都市・建築学研究
九州大学大学院人間環境学研究院紀要第 25号
, 2014年 1月
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.2014
鉄塔支持型煙突の空力特性に及ぼす煙突附設物と風向角の影響
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高瀬賢佑*,大坪和広*,鶴則生**,竹内崇…友清衣利子*…前田潤滋****
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風洞実験,鉄塔支持型煙突,附設物,風向角,風力
するとともに,その空カ特性の変化に寄与する煙突附設
1.序
火力発電所の鋼製煙突はその筒身の高さから強風の
影響を受けやすく,筒身下流へのカルマン渦の放出によ
り風直角方向に周期的な外力が作用する.この渦の放出
周波数と煙突の 1次固有周波数が一致するとき,一般に
減衰が小さい高煙突は風直角方向に大きな振動いわゆる
渦励振が発生するため,実大煙突を対象とした観測 1,2)
や
風洞実験 3,4)による研究が行われ,その空力特性が調べら
れてきた.筒身を鉄塔型架構で支える鉄塔支持型煙突に
おいても渦励振現象が観測 5幻局されているが,煙突とそ
のまわりに附設する支持鉄塔や維持管理用の階段などか
ら構成される鉄塔支持型煙突は形状が非常に複雑である
ため,その空力特性はほとんど検討されていない.著者
らは鉄塔支持型煙突に対する風洞実験を行い,支持鉄塔
の正面に風を受ける場合に,附設物が煙突の空カ特性に
及ぼす影響を報告している 9,10,11)が,実際の観測 5幻めで
は支持鉄塔正面に対して一定の風向角がある場合に煙突
に大きな渦励振が発生している。本報告は鉄塔支持型煙
突の空力特性に及ぼす風向角の影響を風洞実験で検討
* 都市共生デザイン専攻修士課程
* 人間環境学府
***神戸大学大学院工学研究科建築学専攻
****都市・建築学部門
物の影響を個々に整理する.
2. 実験概要及び試験体概要
実験は九州大学大学院人間環境学研究院のエッフェ
ル型吸込式風洞を用いて行った.風洞断面内での各計測
器の配置状況を図 1に示す.実験で用いた鉄塔支持型煙
突模型は煙突,支持鉄塔,鉄塔裏打ち材,および階段か
ら構成されている.図 2
(
a
)に示すように模型は塔高 200m
の鉄塔支持型煙突の上半分を実物の 1
1
1
0
0スケールで作
成した.図 2
(
b
)に示すように,煙突部の高さは 980mm,
φ56mmで,鉄塔部の高さは 830mm,上部聞きは 85mm,
下部開きは 210mmで,階段幅は 8.6mmである.また,
煙突に附設する支持鉄塔と階段が空力特性に及ぼす影響
を確認するため,煙突単体の場合,支持鉄塔のみを取り
付けた場合および支持鉄塔と階段を取り付けた場合の 3
ケースで実験を行った.鉄塔モデル,鉄塔+階段モデ、ルの
写真をそれぞれ図 2
(
c
)
,(
d
)に示す.
図 3に示すように階段は真鎌棒と網板で模擬され,煙
突にらせん状に取り付けられているため,各断面は風向
方向に非対称となる.煙突部模型には図 2
(
b
)に示すよう
に鉛直方向に断面 A から断面 Sまで 1
5箇所,図 4に示
すように各断面で円周方向に 8点,計 120点の圧力計測
孔を設けた.また,実観測に対応した高いレイノルズ数
-49一
の流れ場を風洞実験で再現するため,図 3に示すように,
煙突部周りに φlmmの丸鋼を 2.75mm間隔で貼付し,粗
度をつけたの.煙突模型の円周方向の計測点、は 8点のみ
(単位長さ当りの抗力)竺笠~
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(単位長さ当りの横力)ー一一一=エ i p
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¢
d
z
であるため,煙突を 5度間隔で回転させながら 1
0回の
計測を行うことで,円周方向 72点でデータを取得する.
