日本物理学会キャリア支援センターの目的と意義
文部科学省「科学技術関係人材の
キャリアパス多様化促進事業」
 平成18年度から
目的: PD(約16000名)のキャリアパス拡大
 平成18年度採択機関
北大、東北大、理研、早大、名大、阪大、山口大、
九大
 平成19年度採択機関
産総研、物理学会、東京農工大、京大
連携協力機関:
東大・お茶大・金沢大・神戸大
学会としては初めて
物理学会が取り組む意義
■ 全国展開→学会員の意識改革
東大・お茶大・金沢大・神戸大・・・
■ 物理学を新たな領域へ
■ 学術政策への提言→学会提言
■ 国際規模→学会としての連携
事業目的
1) 知的人材の活躍の場の調査・開拓
2) 幅広いニーズに応じた柔軟に対応できる若手の育
成
3) 研究指導現場の意識改革の普及活動
4) 知的人材の資質と能力等の情報データベース・情
報ステーション構築
5) 教育,知財,IT,科学行政その他の諸分野へポス
ドク等の知的人材が社会に貢献できる方策の研究・
検討を行い、成果を公開する。
PDのキャリアパス
研究機関
学際分野
博士号取得者
教育機関
行政機関
産業界
誤解がないように…
私達は、物理学を志し専門の道を究めようとしてい
る若い人たちに、「他分野に代われ」と薦めている
のではありません。むしろ、もっと夢とロマンを
持って、物理学で極めたことを新しい領域で開拓す
ること、それこそが、本来の物理学会の役割である
と思っています。ですから、新しい分野でどんな挑
戦ができるのか、新しい学問の領域としてどのよう
な道があるのかなどということまで含めて、紹介し
ていきたいと考えています。
宣伝
第1回日本物理学会キャリア支援センターシンポジウ
ム
物理学に夢とロマンを-- 拡大する物理学の地平線とキャリアパス
–
Chapter 1
開会の辞:坂東昌子(日本物理学会キャリア支援センター長、日本学術会議連携会員)
あいさつ:永宮正治(高エネルギー加速器研究機構J-PARCセンター センター長、日本学術会議
会員)
あいさつ:郷 通子(お茶の水女子大学学長、日本学術会議会員)「お茶の水女子大学における
女性研究者支援の現状」
Chapter 2 講演
(1)高安秀樹(株式会社ソニーコンピューターサイエンス研究所シニアリサーチャー)
「経済物理学最前線:実務とアカデミーの接点」
(2)遠藤真広(独立行政法人放射線医学総合研究所企画部長、日本学術会議連携会員)
「放射線医療と物理学 -- 医学物理の世界」
(3)和田昭允(お茶の水女子大学理事、日本学術会議連携会員)
「宝は学際にあり―生命王国/物質帝国では」
(4)冬木正彦(関西大学教授)「理学から工学へ、そしてe-Learning…」
Chapter 3 パネルディスカッション:「物理学の夢とロマンと多様なキャリアパス」
これまでの調査結果とそれに基づく
分析
研究者環境分析調査(2002年)
研究者のキャリア支援に関する調査(2007年10月)
日本物理学会の名簿を用いた調査
研究者環境分析の実施
2002年9月 開始
2003年3月 報告
“Women in Physics” 国際会議(Paris)
女性研究者に焦点を当てた分析完了
2004年
全分析報告完成
物理学会員の研究環境分析
研究者環境分析委員会
主な分析結果
・
・
・
・
大学院重点化
ポスドク1万人計画 →20歳後半から40歳近くまで
大量の優秀なPDが業績を上げている。
人材の活用するポスト(受け皿)の確保。
60歳後半の研究者も業績を維持している。
→シニア研究者の人材活用が必要
常勤職の内訳
研究者のキャリア支援に関する調査
少
な
い
1. 大学で専門分野
に関連する研究・
教育に従事
2. 大学1. 以外
3. 国公立・独立行
政法人等研究機
関(大学を除く)
4. 企業
5. 短大・高等専門
学校
6. 高等学校
7. 中学校
8. 小学校
9. その他
物理学会名簿の分析
教育界の現状をニュースから振り返る
教育分野の現状
 PISAショックで理数系教育の強化の動き
 教職課程における「理数系チュートリアル」のニー
ズ
 団塊世代の教員の退職期で教員不足が予想される
 学術会議の大学院卒の教員比をふやす要請
