市長施政方針
~平成23年3月市議会定例会~
本日ここに平成 23 年第 2 回諏訪市議会定例会を招集申し上げましたところ、議員各
位のご参集をいただき、平成 23 年度予算案をはじめ、数多くの議案についてご審議い
ただきますことに対し、厚くお礼申し上げます。
先に、私は 4 期目の市長の職を目指すことを表明いたしましたが、4 月の市長、市議
選を控え、平成 23 年度事業の裏付けとなる当初予算は骨格予算として編成し、新規施
策については新首長の判断に委ねたいと考えております。
このため、今議会で議員各位に平成 23 年度当初予算案並びに各議案をご審議いただ
くにあたっては、諏訪市の現状と課題などを申し上げながら、新年度予算案の大要や
主要事業の概要をご説明いたしますので、ご理解をお願いしたいと存じます。
はじめに、平成 19 年 5 月に私が市長として 3 期目の重責を担わせていただいて以来、
早いものでこの 4 月で任期満了を迎えることとなりました。この 4 年間は一昨年の政
権交代もあり、毎年首相が代わるとともに、世界的な経済不況のあおりを受けて日本
経済も低迷するなど、時代の転換期と言われる不安定な社会情勢のなかで、私は市民
の皆さんの生活を守るため誠心誠意職務を遂行してまいりました。任期中の市政運営
にあたりましては、議員各位や市民の皆さんから多くの建設的なご意見、ご提言を賜
りましたことに対して、心から深く感謝申し上げます。
国は、平成 23 年度の経済見通しを、雇用・所得環境の改善が民間需要に波及する動
きが徐々に強まることから、景気は持ち直し、経済成長の好循環に向けた動きが進む
ことが見込まれる、としています。しかしながら、現在の国や県、あるいは諏訪地方
の経済状況は、大筋では危機的な状況は脱し回復基調にあるものの、踊り場局面や一
服感がある、あるいは持ち直し感が鈍化しているといった経済分析が多く、本格的な
経済状況の回復を実感できない状況にあります。
こうしたなか、昨年末に発表された「まるみつ」の閉店は、大きな衝撃であり、市
として緊急に取り組む方策を考え、先に臨時議会でお認めいただいたところでありま
す。いずれにいたしましても、すべての生活の根幹となる経済の活性化は、諏訪市に
とりましても最大の課題であると認識しており、このほか、市民の安全対策、子育て
支援策の充実など、重要な課題が山積みしております。
このようななかで、私は、熟慮を重ねた結果、諏訪市のさらなる発展のためにもう
一度働かせてほしいとの思いから、4 期目の出馬を決意したところであります。
ここで、これまでの 3 期 12 年を振り返ってみますと、1 期目は「まちづくり市民協
議会」の設置、「市政提言はがき」の実施及び「おらほのまちづくり」など、民間から
行政へ、市民参加の視点から新たな取り組みをスタートさせたほか、ハード事業とし
ては高島小学校の改築をはじめ間欠泉センターへの足湯も整備してまいりました。
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2 期目には、総合福祉センター「いきいき元気館」に続き、念願の「すわっこランド」
の建設に取り組んだほか、諏訪湖花火大会を拡大した「サマーナイトファイヤーフェ
スティバル」の開催や、中国との直接的な関係を築くきっかけとなった「大連諏訪ブ
ース」の設置、広域的な取り組みとしての「諏訪ナンバー」の導入も進めてきました。
また、大きな課題となった東洋バルヴ跡地問題や平成 18 年の豪雨災害にも全力で対応
してまいりました。
そして、現在の 3 期目は「安全・安心のまちづくり」をマニフェストに掲げ、
「ハザ
ードマップ」作りや「防災メール」の配信、「防災ラジオ」の購入補助、「小中学校耐
震化」など防災対策に力を注ぐとともに、広域的な子育て支援の一環で「小児夜間急
病センター」も設置することができました。また、サンロードの拡幅や電線地中化、
駅前ファサード事業など上諏訪駅周辺の整備を進めてまいりました。さらに長年の懸
案事項でありました諏訪警察署の移転が、地元の皆さんや多くの方々の協力により実
現したことは大きな喜びでありました。
4 期目の出馬にあたり、私は「生涯安心して暮らせる諏訪市」をテーマとしました。
