ビオトープ造成事業後の環境評価に関する研究
~地表性昆虫の多様性を用いて~
21418540 塚田隆明
目次
背景
目的
方法
結果
まとめと考察
結論
背景
2010年10月 生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)開催
生物多様性の保全と自然環境の持続可能な利用を推進し,
自然との共生に向けた地域づくりを促進する.
全国的に多自然川づくりとビオトープづくりが進められている.
その環境への影響の評価は
・魚類
・鳥類
・水生昆虫,節足動物
で行われてきた.
背景
しかし,鳥類・魚類・昆虫類(トンボ・チョウ・水生昆虫)を環境指
標に用いるにあたって
・移動性が大
・定量的データが取りにくい
・調査者の技量に依存する
・トラップが大掛かりで高額
森林や里山の環境評価に用いられている,
地表性昆虫を用いることはできないだろうか?
地表性昆虫とは
地表性昆虫・・・オサムシ類,ゴミムシ類,シデムシ類等の
地表を生活の場としている昆虫類
・陸域のあらゆる環境に進出
・移動分散能力は低く、
環境の変化に敏感に反応する
・簡易なトラップで調査者の技量に依存しない定量データ
・生態に関する豊富な知見が集積されている
ヨーロッパを中心に環境指標生物として注目
目的
・ビオトープの地表性昆虫の群集構造とは?
・地表性昆虫の群集構造はビオトープの環境を反映した
ものか?(環境評価指標となりうるか)
・今後のビオトープ造り・管理に提案できることは?
地表性昆虫の環境選好性から,植生との関連付け,固
有種の観点からビオトープの健全度を測れるか?
目的
調査にあたり以下の3つの予想を立てた
1. 草原性スペシャリストは少なく、開けた場所に生息
する種や生息地ジェネラリストが多い
2. 生息地の質によって観察される種やその数に違い
が見られる
3. 周囲の生息地からの移入種がいくつか見られる
方法(野外調査)
2m
採集方法:ピットフォールトラップ,ベイトなし・保存液なし
各調査地点に20個,計100個設置.
調査期間:7月-11月,96時間ごとに回収.計23回.
確実に同定できるものは放し,それ以外は標本にした.
方法(調査地)
調査地
河畔林(矢田川ビオトープ)
ヤナギ,ニセアカシア,イバラ,ササ,イヌタデ,クサヨシ
方法(調査地)
調査地
草地(矢田川ビオトープ)
施工後3年
エノコログサ,シバ,ヤナギハナガサ,クズ,セイバンモロコシ
方法(調査地)
調査地
河畔林(庄内川ビオトープ)
シュロ,ニレ,エノキ,モミ,オニクルミ,ケヤキ,クスノキ
クロガネモチ,ビワ,ヤマグワ,アカメガシワ,
サザンカ,シキミ,サンゴジュ,ツバキ,イチジク
カキドオシ,カナムグラ,ジャノヒゲ,ナンテン,アカジソなど
方法(調査地)
調査地
草地(庄内川ビオトープ)
施工後1年
エノコログサ,シバ,ヤナギハナガサ,ヨモギ,セイバンモロコ
シ,シロツメクサ
方法(調査地)
調査地
湿地(庄内川ビオトープ)
ホソイ,オオカワヂシャ,ギシギシ,アゼナ,イヌビエ,カヤツリ
グサ
評価方法
指数
内容
Simpsonの多様度指数
同時に取った2種が同種である確率
McIntoshの多様度指数
個体間距離に基づく指数
Shannonの多様度指数
情報量を種数に置き換えて定義
Brilloulinの多様度指数
情報理論に基づく指数
Margalefの多様度指数
種数を個体数(対数)で除した指数
Pielouの均衡度指数
個体数×多様度指数
木元の類似度指数
同時に取った2種が同種である確率
Hurbeltの期待種数
サンプリング中に含まれる種数の期待値
Chaoの期待種数
サンプリング中に含まれる種数の期待値
石谷の撹乱度指数
ゴミムシのニッチ幅による指数
クラスター分析,除歪対応分析(DCA)
方法(解析)
方法(多様度指数)
McIntoshの多様度指数
Simpsonの多様度指数λ
Margalefの多様度指数
Brillouinの多様度指数
Shannon-Wienerの多様度指数H’
Pielouの均衡度指数
N:総個体数,ni:i番目の種の個体数,S:総種数
方法(解析)
方法(類似度)
木元の群集の類似度指数CΠ
Nj:群集jの総個体数
nji:群集jにおける種iの個体数
S:全種数
方法(解析)
方法(期待種数)
Hurlbeltの期待種数E(Sn) パラメトリック
Chaoの期待種数ES ノンパラメトリック
S:調査で確認したゴミムシの全種数,N:総個体数,Ni:i番目の種の個体数,
n:ランダムに抽出するサンプル数,
a:1個体のみ採集された種の数,b :2個体採集された種の数
方法(解析)
(方法)撹乱度
石谷の撹乱度指数ID
群集のi番目の種の環境指標価をIi,i番目の種の,j番目の調査地における個体数をNijとする.
