カリキュラム・マネジメントの実施に向けて
センターのロゴマーク
教科教育課の清水明指導主事が完成さ
せました。ITTCはIbaraki
Teacher Training Center の頭文字
を表します。茨城県の地図と文字IT
TC(CはITTを囲むように変形し
てあります)を組み合わせて,セン
ターから全県に情報発信をしていくこ
とを表現しています。
茨城県教育研修センター教職教育課
1
「カリキュラム」とは・・・
「教育課程」と比較して
(1)「教育課程」とは
教育課程
と カリキュラム
学校において編成する教育課程とは,学校教育の目的
や
目標を達成するために,教育の内容を児童(生徒)の心
身
の発達に応じ,授業時数との関連において総合的に組織
し
た学校の教育計画であるということができる。
(小学校学習指導要領解説
(中学校学習指導要領解説
総則編
総則編
平成20年8月
平成20年9月
文部科学省)
文部科学省)
(2) 「カリキュラム」とは
教師の指導と児童生徒の学びにかかわるすべての経験内容
・
学習指導要領などの制度化されたカリキュラム,年間
指導計画などの計画されたカリキュラム,授業者の授業
での実践である実践されたカリキュラム,学習者が実際
に受容し経験したものである経験されたカリキュラムの
四つの次元から構成される。
・ 学習指導要領,教育課程,指導計画,教師の指導と学
習活動等の顕在的なものだけでなく,その学校の校風や
教室の雰囲気,教師や児童生徒を取り巻く人間関係,学
校建築や学校施設などの物理的な環境等の潜在的なもの
も含む。
教育課程 < カリキュラム
カリキュラム
教育課程
潜在的カリキュラム(隠れたカリキュラム)
学校の顕在的なカリキュラムの中にはない,知識,行
動の様式や性向,意識やメンタリティが,意図しないま
まに教師や仲間の生徒たちから,教えられていくといっ
たものをいう。(隠れたカリキュラム)
教師が意図していないのに子どもたちが学んでいく内
容を概念化したもの。
ヒト(人的資源,組織,技術),モノ(施設設備,資
源),カネ(財源),情報,時間…etc
具体例を挙げてみましょう。
(具体例)
・ 男の子,女の子といった性による社会的な役割演技
・ 生徒会の委員会,クラブの部長はいつも男の子,副委員
長はいつも女の子…
・ 子どもたちに対する呼び方
・
・
名簿の順番や指名するときの順番
学級委員の役割分担
・
・
・
男女によって異なる叱り方
学校行事やクラブ活動での役割分担などで男女の差
教室の雰囲気
・
学習環境
・
・
・
教師の行動や言葉,日常の教師の姿
学校内での日常の習慣や課外活動
校風,風土,伝統,地域性など
2 カリキュラムの改善と
カリキュラム・マネジメント
(1)カリキュラムの改善とは
学校の教育目標の実現に向けて,成果の上がっているカ
リキュラムについては 継続したり一層充実させたりし,課
題のあるカリキュラムについては改善していくこと。
そして,このような取り組みを日常的,計画的,組織的,
継続的に行っていくこと。
(2)カリキュラム・マネジメント
カリキュラムを改善していくために,カリキュラムを教
育課程,年間指導計画,単元,授業レベルでとらえ,それ
らをつくり,動かし,変えていくという動態的な営みであ
る。
各レベルにおいて成果と課題を明らかにするために,評
価が重要である。
評価を起点とする
「C(評価)→A(改善)→P(編成・計画)→D(実施)」
Cから始まるカリキュラム・マネジメント!