これまでの実績をもとに、健康、福祉、教育、子育て、そして産業の発展に重点的に
取り組む必要があると認識しています。
具体的な構想といたしまして、一つ目は、懸案となっております東洋バルヴ跡地の
利用として、温泉リハビリセンターの誘致を進めたいと考えております。中学生まで
の医療費無料化の取り組みも併せて、児童にも、高齢者にもやさしい医療・福祉・健
康施策を進めてまいりたいと存じます。二つ目は、経済対策として、産業間や産学官
の連携を担い、さらには目前に迫った技能五輪の推進を行う「産業連携推進室」を設
置するとともに、企業経営者や労働団体関係者等と連携して取り組む雇用対策を推進
し、既存の「駅前対策室」を充実してまいります。また、学校における「ものづくり
教育」の充実を図り、産業の発展を力強く進めてまいりたいと存じます。三つ目は、
広域行政において介護保険や消防など、これまでの取り組みに観光分野を加えて諏訪
市が広域行政の核となり、幅を広げてまいりたいと存じます。
私がこれまで掲げてまいりました「ともに生きるまちづくり」の基本姿勢を堅持し、
残り少ない現在の任期を全うするとともに、新年度に向けて市民の皆さんとともに明
日を信じ、人を信じ、助け合いながら、元気、やる気、根気を持ってこれからの活力
ある諏訪市づくりに向けて邁進する覚悟でございます。
それでは、平成 23 年度の主要な施策について、第四次諏訪市総合計画後期基本計画
に沿ってご説明申し上げます。
第1は、「自然と調和した快適環境の都市」についてであります。
まず、生活に不可欠な水の確保については、茶臼山配水池大正池の耐震改修で、市
内の 1,000 立方メートル以上の全ての配水池の安全対策が完了し、非常時の緊急遮断
弁の設置と併せて飲料水の安全・安心の設備が整いました。新年度は引き続き新井浄
水場の電気設備改修など、安全で安定した飲料水の供給に努めます。
また、自然環境の保全については、継続して取り組んでいる霧ヶ峰高原の草原再生
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に向けた火入れや雑木処理事業など、緊急雇用創出事業も活用して保全に努めます。
新年度は霧ヶ峰高原の車山肩に環境にやさしい「バイオトイレ」を設置し、観光客の
利便性向上と環境保全を図ってまいります。地球温暖化対策としての一般家庭の太陽
光発電システム設置に対する補助事業は、平成 19 年度からの 4 年間で申請件数 222 件、
補助金累計額は 2 千 6 百万円を超え、有効に活用されており、今後も継続してまいり
ます。新年度には環境保全の総合的な計画である第二次諏訪市環境基本計画の策定に
も取り組みます。
次にごみの処理についてであります。ごみの減量と資源化リサイクルを推進するた
めには、市民、事業者、行政の連携が不可欠であります。
「燃やすごみ」をピーク時の
平成 15 年に対して 30%減らすことを目指して、“エコプロジェクトすわ”との協働に
より市指定ごみ袋の統一化を図るなど、様々な取り組みを推進しております。新年度
は、各地区のごみステーションでの分別指導を継続するとともに、ごみ袋の中身や地
区名の記入状況調査を実施し、特に紙類の分別推進を図ります。
平成 6 年度から取り組んでいる生ごみ堆肥化容器設置補助事業は、21 年度末までの
16 年間で約 3 千 5 百世帯が利用し、補助金総額は 3 千 3 百万円以上にのぼっておりま
す。新年度は補助金上限額を現在の 2 万円から 3 万円に引き上げて、生ごみの自家処
理を推進いたします。さらに事業者、収集業者との連携を強化して、事業系のごみの
減量化を図り、23 年度の燃やすごみ量の目標 15,764 トンを達成できるよう努めます。
大曲最終処分場の使用延長については、地元区との協議を十分に行い、今後の方向
性を明確にしてまいります。また、湖周地区のごみ処理施設整備事業については、関
係自治体と協調して、事業主体となる一部事務組合の立ち上げに向けて準備してまい
りたいと存じます。
公共下水道事業については、本年度から企業会計へ移行し、水道温泉事業と一体の
公営企業として組織体制を見直し、より健全で合理的な事業経営を目指して事業を進
めております。新年度は飯島地区土地区画整理事業の施行に併せて区域内の上下水道