結果
調査地
科/No.
和名
Cicincelidae
1 コハンミョウ
オサムシ科
Carabidae
2 エゾカタビロオサムシ
3 ミカワオサムシ
4 マイマイカブリ
5 キアシヌレチゴミムシ
6 マルクビゴミムシ
7 ナガヒョウタンゴミムシ
8 オオゴミムシ
9 キンナガゴミムシ
10 オオキンナガゴミムシ
11 アシミゾナガゴミムシ
12 ノグチナガゴミムシ
13 コガシラナガゴミムシ
14 オオクロナガゴミムシ
15 コホソナガゴミムシ
16 セアカヒラタゴミムシ
17 ホソヒラタゴミムシ
18 マルガタゴミムシ
19 コマルガタゴミムシ
20 オオマルガタゴミムシ
21 ニセマルガタゴミムシ
22 オオゴモクムシ
23 オオズケゴモクムシ
24 ケウスゴモクムシ
25 ヒメケゴモクムシ
26 クロゴモクムシ
27 ヒラタゴモクムシ
28 ウスアカクロゴモクムシ
29 アカアシマルガタゴモクムシ
30 ヒロゴモクムシ
31 ヒメツヤゴモクムシ
32 ヒメキベリアオゴミムシ
33 オオアトボシアオゴミムシ
34 アトボシアオゴミムシ
35 キボシアオゴミムシ
36 アオゴミムシ
37 コガシラアオゴミムシ
38 アトワアオゴミムシ
39 スジアオゴミムシ
40 ダイミョウアトキリゴミムシ
41 アオヘリホソゴミムシ
クビボソゴミムシ科 Brachinidae
42 ミイデラゴミムシ
ガムシ科
Hydrophilidae
43 マメガムシ
44 ヒメガムシ
エンマムシ科
Histeridae
45 ルリエンマムシ
シデムシ科
Silphidae
46 オオヒラタシデ 幼虫
オオヒラタシデ 成虫
学名
矢田川
草地 林
庄内川
草地 湿地 林
合計
ハンミョウ科
Myriochile speculifera
0
0
3
0
0
3
2
5
23
34
0
10
4
15
0
3
1
0
3
0
16
3
0
2
0
2
3
2
1
5
97
0
28
3
76
10
10
23
33
14
22
0
1
0
0
0
2
1
4
10
0
0
5
93
0
1
29
0
1
2
9
1
0
0
0
0
10
9
5
5
11
1
0
0
0
1
0
3
16
1
26
1
3
0
1
0
64
0
0
1
0
5
0
1
1
3
0
1
0
0
60
1
1
2
0
2
0
4
0
7
97
1
86
0
15
46
0
23
26
3
2
0
3
0
0
2
11
0
0
0
3
26
2
4
0
0
0
0
0
0
26
0
0
0
0
0
0
0
0
0
35
1
32
3
0
0
2
9
9
2
0
1
3
0
0
0
0
3
0
0
1
1
0
0
0
0
0
0
1
0
3
0
0
0
9
0
1
0
0
1
2
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
0
0
79
9
27
45
4
42
11
113
1
7
30
1
5
2
114
5
1
4
9
4
14
15
6
18
242
3
146
6
91
57
12
58
84
20
50
2
10
1
1
2
291
51
2
11
0
355
Regimbaria attenuata
Sternolophus rufipes
0
0
0
0
0
0
0
1
1
0
1
1
Saprinussplendens
0
0
0
1
0
1
28 22
47 155
0
0
0
0
25
49
75
251
Campalita chinense
Carabus arrowianus
Damaster blaptoides blaptoides
Archipatrobus flavipes
Nebria chinensis
Scarites terricola pacificus
Lesticus magnus
Pterostichus planicollis
Pterostichus samurai
Pterostichus sulcitarsis
Pterostichus noguchii
Pterostichus microcephalus
Pterostichus prolongatus
Pterostichus longinquus
Dolichus halensis
Pristosia aeneola
Amara chalcites
Amara simplicidens
Amara gigantea
Amara congrua
Harpalus capito
Harpalus eous
Harpalus griseus
Harpalus jureceki
Harpalus niigatanus
Harpalus platynotus
Harpalus sinicus
Harpalus tinctulus
Harpalus corporosus
Trichotichnus congruus
Chlaenius inops
Chlaenius micans
Chlaenius naeviger
Chlaenius pallipes
Chlaenius pallipes
Chlaenius variicornis
Chlaenius virgulifer
Haplochlaenius costiger
Cymindis daimio
Drypta japonica
Pheropsophus jessoensis
Eusilpha japonica
25科82種3707個体
の昆虫類が採集された.
