土地に根ざした情報発信による
新しい地域文化の活用
「行徳たどるミュージアム」の試み
千葉商科大学政策情報学部
助教授 朽木 量
オープン・ミュージアム構想
• この3年間、現代GPの助成を受けて、オープ
ン・ミュージアムプロジェクトを展開
• 大学博物館「CUCたどるミュージアム」
• 市川市本行徳地区で開催した「行徳たどる
ミュージアム」
オープン・ミュージアムとは
• 場所の歴史性を重視し、ヴァナキュラーなウェ
ブコンテンツを主体とする博物館
• インターネット空間上に形成されたデジタル博
物館でありながら、同時に原位置を最大限重視
し、その場所の情報を現地でのみ提供する臨場
感を伴う展示施設
• QRコードを随所に配置し、特定の場所でのみ当
該箇所の過去を想起させる情報をダウンロード
させる
←QRコード
オープンミュージアムの特徴
• モノのない博物館(画像情報と解説文主体)
→歴史的痕跡に対する知覚に訴える
• 「語り」や「痕跡」など多様な文化資産のあり方を
提示
• 住民自らが出演し、観覧者が体験・取材した内
容も投稿できる双方向性
• 展示替えが容易で、イニシャルコストが低い
教育プログラムとしての
オープンミュージアム1
• 政策情報学部では、地域活性化や地域政
策と,そのための情報技術の活用を考えて
いる
• 昨今の構造改革→地方分権/地域差の
拡大
• 地域文化政策の方途としての文化資産の
活用
• 文化政策の実践としてのミュージアム
教育プログラムとしての
オープンミュージアム2
• 初等〜中等教育での地域学習の経験
• 「地域主義に立脚した文化財保護」
• 地域のニーズを汲み取りながら地域文
化をプロデュースする
• 既存の専門的知識や優品主義のなかで
看過されてきたものを地域文化として
情報発信
講義内容とその連関
• 「フィールドワーク」:現地での聞き取り調査の手法を解説
• 「文化形成論」:文化政策の概念を学び、その上で大学
周辺で自らプロデュースしたい対象を見い出し、レポート
• 「特別講義 地域の文化資産の保存と活用」:古写真の保
存・活用法を中心に、専門の非常勤講師とコラボレーショ
ンしながら、文化政策への活用を考える
• 朽木テーマ研究会「地域文化の研究」:
学生が中心となってたどるミュージアムの製作
古写真をもとに自ら調査した文化財
について説明する学生
期待される学生像
• 地元住民への聞き取り調査から、資料
批判、コンテンツ作成、成果の公開ま
での一連の作業を全て経験し、その上
で地域文化を政策として提言、実行で
きる人材
• 地方自治体やNPO法人などで文化関連事
業を企画運営する「文化プロデュー
サー」を養成
CUC辿る(たどる)ミュージアム
• 先の概念の実験的運用を大学博物館として行う
• 大学構内遺跡等の歴史資産の活用
行徳たどるミュージアム
• CUC辿るミュージアムのノウハウを周辺地
域へ展開させる
• 学生に実地でフィールドワークさせ、自ら
情報収集し、ホームページを作成してプロ
デュース
• 本プロジェクトの集大成
行徳たどるミュージアム
• 2007年3月10・11日市川市本行徳地区周辺で実施
• 市川市主催の地域イベント「行徳街回遊展」の一部と
して参加
• 本行徳エリア内約50箇所にQRコードを設置し、見学
者は携帯電話等で自由に閲覧
• オフィシャルツアー6回実施(参加者40余名)
• トータル329アクセス、ツアー以外にもアクセス
行徳たどるミュージアム当日の様子
学生が作成したページの例
メモリー・スケープの復元
• 通常の文化財以外にも、埋もれた力石
• 堀での水泳・ナゼコなど記憶の重なる場所
を復元
• 新旧住民の意識の差
学生の感想
政策情報学部4年 小林直幸君
地域文化活動とミュージアム
• 「昔語り」の映像記録化、身近な文化資産の掘り
起し→地域住民による歴史の共有
• 地域住民を巻き込んで展示を構成
→自らが地域文化について考える契機
• 土地特有のしきたりなどを継承し、失われた世代
間コミュニケーションの再構築
• 旧住民/新住民の交流
• 文化資産を中核とした地域社会の確立と地域文
化の創造・継承
終
ご清聴ありがとうございました
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土地に根ざしたウェブコンテンツ による新しい文化資産の