を整備するとともに、このほかの未普及地の解消に努めます。また、上川アメニティ
パークについては本年度をもって業務を終了し、いよいよ 4 月から「中央アメニティ
パーク」が稼働を始めます。併設の多目的公園「憩いの杜」もこの 3 月末にオープン
し、諏訪中央公園と合わせて諏訪湖畔に新たな快適空間が整備されます。
第2は、「福祉・保健・医療の充実した都市」についてであります。
はじめに子育て支援について申し上げます。子どもたちが健全に成長できる社会、
安心して子どもを生み育てられる社会に向けた「子育てと子育ち」支援策を積極的に
推進するための「次世代育成支援行動計画(すわっこプラン 21)後期計画」を 21 年度
に策定し、この計画に基づき幅広い施策を推進しております。
昨年 12 月には医療機関併設の病児・病後児保育施設である「キッズケアルーム・ス
マイル」が元町にオープンしました。1 月末現在、25 日間の開所で延べ 21 人の児童が
利用しており順調にスタートしております。今後とも医療機関と連携を図りながら円
滑な運営に努めてまいります。新年度には育児の援助を受けたい人と、援助を行いた
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い人との連絡調整を行う「ファミリー・サポート・センター事業」を新たに立ち上げ
ます。また、保護者が疾病等により一時的に家庭での養育が困難となった場合に、児
童を児童福祉施設で受け入れる「子育て支援短期入所事業」を開始するほか、
「発達の
気になる子」に対する支援体制の強化など、子育て環境の充実を図ってまいります。
保育所の整備については、耐震診断の結果を受けて保育所専門委員会による検討や
関係保護者の皆さんの懇談会を経て改修計画を決定し、本年度、湖南・大熊・豊田保
育園の整備をスタートさせました。すでに仮園舎が整備され、湖南と大熊保育園の園
児が移り、新しい環境での合同保育が始まっております。新年度には新しい「こなみ
保育園」を整備し、引き続き平成 24 年度には新豊田保育園の整備が進められるように
精力的に取り組んでまいります。なお、新しい「こなみ保育園」には、市内 4 か所目
となる子育て支援センターを併設いたします。
次に、社会福祉関係では、景気悪化に伴う離職者のための生活相談や生活保護相談
については、支援員を雇用しての支援体制を継続してまいります。また、新年度は従来
の障害者や高齢者に対するタクシー利用の助成に加えて、重度心身障害者や介護度の高い
高齢者等が寝台タクシーを利用する場合の補助制度を導入し、障害者等への生活支援の拡
充を図ります。さらに諏訪市手をつなぐ親の会によるグループホーム設立と、それに伴う
施設の改修に対しても支援いたします。
続いて、高齢者福祉では、ここ数年効果を上げている介護予防対策としての 転倒予
防、水中運動、認知症予防、低栄養改善、口腔ケアなどを関係機関と連携して推進すると
ともに、新年度は、「認知症高齢者見守り事業」によるサポーターの養成、さらには高齢
者等の権利擁護のための定期相談や市民啓発等事業に取り組みます。また、現在の「高齢
者福祉計画・介護保険事業計画」を見直し、広域介護保険事業計画と併せて新計画策定に
取り組んでまいります。
続いて保健・医療についてであります。まず、 福祉医療費給付事業は、本年度に給付
対象を小学校 6 年生までの入院及び通院に拡大しましたが、新年度はさらに中学校 3 年生
の入院及び通院まで拡大いたします。国民健康保険税については、平成 20 年度の税率改
定以降、健全経営に努めるとともに、市民の皆さんの健康づくり、予防活動への積極的な
取り組みによって、医療費の増加が当初の見込みより大幅に抑えられる見通しになったた
め、国保運営協議会の答申を受けて新年度から平均 2%の引き下げを実施いたします。国
保の被保険者を対象とした特定健康診査については、21 年度も諏訪市の受診率は県下 19
市中トップの 49.9%であり、順調に保健事業が進んでおります。
また、新年度には国の交付金を受けて「子宮頸がんワクチン」や「ヒブワクチン」、「小
児用肺炎球菌ワクチン」接種に対する補助を実施するとともに、安心して出産できるため
