固体電子物性特論
第7回
石橋隆幸
今日の内容

超伝導
抵抗の消失
様々な超伝導体のTc
臨界温度 Tc
Nb
9.3K
Pb
7.2K
V
5.4K
Nb3Sn 18K
MgB2
40K
La2-xSrxCuO4 38K
YBa2Cu3O7-y 90K
Bi2Sr2CaCu2O8+x
HgBa2Ca2Cu3Oy
80K
135K
超伝導体の転移温度の変遷
高温超伝導体(上)応用物理学会
温度ー磁界ー電流密度臨界面
温度、磁界、電流が
この曲面を超えると
超伝導は消失する。
応用物性 p.279
超伝導の重要性(電流について)
超伝導はなぜ重要?
導線でコイルを作ることを考えてみよう。
断面積1ミリの導線に流せる電流はどのぐらい?
超伝導の重要性(電流について)
1000回巻いたコイルに10Aの電流を流したときに
発生する磁界(磁束密度)は?
H=ni
より、H=10000A/m=125Oe、B=0.0125T
一方、超伝導体の臨界電流密度は、
105 - 107A/cm2 (Y系高温超伝導体など)
103 - 105A/mm2
すると発生できる磁界(磁束密度)は103A/mm2の時
H=125000Oe、B=12.5T
超伝導の重要性(電流について)
超伝導の応用例
超伝導電磁石
リニアモーターカー
NMR
MRI
など
QuickTime™ and a
decompressor
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decompressor
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http://linear.jr-central.co.jp/
マイスナー効果
高温超伝導の科学(裳華房)p.11
磁化曲線
Nbのマイスナー状態の磁束分布
排除された磁束
印加
磁界
10G
0.5mm
磁束が完全に排除されている
ロンドンの理論
J  J n  J s  E  J s
常伝導電流 + 超伝導電流 (2流体モデル)

Js  c 20 2A
超伝導電流がベクトルポテン
シャルに比例すると考える
ロンドン方程式

ただし
rotA  B
ロンドンの理論
Maxwellの方程式
1 D
rotB  2 J  2
c 0
c t
B
rotE  
t
1


に代入して整理すると
 B
2
B
2
B  B0 expx 
 ロンドンの磁場侵入長
ギンツブルグ-ランダウ(GL)理論
GL方程式
 iq 2
2



A






 0



2m 
2
q
q2 2
j
 *    *   A
i2m
mc

確率振幅
  n expix

コヒーレンス長

 2 
  

2m 
超伝導現象、ティンカム著
第一種超伝導体と第二種超伝導体



GLパラメータ

超伝導現象、ティンカム著
 1 第一種超伝導体
 1 第二種超伝導体 高温超伝導体はこちら
磁束量子
h
0   2.07107 G  m2
2e
超伝導体と磁束
第一種超伝導体と第二種超伝導体

第一種
Hc
磁界 H
渦糸状態
磁化 -M
マイスナー効果
磁化 -M

第二種
Hc1
磁界 H
Hc2
超伝導の重要性(電子デバイス)
ISTEC, Web21, 10月号
超伝導ギャップ
N s (E)

N 0 (0)


超伝導エレクトロニクスの物理(丸善)
E
(E 2  2 )1 2
0

(E  )
(E  )
電子はクーパー対を作ること
によって、ボーズ凝縮を


おこす。
フェルミレベルの上下に
ギャップが開く
超伝導を使ったトンネル接合
トンネル効果、栗原 進 編、(丸善)
トンネル電流
金属1から金属2の間に流れるトンネル電流は、
I12  A T
2

トンネル確率


N1(E) f (E)N 2 (E  eV )[1 f (E  eV )]dE
Eにおける
金属1中の
電子数
E+eVにおける
金属2中の
電子の
空き数
トンネル電流
演習
金属1から金属2の間に流れるトンネル電流は、
I12  A T
2



N1(E) f (E)N 2 (E  eV )[1 f (E  eV )]dE
Eにおける
金属1中の
電子数
E+eVにおける
金属2中の
空席
と表される。
金属2から金属1の間に流れるトンネル電流
また、それら二つのトンネル電流の差から
正味のトンネル電流を求めよ。

I 2 1
を求めよ。
トンネル電流
金属1と金属2の間に流れるトンネル電流
I  AT
2



N1(E)N 2 (E  eV )[ f (E)  f (E  eV )]dE
金属1から超伝導2へのトンネル電流
Ins  A T N 2 (0)  N1s (E)[ f (E)  f (E  eV )]dE

2

Gnn

e
N1s (E)
 N (0) [ f (E)  f (E  eV )]dE
1

常伝導-超伝導接合
常伝導
超伝導
トンネル効果、栗原 進 編、(丸善)

