TPM
(total productive maintenance)
全員参加の生産保全 / 総合生産保全
日本プラントメンテナンス協会の定義

生産システム効率化の極限追求(総合的効率
化)をする企業体質づくりを目標にして、生産
システムのライフサイクル全体を対象とした
“災害ゼロ・不良ゼロ・故障ゼロ”など、あら
ゆるロスを未然防止する仕組みを現場現物で構
築し、生産部門をはじめ、開発、営業、管理な
どのあらゆる部門にわたって、トップから第一
線従業員にいたるまで全員が参加し、重複小集
団活動により、ロス・ゼロを達成すること

ポイント





全社的に取組む設備管理
主に製造業において導入されている
設備ライフサイクルを対象とする
生産効率を阻害するロスの発生を未然防止す
ることを目指すること
人・設備・企業の体質改善を図る総合的活動
推進方法



PM(productive maintenance)がベース
トップが主導,全員参加
現場作業者が自律的に7大ロスを取り除く活動








故障ロス
段取り・調整ロス
消耗品交換ロス
立ち上がりロス
チョコ停・空転ロス
速度低下ロス
不良・手直しロス
小集団活動

清掃・点検・復元・改善・維持などの諸活動
保全の歴史

1950年以前:事後保全時代


1950年代:予防保全時代



事後保全(BM:breakdown maintenance)
東亜燃料工業でアメリカから導入
予防保全(PM:preventive maintenance)
 経済的な時間間隔で部品やユニットの交換
1960年代:生産保全時代

生産保全(PM:productive maintenance)



生涯コスト(LCC:life cycle cost)最小化
改良保全(CM:correct maintenance)
 保全しやすくするように設計,製造,道具などを工夫
保全予防(MP:maintenance prevention)
 保全が必要ない(少ない)設備を設計,製造する工夫

1970年代:TPM時代(生産部門)



1980年代:TPM時代(全社部門)



TPM:total productive maintenance
生産部門の現場の改善活動(小集団活動が中心)
予知保全(PM:predictive maintenance)
TPM:あらゆる部門が参加する生産性保全(1989)
1990年代:TPM時代(グローバル)

品質保全


「各工程で品質を造り込む」ためには、「設備で品
質を造り込む」 ことが重要
不良を出さないための保全
設備運転性能の評価



時間稼働率
性能稼働率
良品率(総合歩留まり率)
故障

JIS Z 8115(信頼性用語)の故障(failure)
「アイテムが規定の機能を失うこと」
ここで、アイテムは(item)は、信頼性の対象,例えば,
(1)部品,(2)構成品(component), (3)装置(device), (4) サブシステム
(5)機能的ユニット(functional unit), (6) 機器(equipment)
(7)システムなど


欠陥(defect)


錯誤(fault)


「アイテムの中に存在する異常(規格外れ)など、故障の原因となる
状態または場所」
アイテム自身の“failure”などで起こる「機能が果たせない状態」
故障形態を表す用語


“failure cause”(故障原因)
“fault mode”(故障モード)
故障の分類(過程)

劣化故障(gradual failure/drift failure)



突発故障(sudden failure)



突然発生する故障
事前予知不可能
間欠故障(intermittent fault)


特性が次第に劣化して発生する故障
事前検査または監視によって予知可能
ある期間故障状態となるが、自然に元の機能を回復
し、それを繰り返す故障
永久故障(permanent fault)

機能が自然には回復しない故障
(範囲)


部分故障(partial failure)
完全故障(complete failure)



初期故障(initial failure;early failure)
使用開始後の比較的早い時期に、設計・製造
上の欠点、使用環境との不適合などによって
起こる故障。
偶発故障(random failure/constant rate
failure)
初期故障期間を過ぎ、摩耗故障期間に至る以
前の時期に、偶発的に起こる故障。多くの構
成部品からなる製品の安定期にみられる故障。
摩耗故障(wear-out failure/aging failure)
疲労・摩耗・老化現象などによって時間と共
に故障率が大きくなる故障。



一次故障(primary failure)
あるアイテムの故障で他のアイテムの故障に
よって引き起こされないもの
二次故障(secondary failure)
他のアイテムの故障が原因で発生する故障
コマンド故障(command failure)
誤った命令や制御信号によっても起こる故障


独立形故障(independent failure)
従属形故障(dependent failure)




環境要因(environmental hazards)
一般原因(generic cause)
共通原因故障(common-cause failure)
カスケード故障(cascade failure)

故障の発生に時系列的順序を持つもの
劣化と寿命
軸受けの寿命試験データ(曽田) 時間単位:1000分
試験期間
1
2
3
4
5
6
7
8
故障個数
7
8
9
4
3
2
0
1
相対度数
0.2
0.24 0.26 0.12 0.09 0.06 0
累積度数
20.6 44.2 70.6 82.4 91.2 97.1 97.1 100
0.03
故障個数
10
8
6
4
2
0
1
2
3
4
5
6
7
8
ワイブル分布とMTBF(mean time between failure)
f (t ) 
Weibll Distribution
平均故障間隔(MTBF)= 
m(t   )
 (m)

