• Windows 2000 等新製品/機能への対応は?
• 性能面の問題
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互換性の問題(1)
• もちろん100%完全互換ではない
–
–
–
–
–
ユーザホーム機能など、NTにない機能もある
ドメインコントローラ機能が不充分
アクセス権のサポートが不充分
日本語の扱いに一部問題がある
詳細は補足資料を参照
• しかし通常の利用形態では問題にならない
– 少なくとも、ファイル/プリンタサーバとしての利
用に、機能的な問題はない
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互換性の問題(2)
• 必要な機能があればよい
ファイルサー バ
プ リンタサー バ
アクセス権
ACL
PDC
BDC
WINS
合計
Samba
○
○
○
△
△
×
△
△
NT
○
○
○
○
○
○
○
○
単純に機能の比較を
しても意味がない
アクセス権
Samba
○
○
○
NT
○
○
○
合計
○
○
ファイルサー バ
プ リンタサー バ
必要な機能を満たし
ているか
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日本語の利用について
• 基本的には問題なし
– 日本語のファイル/ディレクトリ名に対応
– 日本語の共有名は次期バージョンで完全対応
• 問題点とは?
– 日本語の保存形式(EUC,SJIS,CAP,HEX - 一長一短)
– 「SJISの正規化」問題(Unicode と SJIS の変換ロジック)
– 外字、機種依存文字の扱い
– Samba日本語版では解決予定
• 技術的な詳細は補足資料を参照
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新機能への対応
• 新機能に対応できないのでは
– Linuxcare社のAndrew Tridgell氏やVA LinuxのJeremy
Allison氏など、専任の担当者が開発を行っている
– 商用の同種ソフトウェアより多くの機能をサポートしている
• Windows 2000 にも対応予定
– Samba 2.0.7 で対応
• その他順次機能拡張中
– ドメインコントローラの正式サポート
– Active Directory対応
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性能面の問題(1)
• 1CPU 1LANカードの同一ハードウェアでは
Linuxの方が高速
• http://www.zdnet.com/sr/stories/issue/0,4537,2196106,00.html
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性能面の問題(2)
• 1CPU 1LANカードの同一ハードウェアでは
Linuxの方が高速
• 大規模で高負荷なシステムでは Windows NT の方が
高速(ただしLinuxの問題でありSambaの問題ではない)
• http://www.mindcraft.com/whitepapers/openbench1.html
• http://www.zdnet.co.jp/pcweek/news/9906/28/c-002.html
• では、あなたのサーバは?
– 部門サーバであれば、Samba+Linuxでも問題なし
– 低スペックのマシンでも、そこそこの性能を発揮
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Samba+Linuxの実力は – まとめ
• 互換性が不充分ではないか?
– 100%互換ではないが、通常の運用では問題なし
• 日本語対応は?
– 細かい点で問題があるがSamba日本語版で対応
• Windows 2000 等新製品/機能への対応は?
– Windows 2000 は Samba-2.0.7では対応済み
– 専任の担当者が開発、サポートの中核にいる
• 性能面の問題
– 全く問題なし
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Samba 導入事例
• EWS とのファイル交換
• Netware からの移行
• NTドメインコントローラの置き換え
• Windows NTを全廃
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EWS とのファイル連携
• 某自動車会社様
– SGIワークステーション(IRIX)、samba 2.0.5aを使用
– EWSで作成したファイルをパソコン上の表計算ソフトで解析
– PCからは、指定フォルダのファイルをクリックするだけ
力学演算プログラム
デ
出力結果
EWS - Sambaサーバ
表計算ソフトウェア
解析PC
EWSから直接読み込み
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Netwareからの移行
• 某国立大学施設部様
– Linux Slackware 3.6、samba 1.9.18p10 を使用
– CPU: PentiumⅡ450MHz , メモリ:128MB ディスク: 40GB
– ユーザ数:登録数:130人,実利用者:約60人
• クオータ(ディスク容量制限)機能やホームディレクトリ(ユーザ専
用ディレクトリ)機能をSambaで実現(NT 4.0での実現は困難)
ユーザホーム機能
置き換え
¥¥samba\yamada
Disk:50MB
クオータ機能
...