地表性昆虫は、
46種2038個体が採集され
た.
各地点の採集個体数・種数・多様度指数
調査地
統計値
個体数(地表性昆虫)
種数(地表性昆虫)
Hurlbertの期待種数
Chaoの期待種数
Pielouの均衡度指数
Simpsonの多様度指数
Shannonの多様度指数
Brillouinの多様度指数
McIntoshの多様度指数
Margalefの多様度指数
撹乱度指数
矢田川
草地
林
780
468
35
32
9.4
10.1
36.6
52.3
0.651 0.737
1.208 1.115
3.340 3.684
2.361 2.517
0.606 0.708
5.106 5.042
1.94
1.40
草地
457
31
8.7
41.0
0.669
1.146
3.316
2.285
0.672
4.898
1.77
庄内川
湿地
182
20
9.6
22.7
0.820
1.122
3.545
2.287
0.716
3.651
1.82
林
171
18
7.5
50.0
0.710
1.215
2.959
1.904
0.621
3.306
1.38
種数
個体数
各地点の採集個体数・種数・多様度指数
1000
800
600
400
200
0
50
40
30
20
10
0
矢田川、庄内川-草地
個体数は多いが
期待種数
均衡度
多様度
2.0
1.5
1.0
0.0
多様度は他地点と比べて
変化が少なく、
1.0
0.8
均衡度はやや低い
0.5
0.6
0.4
0.2
0.0
15.0
60
10.0
40
5.0
20
0.0
0
草地
林
矢田川
草地
湿地
庄内川
林
Simpsonの多様度,Pielouの均
衡度,Hulbeltの期待種数(左軸),
Chaoの期待種数(右軸),エラー
バー:SD
各地点の撹乱度指数
調査地
水田
矢田-林
庄内-林
住宅地
飼料作物畑
⑤ ②
庄内-湿
③ ④
山林
庄内-草
1
市街地
1.5
①
河川敷
畑地
果樹園
矢田-草
2
2.5
3
3.5
撹乱度指数
ゴミムシ類の種構成から測った撹乱度は、その地域に見合う分類になった.
注目種
ミツノエンマコガネ
(庄内川-林・湿地)
草原性種.愛知県、九州に多
いが他県では少ない.RDBに
て1Aに指定の県もある.
ミカワオサムシ
ヒメタイコウチ
(庄内川-林,矢田川-草地・
林)
(矢田川-林)(移入種)
生息地ジェネラリスト.中部固
有種
湿地性種.愛知県、四国に多
いが他県では少ない.RDBに
て2Bに指定の県多数.
スジアオゴミムシ
ヒメマイマイカブリ
ルリエンマムシ
(庄内川-林)
(矢田川-草地・林)
(庄内川-湿地)(移入種)
森林性種.
生息地ジェネラリスト.中部固有種
草原性種.ハエの幼虫食.
各地点でのみ採集された種
調査地
和名
学名
矢田川
草地
林
マイマイカブリ
Damaster blaptoides blaptoides 23
4
ノグチナガゴミムシ
Pterostichus noguchii
1
29
コホソナガゴミムシ
Pterostichus longinquus
2
ダイミョウアトキリゴミムシ Cymindis daimio
1
ヒメタイコウチ
Nepa hoffmanni
1
オオキンナガゴミムシ
Pterostichus samurai
コガシラナガゴミムシ
Pterostichus microcephalus
コハンミョウ
Myriochile speculifera
マルガタゴミムシ
Amara chalcites
アオヘリホソゴミムシ
Drypta japonica
ルリエンマムシ
Saprinussplendens
オオマルガタゴミムシ
Amara gigantea
スジアオゴミムシ
Haplochlaenius costiger
個体数
24
37
2
5
種数
森林性種
草原性種
庄内川
草地 湿地
林
1
1
3
1
2
1
8
5
飛翔能力あり
マイマイカブリは撹乱回避型であるので退避場所の存在を示唆.
