膵管内乳頭粘液腫瘍における蛋白発現、mRNA発現の解析
腫瘍
【はじめに】
膵管内乳頭粘液腫瘍は、粘液を産生し、膵管内に乳頭状に増殖する腫瘍で
(図1) 、腺腫から一定の期間を経て膵癌へ移行すると言われています。最近
のCTやMRIなどの画像診断の発達に伴い、癌の前駆病変として発見されるこ
とが、増加しています。しかし、その癌化の経路については、十分な解明がなさ
れていません。
膵管内乳頭腫瘍の癌化経路の解明は膵癌の早期発見や治療につながるこ
とが期待されてます。
図1. 膵管内乳頭粘液腫瘍
【対象】
当研究は、 1986年7月から2010年5月までの間に当院形態機能病理学教室において膵管内乳頭粘液腫瘍と診断された方の組織標本を
対象に研究を行います。対象者になることを希望されない場合は、下記連絡先まで連絡をお願いいたします。
【研究内容】
九州大学形態機能病理学教室において診断された膵管内乳頭粘液腫瘍病
変の標本を使って、組織亜型(胃型、腸型、胆膵型、好酸性顆粒細胞型)、悪
性度(腺腫、境界病変、癌)で分類し(図2、図3、図4)、高い発現や変化を示す
蛋白や遺伝子の検索を行います。
この研究を行うことで患者様に日常診療以外の余分な負担は生じていません。
【患者様の個人情報の保護について】
本研究では個人情報漏洩を防ぐため、氏名、カルテ番号などの個人を特定で
きる情報を削除し、匿名化した上で、データの数字化などの厳格な対策を取っ
ています。本研究の実施過程及びその結果の公表(学会や論文等)の際には、
患者さんを特定できる情報は一切含まれません。
図2. 腺腫病変、胃型
【研究期間】
2010年 当院研究倫理審査委員会による承認日から
2012年 3月31日まで。
【医学上の貢献】
膵管内乳頭粘液腫瘍の組織亜型(胃型、腸型、胆膵型、好酸性顆粒細胞型)、
悪性度(腺腫、境界病変、癌)における形質発現の相違を解析することにより、
膵管内乳頭粘液腫瘍の病理学的診断の精度向上、予後を予測する因子の解
明、また膵癌の早期発見や治療の確立につながる可能性がある、など医学上
の貢献はあるものと考えます。
図3. 腺腫病変、腸型
【研究機関】
九州大学大学院 形態機能病理
教授
小田 義直
助教
相島 慎一
大学院生
森松 克哉
連絡先:〒812-8582 福岡市東区馬出3-1-1
Tel 092-642-6061 担当: 森松 克哉
図4. 上皮内癌、胆膵型
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研究12 22-81