カリキュラムマネジメントのモデル
ア
教育目標の具現化
①反映
イ
教
育
活
動
②成果
カリキュラムのPDCA
C評価
A改善
D実施
③相互関係
⑧機能
経
営
活
動
ウ
(田村和子2005改)
⑥影響
P計画
⑦機能
オ
リーダーシップ
組織構造
エ
(人、物、財、組織と運
④相互
営、時間、情報など)
⑤相互関係
⑨機能
組織文化(広義)
カリキュラム文化
組織文化(狭義)
個人的
価値的
関係
⑪働きかけ
カ
⑩規定
家庭・地域社会等
⑪働きかけ
キ
⑩規定・支援
教育課程行政
3
なぜ今カリキュラム・マネジメントを
重視しなければならないのか
(1)自主的・自律的な学校づくりの推進
従来は…
「教育課程の管理運営」とか「教育課程経営」と
称され,「学習指導要領の学校への効率的展開・適
用」という面に重きが置かれていた。
(トップダウン的発想)
・
学習指導要領における教科等の目標や内容の大綱
化及び授業時数の運用の弾力性
・ 学校設置基準による自己点検・自己評価の実施と
情報の積極的な提供
自主的・自律的な学校づくりの推進
学校の創意工夫
特色ある教育活動・学校づくり
ほぼ計画レベルのカリキュラムに相当する教
育課程に対し,児童生徒の成長過程や学んだ内
容を含めた用語であるカリキュラムを意図的に
用いることにより,教職員一人一人が広い視野
からの評価や改善の必要性に気付き,学校生活
まで含めて改善する営みが可能になる。
(協働的発想)
(2)児童・生徒の学びの質の向上
教育課程においては,教える立場にある学校や教師の
側の意図が優先され,もう一方の当事者である児童生徒
がその教育課程を通して何を学んだのかという視点が弱
くなりがちである。
学習者である児童生徒の側に視点を置き,潜在的なカ
リキュラムまでも包含す るカリキュラムというとらえ
方が,児童生徒の学びの質の向上につながる。
(3)学校におけるカリキュラム・マネジメントのポイント
①
「どこの学校にも課題はある」と考えるところ
からカリマネは始まる。
②
学校によって課題は違う。
③
「学校の特色」は課題解決の過程に生まれる。
4
カリキュラム・マネジメントを促進するための
ワークショップ(参加型研修)の手法
・元来,「職場」,「作業場」,「工房」を意味する言葉
・小グループで意見交換や共同作業を行いながらすすめる参加型学習の
技法を組み合わせた,一つの目的をもった研修方法
・「教える・教えられる」という関係で学ぶのではなく,学習者が積極
的に他の学習者の意見や発想から学ぶ手法
・すべての人々が,それぞれ異なる知識や経験を持ち,その相互発信を
通して学習が進められ,行動変容へ向かう
・そこでの学習は,学習者一人ひとりの変容をもたらすとともに,集団
での創造的な活動にもつながるという両面性を持っている
生涯学習のための 参加型学習のすすめ方 ~「参加」から「参画」へ~
(株)ぎょうせい 2004.6.25
協働性
一枚岩
ワークショップ型の研修方法
KJ法,短冊法
マトリックス法
概念化シート
授業案の拡大シート
概念化シートの例
プラス
児童生徒
教師
マイナス
付箋を使うときのルール
①
1つの付箋に1つだけの事実や
アイディアを具体的に書く。
②
抽象化はしない。具体的に!
③
質より量,たくさん書き出す。
④
グルーピングできない付箋の意
見も大切にする。
5
ワークショップ型校内研修の進め方の例
(国語科の授業の改善)
テーマ「考えて書くための指導法の在り方」
H20,11,20取手市立戸頭西小学校
※
写真はH21,潮来市立津知小学校と大子町立だいご小学校を含む
①
事前にグループを作っておく。(4~6人)
②
各自,付箋紙2色(をそれぞれ10枚以上)
持参し,授業を参観して気づいたことをその
場で記入する。
研究協議の進め方
①
授業者による授業の振り返り・反省(グ
ループ)
・ 参観者は授業者の振り返りを聞きなが
ら,付箋紙に新たに記入してもよい。
②
参観中に記入した付箋紙を指導案の展開
の部分からはがし,説明しながら模造紙に
貼る。
一人ずつ付箋紙を
貼ります。
よかったところ
児
教
童
師
気になったところ・疑問点
③
貼った付箋紙を見て,同じものや似たもの
を集めてグループにする。グルーピングした
ら,分かりやすくマジックで囲み,そのグル
ープにふさわしいタイトルをつける。
付箋紙を
仲間分けします。
よかったところ
児
教
童
師
気になったところ・疑問点
同じグループを
囲みます。
よかったところ
児
教
童
師
気になったところ・疑問点
小見出しを付けます。 よかったところ
話合いが活発
発
問
教
児
童
授業への参加
板
気になったところ・疑問点
書
師
④
「気になったところ,疑問点,改善
すべき部分」について,改善策や今後
の指導の在り方についてまとめる。
H20,11,20取手市立戸頭西小学校
H21,6,19潮来市立津知小学校
解決策を考えます。
話合いが活発
よかったところ
発
問
教
児
童
授業への参加
板
板 書
書
師
考板
え書
ての
お構
く成
を
発言できる場を
つくる
気になったところ・疑問点
⑤
各グループからの発表
※ 発表者は,授業者を除いてグル
ープで1番若い先生にお願いしま
す。これは,若い先生の大切な学
びの機会となります。
H20,11,20取手市立戸頭西小学校
H21,6,19潮来市立津知小学校
ワークショップ型校内研修の進め方の例
(国語科の授業の改善)
テーマ
「基礎的・基本的な知識・技能の確実な定着と,問
題解決能力を高めるための学習指導の在り方―言語
活動の充実と個に応じた指導の工夫を通して―」
平成21年7月15日
2年生
国語(古典)
小美玉市立小川南中学校
全職員で授業参観
全職員での研究協議(ワークショップ)
各グループからの発表
演習(ワークショップ)
テーマ
「隠れたカリキュラムを見つけよう」
5人グループ
15分:付箋紙を模造紙に貼る(1人3分)
15分:グルーピング,タイトル(見出し)
15分:改善策や今後の指導について考える
15分:グループからの発表(3分×5)
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カリキュラムマネジメントの実施に向けて(ppt)