ブラックホール降着流・噴出流による
フィードバック過程の
磁気流体シミュレーション
松元亮治(千葉大理)
講演内容
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共進化のマルチ連結シミュレーション
回転ガス円盤における角運動量輸送過程
降着円盤の大局的3次元磁気流体数値実験
円盤ダイナモとガス降着
降着円盤からのウィンド・ジェットの噴出
ジェット伝播シミュレーション
超臨界降着流のシミュレーション
輻射によるフィードバック
巨大ブラックホールと銀河の共進化のマルチ連結計算
巨大ブラックホールの起源
巨大ブラックホールへのフィーディング
銀河(バルジ)
銀河(10万光年)からブラック
ホール(1光日)へのフィーディング
初代星形成
銀河(バルジ)形成
銀河核
宇宙論的進化
巨大ブラックホール
巨大ブラックホール形成
初代ブラックホール形成
宇宙誕生後2-3億年
電磁波放射による
銀河へのフィードバック
ジェットによる銀河への
フィードバック
宇宙誕生後10-20億年
巨大ブラックホールからのフィードバック
流体系シミュレーションモデルと計算量
流体
計算領域を格子に
分割して差分化
3次元
ρ(t,x,y,z), v(t,x,y,z), P(t,x,y,z)
演算量∝N3×Nstep
磁気流体
+B(t,x,y,z)
輻射流体
磁気流体
輻射磁気流体
+ I (t,x,y,z,n,q,f)
輻射流束制限拡散(FLD)近似
B
I
輻射輸送方程式を解く
N6×Nstep
+5年
ブラックホールへの質量供給
角運動量輸送問題
GAS
SUPPLY
回転物質が落下するためには角運動量を失う必要がある。
標準理論では粘性ストレス Trφ=αP と仮定
• 降着のタイムスケール
H/r ~ 1
ガス温度に強く依存
• 観測と理論の比較から α ~ 0.01 – 0.1
• 流体乱流では α ~ O(0.001) too small !
(RIAF)
0.1 (slim)
0.01 (thin)
差動回転円盤における磁気
回転不安定性
角運動量
重力
遠心力
R方向
Angular
momentum
Balbus and Hawley (1991)
ブラックホール降着円盤の
大局的3次元MHDシミュレーション
Machida and
Matsumoto
2003
磁気エネルギーと角運動量輸送率の
時間変化
磁気エネルギー(対数)
α= <-BrBφ/4πP0>
α~0.1
time
Machida and Matsumoto 2003
TIME
銀河ガス円盤の磁気流体シミュレーション
(Nishikori et al. 2006)
• 重力ポテンシャル
– ダークマターを含む軸対称ポテ
ンシャル( Miyamoto 1980)
• 初期条件
– 10kpcで密度最大になる角運動
量一定のトーラス
– 方位角方向の弱い磁場
• r=0.8kpc に吸収境界
• 赤道面対称性を仮定
250*64*319 mesh
シミュレーション結果
2Gyr
3.5Gyr
ρ+ B
t = 3.8Gyr
方位角方向磁場の逆転
10億年後
方位角方向磁場の逆転機構
+1
磁気回転不安定性が成長
+2
-1
パーカー不安定性による
磁束流出
+2
浮上
-1
銀河中心への降着率
r=0.8kpcにおける
降着率
=3.8Gyr
初期にr=10kpcのトーラス状に n=1/cc のガスが分布して
いる場合。より内側にガスが分布していれば降着率は増大。
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銀河中心核ガス円盤の
大局的3次元MHDシミュレーション
2kpc
Machida and Matsumoto (2006)
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Global 3D MHD Simulation of the
Galactic Center Gas Disk
(Machida et al. 2008)
Loop
銀河中心領域の模式図
磁気的加熱やコロナ形成によってH/r
が増え、降着率が増大するのでは?
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ブラックホール降着円盤とジェット
M87
VLBA
43GHz
VLA+
HALCA
活動銀河中心核(AGN) ジェット
Walker
et al.
2007
電波銀河M87中心核から噴出するジェット
VLA(電波)
1017cm
連星系降着円盤(NASA)
銀河系内ジェット天体SS433
磁気流体ジェットの形成
降着円盤からのアウトフロー生成
vz=0.05c の面
磁力線と方位角方向磁場
ジェットの伝播
Jet-terminal
Shock
Internal Shock
Beam
Bow Shock
Cocoon
接触不連続面
密度の対数分布
等高線は圧力
Bφによるジェットの構造変化
密度のグラフ、等高線は圧力
H1
MH-φ
•Bφが加わり
Cocoonが細くな
る
•ジェット先端の
接触不連続面と
Bow Shockの
間が薄くなる
•ジェットの伝播
がBφを入れたほ
うが早い
銀河ジェットへの適用
コクーン
密度
温度
Gaibler et al. 2009
ジェット伝播シミュレーションの課題
• 非一様な密度分布中の磁気流体ジェットの伝
播を3次元シミュレーションによって調べる。
• 磁気流体ジェットとの相互作用による星間ガ
スの加熱を調べる。
• 相対論的MHDシミュレーション
• 円盤から注入される磁場構造への依存性
• 円盤の質量流出率への依存性
降着円盤の輻射流体シミュレーション
降着率
α=0.01 r = 5rg
Advection
RIAF
Slim
Radiation
SADM
表面密度
光学的に薄い
光学的に厚い
Abramowicz et al. 1995
近傍銀河中で発見された
超光度X線源(ULX)
M82
optical
X-ray
NASA/CXC/SAO/
PSU/CMU
Chandra X-ray Image
恒星質量ブラックホールのエディントン
光度を超えるX線源が存在
E