の妊婦健診の公費負担や、本年度から取り組んでいる自殺予防対策についても継続し、安
心の医療を拡充いたします。本年度中には市民の皆さんの健康づくりの意識の高揚と社会
全体での健康づくり支援のための「健康すわプラン 21」の新計画がまとまります。今後も
この計画に基づいて、市民の健康づくりを推進してまいります。
健康づくりの拠点施設として定着したすわっこランドは、昨年 11 月に入場者 150 万
人を達成し、いきいき元気館の健康増進施設も昨年 9 月に利用者 100 万人を達成しま
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した。今後も多くの方々に利用される施設として運営してまいります。
第3は、「教育の充実と文化にはぐくまれた都市」についてであります。
はじめに学校整備についてであります。平成 18 年度から進めてきました諏訪西中学校整
備事業はここですべて終了しました。新年度は豊田小学校の整備に向けて仮設校舎の建設
に着手するほか、中学校では上諏訪中学校体育館の耐力度調査を実施いたします。
小中学校の教育支援としては、緊急雇用創出事業で延べ 18 人を雇用して、学習支援、不
登校児童の家庭支援等にきめ細かな対応を進めてまいります。また、新年度には学力、学
級満足度調査事業として、学力・学習状況調査及び、よりよい学校生活と友達づくりのア
ンケートを実施して、今後の学習指導の向上と不登校やいじめの防止、温かい人間関係づ
くりの推進に取り組みます。さらに地域の企業や大学の協力も得ながら「ものづくり教育」
や「諏訪出張理科教室」を開催するほか、これまでの「学校支援地域本部事業」を継承し
て、4 中学校区ごとに配置する地域コーディネーターをパイプ役とした、地域全体で学校
教育を支援する体制づくりを進めてまいります。
次に、生涯学習、芸術文化の分野では、本年度は御柱祭に関連した各種講座や企画
展などを様々な形で開催してまいりました。新年度は神宮寺公民館、桑原公民館、秋
葉公民館及び湖柳町公民館の 4 か所の公民館分館整備への補助を行います。博物館で
は諏訪市出身の考古学者藤森栄一生誕 100 周年記念展を開催するほか、市制施行 70 周
年を記念した「なつかしのあの頃」写真展なども開催し、文化財保護事業としては、
温泉寺高島藩主廟所の調査を実施いたします。市民の皆さんへの積極的な情報提供を
行いながら、学習活動の支援に努めてまいります。
スポーツの分野では、開設以来の懸案でありました諏訪湖スタジアムのスコアボー
ドを改修し、選手名の電光表示が実現いたしました。今まで以上の利用と、高校野球
やハイレベルの大会等の活用を期待しております。本年度末には清水町体育館及び野
球場の一部も改修が終了いたします。新年度においても計画的な施設整備を進め、市
民の健康増進、ひとり1スポーツの実現に向けて、子どもから高齢者まで、楽しみな
がら体を動かせるニュースポーツの普及や体力づくりのための施策を推進し、スポー
ツ活動の振興を図ってまいります。
第4は、「産業の活力あふれる都市」についてであります。
昨年の諏訪地域は御柱に沸いた一年でありました。秋から開催された誘客事業「信
州デスティネーションキャンペーン」は、諏訪エリアでも「うめえもん市」、「諏訪湖
一周ウォーク」、「呑みあるき」、「ズーラ」、「諏訪を彩る光の祭典」など様々なイベン
トに併せて開催され、新たに「ほろ酔い倶楽部」、「エキナカ赤ちょうちん」なども催
され、年間を通じて多くの観光客に訪れていただくことができました。今年は、諏訪
湖の花火大会など例年の観光イベントとともに、昨年の熱気を引き継ぐために、秋に
は、県やJRと協力して「アフターデスティネーション・キャンペーン」を行い、
「諏
訪に来てよかった」と思われるような施策を展開してまいります。
また、新しい観光まちづくり事業体の平成 24 年 4 月設立に向けて、諏訪湖温泉旅館
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協同組合と協力して市の支援体制も整備してまいります。観光施設の整備としては、
昨年、県の指定を受けた「温泉地・スキー場地区再生モデル事業」により、上諏訪駅
から高島城への誘導灯や案内看板の整備を進めます。利用者数が回復しつつある霧ヶ
