真の青年参画へ向けての提案
Pax IV Hyper
鈴木友浩、青木崇行
[email protected]
■概要
昨年、南アフリカにて開かれた第7回世界スカウトユースフォーラムにて、青少年が意
思決定機関に関わる青年の参画(Youth Participation)が提唱された。
本提案書では、この世界スカウトユースフォーラムにおける決定が、日本連盟の各組
織において有効的、効率的に反映されていないことを指摘し、現状における問題点を
取り上げ、問題に対する具体的な解決方法を提示する。その際に、具体例として日本
連盟プログラム委員会下に設置されているローバース会議を取り上げる。最後に今後
の展望を述べ、本提案書を締めくくる。
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■背景1
平成11年7月19日~22日に南アフリカのバルゴワンにて第7回世界スカウトユースフォーラムが開かれた。
この世界スカウトユースフォーラムの採択事項として、自然との接触や連帯と協力などとともに、青年の
参画が採択された。具体的な青年の参画の内容は以下のとおりである。
青少年の参画 Youth Participation
世界ユースフォーラムは、意思決定における青年加盟員の関与は、「スカウティングが成人によって支援さ
れる若い人々の運動である」という原則に基づいており、それは成人のみによって管理される若い人々のた
めの運動でないことを考慮し、以下のことを提案します。
・世界スカウト委員会の中で少なくとも1人は30歳以下のメンバーであるべきであるということを勧告します
・WOSMの各スカウト地域委員会においても、同様に権限をもつ青年を参加させるべきであることを勧告しま
す
・WOSMが全ての地域のユースフォーラムの最終報告でも、すべてのWOSM加盟全国組織に配ることを勧
告します
このような世界の動きにともない、日本連盟においてもプログラム委員会下にローバース会議が設置さ
れており、さらに日本連盟プログラム委員会や国際委員会でも1人ずつローバースカウトを委員として
採用している。
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■背景2-1
スカウト運動は「青少年の、青少年による、青少年のための活動」である。したがって、活動のplan-dosee-check全てのステップにおいて、青少年がメインにならなければならない。
「青少年の、青少年による、青少年のための活動」において、青少年と大人の役割は以下のとおりである。
・ボーイスカウト活動における計画、実行、評価のすべてのプロセスは青少年が行う。
・ボーイスカウト活動において、大人の役割は、青少年達の活動の支援、アドバイスである。
理想的には、活動の中心は青少年であり、大人は青少年の支援、アドバイスを担当する。しかし、現実的に
は、青少年の年齢と能力に応じて、大人の活動への関わり方は変化している。
ボーイスカウトの現状では、ビーバー、カブ、ボーイスカウトの段階では、これらのスカウトに活動の計
画、実行、評価の能力を身に付けさせるために、大人が支援、アドバイスを行っている。また、ベン
チャー、ローバースカウトにおいては、計画、実行、評価の活動自体は青少年が行い、大人は活動の
背景として青少年を支援、アドバイスする。
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■背景2-2
在るべき姿
現状
Challenge
スカウト
隊
団
サ
ポ
ー
ト
地区
しかし
ス
カ
ウ
ト
県連盟
日本連盟
立場=チャレンジしようとするスカウト⇔サポートする成人
役割=いかにスカウトの目標を実現させるか
立場=スカウトに対し責任という名の管理、支配
役割=いかに問題なく成人の望むスカウトにするか
指導の基本=否定しない(アドバイス)
指導の基本=成人内での決議(命令)
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■問題
世界スカウトユースフォーラムにて採択された青年の参画について、日本連盟においても積極的に活動が行われてき
た。しかしながら、その活動についての事後評価はされておらず、効果も見えにくい。また日本連盟の各種委員会に
おいて、青年の参画においてさらなる努力は可能と考える。ここでは日本連盟の青年の参画における各種活動が抱
える問題点を取り上げ、まとめる。問題点は主に、日本連盟の主要決定機関である各種委員会(総務、アダルトリソー
シス、国際、プログラム)とローバースカウトの全国レベルの集まりであるローバース会議の2つに分けて考えた。
