中央学院大学商学部
野村證券提供講座
経済情報の捉え方
平成17年4月20日
[野村證券株式会社 松戸支店 ]
[ 上野 忠孝 ]
目次
1.経済の基礎知識
4.国
経済とは
経済を測る主な指標 -GDP
GDPから考える日本経済の姿
2.企業
売上と利益の推移
リストラの進展
日銀短観
3.家計
雇用と所得
消費行動
財政の役割
国の歳入と歳出
国債の発行と債務残高
5.海外
貿易のインパクト
貿易取引通貨
為替変動が与える影響
6.経済指標
景気動向指数
主要経済指標
主なスケジュール
1
経済の基礎知識
経済とは
経済とは:「お金」「モノ」「サービス」の流れのこと。
流れが活発=景気が良い
流れが停滞=景気が悪い
経済を構成する主体
税金
法人税など
モノ・サービス
社会保障
補助金など
代金
国
代金
行政サービス
モノ・サービス
(輸出入)
モノ・サービス
代金
労働力
企業
代金
賃金
モノ・サービス
(出所)各種資料より野村証券投資情報部作成
海外
家計
2
経済の基礎知識
経済を測る主な指標 -GDP
国内総生産 (GDP: Gross Domestic Product )
一国の国内において一定期間に新たに生み出された財・サービスの総額(付加価値の総額)
付加価値(イメージ図)
=
国内総生産(GDP)=付加価値の合計
小麦粉生産者
仕入値
0
付加価値
60
国内総支出(GDE)=消費+投資
日本のGDPの推移
作った小麦粉を60で売買
パン屋
仕入値
60
付加価値
40
(前年同期比: %)
10
名目GDPの伸び率
5
0
作ったパンを100で売買
-5
(季節調整済: 兆円)
パンを買う人
パンの価格 100
-10
500
名目GDPの推移
400
付加価値合計 60+40 =100
(=国内総生産)
300
200
'80
(出所)野村證券投資情報部作成
'85
'90
'95
'00
'05
(年)
(出所)内閣府経済社会総合研究所国民経済計算部より野村證
券投資情報部作成
3
経済の基礎知識
GDPから考える日本経済の姿
日本経済の姿
日本のGDP
約497兆円
外国との
取引状況をみる
政府最終消費支出/17.7%
民間経済の
手助け
公共事業/5.5%
国
個人消費/56.8%
海外
消費主体
輸出
輸入
58.9兆円
50.9兆円
家計
住宅/3.6%
企業設備/14.9%
生産主体
財貨・サービスの純輸出/1.6%
(注)数字は2003年暦年ベースの名目値。一部概算を含む。
(出所)内閣府資料より野村證券投資情報部作成
企業
4
企業
売上と利益の推移
企業
売上高の推移
経常利益の推移
(兆円)
(兆円)
1,100
25
1,000
非製造
900
20
非製造
800
700
15
600
500
製造業
10
400
製造業
300
5
200
100
0
'80
'85
'90
'95
'00
'03
0
80
85
90
95
(出所) 財務省財務総合政策研究所調査統計部「法人企業統計年報」より野村證券投資情報部作成 (2005年3月14日時点)
00
03
5
企業
リストラの進展
資産
負債
(兆円)
1300
人件費
(兆円)
1000
1200
(兆円)
50
900
1100
40
800
1000
900
700
30
800
600
700
500
600
20
500
400
400
300
10
300
200
200
100
75
80
85
90
95
00 05年
100
75
80
85
90
95
00 05年
0
75
80
(注)4四半期移動平均
(出所)財務省「法人企業統計調査(平成16年10-12月)」(発表日;平成17年3月7日)より、野村證券投資情報部作成
85
90
95
00 05年
6
企業
日銀短観
■短観(全国企業短期経済観測調査):
全国の企業動向を的確に把握するため、日本銀行が、直接、各企業の経営者に業況感を問うマインド調査。四
半期に一度行われる。サンプル数が十分にあり、回収率も高く、調査票の送付から公表までが約一ヶ月と速報
性が高いため、数多くある経済指標の中でも特に注目されている統計である。特に大企業製造業の景況感を示