1
m
m1
e

( t  ) m

故障度と信頼度

故障度


信頼度


ある時間Tまでに故障する確率(F(T))
ある時間Tまでに故障しない確率(R(T))
最適Tの存在


Tまで故障した部品:BM (コストがTに正比
例)
Tまで故障しない部品:PM (コストがTに半比
例)
T
F (T )  
0
F(T)
R(T)
T MTBF
m(t   )

m 1
e

R(T)=1-F(T)
( t  ) m

dt
修復時間とMTTR
f (t ) 
1


e
t

μ:平均修復時間(MTTR)
mean time to recovery
可動性と稼働性

可動性(availability)




保全性(maintainability)
補給性(suppliability)
切替性(flexibility)
稼働性(utilization, up time)

Up time/操業時間 →作りすぎに注意!
可動率(べきどうりつ)→100%を目指す
稼働率(utilization)→需要に合せて稼働
単位需要生産時間/単位良品生産時間で評価するべき
評価指標

保全効率= 1 
保全ロス




切替効率=
切替ロス
速度効率=
速度ロス
良品率=
不良ロス
総合効率=
2 
T1
T0
T:就業時間
0
T2
T1
T
v  3
T2
T
N  N
T3
T1 : 生産可能時間(保全時間除く,
productivehours)
T2 : 生産可能時間(切替時間除く,
availability)
T3 : 実生産力(availability without
speed loss)
TN : 良品生産力(net availability)
1 2 v N TD : 需要生産(producedhoursin
demand)
設備管理における16のロス
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
故障ロス
段取り・調整ロス
消耗品交換ロス
立ち上がりロス
チョコ停・空転ロス
速度低下ロス
不良・手直しロス
SDロス
9.
10.
11.
12.
13.
14.
15.
16.
管理ロス
動作ロス
編成ロス
物流ロス
測定調整ロス
歩留ロス
エネルギーロス
型・冶工具ロス
ロス改善の進め方
保全の分類
 事後保全
 予防保全
 改良保全
 保全予防
保全の実施
 自主保全
 計画保全
 その他の保全








発見保全
切替保全
改良保全
新鋭保全
専門保全
戦略保全
労務保全
社会性保全
自主保全

「私は作る人,あなたは直す人」の否定







設備の高度化,複雑化
保全機能の独立化
「私は作る人,あなたは直す人」の考え方の発生
基本条件の不備(清掃,給油,増締め)の不備
劣化の放置,進行,異常に対する感度不足
トラブル発生,設備効率の低下,ロスがロスを生む悪循
環
「自分の設備は自分で守る」の徹底
自主保全の7ステップ







初期清掃:「清掃は点検なり」
発生源・困難箇所対策:発生源対策を徹底
自主保全仮基準の作成
総点検
自主点検
標準化(ルール作り)
自主管理の徹底:自主保全+設備と作業の改善
計画保全

目的:設備が何時でも,その性能を100%発揮する
状態にすること


MTBFの延長とMTTRの短縮
保全効率を高める




アウトプットの向上(故障ゼロ,不良ゼロ)
保全の技術,技能の向上
保全を低コストで行う活動(インプットの低減)
保全活動の3要素



劣化を防ぐ活動
劣化を測る活動
劣化を回復する活動
計画保全の7ステップ

重点部品の選定



現状保全方法の改善



MTBF分析
MTTR分析
MTBFの観点から
MTTRの観点から
保全基準の作成


点検周期の設定
重点作業の標準化

寿命延長,弱点対策



点検の効率化



故障予知技術
目で見る管理
設備総合診断


固有寿命を分析し,ロスの大きいものから手を打つ
FTA,PM分析など
機能低下型故障についても展開
極限使用のチャンレンジ


保全コスト管理
保全情報管理
TPMの8本の柱








生産効率化のための個別改善(16大ロス)
自主保全体制の確立
計画保全体制の確立
運転・保全マンの技能教育の確立
製品・設備の初期管理体制の確立
品質保全体制の確立
営業,管理,間接部門の効率化体制の確立
安全衛生と環境の体制確立
12のステップ







トップのTPM導入意思決定宣言
教育
推進組織
基本方針と目標
マスタプラン
キックオフ
生産効率化体制づくり






個別改善,自主保全,計画保全,運転・保全のスキルアップ訓練
新製品・新設備の初期管理体制作り
品質保全体制づくり
営業,管理,間接部門の効率化体制
安全衛生と環境の体制確立
TPM完全実施とレベルアップ
ポイント




意識改革
極限追求
改善
JIT,TQMとの連携
ダウンロード

TPM (total productive maintenance) 全員参加の生産保全 / 総合生産