楽しい英語教師ライフ
千葉県立成田国際高校
組田 幸一郎
自己紹介
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生徒・学生時代
著書
 高等学校教科書Sunshine(開隆堂出版)
 「成長する英語教師を目指して」(共編著・ひつじ書房)
 「高校入試短文で覚える英単語1700」「高校これでわか
る基礎英語」「Road34」など(以上、文英堂)
『英語教育にもの申す』
 http://rintaro.way-nifty.com/
 倫太郎は息子の名前です
 @kumita0921
本日の内容
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リメディアル英語授業


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楽しい英語教師ライフ


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本音で全て話します
どうして、リメディアルで失敗するか
授業を通じて、信頼感を得られる
授業を通じて、生徒が成長する
twitterによる実況はお控え下さいw
どのように教えますか?
On July 1st, MacDonald went off to othe bigger island,
Rishiri. Before arriving, he turned his boat over,
climbed on top and waited. The next morning, a small
boat came. Four people on the boat welcomed
MacDonald very politely. They were Ainu. They were
not afraid of MacDonald, and tried to find out his
needs and help him as much as they could. They
finally pulled the boat to the land. MacDonald was
welcomed by a hundred men, women, and children.

Island, climb, politely, finally, pull
ひとつの例
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リスニング
新出語句の確認(フラッシュカード)
ターゲットセンテンスのアクティビティ(ペアワーク
などのコミュニケーション活動も含む)
音読
リスニング
この方法で分かりますか?
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リスニング
新出語句の確認(フラッシュカード)
ターゲットセンテンスのアクティビティ(ペアワーク
などのコミュニケーション活動も含む)
音読
リスニング
3段階の認知
・画像的認知
・音声的認知
・意味的認知
学習者観
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中学校1年生のときから英語が苦手である
いくら勉強をしても、英語が分かるようにならな
い
授業中のアクティビティでは周囲にあわせるだけ
英語に対して「無関心」を装う
積極的に英語に関わらない
勉強させるにはどうすればいいか?
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英語を学び世界に羽ばたこう!
大学入試(高校入試)でたいへんなことになるぞ!
赤点だぞ!
ふざけるなぁ!!
静かにしろ!
これからのグローバル社会では、必要だ!
勉強させるにはどうすればいいか?
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英語を学び世界に羽ばたこう!
大学入試(高校入試)でたいへんなことになるぞ!
赤点だぞ!
ふざけるなぁ!!
「夢」「脅し」「必要性」
静かにしろ!
これからのグローバル社会では、必要だ!
卒業生の主な就職先
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スーパー
工場
旅客機からの荷物の運搬
ディズニーランド
保育士
ラーメン屋
自動車整備
美容師
卒業生の主な就職先
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スーパー
工場
旅客機からの荷物の運搬
ディズニーランド
英語の必要性?
保育士
英語と夢?
ラーメン屋
自動車整備
美容師
脅かしによる学びは、その人に何を残すのだろう
か?
ちょっと気障ですが・・・・
愛と脅しは同居しない
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この先生なら、自分の「できない感」を受け入れ
てくれるという安心感
この先生の授業なら、学んでみたいという人間
的魅力(建前には宿らない、本音の魅力)
学んでいくうちに「不自由」を感じ、それを全体
で乗り越えていくというクラスの雰囲気
授業が上手下手以前の問題が大きい!
安易に指導法を「学ばない」
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オリジナル指導法=先生のキャラ+基本的指導
法
生徒に何が必要か、どのような方策が必要かは、
教科書でなく授業に答えがある
「名人」の方法を取り入れようとすると必ず失敗
する
若さの特権を最大限に生かしていくと、自分なり
のスタイルができてくる
自分を成長させていく
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バージョンアップは「するもの」ではなく、「必要だ
からしぜんとなるもの」
フルモデルチェンジは、学年によって異なる。大
まかな「目標」は自分の内側に必要になってくる
研修会も大切かもしれないが、自己との会話や
生徒の観察が必要になってくる
教科書どおりには進まない
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
自分が必要だと思ったとき、自分が今の状況を
変えたいと思ったときにのみ、人は変わる。
文法を教えたからといって文法を獲得できるとは
限らない。
単語帳を渡したからといって、単語を覚えるとは
限らない。
リスニング活動を多くしたからといって、リスニン
グができるようになるとは限らない
じゃぁ、どーすりゃいいの?
不自由を徐々に感じさせる
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wetな人間関係がベースに必要。
small stepとは、授業者側が感じる「small」では
なく、受け手が「あ、これ分かった」と思う単位=
達成感を感じられる単位ではないだろうか。
達成感を感じたときに、「あれ、これはどうすれば
いいの?」と思うように、今の自分の英語力が不
自由だと自然と生徒が感じる。
不自由
ある程度分かるようになる
→ それでは不自由がある
その不自由さを克服する
→ 再び不自由を感じる
その不自由さを克服する
→ 再度、不自由を感じる
この繰り返しなのではないでしょうか?
授業者にとって必要な2つの力
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生徒がさらに高みを目指したいと思わせる力
生徒に現状では「不自由である」と感じさせる力
この2つの力を持った上で、「螺旋階段」的な授
業の積み重ねが学力向上に結びついていく
安易なCan-Doリスト作成はいいのでしょうか?
再び考えてみましょう
On July 1st, MacDonald went off to othe bigger island,
Rishiri. Before arriving, he turned his boat over,
climbed on top and waited. The next morning, a small
boat came. Four people on the boat welcomed
MacDonald very politely. They were Ainu. They were
not afraid of MacDonald, and tried to find out his
needs and help him as much as they could. They
finally pulled the boat to the land. MacDonald was
welcomed by a hundred men, women, and children.