cE

E
F
  c E
 3
(opticallythin limit)
(opticallythicklimit)
輻射スペクトル
輻射流体シミュレーション結果
から求めたスペクトル
(Kawashima et al. 2010)
ULXの輻射スペクトル
(Gladstone et al. 2009)
ジェット天体との関係
L > エディントン光度
ULX
光学的に厚いアウトフロー
スペクトルはソフト
エディントン光度を超えない
SS433?
VLA(電波)
1017cm
SS433から噴出するジェット
輻射磁気流体シミュレーション
(Ohsuga,Mineshige,Mori,Kato 2009)
基礎方程式
D
   v  0
Continuity Equation・・・・・・・
Dt

Dv
B2   B
GM
 

  
  p 
  B  

F0
Equation of Motion・・・・・・・・ 
2
Dt
8   4 
c
r  rS 

e
4 2





e
v


p


v

4

B

c

E

J
Gas Energy Equation・・・・・・・
0
2
t
c
E0
   E0 v     F0  4B  cE0  v : P0
Radiation Energy Equation・・
t
Maxwell’s Equations・・・・・・
B
4 

  vB 
J
t
c 

輻射に関する項
J
c
B
4
磁場に関する項
次世代降着円盤シミュレータの開発
並列計算機
向き最適化
プラットフォーム : CANS
リーマンソルバ
の改訂
シミュレーショ
ンエンジン
基本課題
ライブラリ
相対論的磁気
流体
輻射磁気流体
ウェブページ
シミュレーショ
ン結果解析
可視化
降着円盤への適用
光学的に
薄 い円盤の
時間発展
ハード・ソフト
状態遷移
光学的に厚い
円盤の進化
相対論的ジェッ
トの形成
輻射によるフィードバック
Urry and Padvani 1995
RHDによるNLRの理論モデル
Susa, Ohsuga, Wada
中心のBH(2e6Msun)+半径20pcの円盤
ionized
中心BHの輻射+円盤内のSN+流体
r(pc)-数密度(1/cc)の関係。3040pcまで100-1000 /ccのガスがま
きあげられている。
→NLR?
Face-on
ionized edge-on
緑:60deg
赤: cosin
青: no radiation
Walsh et.al. 2008
まとめ
• ブラックホールへのガス供給:降着時間は円盤
の厚さ(温度)に依存する。H/r=0.1程度なら磁
気乱流による角運動量輸送により、円盤が百
回転するタイムスケールで降着が進む。
• 超臨界降着によるブラックホール成長が可能。
回転軸方向から観測したときの光度はエディン
トン光度を超える。
• 星間ガス中を伝播するジェットはkpcスケール
で乱流を生成し、星間ガスを加熱する。
• 輻射磁気流体シミュレータを開発中。
END
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ブラックホール降着流・噴出流によるフィードバック過程の磁気流体