赤外線で見通す銀河系
ー木も森も見たいー
長田哲也
(宇宙物理学教室)
夜空
すばる望遠鏡の視力を10倍にする補償光学
(昨年11月20日記者発表)
http://subarutelescope.org/Pressrelease/2006/11/20/j_index.html
視野は53秒角-太陽や月の直径の1/35、木星がすっぽり入る程度
「木を見て森を見ず」にならないか
是直用管闚天、用錐指地也
管を用いて天をうかがい、錐を用いて地を指す
(荘子 外篇 秋水 第十七)
竹の管をのぞいても天の広大さを知ることはできない、
キリを使って大地を測ることはできない
もう一つ、
トピックだけじゃなく、宇宙物理学の全貌を知りた
い。
今日の市民講座の「その時」
1838年10月
ロゴは http://www.nhk.or.jp/sonotoki/ から
私達の住むこの宇宙はどうなっているのか
天体の
位置、速度、組成、温度、密度、・・・
を知りたい
天体は東から西へ
The Cosmic Perspective 4th Ed.
(Pearson Education, Inc)より
ここでは夏と春秋と冬の太陽。他の天体も同様
天体は東から西へ
地球の自転による
天体は東から西へ
すべての天体が、北極星あたりを中心に東から西へ
天体は東から西へ
すべての天体が、北極星あたりを中心に東から西へ
太陽、月、恒星・・・そして惑星。
恒星の間を動いていく惑星
何か月もの間の惑星の動き
天動説による説明 (周天円)
何か月もの間の惑星の動き
順行と逆行
何か月もの間の惑星の動き
順行と逆行
宇宙観の確立
地動説
宇宙観の確立
しかし年周視差は?
宇宙観の確立
年周視差 発見できず
1分角の精度
ティコ・ブラーエ(デンマーク)
1546-1601
ケプラー(独)
1571-1630
角度の表わし方(度、分、秒)
太陽や月の視直径は0.5度=30分角
900mm 1度は1ラジアンの1/60、
腕先の
1分角は1/3600、これを60で割って
1/4mm爪----------1秒角は1/20万
----------20万m先(浜松)の1mの人影
年周視差の測定レース 1838-1839
ベッセル(独)
ヘンダーソン(英)
ストルーベ(露)
年周視差の測定レース 1838-1839
ベッセル(独)
ヘンダーソン(英)
ストルーベ(露)
フラウンホーファー(独)1787-1826
余談:太陽のスペクトルに「吸収線」
1814
(このスペクトル像は京大理・飛騨天文台撮影)
フラウンホーファー(独)1787-1826
ヒッパルコス衛星 ESA 1989-1993
12万個を1ミリ秒精度で
ヒッパルコス衛星の観測結果例
固有運動と年周視差
太陽系から
αケンタウリ星へ
さしわたし 1光時から
105倍して、
さしわたし 10光年= 3パーセクへ
http://www.atlasoftheuniverse.com/
太陽系周辺の星々 (33個)
さしわたし 25光年= 8パーセク
http://www.atlasoftheuniverse.com/
太陽系から少し離れた星々 (20万個)
さしわたし 500光年= 150パーセク http://www.atlasoftheuniverse.com/
距離がわかると真の光度がわかる
1
ー2
r
で光が減っていくはず
HR図
(ヒッパルコス カタログ等から)
縦軸: 真の明るさ
横軸: 青い星から赤い星へ
一面には分布しない
http://www.anzwers.org/free/universe/hr.html
今日の市民講座の「その時」2
2005年3月
天の川銀河の星を数えて宇宙を探る
魚眼レンズでとらえた
天の川
Herschelの銀河系モデル
天の川銀河の星を数えて宇宙を探る
可視光像
近赤外線像
Tychoと2MASS http://www.atlasoftheuniverse.com/
さまざまな波長で見た天の川
Herschelによる
赤外線の発見(1800)
赤外線センサー(100万素子)
赤外線で見た銀河系中心部
横5度、縦2度の範囲の
近赤外3バンドカラー像
2004.3.22毎日新聞
南アフリカ天文台
に設置した
赤外線望遠鏡
IRSF 名古屋大学・国立天文台・京都大学
2005年天文月報
(日本天文学会誌)
IRSFと南天の星空
銀河面
HR図
(ヒッパルコス カタログ等から)
縦軸: 真の明るさ
横軸: 青い星から赤い星へ
一面には分布しない
http://www.anzwers.org/free/universe/hr.html
HR図での「星のかたまり」の光度
ーーーーーーー
暗い
近い
明るい
レッドクランプ星
ピークの等級
遠い
等
↑
銀河系の中心方向
度
IRSF/SIRIUS 銀河系中心部サーベイ
銀河系を上から見た想像図
キロパーセク
(8キロパーセクは2万6千光年)
±10o
NASA/JPL-Caltech/R. Hurt (SSC)
電波で見た 銀河系の渦巻き構造
さしわたし 10万光年= 30キロパーセク http://www.atlasoftheuniverse.com/
太陽系の属する、銀河の腕構造
さしわたし 1万光年= 3キロパーセク
http://www.atlasoftheuniverse.com/
私たちの銀河系
さしわたし 10万光年= 30キロパーセク http://www.atlasoftheuniverse.com/
赤外線で見た銀河系中心部
横5度、縦2度の範囲の
近赤外3バンドカラー像
今日の市民講座の「その時」3
2002年10月
大気による「ゆらぎ」
3秒角
視野
銀河系の中心付近の赤色超巨星IRS7
(本当は点像のはず)
すばる望遠鏡と
レーザーガイド星
補償光学
http://subarutelescope.org/Pressrelease/2006/
11/20/j_index.html
銀河系の中心の赤外線像
6秒角
補償光学
http://www.astro.ucla.edu/~ghezgroup/gc/
銀河系の中心の赤外線像
3秒角
視野
1994
http://www.mpe.mpg.de/ir/GC/res_mass.php?lang=en
銀河系の中心の赤外線像
3秒角
視野
1996
銀河系の中心の赤外線像
3秒角
視野
2000
銀河系の中心の赤外線像
0.1秒角
1995-2006
データ
力のつりあい から
2
v
1
GMmー
=
mー
2
r
r
万有引力
遠心力
2
v
r
M= ー
G
銀河系の中心にある質量は
太陽の3百万倍
巨大ブラックホールと考えられる
1838年10月と2002年10月の「その時」
位置の精密測定
2005年3月の「その時」
広い範囲
銀河系の全貌と詳細
電磁波のエネルギー
明るさ 面積 時間 方向 波長 +偏光
・・・・・物理科学のこれから
京大新望遠鏡計画
突発天体に対しすばやい観測、偏光の観測
ご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
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宇宙科学入門