ソフトウェア開発及びソフトウェア
プロジェクトマネジメント(VI)
北京航空航天大学软件学院
马 平 博士 副教授
[email protected]
第6回 プロジェクトの立ち上げ
及びスコープ・マネジメント
6.1 プロジェクトの立ち上げ
6.1.1 プロジェクトの立ち上げと「プロジェクト計画」
6.1.2 プロジェクト計画の作成
6.2 スコープ・マネジメント
6.2.1 立ち上げ
6.2.2 スコープ計画
6.2.3 スコープ定義
6.2.4 スコープ検証
6.2.5 スコープ変更管理
6.2.6 システム開発における考慮点
6.1.1 プロジェクトの立ち上げと
「プロジェクト計画」
「プロジェクト計画」とは?
「プロジェクト計画書」の内容
「プロジェクト計画書」の更新
「プロジェクト計画」に基づくプロジェクトマネジメント
「プロジェクトの計画」策定作業の大まかな流れ
6.1.1 プロジェクトの立ち上げと
「プロジェクト計画」 (Ⅰ)


「プロジェクト計画」とは?
「プロジェクト計画」とは、プロジェクトを立ち上げ、プロジェクトを
成功に終了させるまでの作業計画を立案する作業です。
このプロジェクト計画作業の成果物は
「プロジェクト計画書」としてまとめられます。
6.1.1 プロジェクトの立ち上げと
「プロジェクト計画」 (Ⅱ)
「プロジェクト計画」の主な作業
プロジェクトの目的、ゴールの明確化
開発及びプロジェクト・マネジメントの作業の洗い出しと見積もり作業
プロジェクト・メンバーの選出と責任分担
リスク抽出と管理
外注企業の選出と管理方法の計画
構成管理計画
プロジェクトのレビューと承認フローの決定
プロジェクト予算の記述
品質保証計画
開発環境の記述
エンジニアリング・プロセスの選択と記述
各種基準とガイドラインの明記
6.1.1 プロジェクトの立ち上げと
「プロジェクト計画」 (Ⅲ)
プロジェクト計画書の内容
「プロジェクト計画書」とそのほかの計画書
プロジェクト計画書
構成管理計画書
品質保証・管理計画書
外注管理計画書
リスク管理書
「プロジェクト計画書」の更新
プロジェクト計画書Ver1.0
プロジェクト計画書Ver1.1
プロジェクト計画書Ver2.0
6.1.1 プロジェクトの立ち上げと
「プロジェクト計画」 (Ⅳ)
「プロジェクト計画書」の変更
連絡
プロジェクト
計画書Ver1.0
連絡
プロジェクト
計画書Ver1.1
プロジェクト
計画書Ver2.0
連絡
6.1.1 プロジェクトの立ち上げと
「プロジェクト計画」 (Ⅴ)
「プロジェクト計画」に基づくプロジェクトマネジメント
プロジェクトが終了するまでの活動はプロジェクト計画書に沿っ
て進められます。
一方で、プロジェクト計画書に記述されていない作業を実施す
ることも許されません。
6.1.1 「プロジェクトの計画」策定作業の大まかな流れ
見積りを
立てる
プロジェクトの作業範囲を明確にする
作業パラメータを決め「見積り方式」を決定する
プロジェクトが採用するライフサイクルを決定する
決定した「作業パラメータ」と「見積り方式」から作業工数と費用を見積もる
プロジェクト
計画を立てる
見積もったデータを基にスケジュールを作成する
成果物
リスク管理計画書
プロジェクトのリスクを特定し、管理計画を立てる
プロジェクトの成果物など、データの管理方法を決め、計画を立てる
必要なリソースの計画を立てる
プロジェクトに必要な知識を検討する
プロジェクトの利害関係者を洗い出す
外注管理計画を立てる
成果物
外注管理計画書
連絡方法の検討と決定
「プロジェクト計画書」の作成
プロジェクト
計画のコミットメ
ントを得る
成果物
プロジェクト計画書
ほかのプロジェクトなど利害関係者のスケジュールを調整する
見積りより立てた計画を状況に合わせて調整、バランスをとる
「プロジェクト計画書」を利害関係者とレビューする。承認されたか?
YES / 成果物
「プロジェクト計画書」のリリース
NO / 再検討し、再び
レビューを行う
6.1.2 プロジェクト計画の作成
プロジェクト計画時における作業とは
詳細な計画作成の手順
見積りを立てる
「プロジェクト計画」を立てる
「プロジェクト計画」のレビュー
「プロジェクト計画書」の記載項目
見積りを立てる
プロジェクト作業の範囲を明確にする
プロジェクトの属性の選択と見積もり
ライフサイクルを計画する
作業工数と費用を算出する
見積りを立てるーー
見積もりの技法の例
見積もりの技法
解
説
COCOMO
(Constructive
Cost Model)
ベームが1981年に軍関係のプロジェクトの分析結果に基づいて提案した見積もり手法。
ソフトウェア開発の工数や期間を推定するモデル見積もりのためのパラメータとして「開発
モード」「開発規模(行数)」「努力係数」を用いる。そのほか、細かなパラメータがある。
COCOMO Ⅱ
COCOMOの発展系で、ファンクション・ポイントを利用できるように改良されている。
ファンクション
(function)・ポイント
開発する機能に着目し、5つのタイプの「内部論理ファイル」「外部インターフェース」「外部
入力」「外部出力」「外部参照」ごとに定義されている計算方法でファンクション・ポイントを
計算し、開発の規模を見積もる。他の方法に比べて、経験値や推測が少ないと言われる
が、GUIで機能を数え上げられるシステムに特に有利と言われている。
デルファイ(Delphi)
法
見積もりを複数の専門化が行う。
PUTNAM
プットナムが提唱している。別途「開発規模」と「要員」から「開発コスト」を計算する。「開発
途中の費用の流れ」「累積費用」を予測する。
プロジェクト計画」を立てる
プロジェクトを明確に
作業のバランスを取る
プロジェクト計画書
プロジェクトメンバー構成図と役割分担
リスク管理計画書
トレーニング計画書
品質保証計画書
外注管理計画
構成管理計画
「プロジェクト計画書」の構成
「プロジェクト計画」を立てるーー
「プロジェクト計画書」の記載項目