す業況判断指数は重視される。 「日銀短観」の略称で知られる。
企業
業況判断の推移
製 造 業
(%ポイント)
70
60
50
40
「良い」超
大企業
中堅企業
中小企業
最近
22
11
5
先行き
15
2
-1
大企業
中堅企業
中小企業
予測
30
20
10
0
-10
「悪い」超
-20
-30
-40
-50
-60
-70
-80
年
74 75 76 77
78 79 80 81 82 83 84
85 86 87 88 89 90 91 92
93 94 95 96 97 98 99 00
01 02 03 04 05
(注) シャドーはとくに断りのない限り、景気後退期。2003年12月調査以前と2004年3月調査以降の計数は連続しない
(出所) 日本銀行短観2004年12月(発表日;平成16年12月15日)より、野村證券投資情報部作成
7
家計
雇用と所得
家計
完全失業率(季節調整値)
世帯当たり1ヵ月間の可処分所得の推移
(全国勤労者世帯)
(万円)
(%)
6.0
55
5.5
50
5.0
4.5
45
4.0
3.5
40
3.0
2.5
35
2.0
1.5
30
1.0
0.5
25
80
85
90
95
00
04 (年)
(注)月次データの年平均値を使用。
(出所) 総務省統計局「家計調査報告」より野村證券投資情報部作成
0.0
'80
'85
'90
'95
'00
'05 (年)
(出所)総務省統計局「労働力調査」より野村證券投資情報部作成
8
家計
消費行動
消費支出(実質)の推移
8
家計消費支出
6
4
2
0
-2
-4
一人あたりコア消費支出
03
04
1.コア消費=消費支出総額-住居-保健医療サービス-自動車等購入-贈与金-仕送り金。
2.一人あたりコア消費支出の実質化、季節調整は野村證券金融経済研究所による。
(出所)総務省「家計調査」、野村證券金融経済研究所
1月
12月
11月
10月
9月
8月
7月
6月
5月
4月
3月
2月
1月
12月
11月
10月
9月
-8
8月
-6
7月
家計
(前月比, %)
10
05
(注)
9
国
財政の役割
財政の3機能
国
日本政府
景気変動の
調節機能
課税
公共
事業
減税
増税
資源の最適
配分機能
所得再
分配機能
社会資本の整備
課税
社会
保障
道路、空港、
上下水道など
所得税
相続税など
失業保険
年金
生活保護など
(出所)各種資料より野村證券投資情報部作成
10
国
国の歳入と歳出
歳出総額
82兆1,829億円
国
国債費
22.4%
歳入総額
82兆1,829億円
社会保障関係費
24.8%
公債金
41.8%
地方交付税
交付金等
19.6%
地方交付税交付金
地方特例交付金
17.7%
1.8%
公共事業関係費
9.2%
その他
10.7%
文教及び科学振興費
7.0%
防衛関係費
5.9%
改革推進公共投資事業
債償還時補助等 0.4%
(注)平成17年度一般会計予算政府案。
(出所)財務省資料より野村證券投資情報部作成
租税及印紙収入
53.5%
恩給関係費
経済協力費
食料安定供給関係費
エネルギー対策費
予備費
中小企業対策費
産業投資特別会計へ繰入
その他の事項経費
その他収入
4.6%
1.3%
0.9%
0.8%
0.6%
0.4%
0.2%
0.1%
6.3%
11
国
国債の発行と債務残高
一般会計税収、歳出総額及び
公債発行額の推移
国
(兆円)
公債残高
450
89.3
歳出総額
税収
80
75.1
建設公債残高
82.1
78.5
全世界の開発途上国の累積債務総額
:約275兆円(2002年度末)
350
参考
300
60
50.6
60.1
50
53.9
51
50.7
公債発行額
30 32.4
250
36.6
30.0
21.7
18.5
6.6
83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 0304年度
414.7
※勤労者世帯の平均年間可処分所得
約543万円(平均世帯人数 3.46人)
150
(注)世帯人数、可処分所得は2002
年総務省「家計調査年報」による。
50
0
286.3
200
100
13.5
