オリオン座流星群の
ダストトレールはもっと古い
佐藤 勲
Halley彗星の呼び方
「固有名詞英語発音辞典」(三省堂)
エドモンド・ハレー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
• エドモンド・ハレー(Edmond あるいは Edmund
Halley、1656年10月29日 - 1742年1月14日)は
イギリスの天文学者、地球物理学者、数学者、気象学
者、物理学者。ハレー彗星の軌道計算を初め、多くの
科学的業績で知られる。
• ※Halley の最も標準的な発音は[hæli] (IPA) で、
"valley" と同じ音韻である。場合によっては [heɪli]
("Bailey" と同音韻)のように発音される場合もある。
日本語表記についても「ハレー」「ハリー」等が混在す
るが、今日では「ハレー彗星」の表記が一般的である
点などを考慮して、本項では「ハレー」と統一して表記
する。
間違っている多数派に
歩調を合わせることを
「協調性バイアス」
と呼ぶ。
「星ナビ」2008年1月号
「ハレー彗星」と言ったのは誰?
責任者、出てこい!
ハリー・ポッター
Harry Potter
軌道からみた流星群の特性分類
木星に接近しない流星群
木星に接近する流星群
例) しし座群、ペルセウス座
群、オリオン座群、みずが
め座群、こぐま座群、こと
座群、ふたご座群
・ダストトレールがあまり惑
星の摂動を受けない
・ダストトレールの幅が狭い
・毎年出現するものが多い
例) ジャコビニ群、うしかい
座群、アンドロメダ座群、
おうし座群、しぶんぎ座
群
・ダストトレールが摂動を受
けて軌道が変化する
・ダストトレールの幅が広い
・ある時期だけ大出現する
ものが多い
・アッシャー理論は破綻す
ることがある
・アッシャー理論による予報
がよく当たる
ハリー彗星の軌道要素の変化
(Catalogue of Cometary Orbits 2001)
公転
回数
n
0
5
10
15
20
25
29
近日点
通過年
T0
1986
1607
1222
837
451
66
-239
近日点
距離
q (AU)
0.5871
0.5836
0.5742
0.5823
0.5737
0.5851
0.5854
離心率
e
0.9673
0.9675
0.9688
0.9678
0.9689
0.9676
0.9676
軌道
傾斜角
i
162.24
162.91
163.19
163.45
163.48
163.58
163.47
近日点
引数
ω
111.87
107.55
103.85
100.10
97.03
92.65
88.11
昇交点
黄経
Ω
58.86
53.77
49.30
44.93
41.21
36.13
30.81
公転
周期
(年)
76.0
76.1
79.1
76.9
79.3
76.5
76.7
過去2200年間にq,e,iはほとんど変化せず、ωとΩが増加している。これは、軌道
の形はほとんど変化せず、軌道面が回転していることを意味している。弱い摂動しか
受けないハリー彗星の軌道は、ゆっくりとした線形的変化しか起こらない。
ハリー彗星の軌道(-239年,1986年)
2007年みずがめ座流星群の予報
「星ナビ」2007年5月号
3000年前ダストトレール説に対する疑問点
• 大惑星に接近せず、弱い摂動しか受けないハリー彗星とその
ダストトレールの軌道は、 2000年遡っても軌道面が回転して
いるだけで、地球に接近してくる兆しが見られないのに、あと
1000年で劇的に地球に接近してくることは、天体力学の常識
からして考えにくい。もしそうだとすれば、そのメカニズムは何
なのか?
• 観測のない-239年以前の軌道要素は正確なのか?
• 2007年のみずがめ座流星群は、-835年のダストトレールの
接近によって、5月6日に大出現が予報されたが、実際にそん
な出現はなかったのはなぜか?
• 2007年のオリオン座流星群は、予報された時間帯以外にも
多数の流星が出現したのはなぜか?
• 他の流星予報者が同じような予報を出さないのはなぜか?
オリオン座流星群の大出現をもたらした
ダストトレールの接近のメカニズムは
何か?
惑星の長周期摂動ではないか?
ミランコビッチ周期(長周期摂動の例)
地球の公転軌道の
離心率と自転軸の
傾きの周期的変化、
さらに自転軸の歳
差運動という3つの
要因により、日射量
が変動し、周期的
に氷河期が訪れる。
地球の離心率が変
化する周期は、
9万5000年、
12万5000年、
40万年。
結 論
• 現在、0.16AUある地球とハリー彗星の軌道距離が
縮まるには、軌道長半径か離心率の変化が必要であ
る。しかし、弱い摂動しか受けないハリー彗星の軌道
とダストトレールは、数千年のタイムスケールでは軌
道面が回転しているだけで、地球に接近してくるとは
考えにくい。従って、オリオン座流星群の大出現の原
因が約3000年前のダストトレールであるとする説に
は、疑問がある。
• ダストトレールが接近してくるメカニズムとして、数万年
以上のタイムスケールで離心率が変化する長周期摂
動が考えられる。ハリー彗星の軌道について、具体的
に評価することが今後の課題である。
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オリオン座流星群のダストトレールはもっと古い