プロジェクトの目的やゴールを明確化する
成果物の特定と規模の見積もり
「プロジェクト計画」を立てるーー
プロジェクト計画書の内容
「プロジェクト計画書」の内容
①
②
③
④
プロジェクト憲章(けんしょう)
プロジェクトマネジメント・アプローチや戦略記述書
スコープ記述書
WBS
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
コスト見積り、作業開始日、遂行部門割付
コストとスケジュールの進捗率算出のためのベースライン
主要マイルストン
主要スタッフ
主要リスクと対策案
⑩ 個別のマネジメント計画書
⑪ 未決事項
「プロジェクト計画」を立てるーー
プロジェクト憲章に記述する項目
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
⑩
プロジェクト名
プロジェクトの背景になるニーズ
プロジェクトの最終目的
プロジェクトの成果物
プロジェクトの予算
プロジェクトの納期
プロジェクトが完了する条件
プロジェクトメンバーと組織
プロジェクト運用のルール
プロジェクトによる学習
プロジェクト計画」を立てるーー
プロジェクト憲章の例







プロジェクト憲章
本プロジェクトを「プロジェクトS」と呼ぶ。
本プロジェクトは顧客からの直接注文により、顧客のニーズ
を吸い上げ、顧客満足度の向上に寄与するために、N社と
N社の顧客を結ぶネットワークを構築することである。
本ネットワークを「ステーショナリネット」と呼ぶ
……
プロジェクト計画」を立てるーー
システム開発における考慮点
プロジェクト計画書作成に際しての要約を、以下に示す。
①主要な記述項目








プロジェクト概要(プロジェクト名、顧客名/業種、開発期間、概要)
プロジェクト定義(目的とゴール、遂行方針、適用範囲、成果物、参考資料)
プロジェクト体制(役割と責任、全体組織図、管理プロセス)
作業項目及び見積り
資源(要員計画・機材・設備計画)
スケジュール(工程スケジュール)
レビュー及び承認
リスクと対応策
②作成時期

分析フェーズ
③入力情報

要件定義書
④ 責任者


作成責任者:プロジェクトマネージャ
承認者:上位管理社、顧客プロジェクトマネージャ
6.2 スコープ・マネジメント






6.2.1
6.2.2
6.2.3
6.2.4
6.2.5
6.2.6
立ち上げ
スコープ計画
スコープ定義
スコープ検証
スコープ変更管理
システム開発における考慮点
スコープ・マネジメントのプロセス