10
2004年度末公債残高
約483兆円(見込み)
↓
国民一人当たり 約 378万円
4人家族で 約1,512万円
41.7
47.2
37.5
40
名目GDP
(兆円)
一般会計税収の約12年分に相当
2004年度一般会計税収予算額
:約41.7兆円
400
70
20
約483兆円
500
(兆円)
100
90
公債残高の累増
(2004年度予算)
491.3
508.0
500.6
(2004年度は、政府見通し)
(注)2002年度までは決算、03年度は補正後予算、04年度は予算。1999年度以降、
国・地方あわせて平年度で6兆円を超える恒久的減税を実施
(出所)財務省
0
65
70
75
80
85
90
95
00
04
(年度)
(注)1.公債残高は各年度の3月末現在額。ただし、03年度、04年度は見込み。
2. 公債残高から建設公債残高を引いた残りが特例公債残高。特例公債残高は、国
鉄長期債務、国有林野累積債務等の一般会計承継による借換国債を含む。
(出所)財務省資料より野村證券投資情報部作成
12
海外
貿易のインパクト
日本の国別貿易額の割合
(2004年確報)
【輸出】
中東欧・ロシア等1%
中東3%
アフリカ1%
大洋州3%
海外
日本の貿易額の推移
(兆円)
70
中南米4%
2004年
約61兆円
ドイツ 3.4%
英国
2.7%
オランダ 2.4%
60
50
輸出総額(年)
輸入総額(年)
【輸入】
20
アフリカ2%
中南米3%
中国
13.1%
韓国
台湾
香港
タイ
シンガポール
7.8%
7.4%
6.3%
3.6%
3.2%
中東欧・ロシア等 2%
大洋州5%
10
0
-10
'60
アジア
48%
北米
24%
2004年
約49兆円
40
30
西欧
16%
年純輸出(十億円)
'65
'70
'75
'80
'85
'90
'95
(注)月次データの単純合計。2005年3月8日現在。
(出所)財務省「貿易統計」より野村證券投資情報部作成
'00 '04
(年)
サウジアラビア
4.1%
アラブ首長国連邦
4.0%
ドイツ
フランス
3.8%
1.8%
中東
14%
アジア
44%
西欧
14%
北米
16%
中国
20.7%
韓国
4.8%
インドネシア 4.1%
台湾
3.7%
タイ
3.1%
マレーシア 3.1%
(注)2004年確報。内訳は主なものだけ表示。
(出所)財務省「貿易統計」より野村證券投資情報部作成
13
海外
貿易取引通貨
貿易取引通貨別比率(平成16年下半期)
海外
日本からの輸出
世界
アメリカ
合衆国
EU
アジア
通貨名
比率
通貨名
比率
通貨名
比率
通貨名
比率
(単位:%)
米ドル
47.5
米ドル
86.9
ユーロ
53.9
円
52.8
円
40.1
円
12.9
円
29.3
米ドル
45.5
ユーロ
英ポンド オーストラリア・ドル
8.9
0.9
0.9
ユーロ
カナダ・ドル
英ポンド
0.1
0.0
0.0
米ドル
英ポンド デンマーク・クローネ
10.3
6.0
0.3
タイ・バーツ
ユーロ
台湾ドル
0.5
0.4
0.3
日本への輸入
世界
アメリカ
合衆国
EU
アジア
通貨名
比率
通貨名
比率
通貨名
比率
通貨名
比率
その他
1.7
その他
0.1
その他
0.2
その他
0.5
(単位:%)
米ドル
69.5
米ドル
78.5
円
49.5
米ドル
71.4
円
23.8
円
20.7
ユーロ
34.1
円
27.2
ユーロ
4.6
ユーロ
0.6
米ドル
11.7
タイ・バーツ
0.4
スイス・フラン
英ポンド
0.4
0.4
スイス・フラン
英ポンド
0.1
0.0
英ポンド デンマーク・クローネ
3.2
0.5
ユーロ
香港ドル
0.3
0.2
(注)比率は金額比率。貿易統計計上データのうち、貿易取引通貨が判明するデータにより作成
(出所)財務省資料「貿易取引通貨別比率(平成16年下半期)」(平成17年1月26日発表)より野村證券投資情報部作成
その他
1.3
その他
0.1
その他
1.0
その他
0.5
14
海外
海外
為替変動が与える影響
輸出企業の採算円レートの推移
(内閣府アンケート調査)
(円/ドル)
150