矢田川-林,庄内川-林では定着しているユニーク種が確認された.
庄内川-草地,湿地のユニーク種は周囲の生息地から飛来したと考えられる.
1
1
9
1
10
2
各地点の上位5種
矢田川
草地
種名
ミイデラゴミムシ
オオハサミムシ
クロゴモクムシ
ヒロゴモクムシ
オオヒラタシデムシ
合計
林
種数 割合
291 0.28
145 0.14
97 0.09
76 0.07
75 0.07
684 0.65
種名
オオヒラタシデムシ
キンナガゴミムシ
ムネビロハネカクシ
ミイデラゴミムシ
ノグチナガゴミムシ
種数
177
93
68
51
29
418
割合
0.30
0.16
0.12
0.09
0.05
0.72
庄内川
草地
種名
オオハサミムシ
クロゴモクムシ
ウスアカクロゴモクムシ
エゾカタビロオサムシ
セアカヒラタゴミムシ
合計
林
種数 割合
631 0.52
97 0.08
86 0.07
64 0.05
60 0.05
938 0.77
種名
種数
オオヒラタシデムシ
74
コブマルエンマコガネ
43
ヒゲジロハサミムシ
35
ツチカメムシ
34
ミツノエンマコガネ
25
211
湿地
割合
0.22
0.13
0.10
0.10
0.07
0.62
種名
オオハサミムシ
クロゴモクムシ
ウスアカクロゴモクムシ
セアカヒラタゴミムシ
ナガヒョウタンゴミムシ
各調査地点の上位種には共通しているもの,ユニーク種があらわれた.
複数地点で優先種となったものについて個体数の比較を行った.
種数
88
35
32
26
26
207
割合
0.19
0.08
0.07
0.06
0.06
0.45
地点間の個体数の比較
*
矢田-草地
N.S.
N.S.
庄内-草地
矢田-草地
庄内-草地
矢田-草地
Mann-Whitney test,Steel-Dwass testを使用した.N.S.:P>0.05,*:P<0.05
種によって、調査地点ごとの母集団はそれぞれ異なる.
矢田-林
庄内-林
類似度によるクラスター分析
草地
地点間を越えて
林
同じ環境(草地・林)
でクラスターに分けられる傾向
草地
林
草地
草地
Y-草:矢田川-草地
Y-林:矢田川-林
S-草:庄内川-草地
S-湿:庄内川-湿地
S-林:庄内川-林
林
S-湿902
Y-草909
S-草825
S-草818
S-草902
Y-林1001
Y-草921
Y-草916
Y-草902
Y-草818
Y-草825
Y-林916
Y-草814
S-湿825
S-湿818
Y-林921
Y-林909
Y-林902
S-林902
S-林825
S-林818
Y-林818
Y-林825
Y-林1006
Y-林926
Y-林1026
Y-草1111
Y-草1126
Y-草1019
Y-草1014
Y-草1202
Y-草1001
Y-草1120
Y-草1102
Y-草1115
Y-草1026
S-草1107
Y-草1107
S-草1014
S-湿921
S-湿1006
S-草1120
S-草926
S-草921
Y-草1006
S-草1102
S-草1026
S-湿1001
S-湿926
S-湿916
S-湿909
S-草1011
S-林1026
0.8
0.6
0.4
Kimoto's similarity index
0.2
0.0
DCA(除歪対応分析)
1.5
庄内-湿地
調査地
1
第2軸
Axis2
0.5
0
矢田-林
庄内-林
矢田-草地
-0.5
庄内-草地
-1
-2
-1
0
1
Axis1
第1軸
2
3
4
DCA(除歪対応分析)
4
種
マルクビゴミムシ
3
アカアシマルガタゴモクムシ
ナガヒョウタンゴミムシ
2
アトワアオゴミムシ
