2007 年6 月5 日(火) 9:00 -10:30 平成 19 年度前学期中間試験 解析学A 4A・4C・4E・4I
問題・解答例・配点・採点基準・シラバスとの対応
接線の傾きと等しくなる事を意味しています。
1. 1変数実数値関数に関する平均値の定理(発見者にちなんで『Lagrange
の平均値の定理』とも言う)とはどんな定理ですか。定理の前提条件が
関数 f (x) は [a, b] で連続であり、かつ (a, b) で微分可能である
であった場合に定理はどんな事が成り立つと言っているのか答えて下さい。
その際、下図と同じ様な図を答案用紙に描き、定理の図形的な意味合い
も含めて説明して下さい。
配点:10 点
シラバス達成度目標:ア
解答例
題意の前提条件の下で、定理は
f (b) − f (a)
= f 0 (c)
b−a
となる様な c が a と b の間に存在する事を主張します。
この左辺のグラフにおける図形的な意味は、グラフ上の2点 (a, f (a))、(b, f (b))
を結ぶ直線の傾きであり、それが右辺の様にある点 (c, f (c)) に於けるグラフの
担当:笠井 剛
2007 年6 月5 日(火) 9:00 -10:30 平成 19 年度前学期中間試験 解析学A 4A・4C・4E・4I
問題・解答例・配点・採点基準・シラバスとの対応
となり、近似値は
2. 関数 sin x に対して n = 2 の時の Taylor の定理を x = π2 の近くで適用
し、sin 93◦ の値について近似値と誤差の限界をそれぞれ小数点以下5桁ま
で求めて下さい(6桁以下は切り捨て)。
° π ¢2
参考値:
配点:15 点
60
= 0.0027415,
° π ¢3
60
となり、また、
解答例
n = 2 の時の Taylor の定理には3階微分まで出て来るのでまず f (x) = sin x
としてそこまでの計算をやっておく。
π
f( ) = 1
2
0
0 π
f (x) = cos x
f ( )=0
2
(2)
(2) π
f (x) = − sin x f ( ) = −1
2
(3)
(3)
f (x) = − cos x f (c) = − cos c
f (x) = sin x
π
2
の周りでの Taylor の定理によれば、
π
π
π
1
π
π
1
π
f (b) = f ( ) + f 0 ( )(b − ) + f (2) ( )(b − )2 + f (3) (c)(b − )3
2
2
2
2!
2
2
3!
2
となる様な c が b と π2 の間に存在します。
ここにさっき計算した結果を代入すると、
f (b) = 1 −
であり、b = 93◦ =
93π
180
1
π
1
π
(b − )2 − cos c(b − )3
2!
2
3!
2
とすると、
sin 93◦ = 1 −
≥ π ¥3
1 ≥ π ¥2 1
− cos c
2 60
6
60
1 ≥ π ¥2
= 0.99862
2 60
Ø
≥ ¥3 ØØ
≥ ¥3
Ø 1
Ø− cos c π Ø ≤ 1 π
Ø 6
60 Ø 6 60
= 0.0001435
シラバス達成度目標:キ
n = 2 の時の x =
(近似値)= 1 −
から誤差の限界は
(誤差の限界)=
となる事が解ります。
1 ≥ π ¥3
= 0.00002
6 60
担当:笠井 剛
2007 年6 月5 日(火) 9:00 -10:30 平成 19 年度前学期中間試験 解析学A 4A・4C・4E・4I
3. 関数 log(1 + ex ) の Maclaurin 展開(すなわち、x = 0 の周りでの Taylor
展開)を x3 の項まで求めて下さい。
配点:10 点
解答例
まずは必要となる微分計算をやっておく。g(x) = log(1 + ex ) とする。
以上によれば求める展開式は
1
1
log 2 + x + x2
2
8
となる。
担当:笠井 剛
4. 次の極限値が存在するかどうか調べ、存在するならその値を求めて下
さい。
3y
(x,y)→(0,0) x + y
シラバス達成度目標:キ
g(x) = log(1 + ex )
ex
g 0 (x) =
1 + ex
ex (1 + ex ) − e2x
g (2) (x) =
(1 + ex )2
ex
=
(1 + ex )2
ex (1 + ex )2 − ex 2(1 + ex )ex
g (3) (x) =
(1 + ex )4
ex (1 − ex )
=
(1 + ex )4
問題・解答例・配点・採点基準・シラバスとの対応
g(0) = log 2
1
g 0 (0) =
2
g (2) (0) =
1
4
g (3) (0) = 0
(1)
lim
(2)
lim
(x,y)→(0,0)
配点:各 10 点
x2 cos
x3
1
+ y3
シラバス達成度目標:ア
解答例
(1)直線 y = mx 上でこの関数を考えると、
3y
3mx
3m
=
=
x+y
x + mx
1+m
となっており、この直線上では定数関数である。従ってこの直線に沿って (x, y) →
3m
(0, 0) の極限を考える限りは極限値は 1+m
であり、これは直線の傾き m によっ
て異なる。
これは近づけ方によって極限値が異なる事を意味しており、従って題意の極
限値は存在しない。
(2)関数の値の絶対値を見ると、
Ø
Ø
Ø 2
1 ØØ
Øx cos
≤ x2 → 0 ( as (x, y) → (0, 0) )
Ø
x3 + y 3 Ø
となっているので、求める極限値は 0 である。
2007 年6 月5 日(火) 9:00 -10:30 平成 19 年度前学期中間試験 解析学A 4A・4C・4E・4I
5.
次の関数の偏導関数を求めて下さい。
(1)f (x, y) = log(cos x + sin y)
(2)g(x, y) = exy
配点:各 10 点
問題・解答例・配点・採点基準・シラバスとの対応
6.
関数 p(x, y) = log(x2 + y 2 ) に対して、
下さい。
配点:15 点
シラバス達成度目標:イ
@ 2 p(x, y) @ 2 p(x, y)
+
を求めて
@x2
@y 2
シラバス達成度目標:イ
解答例
まず2階微分まで計算すると、
解答例
(1)
2x
+ y2
2y
py (x, y) = 2
x + y2
px (x, y) =
− sin x
cos x + sin x
cos y
fy (x, y) =
cos x + sin x
fx (x, y) =
x2
2(x2 + y 2 ) − 4x2
(x2 + y 2 )2
2(y 2 − x2 )
= 2
(x + y 2 )2
2(x2 + y 2 ) − 4y 2
pyy (x, y) =
(x2 + y 2 )2
2(x2 − y 2 )
= 2
(x + y 2 )2
pxx (x, y) =
(2)
gx (x, y) = yexy
gy (x, y) = xexy
なので、
pxx (x, y) + pyy (x, y) = 0
となる。
担当:笠井 剛
2007 年6 月5 日(火) 9:00 -10:30 平成 19 年度前学期中間試験 解析学A 4A・4C・4E・4I
7.
次の各関数:

2
2


f (x, y) = x + y
g(t, u) = et cos u



h(t, u) = et sin u
に対して、合成関数 k(t, u) = f (g(t, u), h(t, u)) の偏導関数を求めて下さい。
配点:10 点
シラバス達成度目標:ウ
解答例
k(t, u) = f (g(t, u), h(t, u)) = e2t cos2 u + e2t sin2 u = e2t
なので、
kt (t, u) = 2e2t ,
である。
ku (t, u) = 0
問題・解答例・配点・採点基準・シラバスとの対応
担当:笠井 剛
ダウンロード

平成 19年度前学期中間試験 解析学A