採算円レート
調査直前の円レート
143.6
140
133.3 133.7
130
120
128.1
129.7 128.1
126.2
123.6
129.5
124.0
122.3
117.5
110
127.4
109.7
100
117.5
115.3
114.9
112.7
113.8
112.2
110.4
106.5
107.9
107.8
107.0
106.2
105.9
104.0
102.7
101.9
99.8
90
89
90
91
92
93
94
95
96
97
98
99
00
01
02
03
04年
(注)調査直前の円レートは前年12月の円レート
(出所)内閣府経済社会総合研究所「平成15年度企業行動に関するアンケート調査」(発表日;平成16年4月28日)より、 野村證券投資情報部作成
15
経済指標
景気動向指数
景気動向指数:
景気全体の動向を知るために、景気に敏感な複数の景気指標を統合し一つの指標にしたも
の
■景気動向指数を構成する指標一覧(採用系列)
先行指数:
景気を先取りして動く
一致指数:
景気と平行して動く
遅行指数:
景気に遅れて動く
1
2
3
4
5
6
先行系列
(12項目)
7
8
9
10
11
12
1
2
3
4
5
一致系列
6
(11項目)
7
8
9
10
11
1
2
3
遅行系列
(6項目)
4
5
6
項目
最終需要財在庫率指数(逆サイクル)
鉱工業生産財在庫率指数(逆サイクル)
新規求人数(除学卒)
実質機械受注(船舶・電力除く民需)
新設住宅着工床面積
耐久消費財出荷指数(前年同月比)
消費者態度指数
日経商品指数(42種総合、前年同月比)
長短金利差
東証株価指数(前年同月比)
投資環境指数(製造業)
中小企業売上げ見通し D.I.
生産指数(鉱工業)
鉱工業生産財出荷指数
大口電力使用量
稼働率指数(製造業)
所定外労働時間指数(製造業)
投資財出荷指数(除輸送機械)
商業販売額(小売業、前年同月比)
商業販売額(卸売業、前年同月比)
営業利益(全産業)
中小企業売上高(製造業)
有効求人倍率(除学卒)
第3次産業活動指数(対事業所サービス業)
常用雇用指数(製造業、前年同月比)
実質法人企業設備投資(全産業)
家計消費支出(全国勤労者世帯、名目、前年同月比)
法人税収入
完全失業率(逆サイクル)
(出所)内閣府経済社会総合研究所より野村證券投資情報部作成
16
経済指標
景気動向指数
DIは景気に敏感な諸指標を選定し、そのうち上昇(拡張)を示している指標の割合を示す
ものであり、景気局面の判断、予測と景気転換点(景気の山・谷)の判定に用いる。
景気動向指数(一致DI)の推移
100
(DIが50%以上)
拡張局面
過半数の系数が
拡大傾向
2005年1月
88.9
90
一致系列
80
70
2005年1月
生産指数(鉱工業)
+
鉱工業生産財出荷指数
+
大口電力使用量
+
稼働率指数(製造業)
60
(DIが50%)
(DIが50%以下)
後退局面
過半数の系数が
縮小傾向
所定外労働時間指数(製造業)
-
50
投資財出荷指数(除輸送機械)
+
商業販売額(小売業、前年同月比)
+
40
商業販売額(卸売業、前年同月比)
+
営業利益(全産業)
30
20
中小企業売上高(製造業)
+
有効求人倍率(除学卒)
+
一致指数(%)
10
0
'00
'01
'02
'03
(注)データは2005年3月14日現在。
(出所)内閣府経済社会総合研究所より野村證券投資情報部作成
'04
'05
88.9
3ヶ月前の値と比較して、増加した時には+を、
保合の時には0を、減少したときには-をつけ
る。空欄は未公表。一致指数は、採用系列数
に占める拡張系列数(+の数)の割合(%)をDI
とする。
17
経済指標
主要経済指標
GDP
(国内総生産)
日銀短観
鉱工業指数
(生産・出荷・在
庫)
景気動向指数
法人
企業統計
機械受注
(出所) 日本経済新聞 2005年3月7日
18
経済指標
(出所) 日本経済新聞 2005年3月7日
主なスケジュール
19
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