生物学
第18回 どうして地球上には多様な生物が
生息しているのか
和田 勝
カワセミ科の鳥たち
第2回の講義のスライドでカワセミの写
真を見せました。
カワセミ科の鳥たち
カワセミ
ヤマセミ
Common kingfisher Greater pied kingfisher
アカショウビン
Ruddy kingfisher
環境への適応
それでは、カワセミ科のなかに、どうしてこんなに姿や大
きさに違いがあるのでしょうか?
体長
生態
餌
分布
カワセミ
17cm
海岸や川、湖、 魚類や水生昆虫 北海道を除き
池などの水辺
留鳥
ヤマセミ
38cm
山地の渓流や 魚類や水生昆虫 留鳥(数は少
池の周囲
ない)
アカショウビン
25cm
森林に生息し、 魚やカエル、サ
ホバリングし
ワガニ、水生昆
ない
虫のほか、地上
のカタツムリやト
カゲ、木の幹の
セミ
夏鳥(越冬地
は東南アジ
ア)
環境を規定する要因
1)非生物的環境要因
光要因、温度要因、(水分要因、酸素要
因、二酸化炭素要因、土壌要因)
生息場所の地理的・気候的要因(緯度、
高度、降雨、積雪など)
2)生物的環境要因
食物要因、生息場所(植生)、同種他個
体、異種
生態系
上にあげた環境要因の組み合わせによ
って、さまざまな生態系が生じます。
森林(針葉樹の森林、広葉樹の森林、混
交林、熱帯雨林など)、サバンナ、砂漠、
ツンドラ、海(海岸の潮間帯、浅い海、深
海、暖かい海、冷たい海)、河、湖沼、草
原など。
生態系
温帯雨林
温帯落葉樹林
潅木林
熱帯雨林
サバンナ
デザート
温帯草原
ツンドラ
地球と生命の歴史
このような環境は一挙に作られたもの
ではありません。長い歴史を経て、現在
の地球環境が作られたのです。
今のような地球上の大陸も、徐々に作
られました。
大陸の移動
南アメリカ、アフリ
カ、インド、オースト
ラリア、南極大陸
ゴンドワナ
+ローラシア
パンゲア
移動の証拠
南アメリカ、アフリ
カ、インド、オース
トラリア、南極大
陸に共通する化
石が見つかります
。
プレートテクトニクス理論
地球と生命の歴史
こうして生まれたさまざまな環境に生物
は適応して、その生き方や形を変えて
きました。
環境の多様性こそが、生物の多様性を
保証するのです。
(地球上の)環境と生物は相互の影響し
あっているのです。
動物地理区
こうして動物の種類に特徴が生まれた。
オーストラリア区
オーストラリア区を載せたプレートは、
早くから移動を始めたために、特異な
生物を有する地理区となっています。
オーストラリアには真獣類がいなかっ
たので、単孔類と有袋類が生き残り、
ニュージーランドには哺乳類がいな
かったので、鳥類が一番進化した動
物種となりました。
環境が生物の形を決める
オーストラリア区の有袋類と旧北区の
新獣類は、それぞれ、似たような環境
に合わせて、形態がよく似ています。
たとえば、オーストラリアのフクロモモ
ンガと、旧北区のモモンガがよい例で
す。
環境が生物の形を決める
これは、オーストラリアのフクロモモン
ガです。
環境が生物の形を決める
こちらは旧北区のモモンガ(エゾモモ
ンガ)です。
環境が生物の形を決める
有袋類と真獣類は、それぞれの場所
で環境に適応しました。その結果、似
た環境で似た形態を取るようになっ
たのです。これを適応放散による収
斂進化と呼んでいます。
地球と生命の歴史
地球の長い歴史を経て、現在の地球環
境があり、そこに適応して生物が生息し
ているのです。
環境の多様性こそが、生物の多様性を
保証します。
そして、(地球)環境と生物は相互の影
響しあっているのです。
オーストラリア大陸
NHKで放映されたBBC制作の番組「オ
ーストラリア 奇跡の動物たち」を見まし
ょう。
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