各種委員会
ローバース会議
•委員会委員の任期が2年であるため、ほとんどのスカウ
トが学生であるローバースカウトには機会がまわってこ
ない。つまり、委員の選定が2年間に1回、しかも短期間
に行われてしまう。
•議員の選出方法が適当でない。
•委員会における青年の人数があきらかに少ない、もしく
はまったくいない。各委員会と青年との直接的な会合が
ない以上、各委員会内には複数の青年が加わる必要が
ある。
•情報公開が不十分であり、情報公開があったとしても
決定事項の公開だけであって、意思決定のプロセスに
参画できない。また情報公開自体の方法も検討が不十
分であり、ホームページにおける各種委員会の議事内
容、会議録などの公開はもちろんのこと、スカウティング
誌においても議長の対談が載るぐらいで、委員会の様
子が窺い知れない。
•役割が不明確である。
•ローバースカウトだけで会議を行っており、実際に日本連
盟の意思決定に参加できるのは、議長(プログラム委員)
だけである。
•会議自体がイベント運営委員会になっている。
•議題がローバーに関わるもので、日本のスカウティング
全体を取り扱ったものでない。
•委員改選が2年ごとであるため、委員会が閉じた環境に
なりがちで、やる気のあるスカウトがいたとしても、会議に
参加できない。
•情報公開不足。
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■具体的解決方法
以上のような問題を解決する為に、我々は以下のような具体的解決方法を提案する。解決方法は各種委員会とロー
バース会議それぞれについて述べる。
各種委員会
ローバース会議
•委員会の任期は、青少年は大人と同様に2年とす
るが、青少年議員の半分を1年ごとに変える(参議
院と同じ)。また、選出方法を各県連盟ローバース
会議推薦やローバース会議推薦のほかに、公募制
も合わせて採用する。
•選出方法について、各県連盟推薦、プログラム委員会
推薦の他に、公募制を採用する。
•各種委員会における青少年委員の人数を最低限
複数人にする。
•新たな情報公開方法を採用する。たとえば、ウェブ
ページの公開や、掲示板の開設、またスカウティン
グ誌において、各種会議の議事録の公開(どの議
員がどのような発言をしたかまでも公開する)など。
また公開された情報に対して、フィードバックを得る
方法も情報公開と同時に用意すべきである。
•ローバース会議とともに会議を開く。
•各種委員会に対する評価システムを確立する。
•役割を明確にする。現状ではローバース会議は各種
イベント実行委員会としてしか機能していない。日本の
ローバースカウトの方針を決めたり、日本連盟の意思
決定に参加できていない。したがって、
ローバース会議=ローバーシンクタンク
の特徴を強める。
•議題について、ローバースカウトに関するものだけで
はなく、日本のスカウト全体に関わるものも取り扱う。
•途中参加希望者がいた場合、途中参加を可能にする。
•各種委員会と同様に新たな情報公開方法を模索する
とともに、その徹底について努力する。
•予算を明確にする。
•大人のアドバイザーを設置する。
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■今後の展望と理想像
総務
アダルト
リソーシス
各種委員会
ボーイスカウト日本連盟
国際
プログラム
Youth
Committee
提案
アドバイス
ローバース会議 Youth Committee
•ローバース会議をローバースカウトだけでなく、ベンチャースカウトやローバースカウト以上の
20歳以上のスカウト関係者によって構成し、Youth Committeeとする。それによって真の青少年
の参画が可能になる。
•各種委員会と並列にすることにより、すべての日本連盟の意思決定機関において青少年の参
画を可能にする。
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執筆者略歴
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鈴木友浩(24)
神奈川連盟横浜第87団カブ隊副長
第17回世界ジャンボリー参加
E-mail: [email protected]
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青木崇行(22)
神奈川連盟海老名第2団ローバー隊
第3期ローバース会議議員
E-mail: [email protected]
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