ヒメキベリアオゴミムシ
オオゴミムシ
Axis2
第2軸
セアカヒラタゴミムシ
1
ウスアカクロゴモクムシ
ミツノエンマコガネ
ミイデラゴミムシ
オオアトボシアオゴミムシ
キンナガゴミムシ
クロゴモクムシ
アトボシアオゴミムシ
0
キボシアオゴミムシ
マイマイカブリ
キアシヌレチゴミムシ
ホソヒラタゴミムシ
オオクロナガゴミムシ
ムネスジコガシラハネカクシ
-1
エゾカタビロオサムシ
オオゴモクムシ
ケウスゴモクムシ
コホソナガゴミムシ
ノグチナガゴミムシ
アオゴミムシ
ヒロゴモク
オオヒラタシデ幼虫
コブマルエンマコガネ
ツヤエンマコガネ
ミカワオサムシ
ムネビロハネカクシ オオヒラタシデ成虫
オオマルガタゴミムシ
オオズケゴモクムシ
ヒメケゴモクムシ
ヒメツヤゴモクムシ
-2
コハンミョウ
アオヘリホソゴミムシ
ニセマルガタゴミムシ
コマルガタゴミムシ
アシミゾナガゴミムシ
-3
-3
-2
-1
0
1
Axis1
第1軸
2
3
4
5
DCA(除歪対応分析)
4
Openland
種
調査地
マルクビゴミムシ
3
アカアシマルガタゴモクムシ
General
ナガヒョウタンゴミムシ
2
Woodland
アトワアオゴミムシ
ヒメキベリアオゴミムシ
オオゴミムシ
庄内-湿地
ミツノエンマコガネ
セアカヒラタゴミムシ
1
ウスアカクロゴモクムシ
ミイデラゴミムシ
第2軸
クロゴモクムシ
アトボシアオゴミムシ
0
矢田-草地
庄内-草地
オオゴモクムシ
ヒロゴモク
ムネビロハネカクシ
ケウスゴモクムシ
コホソナガゴミムシ
ノグチナガゴミムシ
ホソヒラタゴミムシ
マイマイカブリ
オオクロナガゴミムシ
アオゴミムシ
ムネスジコガシラハネカクシ
エゾカタビロオサムシ
庄内-林
矢田-林
キアシヌレチゴミムシ
キボシアオゴミムシ
-1
キンナガゴミムシ
オオアトボシアオゴミムシ
オオヒラタシデ幼
コブマルエンマコガネ
ツヤエンマコガネ
ミカワオサムシ
オオヒラタシデ成
オオマルガタゴミムシ
オオズケゴモクムシ
ヒメケゴモクムシ
ヒメツヤゴモクムシ
-2
コハンミョウ
アオヘリホソゴミムシ
ニセマルガタゴミムシ
コマルガタゴミムシ
アシミゾナガゴミムシ
第1軸は撹乱頻度(昆虫の環境選好性)を示す
-3
-3
-2
-1
0
第1軸
1
2
3
4
5
管理方法
林床
林床の完全刈取,刈り取り後の清掃
・林床の草上に生息する種は定着しにくい.
・安定した林床に生息する森林性スペシャリストは定着しない.
管理方法
草原
完全刈取,刈り取り後の清掃
・草上に生息する種は定着しにくい.
・安定した草原に生息する草原性スペシャリストは定着しない.
~名工大との比較~
対照実験として,名工大の緑化地域でも同様にPT法で採集を行った.ゴミ捨て場裏
古墳上
0
クロコガネ×1
ヒメゴミムシダマシ×100
テニス場裏
本部前緑化駐車場
ウスアカクロゴモク×1
ヒメゴミムシダマシ×30
0
裏門裏
コブマルエンマコガネ
×1
単純に表面だけ緑化をしても,地表性昆虫類は定着しない.
周辺環境との連携性や,生物多様性を考慮した植生での緑化が必要
周辺環境に恵まれる河川敷のビオトープは成功しやすい
湿
内
内
草
庄内川-草地
庄
庄内川-湿地
庄
~名工大との比較~
名工大
名工大
矢田川-草地
矢田草
林
田
内
林
矢
庄内川-河畔林
庄
矢田川-河畔林
まとめと考察
地表性昆虫の群集
・一般的な河川敷における群集構造と類似
・現時点で(1年,3年目)ビオトープ由来の環境・植生に起因する種
は確認されなかった
・河畔林から草地への移入種が確認された.
草地・湿地・河畔林の比較
・各調査地点において、それぞれユニーク種が確認された.