峰リフトは建設後 20 年以上を経過しているため、今後も安心して利用できるよう、新
年度にオーバーホールを行います。
次は、商工業の振興についてであります。経済不況により平成 20 年 11 月に設けた
「諏訪市緊急経済対策室」での経営相談及び金融支援は、昨年 1 年間で 542 件の相談
があり、市や県の制度資金等の申請も 317 件にのぼりました。平成 21 年と比較すると
それぞれ減少しましたが、先行きの不安は解消されていないため、今後も支援を継続
してまいります。雇用対策としては、新年度は未就職の高校新卒者の雇用に対する奨
励金の対象を卒業後 3 年間まで拡げることとしました。
新規の中小企業支援事業としては、経済対策の観点から「住宅リフォーム助成事業」
を創設し、個人住宅居住者が、市に登録した一定規模以下の中小業者に依頼して住宅
の修繕やリフォーム工事を行った場合に、経費の一部を助成することとしました。継
続事業のうち、平成 19 年度に創設した「工場等立地促進助成事業」は本年度も順調に
活用されており、18 社の申請で補助金総額は 2 千 3 百万円を超える見込みです。
「諏訪
圏工業メッセ」の支援や「蔵前・如水・理窓連携セミナー」等も引き続き実施するほ
か、15 年度に策定した「諏訪市工業振興ビジョン」は、より実効あるビジョンとする
ために再構築を図ります。
また、
「まるみつ」閉店に伴う「上諏訪駅周辺地区の緊急買い物サポート事業」及び
「駅前賑わい再生計画策定」に取り組むほか、諏訪TMOによる中心市街地活性化事
業の見直しについても専任のコーディネーターの活用により、実現可能な事業を実施
してまいります。平成 24 年度に開催予定の「技能五輪・アビリンピック全国大会」に
向けては、本年度に設置した諏訪地区委員会とともに準備を進めるほか、技能五輪へ
の地元からの出場選手を発掘するため、引き続き選手開拓推進業務を商工会議所に委
託してまいります。
農林水産業関係については、深刻化する鳥獣による農作物等被害を防止するための
防護柵の設置や駆除事業への支援を拡充するほか、最終年となる県施行の蓼の海ため
池整備事業への負担や導水路の改修を行ってまいります。新規事業としては、湖南田
辺堰改修について、地元区へ補修用原材料を支給し公民協働により進めてまいります。
第5は、「市民生活をささえる基盤が充実した都市」についてであります。
まず、道路整備については、昨年 3 月に県道諏訪辰野線バイパスが四賀武津で国道
20 号に接続し、国道から諏訪湖へ通じる新たなルートが開通しました。本年度末には
平成 18 年度から工事を進めてきた大手豊田線道路改良事業がいよいよ完成いたします。
LEDブロック設置による道路サイン事業や電線地中化と併せた上諏訪駅から諏訪湖
への導線が整備され、広々とした空を感じながら、人にも、車にも快適な道路空間が
生まれました。
飯島土地区画整理事業に対しては、新年度には区域内道路の築造や上下水道の整備、
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都市計画道路沖田線の整備などを継続してまいります。このほか市内にある中央自動
車道を跨ぐ 4 本の橋について経年劣化に対応する補強修繕工事を行うとともに、国の
制度を活用して橋梁の長寿命化計画を策定してまいります。居住環境の整備では、新
年度も引き続き水戸代団地の一部更新を行います。国道 20 号バイパスについては、国
に対して早期の概略計画の提示を求めて、関係団体と協力して要望活動を実施してま
いります。
次に、かりんちゃんバスについては、昨年の年間利用者数が平成 11 年の運行開始以
来最高の 138,920 人を記録しました。湖周のスワンバスについては、利用者が減少し
ておりますが、いずれも住民生活だけでなく観光客にも広く浸透・定着してきていま
す。今後も、買い物利用などの住民要望に応えられるよう、路線の変更などを検討す
るとともに、安全で利用しやすい運行を確保してまいります。
第6は、「国際化の先端を行く都市」についてであります。
現在、諏訪市には約 1,500 人の外国人が生活しており、国籍はブラジル、中国、フ
ィリピン、韓国、ペルーなど 20 数か国にのぼります。市内で生活している外国人に対
