第205回 IDT本輪読シリーズ 第9部 第37章
変化するというデザインの本質
定義
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場面
世界
職業
最新
課題
「設計すること」についての概念化が進んでいる
設計=プロセスモデルではなく、必要に応じて、科学的な原理とプロセスを活用すること
ある二つの思い込みによって、プロセス主義脱退は妨げられてきた
方略だけに焦点を当てるのではなく設計のすべての重要な側面に焦点を当てよ
教育工学における設計の概念は広がっている
専門家は本分野で学者が開発し、教えている設計用のツール(プロセスモデルと規範的な理論)を使
用していない! ツールが教育の主要な手段として使用されると、実際に設計の専門性を妨げるかも
しれない。
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HPI
インストラクショナルデザインは科学ではない!
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評価
設計の本質(nature of design)は実際には変化していない。
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理論
原理に基づく設計/問題解決としての設計/設計の言語とレイヤー/設計における美学
設計の本質を理解して新たに取り組むべきこと
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設計をひとつの伝統とみなす・設計の「不変特性」を理解すること
設計についての豊かな記述を普及させていくこと
真の専門性を構築するための事例を作ること、インストラクショナルデザイナは多岐にわたる能力を
©2014 根本淳子
eラーニング推進機構eラーニング授業設計支援室
ランチョンセミナー
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設計=プロセスモデル
既存の考え方
• 教育工学において最も普及している「設計」の概念はADDIE
モデルの様なプロセス中心のモデルにおける1つの手順とし
てみなす
• 過去50年間にわたり、システム的プロセスモデルの開発に
相当な努力がされてきた
• プロセスモデルは教育工学だけではなく1960・1970年代に
他の設計分野で現れる
– 「設計の仕事で機能している創造的な問題解決のプロセス」(Rowe,
1991)を描写しようとした
– 「設計を科学科する(scientise)という願望
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IDとは科学的な原理とプロセスを
活用するもの
• 「IDは、単なる哲学ではない。また連携によって達成し
た一連の手順でもない。IDは一連の科学的な原理とそ
れを用いて教育経験と環境を開発するための実施技法
の組み合わせである。・・・」(p.632) メリルらの文献よ
り
• 「IDは科学ではない。また、IDの正当性を維持すると認
識するために科学として位置付ける必要はない。設計
の伝統の中での地位を獲得し、必要に応じて科学的な
原理とプロセスを活用することが可能である。(p.632)」
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ある二つの思い込み
• インストラクショナルシステムデザインが保持
してきたプロセス主義から脱却するべきであ
るという議論は、次の二つの思いこみ(前提)
によって妨げられてきた
• 第一:プロセス主義は厳格で科学的な作業の
前提条件であるという前提
• 第二:芸術(art)は科学と対極にあるという前
提
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設計のすべての重要な側面
• 「設計を1つの伝統であるとみなすことにより、設計にかかわ
る多数の活動を中核に据えて、それらすべてを『設計』として
特徴づける。そうすることで私たちがISDで行っているすべて
のこと(例えば研究・分析、プロトタイプを用いた評価、あるい
は制作)が『設計』の一部になる」(p635)
• 「プロセスモデルが作られた時に、設計の他の重要な側面(
特に設計の目的、設計者、ならびに設計の文脈)が、『括弧
からはずされた』」(p.642)
• 独自の「知り方」と知識の構築方法を持つもう一つの別の伝
統として『設計』があると考え、それは『1つの特定設計事例
、すなわち究極のこだわりthe ultimate particular』を探求す
ることに駆り立てられた伝統であるとみなす(p.635)
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設計の概念を広げる動き
• 設計者が実際に行っていることを調査するための実証
実験(Kerr, 1983)
• ローソンのフレームワークを用いた教育工学と一般的な
設計の特性比較(Murphy, 1992)
• プロトタイプを設計しそれと同時に適切な学習内容を把
握しながら目標を立てるという設計活動の並行論(
Davies, 1997)
• 協力な理論への過剰な依存や科学的であることを絶対
視する姿勢に対する解毒剤としての実践者の視点(
Wilson, 2005)
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設計のための豊かな記述を普及させていくことにより科
学的知識の構築と設計知識の構築を慎重に区別する
• 単一の文脈における単一の設計方法、ある
いは、単一の設計を作成するプロセスを研究
しようとしているのではない。
• 他のすべての設計や一般的なタイプのすべ
ての他のデザインに至るまでその研究から原
理を一般化しようとしている
• 分野内すべての設計者の専門性に寄与する
価値ある貢献になる
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真の専門性を構築するための事例づくり
今行っているものとは異なる種類の知識と
知識の構築法を重視する
• あまりにも多くの原理や理論を持ち過ぎているが、
それでも設計者はまだ適切な手法を試用するのに
苦労し、真の専門性を構築するには、事例の数が
少なすぎる
• ID理論は明確に記述された方略と実際のインストラ
クションとの間のギャップを埋めてくれない
• 見える形、実行可能な研究領域として認識すべき
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多岐にわたる能力:インストラクショナルデザイナ
には不可実性に対処する能力を
• 何をするかを非常に単純化した形で学生に教え始める
のは「初心者にプロセスを教えるためには妥当な方略」
(Dick, 1995)という広く浸透している考え方に疑問を持
つべき
• (設計手法教育の)大きな欠点はこの種の教育を通じて
学生の不安を取り去ることにある。設計を迅速かつ効率
的に説明するための1つの方法ではあるが、それは致
命的である。学生は不確実性に対処することを学ばな
ければならないのに、私たちはこの種の教育によってそ
のチャンスを奪うのである。
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