JVNによる
活動銀河核の大規模観測
土居 明広 (JAXA)
大学VLBI連携・東アジアVLBI観測網の22GHz観測ワークショップ 2010/11/12
1
JVN の基本性能
Japanese VLBI Network (JVN)
空間分解能
~1-3 mas
■ 大学VLBI連携観測事業
(2005年~)
・ 苫小牧11m
・ 臼田64m
・ 鹿島34m
・ つくば32m
・ 岐阜11m
・ VERA 20m ×4
・ 山口32m
・ 内之浦34m
・ 高萩/日立32m
■ 観測バンド
・ 6.7 GHz
・ 8.4 GHz
・ 22 GHz
+ 2.3 GHz ?
+ 43 GHz ?
JVN 各バンドの性能 (連続波)
2008年10月1日
VSOP-2メーザー & JVN ジョイント
WS (Akihiro Doi)
4
JVN へ示された
AGN大規模観測提案
2008年のワークショップ
6
2008年発表資料から転載
JVNによる
VSOP-2 Calibrator Surveyの可能性
須藤広志(岐阜大)
2008年10月1日
VSOP-2メーザー & JVN ジョイントWS
2008年発表資料から転載
JVN独自の方向性: Spectrum Survey?
• 多周波同時観測でSpectrum Indexを得る
 inverted spectrum source を探す
• Combination
– SXKQ : JVN
– XK : e-VLBI(OCTAVE)
10 mas beam matching
• マシンタイム
– SXKQ(JVN)だと4000時間(スナップショット)
– XK(e-VLBI)だと1000時間
• Complete sampleで天文学的な意義
あるいはspectral indexとサイズ関係のphysics
2008年発表資料から転載
JVNによる
低光度AGNサーベイ
の提案
秦和弘(総研大)
共同研究者
土居明広(宇宙研)
2008年10月1日
VSOP-2メーザー & JVN ジョイントWS
2008年発表資料から転載
VLBIで検出可能な降着円盤の存在
• 理論:輝度温度~1010Kの高温降着流(ADAF)を予言
Narayan + 1998
ADAF理論SED
Log(νLν)erg/s
~100Rg以内からの
熱的シンクロトロン
VLBI
周波数
LLAGNはVLBIを用いて直接円盤研究ができる舞台
2008年発表資料から転載
LLAGNの電波性質:variability
Anderson +2005
数日のタイムスケールは当たり前
1日以内の変動も多くの
LLAGNで一般的に観測される
放射領域が
非常にコンパクト
~100Rg
であることは分かったが、
やはり起源(jet or disk)は不明
JVNへの観測提案
2008年発表資料から転載
やりたいことはいろいろある…
円盤イメージング、コアスペクトル調査、光度変動、偏波、
弱ジェットモニター、コアシフト、電波-X線相関…
この中で、JVNの能力である
周波数の多さ・1masに迫る分解能・感度(大望遠鏡)
を存分に発揮できるテーマとして提案したいのは
masスケールで電波コアの多周波(2.3, 8.4, 22, 43 GHz)
同時スペクトルを測定して電波コアの起源に迫る
今まで測定されてきたコアスペクトルはそのほとんどがVLAコア
VLBIで、22、43 GHzも含めて、同時にスペクトルを測定した
LLAGNは3天体ほど。
2008年発表資料から転載
候補天体
VLA15GHzサーベイから5mJy 以上の天体をセレクト
31天体
これは8GHzにおいて

臼田なしでの位相補償観測(オンソース1時間、8アンテナ、256MHz)