しては、ポルトガル語、中国語、英語、タガログ語の 4 か国語でそれぞれ市民生活ガ
イドのパンフレットを作成・配布しています。また、市民課に相談窓口を定期的に開
設しており、昨年は 92 日間相談窓口を開設し、581 件の相談がありました。平成 24
年 7 月から、外国人の住所等は現在の外国人登録から住民基本台帳に移行されること
となっており、新年度からシステム改修などの準備を行います。身近な外国人に対し
て、市として親身になった支援を継続してまいります。
諏訪国際交流協会によるセントルイス市への高校生の生活体験事業や、講演会など
のイベントを支援するとともに、諏訪大連会、日中友好協会を通した中国との経済・
文化面での交流や観光におけるインバウンドの取り組みも併せて国際化を進めてまい
ります。
学校教育の現場では、小学校での外国人講師との交流や、中学校での外国人の英語
科補助指導員の配置による外国人とのふれあいの機会を設けていますが、これからも
国際化に対応できる人材育成や、国際理解の推進のため、聞ける、話せる英語教育に
積極的に取り組んでまいります。
第7は、「防災と安全の都市」についてであります。
昨年も日本各地では夏の豪雨や台風などによる水害が発生し、今も九州新燃岳の噴
火や、東北、北陸地方の豪雪によって多くの方が被災し、不自由な生活を余儀なくさ
れています。諏訪市では平成 21 年の豪雨災害がありましたが、今後もこうした自然災
害に対しては市民の皆さんとともに、十分な対策を講じていかなければならないと認
識しております。
今年度は災害発生時の初動体制や避難所の設置運営などについて、職員の行動マニ
ュアルの策定に取り組むとともに、地震や風水害の発生時にそれぞれ対応できるよう
「地区防災活動マニュアル」の見直しを行ってまいりました。新年度も継続して各地
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区のマニュアル作りや、防災資機材、放送設備の整備を通して各地区の防災体制の充
実を積極的に支援してまいります。
昨年 11 月の北朝鮮の韓国に対する突然の砲撃は大きな衝撃でした。こうした有事の
際に全国的に瞬時に警報を知らせる「全国瞬時警報システム」の整備が一昨年に始ま
りましたが、本年度末までに諏訪市でも導入され、運用開始となる予定であります。
継続して取り組んでいる「自然災害防止事業」としては、新年度も引き続き板沢川、
新川改修に伴う関連水路及び立畷川等の改修を行うほか、中洲北福島の内水排除ポン
プ施設を更新してまいります。
昨年度から工事を進めてきた市役所庁舎の耐震補強工事は、議会棟及び水道局棟の
補強がおおむね終了し、年度内に竣工となります。市民の皆さんには不便をおかけし
ましたが、災害時にも耐えられる市役所として補強することができました。
また、消防体制については、新年度に消防庁舎の地盤沈下対策で庁舎周辺の嵩上げ
工事を実施し、消防署機能の安全確保を図るほか、消防団に対する小型ポンプ車購入
補助や屯所の整備など各地区の消防団装備等の充実を図ります。
そのほか、災害時の救護所となる市内 7 小学校と諏訪中学校に救急医療用品を新た
に備蓄するほか、各防災倉庫にも新たに衣料品を備蓄するなど充実を図ります。これ
からも昨年制定した「安全で安心なまちづくり条例」の基本理念に沿って、関係機関
や市民の皆さんとともに安全で安心なまちづくりに取り組んでまいります。
第8は、「よきふるさととしての都市」についてであります。
平成 18 年から取り組んでまいりました「辻と小径のまちづくり事業」、
「みんなです
くらむ事業」は本年度で一区切りとすることにいたしました。この 5 年間で「辻と小
径のまちづくり」によって 5 地区 11 か所の「通り」が生まれ変わり、「みんなですく
らむ」では団体が共同して取り組む 7 つの事業を支援することができました。これら
の事業を通じて、改めて諏訪のまちとしての可能性と、諏訪に住む人たちの可能性を
感じているところであります。それぞれの地区や団体で取り組まれた「通り」や事業
はこれからの大切な財産にしていただきたいと存じます。
さて、昨年、私は今後の諏訪市が目指す方向として「アートなまちづくり」を掲げ
