第4回 GPS測位の誤差
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GPS測位の誤差
GPS測位の信号
測位誤差の対処
代表的GPSの操作(実演)
電磁波が受信機に届くまで
空での配置によって位置測定の精度も違う
衛星の時計誤差: 非常に小さいものと見られる
衛星の位置(軌道情報): 非常に小さいとみられる
電離層
電離層では,電波の速度は
光速度よりも速くなるため、
衛星と受信機の距離を短く
見積もることになる。
地表からの高さが60kmから1000kmま
での非常に希薄な大気層が、太陽から
の紫外線やX線によって電離した状態
になっている領域のことをいう。
電離層誤差
対流層では,電波の伝播速度が真空
中より遅くなる。すなわち、衛星・受信
機の距離を長く見積もることになる。
対流層
対流層誤差
対流層(Troposphere)とは,大
気中の乾燥空気と水蒸気のレイ
ヤ(層)をいう。乾燥空気の厚さ
は8kmで、水蒸気の厚さは3km
以下である。
受信機時計誤差
マルチパス:衛星から送られてく
る電波が、2つ以上の経路で受
信機に届く現象
計算した時刻値に300ns
ほどの誤差があるといわ
れている
衛星の数・配置と測位誤差
GDOP(Geometric Dilution Of Position)
= (PDOP)2+(TDOP)2
= (VDOP)2+(HDOP)2+(TDOP)2
= (VDOP)2+(NDOP)2+(EDOP)2+(TDOP)2
DOPのよい状態
レンジエラー
DOPの悪い状態
単独測位における誤差要因と対策
マルチパスとは
デファレンシャルGPS(DGPS)の原理
GPSの位置に揃った
誤差があったとする
電離層,対流層は共通誤差要因
測定された位置にも
同じ誤差が現れる
データリンク
補正信号を転送
基地局A
測定値: x A , y A , z A
既知値: X A , YA , Z A
誤差分:  x ,  y ,  z
移動局B
測定値: xB , y B , z B
修正値: x   x , y   y , z   z
DGPSによる精度改善の定式化
DGPSが行われる3つの補正方式
未知点
測定座標値
B,L,H

座標差の方法
既知点座標 B0, L0,H0
誤差 ΔB, ΔL, ΔH

測定座標値
b, l, h
擬似距離方法
測定座標誤差か
ら観測した全衛
星の擬似距離の
誤 差 を 逆 算
補正 ΔB, ΔL, ΔH
正しい位置 b-ΔB, l-ΔL, h-ΔH
未知点
受信機
受信機
擬似距離
計算機
受信機
計算機
正しい座標値

差引き方式
正しい位置 b-ΔB, l-ΔL, h-ΔH
未知点
測定座標値
B,L,H
測定座標値
b, l, h
B, L, H
相対位置 b-B, l-L, h-H
DGPSによる精度の改善
DGPSのためのデータリンクの構築
全国DGPS基地局
GPS信号の詳細構成
搬送波(全衛星同一)
乗っているコード
L1帯
1575.42Mhz
C/Aコード
=154×10.23Mhz Pコード
(Yコード)
L2帯
1227.6Mhz
Pコード
=120×10.23Mhz (Yコード)
コード名
C/Aコード
Pコード
ビット率
1.023Mbps
10.23Mbps
航法メッセージ
50bps
注*:
航
法
メ
ッ
セ
ー
ジ
備考
一般に開放
原則として軍用・
GPS測量で使用
コードの長さ
1023bit=1ms
約6×1012bit=7days
備考
一般用
軍用、現在秘匿操作中
Yコードに変換
サブフレーム=300bit=6s
自分自身の軌道情報
メインフレーム=1500bit=30s
全衛星の概略軌道情報
5サブフレーム=1メインフレーム
電離層補正係数
25メインフレーム=1マスターフレーム 衛星時計の補正係数
C/Aコード
Clear and AcquisitionまたはCoarse and Accessの略
(Sコード)
Pコード
Standard Code (S Code)とも言う。
PrecisionまたはProtectの略
GPSの航法メッセージ
GPSの出力フォーマット

RTCM


NMEA


DGPSやRTKで利用される
測定時にリアルタイムに出力される航法用
フォーマット
RINEX

GPS受信機から出力される即位データに関
する共通フォーマットとして干渉測位の後処
理基線解析用共通フォーマット
NMEA-0183フォーマット

NMEAは米国海洋電子機器協会(National Marine Electronics
Association)が定めた規格で、受信機とナビゲーション機器の通信に使用
されるプロトコル。

中でも、NMEA-0183は、GPS受信機とナビゲーション機器の間をシリアル
ポートを利用して通信するための規格。NMEA-0183の規格では、すべての
文字がASCIIテキストの「センテンス」で送られる。

GPS受信機が出力できNMEA-0183データは、受信機の種類によって異な
る。受信機の性能や価格に比例して利用できる数が多くなる傾向があるが、
低価格にもかかわらず利用できるNMEAデータが多い受信機もある。

GPS受信機を購入する際には、どのような形式のNMEAデータが利用でき
るのか事前に調べることも必要。測量などに使用する場合には、NMEA
データにより出力される緯度・経度の桁数にも注意が必要。
NMEAフォーマットの基本仕様
GGA
GLL
GSA
GSV
RMC
VTG
ZDA
- Global Positioning System Fix Data
- Geographic Position, Latitude and Longitude
- GNSS DOP and Active Satellites
- Satellites in View
- Recommended Minimum Specific GNSS Data
- Course Over Ground and Ground Speed
- Time & Date
NMEAフォーマットの例
出力例
Pathfinder Pro XR (Trimble)からの出力例[単独測位]
$GPGGA,050945.00,3504.227794,N,13545.810149,E,1,06,1.4,151.00,M,34.53,M,,*6A
$GPGLL,3504.227794,N,13545.810149,E,050945.00,A,A*68
$GPVTG,57.1,T,,,000.0,N,000.0,K,A*73
$GPGSV,2,1,06,07,36,310,49,11,46,047,48,20,65,123,46,28,63,258,44*7F
$GPGSV,2,2,06,31,16,109,36,04,16,252,37,,,,,,,,*75
$GPGSA,M,3,07,11,20,28,31,04,,,,,,,2.2,1.4,1.6*35
$GPZDA,050945.09,14,03,2002,00,00*64
$GPRMC,050945.00,A,3504.227794,N,13545.810149,E,000.0,57.1,140302,6.5,W,A*12
Pathfinder Pro XR (Trimble)からの出力例[DGPS]
$GPGGA,050608.00,3504.223942,N,13545.808370,E,2,06,1.4,145.98,M,34.53,M,3.0,069*
4F $GPGLL,3504.223942,N,13545.808370,E,050608.00,A,D*6B
$GPVTG,322.2,T,,,000.0,N,000.1,K,D*45
$GPGSV,2,1,06,07,35,309,49,11,47,046,45,20,64,126,47,28,63,263,44*74
$GPGSV,2,2,06,31,17,107,33,04,15,251,38,,,,,,,,*70
$GPGSA,M,3,07,11,20,28,31,04,,,,,,,2.1,1.4,1.7*37
$GPZDA,050608.10,14,03,2002,00,00*6A
$GPRMC,050608.00,A,3504.223942,N,13545.808370,E,000.0,322.2,140302,6.5,W,D*23
様々な普及型GPS
(a)GARMIN社制
ハンディGPS
(b) NTTドコモと米国サーフ・
テクノロジー社が共同で開発し
た高感度GPSチップ
(c)トリンブル社のGPSチップ
セットSTEL-9300/EP PPS-SM
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第4回 GPS測位の精度改善