フラットスペクトル

ファクター2の光度変動
ミッシングフラックス比 VLBI/VLA = 70 %
を仮定した状況で計算上イメージSN > 10を達成できる天体に対応

2.3GHz
8GHz
22GHz
43GHz
PR 大望遠鏡無
15
31
19
14
PR 大望遠鏡有
31
31
31
19


高周波まで検出できるサンプルを増やすため、野辺山を入れて
2.3~22 GHzは全天体を、43GHzはできる天体で観測したい
平均的には1周波あたりオンソース1時間
 トータル : 150 ~ 200時間
 野辺山 : ~50時間
2008年発表資料から転載
高降着率円盤を持つ
AGNの観測研究
土居明広 (VSOP-2/ASTRO-G)
関係者: 浅田圭一, 永井洋, JVNチーム, OCTAVEチーム
2008年10月1日
VSOP-2メーザー & JVN ジョイントWS (Akihiro Doi)
14
OCTAVE の成果(BALQSO)
2008年発表資料から転載
Doi et al. 2009, PASJ
Proga, Stone, and Kallman (2000)
密度
速度場
~ 0.1 pc
BH
共存!!
降着円盤
放射圧で加速されるサーマルアウトフロー
磁気圧で加速されるノンサーマルジェット
← UV スペクトル, 理論
← OCTAVE 検出
2008年発表資料から転載
AGN多様性の統一理解へ向けて
Log (L/LEdd )
0
-1
L可視(Disk)
BALQSO
NLS1
L電波(Jet)
-2
-3
-4
L電波/L可視
-5
-6 5
2008年10月1日
6
7
8
9
10
Log (MBH / M◎ )
VSOP-2メーザー & JVN ジョイント
WS (Akihiro Doi)
16
観測提案(案)
2008年発表資料から転載
■ サンプル例
* NLS1
- 30天体 (Whalen et al. 2006、Komossa et al. 2006)
(知られている全ての radio-loud NLS1)
* BALQSO
- SDSS BAL 電波源、フラックス上位 23 天体
(“OCTAVE サンプル”)
■ 観測バンド
- S/X/K/Q
- ほぼ同時観測 (≪1か月)
■ 偏波観測(FRM)
■ 観測時間
- ~30 hr
(第1段階)
- ~200 hr
(第2段階)
2008年10月1日
VSOP-2メーザー & JVN ジョイント
WS (Akihiro Doi)
17
2008年発表資料から転載
JVNプロジェクト観測提案:
若い電波銀河の22 GHzモニター観測
永井 洋
(国立天文台)
提案内容
GPS/HFP (galaxy type) [email protected]
3hr/天体を3ヶ月おきにモニター
年間264時間を観測提案
2008年10月1日
VSOP-2メーザー & JVN ジョイントWS
2008年発表資料から転載
What’s CSS, GPS, HFP?
Optical IDがGalaxyタイプの
HFP/GPS/CSSの多くは、対象的なローブ
構造を持つ(ローブが電波放射の大部分を
担う)
-->CSO, MSOと呼ばれる
Compact Symmetric Objects (CSOs)
/GPS・HFP galaxy
~1 kpc
Medium Symmetric Objects (MSOs)
/CSS galaxy
巨大な電波銀河(FRII)と形状はそっくりだが、
サイズが小さい
~20 kpc
進化?
150 kpc
2008年発表資料から転載
But・・・
GPS/HFP galaxyも(特に高周波で)時間変動を示すことが明らかになってきた!
(タイムスケール~month-year、変動規模~数-数10%)
1.GPS galaxyの中にもblazarのcontamination?
2.若い電波銀河に、intrinsicな変動がある?
Torniainen+ 2007
2008年発表資料から転載
そこで、観測提案
■期待される成果
・Blazarのコンタミの除去
-->電波銀河の各進化段階における
populationを明確にすることで、精密な進
化モデルの構築へ貢献
GPS, CSS, FRIIの個数分布
Number
■目的
[email protected]
GPS/HFP galaxyのどの成分が時間変動
をしているのかを明らかにする
O’Dea 1998
LS [kpc]
・Young radio sourceの変動
-->ISMのムラ?
ジェットが間欠泉?
活動がフェードアウト?
Bicknell+ 1997
各観測提案の要求一覧
バンド
観測時間
内容
キャリブレータスペクトルサーベイ
(須藤)
S/X/K/Q
1000 or
4000 hr
数百天体、多周波ほぼ同
時
低光度AGNサーベイ(秦)
S/X/K/Q
200 hr
31 天体、多周波ほぼ同時
高降着率AGNサーベイ(土居)
S/X/K/Q
200 hr
53 天体、多周波ほぼ同時
若い電波銀河のモニター(永井)
K
264 hr/yr
22 天体、3ヶ月毎モニタ
JVN のポテンシャル
多数の天体の撮像撮像
×
微弱天体の検出
×
多周波での観測
以下、観測実績の例から、JVNのポテンシャルを簡単に示す
JVNによる多数天体の撮像 @ 8 GHz
例: 3観測(U06075, U06085, U06140) で AGN 16天体を撮像
targets
→ Doi et al. 2007, PASJ
JVNで検出された微弱天体 @ 8 GHz
Doi et al. 2007, PASJ
4 mJy
末松修論(2006山口大学)
3 mJy
JVNによる多周波ほぼ同時観測 @ S/C/X
U08230 @S/X, U08125 @C
2.3 GHz
6.7 GHz
BALQSO 2 天体の
3周波ほぼ同時観測。
(S/X は同時)
8.4 GHz
[ Doi & Asada in prep. ]
(つづき)
■ Peaked-spectrum BALQSO 2天体
Doi & Asada in prep.
若い電波銀河?
課題
課題 → 方針ある整備計画を
• 運用システム
– 中央集中管理 (Sch-file 作成 & 配信、局遠隔運用、ログ
集約) = VERA運用システムの利活用
• 提案受付の窓口
– 大規模枠の設定、 審査方針の確立
• 各局の性能向上
– フロントエンド・バックエンドの共通デザイン・共同製作
• バンドパス特性の一致、メンテナンス管理、コスト
– 高確度 Tsys 自動モニタシステム
• scan間ではなく、常時(VLBA方式)、特に22/43GHzでは不可欠
– 指向確度・安定度の改善、ゲインカーブ管理
性能向上のポイント
◉ 連続波観測の性能
≒ ダイナミックレンジ (イメージノイズ)
≒ キャリブレーション精度
◉ イメージノイズの内訳 (JVN実績からの推定)
熱雑音:キャリブレーションエラー 〜 1:10
ポインティング性能、Tsysモニタ/ゲインカーブ確度、
バンドパス特性の一致性・安定度、偏波特性、UV-coverage、、
総開口面積、局数、Tsys、帯域幅、観測時間、、、
アレイの物量を活かすには、各局の緻密な整備が必要
まとめ
• AGN連続波大規模観測の提案群
– 多周波ほぼ同時サーベイ、モニタ
– すべて 22 GHz を要求
• 整備計画が必要
– 大規模な科学運用をおこなうシステム
• 中央集中管理運用
• 大規模提案を受け付ける枠組
– 各局の整備
• → キャリブレーションエラーの低減 → 撮像性能
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- 宇宙電波観測センター