ました。8 月にはアドバイザーの助言もいただきながら、公募市民とまちづくりに取り
組む市民 15 人が参加する「諏訪まちアートフォーラム」を組織し、アートなまちづく
りの 方 向性 を探 る 取り 組み を 始め まし た 。こ の事 業 のキ ック オ フイ ベン ト とし て、3
月 12 日から 18 日まで文化センターを会場にして「諏訪まちアートフォーラム 2011
諏
訪塾~諏訪の根っこを見つけよう~」を開催します。講演やシンポジウムのほか諏訪
地域で活躍するアーティストによるコンサート、小学生によるアートワークショップ
など様々なイベントを準備しています。幅広い年代層の方々に参加いただき、諏訪人
が持つアートな感性とエネルギーをこれからの事業展開につなげていきたいと考えて
おります。
また、新年度には若者の「婚活」を支援する「縁結びサポート事業」に取り組みま
す。昨年の国勢調査の諏訪市の人口は、速報値で 51,211 人であり、平成 17 年と比べ
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ると 2,029 人減少しています。これには様々な要因があると思われますが、少子化が
進む中で人口を増やすためには若者の結婚、出産を促すことが重要であると考えます。
若者の晩婚化、非婚化が話題となっていますが、若者の婚活支援のために市役所内に
縁結びサポートプロジェクトチームを設置し、若者の出会いの場の提供や婚活をする
ためのコミュニケーション講座などを企画していきたいと考えております。
次に、これまで述べた施策の実現に向けての行財政運営の基本的事項について申し
上げます。
第一は、行政改革の取り組みであります。平成 18 年度から 106 項目を掲げて取り組
んできた行財政改革プログラムは本年度が最終年度となります。毎年度 1 億円の経費
削減や職員数の削減を行うと同時に、市民満足度調査や行政評価を通じた事業の見直
しを行ってきた結果、当初の目標を上回る成果を上げることができました。今後も絶
え間なく職員個々の行革意識の定着と業務の効率化を図り、全庁的なカイゼン活動を
推進しながらサービスの向上に努めてまいります。
第二は、税収の確保についてであります。景気回復の遅れを受けて、税収の伸びは
期待できない状況であります。市政の執行にあたり、諏訪市の主要な財源である税収
の適正な確保は、歳出の削減とともに最も重要な課題であります。コンビニエンスス
トアでの納税やインターネット公売を活用するとともに、新年度に業務を開始する長
野県地方税滞納整理機構とも連携して、公正な税収確保に努めます。
第三は、計画行政についてであります。本年度から市民アンケートやワークショッ
プなどに取り組んできましたが、新年度は平成 24 年度以降 10 年間の市の基本計画と
なる第五次諏訪市総合計画を策定いたします。併せて男女共同参画の指針である「男
女いきいきすわプラン」の第五次計画の策定に向けて市民意識調査を行うなど準備を
進めてまいります。
本年 8 月 10 日、諏訪市は市制施行 70 周年を迎えます。日本が太平洋戦争へと向か
う中で諏訪市は誕生しました。それから敗戦、戦後の混乱期、高度経済成長から低成
長時代へ、昭和から平成へと様々な時代を乗り越えてまいりました。20 世紀から 21
世紀への激動の時代の流れの中で、懸命にこの諏訪市を築いていただいた先輩方の足
跡を振り返るとともに、新しい時代への大いなる希望を唱えるために、記念式典を同
日、文化センターで開催する予定であります。皆さんとともにこの節目の年を胸に刻
んでまいりたいと存じます。
以上、新年度予算案並びに各議案を提出するにあたり、市長としての所信の一端を
申し上げました。よろしくご審議いただきますようお願い申し上げます。4 月には市長、
市議選挙が行われます。新しい諏訪市長、議員の皆さんが推進役となり、経済不況の
時代を打破してこの諏訪市が一層の発展を遂げていくことを願っております。議員各
位をはじめ、市民の皆さんの温かいご理解とご支援を心よりお願い申し上げる次第で
あります。
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ダウンロード

平成23年3月市長施政方針