 現在への教員への研修制度の充実
教員免許更新制の導入による講習会のニーズ
2008年4月、愛知教育大学等19校に教職大学院が開
設される
 秋田県教育委員会の「博士号をもつ教員の採用」の
動き〈特別免許状の利用、57人応募〉
経済協力開発機構(OECD)
学習到達度調査(PISA)
 対象: 15歳の生徒
 PISA2006 (2007年12月発表)
 小学6年生からゆとり教育を受けている世代
 読解力は14位→15位へ(統計的には9~16位グループ
)、
 数学的リテラシーは6位→10位へ(同4~9位)
 科学的リテラシーは2位→6位へ(同2~5位)へ
 全分野で順位を下げる結果となった。
 同一問題による正答率の比較でも、前回を下回る問
題の方が多かった。
小学校理科教育(2006年4月2日 読売新聞)
小学4年生を対象にした国際教育到達度評価学会(IEA)の03年調査
 「理科の勉強が楽しいと強く思う」→45%(国際平均:55%)
 「理科の勉強に対する自信」→25か国・地域のうち、下から3番目
 25か国・地域の平均点を500点とみなす到達度テストで、日本の平均
点は前回調査の1995年から10点も下がった。
理科離れの一因とされるのが、教員自身の理科嫌いだ。専科教員のい
ない小学校は特に深刻で、独立行政法人科学技術振興機構が小学校教員
2470人を対象に実施した2005年調査では、「理科が苦手」とい
う回答が62%にのぼり、効果的な授業にするための方策として35%
が「助手の導入」を希望していた。
産業競争力を担う科学技術系人材の育成は、わが国の第3期科学技術
基本計画(06~10年度)の柱に位置づけられており、今回の措置は、
その中で初等教育の充実を図ったもの。
日本学術会議の提言
 教員養成を学部レベルの教育から大学院レベルの
教育に移行する改革の実施
 大学院修了者の積極的な採用と活用システムの構
築博士を理科専科教師として小中高等学校で積極
的に
登用し活用するシステムの構築
 自然科学系大学院における科学的コミュニケー
ション能力育成のためのカリキュラム検討
 大学院において理科教師が体系的に研修できる制
度の検討
4 科学的教養のための教師教育政策への長期提言
フィンランドの教育
2000年のOECD学力調査:
読解力、リテラシーが1位
数学が4位、科学が3位
イギリス・アメリカ
イノベーション創出の戦略
→
人材養成のため
博士業を持つ教員の増員
本当の科学の心を育てる
教員は大学院卒
注:1906年フィンランドの女性は、ヨーロッパで初めて普通平等
選挙権を獲得し、世界で初めて議会選挙に立候補できるよう
になり、完全な政治的権利を獲得しました。2000年に行われ
た大統領選挙の結果、タリア・ハロネン大統領が選出され、
フィンランド史上初めての女性大統領が誕生。2003年3月の
総選挙で当選した女性議員数は200人中74人で(約40%)
教師の質の高さ
→フィンランドの教育の成功の要因
教師の給与は決して高くはないが,教師
は最も魅力的な職業である。
社会的地位,信頼の高さは,教職を最も
優秀な人がつく職業にしているという。
幼児教育→学部レベル
初等教育と中等教育→大学院レベル
教師は全員が修士号取得者
55
歳
その結果~最近のニュース
 小中高校教員の増員
 小学校に理科助手(SCOT)
2007年度の概算要求50億円(1万校に)
 「スーパー理科教員」養成課程、理工系大学・大学院
に
設置へ(2008年)
 教育への支出GDPの5%以上に 文科省原案
(2008年)
認められれば、教育予算は7兆4千億円の増額
 教員免許更新
教育界の現状と教育界へのキャリアパスを探る
PD の現状
 年齢は30~40歳前半。
 “学部時代に教職課程を受けていないんだけど、教育
に興味がある”という人がいる。
 高校教員に興味があるのは、全体の約38%(全20位
中
7位、「研究者のキャリア支援に関する調査」)
ちなみに…
 小学生以下の男子のなりたい職業第2位は「学者・博
士」(2008年)
考えられるキャリアパス
 大学の一般教育、理科教育、情報教育
 小中高校の理科専門教員(特別免許状利用?)