Go off, island, climb, politely, finally, pull
第1段階の英語学習的「しつけ」
単語を覚える+音読をする
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1.
2.
3.

英語の基礎ができる
英文がなんとなく理解できる
単語が覚えられる
「正しい」英語学習の基礎を身につける
第1段階:英語的「しつけ」を教える
単語を覚えて、日本語の意味をとって、音読
On July 1st, MacDonald went off to othe bigger island,
Rishiri. Before arriving, he turned his boat over,
climbed on top and waited. The next morning, a
small boat came. Four people on the boat welcomed
MacDonald very politely. They were Ainu. They were
not afraid of MacDonald, and tried to find out his
needs and help him as much as they could. They
finally pulled the boat to the land. MacDonald was
welcomed by a hundred men, women, and children.
「なんとなく理解」をどうやって解決するか?
第2段階:意味的まとまりを感じる
名詞・前置詞・動詞のまとまりを意識させる
(On July 1st), MacDonald went off (to othe bigger
island, Rishiri). Before arriving, he turned his boat over,
climbed (on top) and waited. The next morning, a
small boat came. Four people (on the boat) welcomed
MacDonald very politely. They were Ainu. They were
not afraid of MacDonald, and tried to find out his
needs and help him as much as they could. They
finally pulled the boat (to the land). MacDonald was
welcomed by a hundred men, women, and children.
第2段階
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名詞のまとまり → □でくくる
前置詞のまとまり → ( )でくくる
名詞と前置詞のあわせ技
「熟語」の定義を広くし、アンダーラインをひく
これで、「なんとなく」が解消できているか?
その後のステップ
第3ステップ:SVを意識させる


全ての文のSVを意識させる
第4ステップ:複文を意識させる


複文が出てきたら[ ]でくくる
第5ステップ:「ややこしい」文法の意識化




比較表現
andが何をさしているか
Before arrivingは意味だけでスルーする?
私なりの結論

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
英語の授業は、「螺旋階段」的になりたっており、
直線で教えることは難しいのではないか?
5月に学んだことが6月に定着しているとは限ら
ない。(細かいCan-Doリストは役に立つのか?)
優れた副教材を使い、授業をパターン化すると
生徒も教師も助かる
優れた副教材
「短文で覚える英単語1700」文英堂
楽しい英語教師ライフ
千葉県立成田国際高校
組田 幸一郎
教師は楽しい
生徒の成長に立ち会う
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高校1年生と3年生とでは、まったく違う

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エリクソンのライフサイクル
多くの課題を乗り越えていく生徒
大人の話が出来るようになっていく
精神的に安定していく
生徒の成長をサポートする

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特別指導での対応
自尊感情・達成感
生徒間でのコミュニケーションに目を配る
家庭の問題に口を出す
生徒同士のピアサポート
自分が人として成長できる
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
相手に共感する力
話しを聞く力
人生に対する哲学
生徒に語ることばを、自分の魂にも聞かせる
教育が人間作りであるならば、教師は自分を見
つめることで、自分が作られる
教育とは、自分の人生を教科書にする作業