Netware
Sambaサーバ
¥¥samba\suzuki
Disk:100MB
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NTドメインコントローラの代替
• 福岡県立福岡女子大学様
– Cobalt Linux release 4.0、samba 2.0.3
– CPU: MIPS 250MHz メモリ: 64MB
– PentiumIII 500MHz メモリ:256MB ディスク:約16.8GB
• ユーザ数:840名(導入初年度)、最大予定数1,000名
• クライアントマシン:Windows NT Workstation 49台
– すべてドメインログオン
– Sambaのドメインコントローラ機能を利用(NTクライアントのサ
ポートは、まだ正式ではないが、利用中)
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Windows NTサーバを全廃
• 国際大学様
NTの度重なるダウンに耐えかねて…
– Plamo Linux 1.4.1,2.0alpha、 samba-2.0.4a,2.0.6を使用
– CPU:PentiumIII 500MHz メモリ:256MB ディスク:約50GB
– CPU:Celeron 466MHz メモリ:128MB ディスク:約20GB
• ユーザ数:登録利用者:70人
• クライアント: 約40台
ドメインコントローラ ドメインログオン
ファイルサーバ
WINSサーバ
...
ログオンスクリプト
Sambaサーバ
移動プロファイル
Windows 95/98 クライアント
Linux Conference 2000
なぜSambaを使うのか?
• 実力がWindows NT/2000 に匹敵しても、それだけでは
ビジネスで使う理由にはならないのでは?
• Samba であることのメリット
–
–
–
–
–
初期導入コストが安い
信頼性が高い
管理コストが低減できる
実質的なサポートに差はない
オープンソースであること
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初期導入コスト
• Samba + Linux は、圧倒的に有利
– Windows NT Server のライセンス費用が不要
– Client Access License(CAL)が不要
OS(5ライセンス)
Samba+Linux
クライアント(500ライセンス)
(TurboLinux Server)
Windows NT
\0
\1,000,000
\2,000,000
\3,000,000
\4,000,000
\5,000,000
\6,000,000
Samba と Windows NT との価格比較の一例
• ソフトウェアの初期導入コストの比較
Linux Conference 2000
信頼性
• デフォルト状態ならSamba+Linuxが有利
– OS自体が枯れていて、安定性に定評がある
– Samba は比較的構造が単純
• コストをかければ高信頼性を確保できる NT
– 1サーバ1サービスにして、大量のサーバを導入
– 「NT動作保証」のサーバ専用機の導入
– ベンダーとのサポート/保守契約締結
• どこまでコストを掛けられますか?
Linux Conference 2000
管理コスト
• Windows NT/2000の場合
– GUIで初期導入は簡単なのは事実
• しかし、それは最初だけなのでは?
増えつづける
管理コスト
現地対応で
設定変更-再起動
導入時 - GUIで簡単
サービスパック/新規ソフト導入
非互換性でトラブル発生
システム導入!
トラブル発生!
原因不明で
再インストール
システムのライフサイクル
Linux Conference 2000
管理コスト
• Samba+Linuxの場合
– 初期導入がある程度大変なのは事実
• しかし、それは最初だけなのでは?
長期的には
管理コスト低減に
日常管理の自動化
遠隔から設定変更
変更内容は全て把握
導入時 - Linux技術
者の確保が大変
システム導入!
トラブル発生!
原因を切り分け解決
新規パッケージ導入
RPMで安心
システムのライフサイクル
Linux Conference 2000
管理コスト
• Samba+Linuxの管理
– 長期的には管理コストが
低減できる
– Linux(UNIX)を管理でき
る技術者の確保が課題
• Windows NT/2000 の管理
– GUIで初心者でもある程
度の管理が可能
– 管理コストが後々増大す
るのでは
• Samba+Linuxの方がコスト削減できる場合が
多いのでは?
–
–
–
–
技術者の確保が必要条件
Windows の方が管理が簡単と決め付けるのは安易
もちろんWindows でうまく動いている場合もある
最終的にはケースバイケース
Linux Conference 2000
オープンソースであること
• 開発元以外でも、バグ改修や機能追加が行える
– Samba 2.0.5a日本語版
•
管理ツールSWAT(図)の日
本語化
•
オンラインドキュメントの日
本語化
•
日本語処理のバグを改修
•
日本語共有名を利用可能
(オリジナルでは 2.0.7から)
Linux Conference 2000
Sambaを使えない?理由
• 機能がない場合
– 当然Windows NT/2000にしかない機能も存在する
• UNIX(Linux)の管理ができない場合
– UNIXの管理者も必要
• 「動作保証」がない場合
– それではNT/2000に「動作保証」があるのか?
