大地にも、精密検査が必要だ
だいち2号(ALOS-2)について
)について
だいち2号(
平成26年(2014年)4月21日
宇宙航空研究開発機構
第一衛星利用ミッション本部
ALOS-2プロジェクトマネージャ
鈴木 新一
「だいち2号」は「だいち」の
レーダを高性能化して搭載
「だいち2号」
「だいち」
Lバンド合成開口レーダ
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Lバンド合成開口レーダの
伝統と進化
ふよう1号(1992~1998)
分解能:18m
だいち(2006~2011)
だいち2号
分解能:10m
分解能:3m
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レーダの特徴
夜でも観測できる
雨や雲を通して地表を観測できる
草や木を通して、地面を見ること
もできる*
地面の動きを精密に観測できる*
* Lバンドの特長
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Lバンドの長所
波長が長い
(Lバンド)
雲・雨・葉・枝を
通過して、
幹・物体・地表面
で反射
波長が中間
(Cバンド)
波長が短い
(Xバンド以上)
雲・雨を通過して、 雲・雨で減衰
葉・枝で反射
葉で反射
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複数の観測モードが選択可能
衛星進行方向
70°
衛星直下軌跡
25 km x 25km
8°
8°
350 km
or 490 km
観測不可能領域
約80km
50 or 70km
観測可能領域
約1160km
スポットライトモード
(Spotlight)
70°
高分解能モード
(Stripmap)
衛星の姿勢を傾けて左・右の観測が可
近くからより遠くまでビームをあてることが可能
広域観測モード
(ScanSAR)
新たな観測モード
観測頻度の向上
応急対応の向上
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「だいち」から「だいち2号」への
改良点
ーより詳しくー
広い観測幅はそのままに
「だいち」では最高で10mの分解能が、
「だいち2号」では3mに。
新たに加わったスポットライトモード
では1m×3mが可能。
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「だいち」と「だいち2号」の比較
冠水箇所が
明瞭に!
ALOS-2相当の画像
相当の画像
「だいち」実画像
宮城県東松島市
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水害・津波災害における活用
「だいち2号」により、津波や台風等による湛水域
の面積を迅速に抽出、またその時間変化を継続
して抽出する。夜間・荒天時を含めた広域観測に
より得た情報を避難指示の判断、排水用ポンプ
車等の設置計画等に用いる予定。
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「だいち」から「だいち2号」への
改良点 ーより迅速にー
「だいち2号」では
最短で観測1時間前のリクエストに
応えられる(だいちは5時間前)
日本付近なら概ね12時間以内、アジ
ア域であれば概ね24時間以内に観測
(だいちは最長5日以内)
観測後1時間程度で画像を提供(だいち
は3時間以内)
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災害時の観測とデータ提供
■ALOS-2の日本域観測時間は、12:00頃と0:00頃(前後1Hr程度の幅あり)
■緊急観測要求は、観測時間の1時間前まで受付
■軌道位置や観測条件等により、観測できないケースもある。
■夜間の観測の処理、提供は、運用体制の状況により遅れる可能性がある。
6:00
ALOS-2
緊急観測
9:00
12:00
18:00
0:00
6:00
観測後、
・2Hr程度(2:00頃)で災害速報
観測
12:00頃
観測要求受付
11:00頃まで
観測
0:00頃
観測要求受付
23:00頃まで
ベースマップと同じ条件の
撮像は、最大72Hrに1回
発災
観測後1Hr程度
・標準処理データ
プロダクト
観測後1Hr程度
・標準処理データ
発災後直ちに
・だいち防災マップ(光学、
標準整備版)
処理要求後1Hr程度
・アーカイブ標準処理データ
観測後2Hr程度(14:00頃)
・災害速報図
観測後5Hr~程度(17:00~頃)
・多時期画像偏波合成
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「だいち2号」のミッションと利用例
「だいち 号」のミッションと利用例
①暮らしの安全の
暮らしの安全の確保
の安全の確保
・地震・火山によ
国土地理院
る地殻変動観測
地理地殻活動研究センター
・地盤沈下の監視
地理地殻活動総括研究官
・ダムの変位計測
(国土地理院、気
飛田
幹男様よりプレゼン
Lバンド合成開口レーダ
バンド合成開口レーダに
レーダによる
「大地の精密診断」
②地球規模の環境問題の解決
地球規模の環境問題の解決
象庁など)
気象庁
地震火山部火山課
火山対策官
松森 敏幸様よりプレゼン
・台風・津波による冠水状況の把握
・土砂崩れの状況把握