圧力計測には 3台の多点圧力スキャナを用い,サンプリ
ここで, d :単位長さ, i:チャンネル番号(
1∼8
)
, n:
チャンネル数, p
;
:i
番目の計測点、の t秒時の圧力σa),0
;
:
ング周波数は 250Hz
,計測時間は 20秒である.
i
番目の計測点の角度(r
a
d
)
,L
J
}
( :計測点の間隔(r
a
d:
司
:
/4
)
実験風向は図 4に示すように支持鉄塔正面に風が当た
oと 4
5
° の 2通りとし,実験風速は 1
2
m
/
sであ
る風向角 o
である.求めた単位長さあたりの抗力と横カを煙突の直
径および平均風速での速度圧で除した値をそれぞれ抗力
る.風洞内の風速は試験体上部に設置した超音波風速計
で確認した.風速計のサンプリング周波数は l
OOOHzで
,
係数,横力係数とし,単位長さあたりの横力の標準偏差
計測時間は圧力計測と同じ 20秒とした.
3
. 煙突に作用する風力
i=l杭− 0.SM
を煙突の直径および速度圧で除した値を変動横力係数と
した.
3
.
2 煙突に支持鉄塔のみを取り付けた場合
3
.
1 風力および風力係数の算出
煙突単体モデルと鉄塔の風向角が 0度と 4
5度の場合
風洞実験で取得した風圧力をもとに下式により,単位
長さあたりの抗力と横力を求めた.図 4に示すように抗
力は風流れ方向の風力,横力は流れ直交方向の風力とす
る.風力の算出には 45度間隔で 8点(0度
, 45度,・ 1
口
川
315度)での風圧力を用いた.
の支持鉄塔のみを取り付けたモデルの各断面での抗力係
数,横力係数,変動横力係数をそれぞれ図 5
(
a
)
,(
b
)
,(
c
)
に示す.
図 5
(
a
)の抗力係数の比較では,鉄塔上部の位置におい
て支持鉄塔を取り付けたモデルの抗力係数は煙突単体モ
デ、ルよりも小さい値を示した.また,支持鉄塔付きモデ
ルの抗力係数を鉄塔の風向角で比較すると,多くの断面
超音波風速計
普邑、
吋
む
⋮戸阿同
‘
‘
γ
ピトー管
56mm
u
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福山
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G
m
動γ
計
~I 需
で鉄塔風向角 0度時の抗力係数の方が 45度の場合より
も大きいことがわかる.抗力係数の高さによる違いに着
単位(mm)
鉛Q
山岱
d
口岡同。4
C
i
∞
何
~I き(
O
C
0
l N;
V叫
ロ
ロ
ロ
b・鴫 b
図 1 風洞実験概要
A
(
a
)実機サイズ
(
b
)試験体
図 3 階段とリブの設置状態
¥
V
i
n
d
(
c
)鉄塔モデル
鉄塔風向角 0度
(
d
)鉄塔+階段モデ、ル
図 2試験体概要
図 4 モデルの風向角と風力の方向
-50一
目すると,支持鉄塔の有無や風向角の違いにかかわらず,
場合よりも小さいことがわかる.
煙突頂部の断面 Sでの抗力係数が最大となる.
支持鉄塔で固まれた断面はすべて煙突単体の場合よ
(
b
)の横力係数では多少のばらつきはあるが,いず
図5
れのモデルも 0
.
0
7以下と非常に小さい値を示した.煙突
り抗力係数が同様に小さくなるので,代表して断面 Eで
の煙突単体モデ、ルと支持鉄塔付きモデ、ル(鉄塔風向角 0
,
も支持鉄塔も風向に対して左右対称であるため,横力の
45度)の抗力の時刻歴波形を図 6
・1に示す.一方,変動
平均値がほぼ 0になるためである.
揚力係数は鉄塔の有無で著しく変化し,とくに鉄塔上部
図 5
(
c
)の変動横カ係数の比較では,鉄塔上部の位置に
おいて支持鉄塔を取り付けたモデ、ルの変動横力係数は煙
位置断面 0 を境にその特性が変わるので,断面 0 での
突単体モデ、ルよりも著しく小さい値を示した.また,支
持鉄塔付きモデ、ルの変動横力係数を鉄塔風向角で、比較す
きモデル(鉄塔風向角 0
, 45度)の横力の時刻歴波形を
図6
2に示す.図 6・1で、は煙突単体モデ、ル,支持鉄塔付
ると,鉄塔風向角 0度時の変動横力係数の方が 45度の
, 45度となるにつれ抗力の平均
きモデル鉄塔風向角 0度
一
度一
度 5
4斗 一
山
り
角角一
向向﹁
嵐風一品
鱗純一レ
uq
塔塔一﹂
十+
体鉄鉄一.
単++︵
突突突﹁
煙煙建一
昨
1
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0
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変動横カ係数に着目して,煙突単体モデルと支持鉄塔付
祇
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抗力係数
0
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.
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.