スコープマネジメントは次の図に示す
5つのプロセスがある。
スコープ・マネジメント
立ち上げ
立ち上げのプロセス
スコープ計画
計画のプロセス
スコープ定義
計画のプロセス
スコープ検証
コントロールのプロセス
スコープ変更管理
コントロールのプロセス
1.1 立ち上げ
立ち上げ
インプット
1. 成果物記述書
2. 戦略計画
3.プロジェクト選定基準
4.過去の情報
ツールと技法
1.プロジェクト選定手法
2.専門家の判断
アウトプット
1.プロジェクト憲章
2. プロジェクトマネージャ
の選定・任命
3.制約条件
4.前提条件
1.1.1 プロジェクト憲章

プロジェクト憲章はプロジェクトの存在を正式に承認する書類であり、ビ
ジネス・ニーズと成果物記述書の内容を含む。また、プロジェクトマネー
ジャの責任と権限を明確化し、プロジェクトマネージャに必要な資源の
使用を認める。具体的な記述項目は以下のようなものである。
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
プロジェクト概要
ゴールと目的
プロジェクト成果物
ビジネス・ニーズとプロジェクトの必要性
資源とコスト見積もり
プロジェクトマネージャの役割と責任
主要ステークホルダーの役割
1.2 スコープ計画
スコープ計画
インプット
1. 成果物記述書
2. プロジェクト憲章
3.制約条件
4.前提条件
ツールと技法
1. 成果物分析
2.収益・費用分析
3. 代替案の識別
4.専門家の判断
アウトプット
1.スコープ記述書
2. 詳細資料
3.スコープ・マネジメント
計画書
1.2.1 スコープ記述書
スコープ記述書の明記されるべき事項は、以下のとおりである。
① プロジェクトの妥当性(ビジネス上のニーズ)
② 最終成果物(簡単な概要説明)
③ プロジェクトの要素成果物
(プロジェクト完成に必要な主要な成果物リスト)
④ プロジェクト目標
(コスト、スケジュール、品質、おのおの(each)に定量的
に設定)
1.2.2 スコープ・マネジメント計画書
スコープ・マネジメント計画書は
プロジェクト・スコープの管理方法、スコープの変更をプロジェクト遂行に
反映させる方法などを計画化してまとめた文書で、プロジェクト計画書の
一構成要素となる。また、以下の内容を明記する。
① プロジェクト・スコープをいかに(how)管理するか、またス
コープ変更をいかにプロジェクト遂行に反映させるか。
② プロジェクト・スコープの想定される安定度
(程度、頻度、影響)
③ スコープ変更をいかに識別、分類するか。
1.3 スコープ定義
スコープ定義
インプット
1. スコープ定義書
2. 制約条件
3.前提条件
4.他の計画からの
アウトプット
5.過去の情報
ツールと技法
1.ワーク・ブレークダウン
・ストラクチャー(WBS)
のテンプレート
2.要素分解
アウトプット
1.ワーク・ブレークダウン
・ストラクチャー(WBS)
2. スコープ記述書更新版
1.3.1 WBSの例 ①
WBSの例
システム開発
プロジェクト
分析
設計
プログラミング
開発
導入
マニュアル作成
操作説明書
運用説明書
運用
システムテスト
1.3.2 WBSの例 ②
EC
サイト
構築
A
マイルストーン
A01 全体設計完了
…
B プロジェクトマネジメント
C システム
C.01 全体設計
C.02 システムインストール
C.01 システムテスト
D.
Webプログラム
D.01 画面
D.01.01 設計
D.01.02 製作
D.02 CGI
D.02.01 設計
…
E. 商品データ
F.ハードウェア
E.01
自社商品
E.01.01
画像データ
E.01.01.01撮影
E01.02 商品紹
介テキスト
…
E.02 他社商品
…
…
…
…
…
F.01 PC
F.01 調達
…
E.01.01.02データ化
…
1.4 スコープ検証
スコープ検証
インプット
1. 作業結果
2. 成果物に関する文書
3.ワーク・ブレークダウン
・ストラクチャー(WBS)
4.スコープ記述書
5.プロジェクト計画書
ツールと技法
1.検証
アウトプット
1.公式な受け入れ
1.5 スコープ変更管理
スコープ変更管理
インプット
1. ワーク・ブレークダウン
・ストラクチャー(WBS)
2. 実績報告書
3.変更要求
4.スコープ・マネジメント
計画書
ツールと技法
1.スコープ変更管理
システム
2.実績測定
3.追加の計画
アウトプット
1.スコープの変更
2.是正処置
3.教訓
4.改訂ベースライン
1.6 システム開発における考慮点
目的とゴール
プロジェクト推進方針
適用範囲
成果物
参考資料
ダウンロード

とは? 「プロジェクト計画書」