期末試験のお知らせ
7 月 18 日 (月) 13:30 ∼ 15:00
11-519 教室 (ここじゃない)
• 積分を巡る諸々
(今日 (7/12) の講義内容まで)
• 中間試験前の内容も一部関連
• 学生証必携
• 「積分公式集」は配布する
宣伝 : 秋期の数学関係の授業
• 理工共通科目 II 群 (選択科目)
? 「ベクトル解析の基礎」
? 「微分方程式の基礎」
• 全学共通科目 (選択科目)
? 「現代数学 B」
—数学 B(微分積分)
2—
積分の計算法
微分積分学の基本定理 :
f : 連続のとき、
不定積分 ≡ 原始関数
−→ 原始関数 (逆微分) を知れば積分が計算できる
−→ 計算は今までに馴染みの
諸公式・手法によれば良い
—数学 B(微分積分)
3—
積分の計算法
しかし、(微分と違って)
良く知っている関数でも
不定積分 (原始関数) が
(原理的に) 計算できないものもある
「積の積分」「合成関数の積分」
の公式が存在しない!!
—数学 B(微分積分)
4—
例 : 不定積分
Z
ex
dx は、
x
• 有理関数・三角関数・指数関数
および、それらの逆関数の
• 有限回の合成で作れる関数
(初等関数という) の範囲に収まらないことが
証明されている
—数学 B(微分積分)
5—
要は、
出来るものしか出来ない
ので、個別のテクニックを追っても切りがない。
そこで、個別の例は
公式集などを参照すれば良いことにして、
ここでは、
“原理的に計算できる例”
を幾つか紹介する
—数学 B(微分積分)
6—
“原理的に計算できる” 不定積分の例
• 有理関数
•
•
•
p
n
p
p
1 次式 1 種類
2 次式 1 種類
1 次式 2 種類
• 三角関数の有理関数
—数学 B(微分積分)
7—
有理関数の不定積分の基本形
Z
1
•
dx = log |x − a|
Z x−a
1
1
•
dx
=
(x − a)n
(1 − n)(x − a)n−1
Z
1
•
dx = arctan x
2
x
+
1
Z
2x
•
dx = log(x2 + 1)
2
x
+
1
Z
1
•
dx は難しいが、出来る
(x2 + 1)n
(部分積分して n についての漸化式を作る)
—数学 B(微分積分)
8—
部分分数分解
多項式 f(X), g(X) が互いに素 (共通因数なし)
のとき
多項式 多項式
多項式
=
+
f(X)g(X)
f(X)
g(X)
の形に書ける
—数学 B(微分積分)
9—
部分分数分解
実数係数多項式 f(X) ∈ R[X] は、
実数係数の範囲で、
f(X) = f1(X)n1 · · · · · fk(X)nk
(各 fi は 1 次式 または 実根なしの 2 次式)
と因数分解される
−→ 有理関数の積分はさっきの基本形に帰着
—数学 B(微分積分)
10—
演習問題 (前回配布プリント)
有理関数
f(x) =
x3 − 6x2 + 5x − 8
(x − 1)2(x2 − 6x + 13)
の不定積分を計算したい。
a
b
c(2x − 6) + d
+
+ 2
2
x − 1 (x − 1)
x − 6x + 13
を満たす定数 a, b, c, d を求めよ。
(1) f(x) =
(2) それぞれの項の不定積分を計算して、
Z
f(x)dx を求めよ。
—数学 B(微分積分)
11—
xと
√
n
ax + b との有理式
少々乱暴にも見えるが、
√
n
y = ax + b
と置いてしまうのが簡明
−→ y の有理式の積分に帰着
—数学 B(微分積分)
12—
xと
√
ax2 + bx + c との有理式
これも y =
√
ax2 + bx + c と置いてみると、
y2 = ax2 + bx + c
(楕円または双曲線の方程式)
−→ 曲線上に 1 点を取ると、有理媒介変数表示可能
−→ 有理式の積分に帰着
—数学 B(微分積分)
13—
xと
√
ax2 + bx + c との有理式
Q(x,y)
P(x 0 ,y0 )
y-y0 =t(x-x0 )
y2=ax2 +bx+c
—数学 B(微分積分)
14—
Zp
例:
1 + x2dx
ものの本には「t = x +
√
1 + x2」とあるが、
そういうのは覚えようとすると切りがないので、
単純に y =
√
1 + x2 と置いて、
双曲線 y2 = 1 + x2 の幾何を観察しよう
—数学 B(微分積分)
15—
Zp
例:
1 + x2dx
−→ y =
√
1 + x2 と置く
双曲線
y2 = 1 + x2
の漸近線
x+y=0
の “無限遠” に
“点 P” を取る
“点 P” を通る
直線は平行線
x+y=t
—数学 B(微分積分)
16—
三角関数 sin θ, cos θ の有理式
θ
ものの本には「t = tan 」とあるが、
2
これも幾何を見よう
x = cos θ,
y = sin θ
と置けば、円 x2 + y2 = 1 上での積分
−→ 円の有理媒介変数表示で有理式の積分に帰着
—数学 B(微分積分)
17—
三角関数 sin θ, cos θ の有理式
y=t(x+1)
1
(cos θ,sin θ)
-1
θ/2
θ
0
1
-1
—数学 B(微分積分)
18—
実際の応用では、
明示的な表示もさることながら、
• 収束性の吟味
• 数値計算 (近似値計算・数値積分)
• 漸近的評価 (x → +∞ での挙動)
なども重要である
—数学 B(微分積分)
19—
終わりに
無闇に計算するだけが数学じゃない。
• 現象を観察すること
• 対象をどこまでも良く解ろうとすること
• それを紛れなく表現して伝えること
が大切なのだ。
—数学 B(微分積分)
20—
おしまい
—数学 B(微分積分)
21—
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