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.
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0
.
2
1
横力係数
変動横力係数
(
a
)抗力係数
(
b
).横力係数
(
c
)変動横力係数
図 5 各断面での抗力・横力・変動横力係数比較煙突単体,煙突+鉄塔(鉄塔風向角 0度
, 45度
)
AυAυAUAυAUAυ
ぷU・
3 A守 今3 司4 2 且
︵
ggZ
︶
門
主
+
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、
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)
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時間(s
e
c
)
ω 煙突単体
1
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時間(s
e
c
)
(
b
)鉄塔(鉄塔風向角 0度
)
(
c
)鉄塔(鉄塔風向角 45度
)
)
図 6・1煙突単体,鉄塔モデルでの抗力時刻歴波形(断面 E
凡
υ
ハυAUAυAVAυ ハυAυ
ESZ︶宍輝
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5
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時間(s
e
c
)
(
a
)煙突単体
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時間(s
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c
)
(
b
)鉄塔(鉄塔風向角 O度
)
2
0
0
1
0
1
5
時間(s
e
c
)
(
c
)鉄塔(鉄塔風向角 45度
)
図 6・2 煙突単体,鉄塔モデルでの横力時刻歴波形(断面 0)
-51-
5
2
0
値が小さくなっていることが確認され,図 6
・
2では横カ
ず鉄塔の影響はほとんど見られない.断面 Eにおいて煙
の平均値はすべてのモデルでほぼ Oであるが,煙突単体
突+鉄塔モデ、ルの風向角の違いを比べると,断面位置 45
, 0度とな
モデル,支持鉄塔付きモデル鉄塔風向角 45度
度
, 315度において鉄塔風向角 0度のときの風圧力の絶
るにつれ横力の変動が小さくなっていることが確認でき,
対値が小さくなっている.
支持鉄塔によって煙突の風直交方向の振動が抑えられる
図 8には図 7で着目した断面での風圧係数の円周方向
が,鉄塔風向角 45度の場合はその抑制効果が小さくな
分布を示す.モデル正面を 0度とし,反時計四りに 5度
る
.
(
a
)
間隔 72点での風圧力を速度圧で除した値である.図 8
(
a
)で抗力係数が最も大きな値を示した断面
図 7に図 5
は煙突単体モデ、ルの断面 Sと断面 Eの比較を,図 8
(
b
)
は
Sと,他断面位置を代表して断面 Eでの抗力係数の算出
に使用した 8点での風圧力の抗力方向成分を示す.断面
Sは煙突単体モデルでの結果,断面 Eは煙突単体モデル
支持鉄塔を取り付けたモデ、ルの断面 Eでの,鉄塔風向角
煙突背面全体で,断面 Eよりも断面 Sの風圧係数が大き
, 45度)での結果
と煙突+鉄塔モデル(鉄塔風向角 0度
い.煙突最上部である断面 Sは,他の断面とは風の流れ
である.図 7から,煙突単体モデルの 2つの断面を比べ
が違い,三次元的な渦が作用していると考えられる.図
ると断面 Sは断面 Eより断面位置 0度での風圧の抗力成
8
(
b
)の鉄塔風向角による比較を見ると,煙突正面(断面位
分は小さいが,断面位置 1
3
5度
, 180度
, 225度ではかな
置 0度
, 360度)付近で鉄塔風向角 45度の風圧係数が鉄
り大きく,断面 Sでは煙突背面での負圧が大きいために
塔風向角 0度の場合より小さいが,鉄塔風向角 4
5度で
0度と 45度の比較を示す.図 8
(
a
)の煙突単体モデルでは
図5
(
a
)のように断面 Sの抗力係数が大きくなる.また,
はモデル正面の風上に鉄塔主柱材が位置するためと考え
断面 Eにおいて煙突単体モデ、ルと煙突+鉄塔モデノレ(鉄塔
られる.また,鉄塔風向角 0度と 45度では,風圧係数が
風向角 O度
, 45度)を比べると,煙突+鉄塔モデ、ルは煙突
極小となる角度が変化するが,鉄塔風向角によって取り
,4
5
, 315度)での
単体モデ、ルより煙突正面(断面位置 0
付けられた鉄塔部材の位置が異なり,煙突周りに発生す
圧力が小さくなり鉄塔の影響が顕著にみられるが,煙突
る渦の剥離の位置が変化したためと考えられる.
3
5∼225度)では,圧力はほとんど変わら
背面(断面位置 1
3
.