(内閣府、国土交通省、自治体など)
地球観測研究センター
研究領域総括
島田 政信よりプレゼン
全球の森林
を観測して、
1992年から
の変化を継
続して把握。
東日本大震災で生じた地殻変動
③社会・経済への貢献
オホーツク海の
海氷監視による
船舶への情報
提供
(海上保安庁)
水稲作付面積
の把握
(農林水産省)
資源探査
の例
海面に浮上
直後のオイル
海底油田の可能性
のあるオイルのわき
出しを検出
3時期のSAR画像
(出展:JSS HP)
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ALOS-2衛星システム概要
衛星システム概要
運用軌道
Y
X
進行方向
地球方向
打上
衛星
3.7m
ALOS-2 軌道上概観図
高度
628km(赤道上)
通過時刻
12:00(正午)@赤道上(降交軌道)
5年(目標7年)
時期
平成26年(2014年)5月
ロケット
H-IIA
質量
約2トン
パドル
2翼パネル
ミッションデータ伝送
直接伝送およびデータ中継衛星経由
合成開口レーダ周波
数
Lバンド(1.2GHz帯)
10m
Lバンド合成開口レーダ(PALSAR-2)
太陽同期準回帰軌道(14日回帰)
設計寿命
Z
16.5m
種類
観測性能
スポットライト
分解能:1~3m 観測幅:25km
高分解能
分解能:3/6/10m 観測幅:50/50/70km
広域観測
分解能:100/60m 観測幅:
350/490km
技術実証ミッションとして小型赤外カメラ(CIRC)、
船舶自動識別(AIS)信号受信機(SPAISE2)を搭載
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さまざまな最先端技術によって大型(3m×10m)展開
フェーズドアレイアンテナを実現
2次元ビーム走査技術
低消費電力技術
高出力RF技術
低発熱技術
約1000個ものアンテナが目となり
地球を観測
窒化ガリウム素子の採用
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「だいち2号」のミッションを支える宇宙技術
データ伝送能力の向上
より高速に
多値変調(16QAM)方式*による800Mbps伝送
*位相だけでなく、振幅も組み合わせることで同じ帯域でありながら、
QPSKの4状態に対して16QAMでは16状態を表現可
より効率的に
高速マルチモード変調器(XMOD)
直接伝送とデータ中継伝送の併用可
データ撮像機会・蓄積
能力の向上
より俊敏に
高トルクリアクションホイール(RW)
高トルクリアクションホイールによる姿勢変更
より大量に
大容量データレコーダ(128Gバイト)
ミッションデータ処理装置(MDP)
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「だいち2号」のミッションを支える宇宙技術
位置精度・回帰精度の向上
より精密に
2周波搬送波測位型GPS受信
高精度自律軌道制御
GPSアンテナ
高精度自律軌道制御
将来を見すえた開発
リチウムイオンバッテリを採用
リチウムイオンバッテリはメモリ効果がなく、軽量
統合化ドライバの開発
駆動のための機器を一つに統合し、軽量化
統合化ドライバ(UDE)
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打ち上げ、衛星分離後の運用
定常モード移行
DTアンテナ展開
衛星分離
PALSAR-2
アンテナ展開
レート
ダンピング
地球指向モード
移行
太陽電池
パドル展開
太陽捕捉
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大地にも精密検査が必要だ
自分の身体のことは、自分がいちばんよくわかる。
そう自信満々に言う人ほど、身体のささいな変化を見逃してしまうもの。
感覚だけでは決してわからない、小さな数値の異常を
健康診断が教えてくれるように。
宇宙から地球を見つめ続けて
地上にいてはわからない、大地や海の変化を送り続ける。
それが、だいち2号のミッションです。
私たちの足下で、大地は今日も動き、変化しています。
地震、火山噴火、土砂崩れ。災害だけではなく人の手による自然破壊も原因。
地球の健康を維持するために、宇宙から精密に診断する。
人間に、健康診断があるように。
それは未来の、私たちの子孫のためにも、必要なことなのです。
地球には、だいち2号がある。
感覚だけでは決してわからない、小さな数値の異常を
健康診断が教えてくれるように。宇宙から地球を精密検査して、
地上にいてはわからない、大地や海の変化を送り続ける。
それが、だいち2号のミッションです。
大地にも、
精密検査が必要だ
必要だ。
大地にも
にも、精密検査が
人間に
人間に、健康診断が
健康診断があるように。
あるように。
地球には
地球には、
には、だいち2
だいち2号がある。
がある。
私たちの足下で、大地は今日も動き、変化しています。
地震、火山噴火、土砂崩れ。災害だけではなく人の手による自然破壊
も原因。
宇宙なら、できる。
宇宙なら、できる。
地球の健康を維持するために、宇宙から精密に診断する。
第一衛星利用ミッション本部
それは未来の、私たちの子孫のためにも、必要なことなのです。
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