NS接合の微分コンダクタンス
dIns
Gns 
 Gnn
dV
N1s (E) f (E  eV)
 N (0) [ (eV) ]dE
1

N1s (eV )
dIns
Gns T  0 
 Gnn
dV T  0
N1(0)
NSトンネル接合の微分コンダクタンスは
超伝導体の状態密度を表す。
ジョセフソン接合
超伝導体と磁束量子

h
7
2



2.0710
G

m
磁束量子 0
2e
磁束の量子化
超伝導電子(クーパー対)はコヒーレントなので
一周したときに位相があう必要がある。
n0


リング状の超伝導体
第2種超伝導体
超伝導体と磁束
Quic kTimeý Dz
TIFFÅiLZWÅj êLí £Év ÉçÉOÉâÉÄ
ǙDZÇÃÉs É NÉ`ÉÉǾå©ÇÈ ÇžÇ½Ç…ÇÕïKó v Ç­Ç•
ÅB
MO image of NbSe2
Oslo Univ. T.H.Johansen,
www.fys.uio.no/faststoff/ltl/index.htm
Tonomura et al, Nature397,308, 1999.
第2種超伝導体の磁束分布
ビーンモデル
高温超伝導の科学(裳華房)p.281
第2種超伝導体中の磁束と電流
ビーンモデル
C. P. Bean,Rev. Mod. Phys. 36, 31 - 39 (1964)
円形MgB2ラインプロファイル
200
123 Oe
0.25
Flux density(Gauss)
-0.25
0
Bz
150
Hex
100
50
0
-0.4 -0.3 -0.2 -0.1
d
0
0.1
0.2
0.3
x
0.4
Length(mm)
Jy
250
0.1 Oe
0
0.25
Flux density(Gauss)
-0.25
JB
c
z
200
150
d
100
-Jc
50
0
Hex
-50
-100
-0.4 -0.3 -0.2 -0.1
単位[mm]
x
0
0.1
Length(mm)
0.2
0.3
0.4
Jy
d
x
磁束像
100m
500m
超伝導試料の定量測定(磁束&電流像)
電流像
ビオーサバールの式から求めた電流像からは、
電流の方向と大きさがわかる。
この例では、 電流密度は~ 6×107A/cm2。
Nb超伝導体の磁束分布
500 m
QuickTimeý Dz
H.264 êLí£ÉvÉçÉOÉâÉÄ
ǙDZÇÃÉsÉNÉ`ÉÉǾå©ÇÈǞǽDžÇÕïKóvÇ­ Ç•
ÅB
測定温度3.8 K
露光時間
70ms x 100
印加磁界
±400 Oe
試料の厚さ
0.5 m
Bean model
(a)
(b)
Bz
Bz
Hex
Hex
Bz
x
d
d
Jy
Jy
Jc
超伝導体
x
Jc
d
x
d
-Jc
x
-Jc
X
0
d
超伝導体内の磁束量子の分布
(c)
(d)
Bz
Bz
Hex
dBz
 J c ( J c : 臨界電流密度 )
dx
マクスウェルの方程式より導かれる電流密度が
常に一定・・・Bean model[1]
d
x
d
x
Jy
Jy
Jc
Jc
d
-Jc
Hex
x
d
-Jc
[1] C. P. Bean, Phys. Rev Lett. 8, 250 (1962)
x
単一磁束量子素子(SFQ)
ISTEC, Web21, 10月号
超伝導臨界電流と磁束のピンニング

高温超伝導体は第二種超伝導体
Hc1以上では、超伝導体中に
磁束が進入(磁束量子)
0B
抵抗:  
2
c

粘性係数
 0 量子化磁束
磁束が動くとエネルギーを
損するので、超伝導状態が
破れる(抵抗の発生)
磁束を動かなくすることが
臨界電流を向上するカギ
超伝導線材

ニューヨークの大停電(2003年)以降、
送電線への応用が急速に現実化
臨界電流値 100A以上
Quic kT imeý Dz
T IFFÅiLZWÅj êLí£ÉvÉçÉOÉâÉÄ
ǙDZÇÃÉs ÉNÉ`ÉÉÇ¾å© ÇÈÇžÇ ½Ç…ÇÕïKóvÇ­Ç•
ÅB
数年以内に200Aクラスも
実現できる見込み
住友電工
http://www.sei.co.jp/super/hts_e/
高温超伝導体
イットリウム系超伝導体
高温超伝導の物性(培風館)
最もポピュラーな123系高温超伝導体
ビスマス系超伝導体
高温超伝導の物性(培風館)
金属材料研究所、前田氏によって発見された
ランタン系超伝導体
高温超伝導の物性(培風館)
ベドノルツとミュラーがノーベル賞
高温超伝導ブームのきっかけ
Fe系超伝導体
東工大、細野教授らが発見
応用物理学会誌2009年1月号
試験について
日時 6月22日(月) 4限
場所 院講義室
出題範囲 授業の内容
ノート(手書きのもの)、電卓持ち込み可
教科書、コピー不可
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Phys. Rev Lett