3 煙突に支持鉄塔と階段を取り付けた場合
s
風向に対して非対称に設置された階段が煙突周りの風
・断面 <煙突単体)
力特性に及ぼす影響を検討するため,煙突に支持鉄塔お
よび階段を取り付けたモデルの各高さ断面での抗力係数,
踊断面 E(煙突+鉄塔・鉄塔風向角 O
度
)
υp
!日断面 E(煙突+鉄塔・鉄塔風向角 45度!!
引人到
(
a
)
,(
b
) ,(
c
)に示
横力係数,変動横力係数をそれぞれ図 9
す
.
JZJ
(
a
)から,階段と鉄塔を取り付けたモデ、ルの場合も
図9
2
図 5での比較と同様に,多くの断面で鉄塔風向角 0度の
、
︷
(
b
)に示すよう
抗力係数は 45度の場合よりも大きい.図 9
45
JZJAυ
宮内同︶余世直 hk
宍誠GR出頭
ノ
、
ωハ 、
にi断面 E
(煙突単体)
に,横力係数は風向角の違いによっていくつかの断面で
大きな差が生じた.また,図 9
(
c
)で変動横カ係数につい
。。
4
5
°
。
てほとんど階段の影響は確認されなかった.
9
0
° 1
3
5
° 1
8
0
° 2
2
5
° 2
7
0
° 3
1
5
図 I
O
(
b
)で風向角により横力係数の値に大きな差が生
断面位置(角度)
じた支持鉄塔と階段付きモデ、ル(鉄塔風向角 0
, 45度
)
図 7各断面位置での風圧力の抗力成分
・断面 S(煙突単体)
1
.
0
1
.
0
出
o
o
嵯
出
暖
−0
.
5
暖
・0
.
5・
・1
.
0
・1
.
0
・1
.
5
。断面 E(煙突十鉄塔・鉄塔
風向角何度)
議 0
.
5
採 0
.
5
暖
・断面E(煙突+鉄塔・鉄塔
風向角。度)
1
.
5
1
.
5
°
0
4
5
°
9
0
°
1
3
5
° 1
8
0
° 2
2
5
° 2
7
0
° 3
1
5
° 3
6
0
°
・
1
.
5
°
0
4
5
°
断面位置(角度)
9
0
°
1
3
5
° 1
8
0
° 2
2
5
° 2
7
0
° 3
1
5
° 3
6
0
°
断面位置(角度)
(
a
)煙突単体モデル風圧係数(断面 S
,E
)
(
b
)煙突+鉄塔モヂル断面 E風圧係数
図 8煙突の風圧係数分布
-52-
の断面 M の横力の時刻歴波形を示す.どちらのモデ、ルで、
の分布について,支持鉄塔および階段を取り付けたモデ
0から,鉄
も変動の大きさはほとんど同じであるが,図 1
ルの鉄塔風向角 O度と 45度の場合の結果を示す.鉄塔
塔風向角 0度のとき,横力の平均値が 0から大きくシフ
風向角の違いにかかわらず,断面位置 80度と 280度付
トしていることがわかる.
1 に横力係数の算出に使用した 8点の風圧力の横
図 1
力方向成分を示す.支持鉄塔および階段を取り付けた場
近で生じる風圧係数の極小値に差が生じた.特に鉄塔風
向角 0度の場合でその差が顕著で,断面位置 80度付近
の風圧係数が大きい.鉄塔風向角の変化と共に階段の位
合の横カ係数に風向角の影響が大きく表れた断面の一例
として断面 M の結果に着目する.図 1
1において,鉄塔
風向角 0度の場合に着目すると,風方向に対して対称に
置が 45度変化したため,煙突の左右の風圧係数の極小
値に違いが生じたものと考えられる.鉄塔風向角 0度と
45度の場合の,断面 M の鉄塔主柱材と階段,煙突の略
位置する 90度と 270度の計測点での値は,絶対値がほ
ぼ等しく正負が異なるために横力方向成分をほぼ打ち消
断面図をそれぞれ図 1
3(
め
と(
b
)に示す.鉄塔風向角 0度
す。鉄塔風向角 45度の場合には,断面位置 90度と 270
度および 1
3
5度と 225度の計測点で同様に,互いに圧力
断面 M とは断面位置約 70度で交差する.鉄塔風向角 45
度の場合,階段は断面位置 90度から 1
3
5度付近に位置
の横力方向成分をほぼ打ち消している.しかし,その他
し,断面 M とは断面位置約 1
1
5度で交差する.この階段
8
0度側の渦の剥離に影響を及ぼし,断面
が断面位置か1
の角度では風方向に対して対称な位置の計測点での圧力
値が異なっており,横力方向成分を打ち消すことができ
ない.鉄塔風向角 0度の場合の方が鉄塔風向角 45度 の
場合よりも,正側の横カ方向成分が大きいため,図 9
(
b
)
で示したような差が生じたものと考えられる.