・クラスター分析の結果、2つの環境(河畔林・草原)に分けられた.
・種によって異なる母集団の分布をしている.
・多様度に大きな差は見られなかった.
・DCA(除歪対応分析)の結果,森林性種は第1軸正方向に,草原
性種は第1軸負方向にプロットされた.
まとめと考察
3つの予想
1. 草原性スペシャリストは少なく、開けた場所に生息する種や生息地ジェネラリスト
(どこにでもいる種)が多い
草原性スペシャリストは確認されなかった.
庄内川ビオトープ(施工後1年):パイオニア種・有飛能種
(エゾカタビロオサムシ・ゴモクムシ類)
矢田川ビオトープ(施工後3年):ヒメマイマイ・ミカワオサ
2. 生息地の質によって観察される種やその数に違いが見られる
植生の質による違いは確認されなかった.
河畔林では特有の種が生息していた.
3. 周囲の生息地からの移入種がいくつか見られる
周辺生息地からの移入と考えられる種が確認された.
まとめと考察
・ビオトープ造り・管理の提案
刈り取る時期をずらす
トラ刈り
アシ・ヤナギなどの水際の
河畔林植生の育成
林床の刈り取りを行わない
保護地域の設定
結論
今後のビオトープ造り・管理に提案できること
地表性昆虫の安定した環境、成熟した植生に起因す
る種を指標種とすることでビオトープの成熟度・周辺
環境への適合度を測れる.
地表性昆虫を用いることによって、調査者の技量に
かかわらず容易にビオトープの環境評価ができる.
ご清聴ありがとうございました.
残された課題
施工前データがないので比較ができない
今年半年しかやってない
春期〜夏期のデータ収集
植生との関連付け
各種パラメータを導入して,重回帰分析,CCA
トラップされる昆虫の種組成と数に影響を与える要因
カテゴリ
気象条件
要因
気温、湿度、降雨、照度
周辺環境
土壌タイプ、粒径、土湿、植被タイプ、リター
厚さ、脱出経路となる落枝、落葉の有無
トラップの特性 材質、落下穴の周囲長、形状、屋根の有無、
保存液の有無、ベイトの有無、漏斗の有無
トラップの設置 設置のための土壌掘り起こし、トラップ間距
離、トラップの空間配置、埋め込み不足、野
生生物による掘り起こし
昆虫の生理状 性別、飢餓状態、移動分散能力、採餌戦略、
態、行動特性 体サイズ、フ節粘着毛の有無、飛翔能力
生物群集の分類 p.43~
栄養段階での分類
一次生産者
植物
一次消費者
草食動物
分解者
腐生生物
二次消費者
肉食動物
地球上の生物多様性の分布
地球上にはどのくらいの種がいるか
原生生物・菌類・藻類・ウイルス・
バクテリア等
248500種以上
751000種以上
未発見のものを
含めると150万種
281000種以上
ゴミムシ・オサムシ類の分布域マトリクス
高地
洞窟
高原
スキー場
里山
草原
社叢林
都市河川敷
海浜
湿地・湿原
河畔林
低地
日本は幕末~現在まで、森林の面積は変わらない
草原の面積は激減(もともと少なかった)
草原性種のデータが少ないのが現状
森林
各地点でのみ採集された種
まとめと考察
・ビオトープの地表性昆虫の群集構造とは?
一般的な河川敷における群集構造と類似
・地表性昆虫の群集構造はビオトープの環境を反映したもの
か?(環境評価指標となりうるか)
季節消長
300
25
20
200
15
10
100
5
0
0
300
250
200
150
100
50
0
20
500
20
400
15
15
10
5
0
300
10
200
5
100
0
0
150
20
15
100
10
50
5
0
0
200
20
150
15
100
10
50
5
0
0
M ar
A pr
Ma y
J un
J ul
Au g S ep
Oc t
N ov
De c
季節消長のメカニズム
対象となる昆虫のライフサイクルに起因する
年変動の原因として、環境要因(温度・湿度・降雨量)、人的要因(生息地破壊)が挙げられる
Field activity pattern of C. dufouri in the study area (1996/97).
Life cycle of Carabus dufouri
日本のセアカオサムシ の仲間
ANAM CARDENAS [2000]Seasonal activity and reproductive biology of the ground beetle Carabus dufouri
回帰式による種数の推定値
使用した回帰式
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