 理科教育支援センター、理科支援員
 教員免許状更新に伴い、教員を教える教員を目指す
 物理教育のプロを目指す、あるいはプロを養成する
仕事
小中高等学校の教員
 増員傾向にあり、今後も続く。
 教員免許を持っている場合→採用試験受験
 教員免許を持っていない場合
→教員免許を取る or 特別免許状(高校)or私立高校
→岡山理科大学の教職特別課程では、1年で教員免許
を取ることができる。
教員免許更新講習
 全国で小中高合わせて約11万人/年が受ける。
 全国どこで受けても良い。
 12時間(必修)+18時間(選択)=30時間
 今年は試行期間。各大学とも暗中模索で行っている。
免許更新をする教員の概数/年
 小学校
平成19年度22,205人(愛知県)、428,206人(全国)
免許更新するもの(35,45,55歳: 3/30=1/10)約2200人、43,000人
 中学校
平成19年度12,540人(愛知県)、249585人(全国)
免許更新するもの(35,45,55歳: 3/30=1/10)約1200人、25,000人
理科教員(1/6)約200人、4,200人
 高等学校
平成19年度12,042人(愛知県)、249,681人
免許更新するもの(35,45,55歳: 3/30=1/10)約1200人、25,000人
理科教員(1/6)約200人、4,200人
物理教員(1/5)約40人、840人
免許更新をする教員に対する
教材(案)

一般的な教員のスキルアップに必要な教材
内容: 情報処理、統計…
対象: 小・中・高等学校教員 約4,600人、93,000人

一般物理に関する教材
内容: 理科実験、環境問題、物理の考え方…
対象: 小学校教員、中学校理科教員 約2400人、47,000人

高校物理の教員が興味を持つような内容
内容: 物理教育、現代物理の進展…
対象: 中学、高校理科教員 約240人、5,000人
金沢大の鈴木恒雄さんのプラン
 教員免許更新のe-learning教材を作成
 薄利多売で全国展開(年間2~3万人)
 一人30000円として6~9億円
 PD: 教材作成、講師(メンター)→ 一般教育、情報
教育
 シニア世代: 講師
愛知教育大学
教員派遣NPO構想
 各大学に非常勤講師,学習支援室相談員を派遣する.
 センター登録者間でのコマの交換,調整を行い,勤
務地,勤務時間など労働条件を改善する.
 定期的に研修会を開き,表彰制度やシンポジウムな
ど,よりよい教育が行われるため交流の機会を作る.
 登録者が授業工夫の知恵を持ち寄って,教材を開発,
他の登録者が自由に使い,結果をフィードバックす
る.
 登録者が増えてセンターが軌道に乗れば,待遇を改
善するよう,社会的なアピールを行う.
 共済制度(健康保険、社会保険)を作る.
教育部門の研修会(案)
• 大学一般教育
• 理科専門教員
(特別免許状)
• 教材作成
理科教材
教科書作り
e-learning 教材
研修会
教育スキルのアップ
教材・教科書作り
教材の共有など
準備:
研修会の企画・実施
物理”認定”教員
教育部門のキャリアパス(案)
• 大学専門教育
• 大学一般教育
• 理科専門教員
(特別免許状)
• 企業
• その他
研修会
理科教育についての
発表を行う。
指導・助言
ダウンロード

発表資料