コミュニティビジネスを語る
北海道の事例で見る
地域自立の手立てとしての
コミュニテイビジネス
2004.11.20
道都大学 富沢木実
コミュニティビジネスの目的
-複合・展開-
1. 行政の仕事を代替・補完する
– より安く・より良いサービス
2. 地域経済を活性化する
3. 社会の不足を補う
– あったらいいなを形にする
– こういう地域にしたいを形にする
4. 自己実現のため
5. 社会を変革する
行政の仕事を代替・補完
1. 株式会社 ニセコリゾート観光協会
– 株主:町民50%、町50%
 「まちづくり基本条例」(情報共有と住民参加)
 「ふるさとづくり寄付条例」(2004年9月~)
2. NPO法人 札幌チャレンジド
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自立を目指す障害者にパソコン指導
地域通貨「チャレ」
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講習会料はチャレで払える
年会費を納めたり、ボランティアをするとチャレがもらえる
チャレが使える店もある
札幌市などの障害者向けIT講習会に講師派遣事業
札幌チャレンジド 2003年度 決算 (1000円)
会費収入
事業収入
助成金事業
委託事業
寄付金収入
雑収入
当期収入合計
当期繰越金
収入合計
当期支出合計
当期収支差額
時期繰越収支差額
パソコン講習
その他の講習会
就労支援
字幕緊急雇用
その他
札幌市
日本財団
総務省助成(字幕)
障害者ITサポートセンター
道ボランティア養成
市町村IT講習
個人
企業
234
1,824
1,321
10,867
5,504
1,697
87
80
2,390
2,678
2,941
428
192
210
361
31,547
2,090
33,637
30,783
764
2,855
地域経済を活性化する
1. 北の起業広場協同組合(北の屋台)
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市街地の空き駐車場に屋台村
2001年7月末~2004年1月末までの2年6ヶ月間
総集客数39万人・総売上額5億7100万円
2. 十勝信金(創業者支援制度)
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2000年~、資金総額50億円、運転資金500万円以内、
設備資金1000万円以内を融資
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中札内レディースファーム(無殺菌牛乳)
十勝野フロマージュ(本格チーズ)
障害者が立ち寄れる喫茶店
小さいが確実に商売として回るビジネス
チーズ工房
十勝野フロマージュ
中札内レディースファームの
無殺菌牛乳!「想いやり牛乳」
あったらいいなを形にする
1. NPO法人 北海道子育て支援ワーカーズ
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歯医者と協働事業で保育所を運営
「こどものへや&おもちゃギャラリー」


歯医者に訪れた親子の待合室(託児付、無料)
一時預かりの保育室(歯科診療以外の利用、有料)

親子一緒におもちゃで遊べる広場(一般開放、無料)
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親子が集える広場の提供
子育て相談や情報交流活動ほか
2. YOSAKOIソーラン祭り
3. NPO法人 「飛んでけ!車椅子」の会
YOSAKOIソーラン祭り
当時北大2年生の発案
1992年6月(第1回)
2004年6月(第13回)
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参加チーム 10
参加者数 1000人
観客動員数 20万人
道外参加地域 2
参加チーム 333
参加者数 4万3000人
観客動員数 208万人
道外参加地域 40
海外(台湾、NJ)
株式会社yosanet
2001年5月設立
• コミュニケーション提供サイト運営
• YOSAKOIソーランHP、全国「YOSAKOI」祭りHP運営など
• 情報提供サイト運営
• YOSAKOIソーラン、全国YOSAKOI祭りの情報提供サイト運営
• 祭りの音楽・画像・写真及び立体画像の配信
• YOSAKOIソーランを通した北海道の観光情報提供
• eコマースサイト運営(物販からの収入)
• 北海道の名産品、特産品の販売・オークション、サービス提供販
売、決済などのサイト運営
• YOSAKOI NETグッズ販売
• バナー広告管理
• バナー広告の効果的管理、広告獲得のための営業活動
「飛んでけ!車椅子」の会
• 日本国内で使われなくなった車椅子等を収集、保管、
補修して主に発展途上国の障害者・児に提供、ある
いは国内でのリサイクルに活用
• 飛行機に積める荷物一人20kgを利用して旅行者が
運ぶ。
• 札幌通運の支援とボランティア
• 発展途上国の福祉団体等を訪問し交流を行う。
• ニュースレターの発行、報告会の開催等の広報活動
• 収益事業(物品の斡旋及び販売、サービス提供)
こういう地域にしたいを形にする
1. ねおす(北海道自然体験学校)
Nature Experience Outdoor School
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子供の体験活動(子ども長期自然体験キャンプなど)
子どもの体験学習プログラム受託など
自然を活かしたまちおこし
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黒松内町「ブナの森自然学校」
弟子屈町「体験観光推進プロジェクト」など多数
自然案内人の育成講座→各地に広がり
