沖 縄 経 済 論
産 業 連 関 分 析
産業連関論の基礎
今回のお題 (テーマ Theme)
 産業連関表の表式(前回の復習)
 投入係数と投入係数表
下図のような産業連関表がある。
各産業の最終需要と付加価値を求めよ。
産業連関表の横行は需要側を意味する
横行は販売経路を示す
原料の販売と完成品の販売
中間財販売+最終需要=総生産
(150+50+10)+(
)=280
(30+20+30) +(
)=120
(40+30+60) +(
)=180
農業の最終需要:(
)=280-(150+50+10)=70
工業の最終需要:(
)=120-(30+20+30) =40
商業の最終需要:(
)=180-(40+30+60) =50
産業連関表の縦列は供給側=費用を意味する
縦列は投入経路を示す
原料の投入と労働等の投入
中間財投入+付加価値=総生産
(150+30+40)+(
)=280
(50+20+30) +(
)=120
(10+30+60) +(
)=180
農業の付加価値:(
)=280-( 150+30+40 )=60
工業の付加価値:(
)=120-( 50+20+30 ) =20
商業の付加価値:(
)=180-( 10+30+60 ) =80
産業連関表の基本表式
内生部門
外生部門
内生部門:短期的に不変
技術進歩など長期に可変
外生部門:政策的に可変
経済政策の主要変数
最終需要
国民所得統計ではGNE
国民総支出にあたる
•民間最終消費支出
•政府最終消費支出
•民間総固定資本形成
•公的総資本形成
•在庫
•輸出
•輸入
国民所得統計ではNI
分配国民所得にあたる
粗付加価値
•雇用者所得
•営業余剰
•資本減耗引当
•間接税
•補助金
投入係数
産業の技術構造を解く
・産業連関表の縦列に注目
・縦列は原材料の投入と労働や利潤からなる
中間投入から原料の構成比=費用構成が分かる
産出
販売
中間財販売
最終需要 総生産
農業
工業
商業
農業
150
50
10
70
280
工業
30
20
30
40
120
商業
40
30
60
50
180
付加価値
60
20
80
総生産
280
120
180
中
間
財
投
入
この部分に注目
産出
販売
中間財販売
農業
工業
商業
農業
150
50
10
工業
30
20
30
商業
40
30
60
付加価値
60
20
総生産
280
120
中
間
財
投
入
産出
販売
中間財販売
農業
工業
商業
農業
0.54
0.42
0.06
工業
0.11
0.17
0.17
商業
0.14
0.25
0.33
80
付加価値
0.21
0.17
0.44
180
総生産
1.00
1.00
1.00
中
間
財
投
入
縦列の合計=総生産で列の項目を割る
農業の列 : 農業=150 / 280 =0.54
工業= 30 / 280 =0.11
0.79
中間投入率
商業= 40 / 280 =0.14
付加価値= 60 / 280=0.21
付加価値率
中間投入率 + 付加価値率 = 1
中間投入率 = 1 - 付加価値率
付加価値率= 1 - 中間投入率
列は中間投入率と付加価値率に分けられる
投入係数表は費用(Input cost) の構成比
中間投入率の各産業の値を投入係数と定義する!
投入係数は各産業の生産技術構造の指標である。
産出
販売
中間財販売
農業
工業
商業
農業
0.54
0.42
0.06
工業
0.11
0.17
0.17
商業
0.14
0.25
0.33
付加価値
0.21
0.17
0.44
総生産
1.00
1.00
1.00
中
間
財
投
入
産出
販売
中
間
財
投
入
中間財販売
最終需要
総生産
農業
工業
商業
農業
0.54
0.42
0.06
70
280
工業
0.11
0.17
0.17
40
120
商業
0.14
0.25
0.33
50
180
生産技術=投入係数による経済システムのモデル
農業 : 150
+
50
+
10
+ 70 = 280
農業 : 0.54・280 + 0.42・120 + 0.06・180 + 70 = 280
ここで農業の総生産をX1、最終需要をF1とすると
農業 : 0.54・X1 + 0.42・X2 + 0.06・X3 + F1 = X1
同様に
工業 : 0.11・X1 + 0.17・X2 + 0.17・X3 + F2 = X2
商業 : 0.14・X1 + 0.25・X2 + 0.33・X3 + F3 = X3
農業 : 0.54・X1 + 0.42・X2 + 0.06・X3 + F1 = X1
工業 : 0.11・X1 + 0.17・X2 + 0.17・X3 + F2 = X2
商業 : 0.14・X1 + 0.25・X2 + 0.33・X3 + F3 = X3
このモデルの重要な点はF1、F2、F3の外生部門の最終需要を与えると
総生産X1、X2、X3が自動的に決定できるという点にある。
投入係数も記号で示すと次のようになる。
中間財販売
中
間
財
投
入
中間財販売
農業
工業
商業
農業
0.54
0.42
0.06
工業
0.11
0.17
0.17
商業
0.14
0.25
0.33
中
間
財
投
入
農業
工業
商業
農業
a11
a12
a13
工業
a21
a22
a23
商業
a31
a32
a33
産出
販売
中間財販売
最終需要
農業
工業
商業
総生産
農業
150
50
10
70
280
工業
30
20
30
40
120
商業
40
30
60
50
180
付加価値
60
20
80
総生産
280
120
180
中
間
財
投
入
産出
販売
中間財販売
最終需要 総生産
農業
工業
商業
農業
a11・X1
a12・X2
a13・X3
F1
X1
工業
a21・X1
a22・X2
a23・X3
F2
X2
商業
a31・X1
a32・X3
a33・X3
F3
X3
付加価値
V1
V2
V3
総生産
X1
X2
X3
中
間
財
投
入
政府の経済対策などの外生的要因で、農業の最終需要が100単位増えたとする。
(単位は億円でも兆円でもかまわない)
産出
販売
中間財販売
最終需要
総生産
農業
工業
商業
農業
a11・
X1
a12・
X2
a13・
X3
F1+100
X1
工業
a21・
X1
a22・
X2
a23・
X3
F2
X2
商業
a31・
X1
a32・
X3
a33・
X3
F3
X3
付加価値
V1
V2
V3
総生産
X1
X2
X3
中
間
財
投
入
この変化は農業だけでなく、農業への中間投入を通じて、
他の全産業へと、投資の経済効果が波及していく。
これが経済波及効果で、産業連関分析はこれを計測することができる。
この経済の基本となるBASIC MODELは
農業 : 0.54・X1 + 0.42・X2 + 0.06・X3 + F1 = X1
工業 : 0.11・X1 + 0.17・X2 + 0.17・X3 + F2 = X2
商業 : 0.14・X1 + 0.25・X2 + 0.33・X3 + F3 = X3
ゆえに
農業 : 0.54・X1 + 0.42・X2 + 0.06・X3 + F1 + 100 = X1
工業 : 0.11・X1 + 0.17・X2 + 0.17・X3 + F2
= X2
商業 : 0.14・X1 + 0.25・X2 + 0.33・X3 + F3
= X3
このモデルに最終需要の値を代入して連立方程式として解く
F1 = 70 + 100 =170
F2 = 40
F3 = 50
そうしてX1、X2、X3を求めると、経済波及効果が計測できる。
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