自分の日常生活や、人となりを常に見つめられ
る仕事である。(辛いけどね)
英語教師は楽しい
生徒の学力が向上する

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

「英語が苦手である」という生徒は多い
自分自身のあり方で、生徒の「やる気スイッチ」
がオンになる→表情が変わる
工夫によって、生徒の理解が変わってくる。
学校の基本的役割は「安全」「生徒が勉強するこ
と」
英語の授業を通じて生徒が成長す
る
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
できない事ができる様になったという達成感
分からないことが分かるようになったという達成
感
自分にもできたという自尊感情
分からなかった自分が分かるようになったという
自尊感情
人間の成長には「達成感」「自尊感情」は必要
人も花も光が必要です。
授業を通じて生徒が信頼してくれる
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

分からなかったことが分かるようになった自分を
サポートしてくれたのが英語の先生
学びに対して劣等感を持っていたのに、それを
(少しだけ)解消してくれたのが英語の先生
いちばん苦手教科だった英語が分かるように
なったきっかけは英語の先生
分かる授業は最高の生徒指導である
授業を通じて自分が成長できる




「何が分からないんだろうか?」と考えることで、
「分かる」という過程が意識化できる
「相手に共感する」という教師としての必須な要
素、人間としての長所を得ることができる
生徒から信頼されると、それに寄り添う行動をす
るようになる
卒業生との関わりは、人生における財産となる
教師としての楽しみを守る
軸を持つ


あなたが、教師としての「軸」は何ですか?
(英語)教師的アイデンティティ





どうして(英語)教師になったか
(英語)教師になったあなたの社会的役割は?
どのように(英語)教師として過ごし、どのように引退し
ていくか
(英語)教師として譲れないところは何なのか?
何を許せ、何が許せないのか(対同僚、対教師)
生徒の心の声に耳を傾ける

生徒は「客」ではない




人間として、成長が著しい時代
思っていることと、言葉とは違うことが多々ある
生徒の人生は生徒のものである。教師が「指導」
するものではない。必要であれば、求めてくる
判断に迷ったときには、生徒の声に心を傾ける。
自分の声に耳を傾けてもらえた経験は人間に
とってプラスとなる
名誉を求めない



名誉(肩書き)は、後からついてくるものであって、
求めるものではない。
名誉を求めると、生徒の声に耳を傾けなくなる人
が少なからずいる
教師が名誉を求めると、卑(いや)しくなる


大津市の中学校自殺事件などの隠蔽
何を守るのか?(常に求められる)
評価者は生徒


生徒はよく教師を見ている(教師が思っている以
上に見ている) 魂を見抜く
教師のストレスの原因は、生徒との人間関係




生徒とうまくいっていれば、保護者からはノークレーム
生徒とうまくいっていれば、授業が楽しい!
いい授業をすれば、生徒は信頼してくれる
いちばんの財産は、卒業生とのつながりなので
はないのだろうか。
「困難校」で働こう!
英語の再チャレンジ
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

高校に入学してきたときは、多かれ少なかれ、
生徒は「やりなおそう」と思っている
「分かる授業」であれば、どんなことでも、生徒は
やってくる
高校2年生で英検3級に合格したら、すごく喜ぶ
人生の中で、高校1年生が「やり直しの英語に
とって条件が整った最後の場」
英語・数学で傷つく生徒


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「不得意科目」は「英語・数学」
1日のうち6時間が授業。その中で分からない授
業はとても辛い
「勤勉性」が得られず、「劣等感」を持つようにな
る(エリクソンのライフサイクル)


英語の先生の役割は大切である
これからの若者が日本の社会の1人として役割
を持つためには勤勉性が必要だ
教育の成果は大学合格?



「生徒が学習した」ということの成果は、数字に
表すことは出来ない
生徒が、「自分はこの先生の授業で分かるよう
になった」と思えば、それで構わないのではない
だろうか?
今後の長い人生の中で、学ぶことに対する肯定
感を持てれば、それは教育の成果ではないか。
幸せな生き方
幸せとは何ですか?

外側から見ての幸せ




職業・収入
名誉・名声
学歴
内側からの幸せ


友人関係
達成感・自尊感情
教師的アイデンティティ






どうして教師を目指すのか
教師としての自分の役割は何なのか
どのような教師になりたいのか
どのようにして教師人生を過ごし、どのように閉
じていきたいのか
『軸』がないと人間は弱い。目の前に『名誉』があ
ると、そこに引き寄せられる
『名誉』とは、管理職のことだけではありません

本日はご静聴いただき、ありがとうございました。

[email protected]
@kumita0921
『英語教育にもの申す』
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