エコツアー
2. ふらの演劇工房
ふらの演劇工房
NPO法人認証全国第一号
• 演劇の持つ「創る、癒す、育む」という可能性に着目
• 「演劇のまち富良野」を目指す。
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富良野塾・富良野塾OBなどの地元劇団を支援
舞台芸術に関する各種ワークショップ
演劇リハビリテーション
市民や演劇人のための稽古場および発表の場としての貸し館
良質な演劇およびコンサート、その他芸能などの鑑賞
各種イベント
• 富良野演劇工場の管理運営
(市から受託料2000万円/年)
社会を変革する
1. 北海道グリーンファンド
浜頓別町の
はまかぜちゃん
2. 北海道NPOサポートセンター
北海道グリーンファンド
1997年 生活クラブ生協(泊原発反対→家庭で節電した
5%の寄付金を原資→市民発自然エネルギー発電)
→99年北海道グリーンファンド→00年NPO法人
・会員数1300人
①「グリーン電気料金」制度
②市民風力発電所による売電事業
③省エネルギーの普及事業
④環境エネルギー分野における研究、政策提言
2001年 株式会社北海道市民風力発電設立
・市民風車一号機「はまかぜちゃん」
2002年 青森、秋田の動きを支援
2003年 NPO法人環境エネルギー政策研究所と
「自然エネルギー市民ファンド」設立
「はまかぜちゃん」の資金調達
-約2億円
①ファンド(資本金)
– 事業会社㈱北海道市民風力発電
– 2500万円(うち1000万円がグリーンファンド)
②市民出資
– 匿名組合出資(1億4000万円:個人200人、法人16、他)
③銀行借入
→北電との売電契約(17年間;11.95円/kwh→★)
→証書の販売
世界自然遺産「白神山地」市民風車(2003年)
全国枠
青森市民風車
市民風車わんず
秋田市民風車
天風丸
地元枠
合計
5820万円 1億2000万円 1億7820万円
(285名)
4180万円
(213名)
(488名)
6760万円
(227名)
(773名)
1億940万円
(440名)
1億円 1億8760万円 2億8760万円
合計
(498名)
(715名)
(1213名)
北海道NPOサポートセンター
• NPO法人設立相談(書類作成支援を含む)
• 北海道介護NPO連絡会
• 北海道NPO越智基金(2500万円)
– 助成金:上限10万円、年200万円、これまでに1200万円
• 北海道NPO サーポート専門家会議
• 北海道NPOバンク(道1500万円、市500万円、他)
– 行政事業などは事業が終わってからお金が入る→運転
資金に困る
– 運転資金、設備資金
北海道NPOバンク
• 期間:1ヶ月単位で一年以内
• 限度額:200万円上限
• 金利:2%
コミュニティビジネスの形態
1. 会社(株式会社、有限会社)
– 株式会社yosanet、株式会社ニセコリゾート観
光協会、有限会社中札内レディースファーム、
有限会社十勝野フロマージュ
2. 協同組合
– 北の起業広場協同組合
3. NPO法人
コミュニティビジネスの市場
1. 地域ニーズ対応(地域が商圏)→全国に波及
– YOSAKOI、北の屋台、ねおす、子育て支援、グ
リーンファンド、NPOバンク
2. 小さなビジネスだが商圏は全国
– ふらの演劇工房、本格チーズ
3. 社会性があると企業や自治体が寄ってくる→
企業誘致
– スワン
NPO法人認証数上位県
順
都道府県
位
認証数(
類型)
2004年10月末
1
東京都
2
大阪府
3 神奈川県
4
千葉県
5
北海道
6
兵庫県
7
福岡県
8
愛知県
9
埼玉県
10 京都府
3791
1507
1117
757
721
635
593
581
566
483
NPO法人の経営形態
1. 行政等からの受託・助成金
–
–
–
札幌チャレンジド(障害者向けIT研修)
ふらの演劇工房(演劇工場の管理)
ねおす(黒松内町のまちおこし「ブナの森自然学校」)
2. 企業とのパートナーシップ
–
–
「飛んでけ!車椅子」の会(札幌通運)
子育て支援ワーカーズ(歯医者)
3. 市民向け事業からの対価(物販・サービス提供)
4. 寄付・出資(市民は明確なものに出資したがっている)
–
グリーンファンド、NPOバンク
5. 目的に応じて多様な法人形態を設立、活用
北海道NPO法人事業概要
2002年度
• 事業規模
• 5000万円以上が1割弱
• 500万円以下が約半分
(出所)北海道NPOサポートセンター
• 業種別
– 福祉が約半分、まちづくり、文化芸術、環境保全、社会教
育、子ども
• 正味資産
– 赤字が2割弱、黒字100万円以下4割、500万円以上2割
第二フェーズのNPO
1. 情報公開
– 事業内容
– 財務状況
2. 事業性の確保
– 会費、寄付、事業収入
– 緊急雇用対策費(6年間→終了)
3. 差別化、革新性
– アメリカ:新興に寄付が流れ老舗が倒産も
新しい資金提供の流れ
1. 個人市民税の1%をNPOへ(2005年度)
– 志木市(住民自治基金:アンケートで選択)
– 市川市(市民活動支援制度:委員会が審査)
2. 自治体によるNPO支援寄付金制度
– 杉並区(NPO支援基金)
– 自治体に寄付をすると免税(所得税、住民税、
法人税への損金に全額算入)→寄付者の意図
を最大限反映して提供
– ある程度(200万円ほど)溜まると呼びかけ
地域経営とコミュニティビジネス
1. 自治体経営とコミュニティビジネス
– 行政の代替、行政の不足を補う
2. 地域経営とコミュニティビジネス
– 地域経済の自立化
– 地域の豊かさ(あったらいいな、こういう地域に)
– 地域から変革→他地域との連携・共闘
3. 仮想住民の囲い込み(ファンづくり)
– 市場の拡大、販路の確保
有難うございました
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