2に図 1
0と図 1
1で着目した断面 M での風圧係数
図1
の場合は断面位置 45度から 90度付近に階段が位置し,
位置 80度付近に生じる風圧係数の絶対値は,鉄塔風向
角 45度よりも風向角 0度の場合が小さくなったと考え
られる.
4. まとめ
鉄塔支持型煙突の煙突部分の風力特性に及ぼす支持鉄
+煙突+鉄塔+階段・鉄塔
度
風向角0
・
x
- 煙突+鉄塔+階段・鉄塔
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5度
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1
抗力係数
横力係数
変動横力係数
(
a
)抗力係数
(
b)横力係数
(
c
)変動横力係数
, 45度
)
図 9各断面での抗力・横力・変動横力係数比較煙突+鉄塔+階段(鉄塔風向角 0度
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)
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(
b
)鉄塔+階段(鉄塔風向角 45度
)
(
a
)鉄塔+階段(鉄塔風向角 0度
)
図1
0鉄塔+階段モデルでの横力時刻歴波形(断面 M)
-53-
塔や階段等の附設物および風向角による影響を明らかに
て煙突周辺に発生する剥離渦の位置が変化するため,
するため,風洞実験を行ったところ,以下の所見が得ら
風圧係数が極小となる位置が異なる.
れた.
(
5)支持鉄塔と階段を取り付けると,風向に対してモデ、ル
(
1)煙突単体に比べて支持鉄塔を取り付けると主に鉄塔
が非対称となる断面で横力係数が大きくなる.
(
6
)
上部で抗力係数と変動横カ係数が小さくなる.
。)支持鉄塔を取り付けた煙突モデ、ルの抗力係数は鉄塔
(
7
)断面位置 70度の辺りに階段が取り付けられている場
風向角 0度の場合に比べて鉄塔風向角 4
5度の場合の
合には,階段が付いている側の風圧係数の極小値が抑
えられ,附設物の影響が大きい.
方が小さいが,変動横力係数は鉄塔風向角 O度の場合
に比べて鉄塔風向角 4
5度の場合の方が大きい.
(
3)鉄塔風向角 4
5度の場合には支持鉄塔の主柱材が煙突
正面の風上に位置するため,煙突正面付近の風圧係数
が小さくなる.
(
4
)支持鉄塔のみを取り付けた場合,鉄塔の風向角によっ
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°
断面位置(角度)
図1
1各断面位置での風圧力の横力成分
煙突+鉄塔+階段・断面 M(鉄塔風向角 0度
, 45度
)
1
.
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・鉄塔風向角 0
度
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。鉄塔風向角 4
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°
参考文献
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2
, 2002
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0
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1・2
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7
9
4
8
4
,2
0
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)薄達哉,前田潤滋,藤村真弓,花田淳也,鉄塔支持型
鋼製煙突の渦励振の振幅成長評価に及ぼす風速平均
化時間の影響,第 1
9回風工学シンポジウム論文集,
p
p
.
4
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6
4
1
0
,2
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6
.
9)竹内崇,薄達哉,大坪和広,鶴則生,前田潤滋,高煙
突の空力特性に及ぼす附設物の影響に関する検討,
1
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2012年度日本建築学会大会(東海)学術講演梗概集,
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1・1
断面位置(角度)
図1
2煙突の風圧係数分布
, 4
5度
)
煙突+鉄塔+階段・断面 M(鉄塔風向角 0度
。
、,
18~
1
0
)竹内崇,前田潤滋,薄達哉,大坪和広,鶴則生,高
煙突の空力特性に及ぼす付帯物の影響に関する実
験的研究,第 22 回風工学シンポジウム論文集,
・1
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句1
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※破線は断面 M と階段が交差している箇所を示す
(砂鉄塔風向角 0度
(
b
)鉄塔風向角 4
5度
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.
(受理:平成 25年 1
1月 14日
)
図1
3断面 M 略断面図
-54-
吋
ダウンロード

鉄塔支持型煙突の空力特性に及ぼす煙突附設物と風向角の