• 商用製品でないのでサポートがない場合
– それでは、Windows NT/2000のサポートとは?
Linux Conference 2000
NTの動作保証って?
• Windows NTでも、動作の保証はない
– 無保証と品質保証規定に明記されている
– Windows NT であっても、最終的には「自己責任」
• 俗にいう「動作保証」とは?
– 不具合時のベストエフォート(最善の努力)を保証
– サポートベンダやSIの責任で「保証」
• 「自己責任」に関しては NT も Samba も同じ
– 「動作保証」はベンダの質とコスト見合い
Linux Conference 2000
サポートの真実
• Windows NT が絶対有利ではない
– Microsoft の有償サポート1件 28,000円。ただし、問
題解決の保証なし
– 「バージョンアップしてください」で終わることもある
– http://www.microsoft.com/japan/support/supportnet/
– お金を出せば、相応のことはしてくれるのも事実
• Sambaのサポートは?
– まだまだ立ち上げ段階で、実績なし
• 「サポートあり」は魔法の呪文ではない
Linux Conference 2000
Sambaを使えない?理由 – まとめ
• 機能がない
– Windows NT/2000にしかない機能も存在するのは
事実
• 管理ができない
– 今後はLinux技術者も増えるのでは
• 「動作保証」がない
– それではNTに「動作保証」があるのか?
• 商用製品でないのでサポートがない
– それでは、NTのサポートとは?
Linux Conference 2000
なぜSambaを使うのか? – まとめ
• 明らかに低い初期導入コスト
• 信頼性の実績があるSamba+Linux
– コストをかけないと信頼性が低い Windows NT
• Sambaで管理コストが低減できる場合も多い
– もちろんケースバイケース
• 動作保証がないのは、結局Windows NT/2000も同じ
• オープンソースである
最終的にTCOの削減になるから
Linux Conference 2000
いまSambaを導入すべきか?
• Windows NT/2000と比較して
TCOの削減になるかどうかがすべて
–
–
–
–
信頼性
初期導入コスト
管理コスト
サポート
無償なのは、初期導入コストだけ
TCOの観点からは一要素に過ぎない
Linux Conference 2000
Samba導入を推奨できる場合
• Linux(UNIX)管理者が存在する時
• コストをそれ程掛けずに、信頼性を確保したい時
• ファイル/プリンタサーバを廉価に構築したい時
– アプリケーションサーバは別途構築か、Webを利用
• 遠隔地にファイル/プリントサーバを分散配置したい時
• 古いPCやワークステーションを有効活用したい時
• ドメインコントローラ機能のためだけにWindows NT/2000
やCALを導入したくない時
• 後は、皆さんの工夫次第です!
Linux Conference 2000
Sambaの今後
• Samba 3.0 も開発中
– NTドメインのドメインコントローラ機能をサポート
• Active Directory に移行できない人への福音になるかも
– LDAP認証を全面的にサポート予定
• Samba のサポートサービスも開始予定
– Linuxcare 社の日本進出
– ベンチャー企業など
• 日本Sambaユーザ会も活動中
– 定期セミナ開催など
Linux Conference 2000
日本Sambaユーザ会
• http://www.samba.gr.jp/
• 一般会員募集中
活動内容
•
各種メーリングリストの運営
•
Samba技術情報の蓄積と日
本語訳
•
Samba国際化(日本語対応)
の実施
•
Samba関連セミナを定期的
に開催
Linux Conference 2000
さいごに
• 今回の資料につきましては、以下のURLで公開
予定です
– http://www.samba.gr.jp/event/2000/LC2000spring/
• ユーザ会への加入をお願いいたします
• 企業様の賛助会員への参加をお願いいたします
– 費用は無料です
– 各種サービスを予定しております
• 書籍「SambaでGOx2」(秀和出版)
– Sambaの技術的な入門書としてお使いください
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資料 - 日本Sambaユーザ会